2009-02-20 00:00

Yes！ We challenge！！カードゲームが繋ぐ新たな世界、そして妙なる調べの奔流――　ブシロードカードゲームLIVE2009イベントレポート！

　さまざまな人気コンテンツを生み出し、萌えムーブメントの仕掛け人としてその勇名をはせた木谷高明氏。そんな彼が新たな挑戦として作り上げた株式会社ブシロードが、同社のカードゲームに参加する超有名作品の数々を集めたビッグイベントを、2月1日、日本青年館大ホールにて開催した。

　「ブシロードカードゲームLIVE2009」と銘打たれたこのイベント。ライブだけに留まらず、随所に最新カードゲームの情報公開や楽しいトークが盛り込まれており、カードゲーム参加作品のファンのみならず、ゲームのファンにも楽しめる内容となっている。

　今回は、多くのファンの歓声を集めたその模様の一部始終をレポートしていこう。

ゲスト全員による迫力のライブ。ステージの元気がファンの魂に火をつける。

●白と黒の饗宴――魅惑のコントラスト

　実に3時間以上に及ぶビッグイベントとなった、ブシロードカードゲームLIVE2009。その前半戦を飾ったのは、ブシロードのフラッグタイトルである『Weiβ Schwarz』に参加する作品群のライブ＆トークコーナーだ。司会を務めるのは、もちろんオフィシャルフェザーのTheマッシュさんと南條愛乃さんの2人。その息のあったトークで、ゲストと作品の魅力を十二分に引き出している。

　ミニゲームと恋愛アドベンチャーの組み合わせという斬新なシステムで、大きな人気を集めた『リトルバスターズ！』のコーナーは、キャストによるライブがメイン。ゲストは棗鈴を演じる民安ともえさんと、OPテーマ曲をはじめ数々の曲を歌うRitaさんである。

　それぞれ「鈴の密かな恋の唄」、「Little Busters!」を歌い会場を盛り上げた。また、民安さんが、節分にあわせて鬼角をつけた衣裳で登場したのも大きなポイントである。ファンの健康を願いたいという彼女の呼びかけで、行われた「鬼は外、福は内！」のコールは、その衣装とあいまっておめでたい雰囲気をかもし出していた。

　可愛いチビキャラで大人気のシミュレーションゲーム、『魔界戦記ディスガイア』のコーナーも負けてはいない。ゲストはおなじみラハール役の水橋かおりさんと、エトナ役の半場友恵さん、そしてブシロードの島村プロデューサー。水橋さんと半場さんのカードテキストに合わせた生アフレコは、ファンなら感涙モノのサービスだろう。また、『Weiβ Schwarz』の海外版発売と、そのトップバッターとなるのが『魔界戦記ディスガイア』であるなど、興味深い情報も発表されている。

　ツンデレの代名詞、『ゼロの使い魔』のコーナーは、ICHIKOさんオンステージと言うべき内容。「YOU'RE THE ONE」、「I SAY YES」と流れるように響く名曲に、ファンも惜しみない拍手と歓声を贈っていた。

　人気ファンタジーシリーズの最新作となる『シャイニング・フォース　イクサ』のコーナーも最新情報盛り沢山。2月19日発売のニンテンドーDSソフト、『シャイニング・フォース　フェザー』のスペシャルPV（キャラクターデザインに、いとうのいじ先生も参戦！）上映、豪華キャストの発表、さらに予約特典DVDに収録されているスペシャルミュージッククリップの特別上映などが行われ会場を驚かした。

　そして前半戦最後の作品となったのが、『真・女神転生』から派生し、独自のジュブナイルストーリーとしてすっかりおなじみとなった『ペルソナ』コーナー。ゲストはTVアニメ、『ペルソナ　トリニティー・ソウル』のOP主題歌、「Breakin’through」を歌う喜多修平さん。このコーナーの注目は、喜多さんが『全日本アニソングランプリ』で優勝をもぎ取り、デビューのきっかけとなった記念すべき曲、「夢光年」のライブだろう。なんと、オリジナルシンガーである影山ヒロノブさんが途中参戦し、夢のデュエットを行ったのである。思わぬサプライズに、会場のファンだけでなく喜多さんも驚き、思わず感激の涙を流していた。

●新たな世界、その名もChaos！

　さて、後半戦のコーナーは、ブシロードの新たな作品展開を紹介するコーナーが中心となっている。こちらの司会を務めるのは、TCG『サンデーVSマガジン』のネットラジオでおなじみのはりけ～んず前田さんと、このイベントが初司会となる橋田いずみさん。Theマッシュさんや南條さんたちと楽しい掛け合いをしながら個性的な作品がそろうコーナーを進行していた。

　最初のコーナーは期待の新作カードゲーム2作の発表。2009年3月21日からリリース開始の『ALICE CROSS』は、女性デザイナーによる女性のためのTCG。参加タイトルも『緋色の欠片』、『咎狗の血』、『純情ロマンチカ』といった女性人気の高い作品が揃っている。

　対する『Chaos TCG』（こちらも3月21日からリリース開始）は、逆に萌えを強く意識した作品。自分の大好きキャラクターをパートナーとして、ともに対戦相手とのバトルを繰り広げていく。参加するのはアクアプラス、ニトロプラスなどの大人気メーカーのヒロインたちから、『ストライクウィッチーズ』、『真・恋姫†無双』といった今をときめく作品のヒロインまでと非常にツボを押えたチョイスである。

　さらにこのコーナーでは、アクアプラスとニトロプラスを代表する2人のアーティスト、Suaraさんといとうかなこさんによる情感溢れるライブも行われ、大いに会場を沸かせていた。

　新展開攻勢はまだまだ続く。『Weiβ Schwarz』の2009年度参加タイトル発表は、それぞれの作品のコスプレイヤーをまで登場するという大掛かりなコーナー。『ペルソナ4』、『リトルバスターズ！エクスタシー』、『ザ･キング･オブ･ファイターズ』、『Phantom～Requiem for the Phantom～』、『戦国BASARA』『らき☆すた』、『THE IDOLM@STER』と、次々と読み上げられるタイトルに、会場から大きな歓声が上がる。さらに、このコーナーにはシークレットゲストとして、『THE IDOLM@STER』から、如月千早役の今井麻美さんと高槻やよい役の仁後真耶子さんも登場。嬉しい驚きに沸くファンを前に「GO MY WAY!!」、「Colorful　Days」を熱唱して大喝采を浴びていた。

　『サンデーVSマガジン』のコーナーには、あのゲーム、アニメ音楽の第一人者とも言うべきJAM Project（影山ヒロノブさん、遠藤正明さん、きただにひろしさん、奥井雅美さん、福山芳樹さん）の皆さんが登場。『サンデーVSマガジン』の公式テーマソングである「Legend of the Heroes」、TVアニメ『ケロロ軍曹』OPテーマ曲「ハローダーウィン！～好奇心オンデマンド」の2曲に、会場は熱い歓声の渦に包まれていた。さらに、ゲームの紹介では、同日行われた『サンデーVSマガジン』の第2回公式大会で準優勝を勝ち取った橋田さんが、チャンピオンに「次は負けない！」と挑戦状をたたきつける場面も見られ、会場を盛り上げている。

●Challenge！　新たな舞台へ挑み続ける勇気

　非常に濃密なライブと、最新情報で楽しい時間を演出したブシロードカードゲームLIVE2009。そのラストを飾ったのは感動的なステージであった。

　暗転したステージ上に流れるプロヴァイオリニスト、はなしまなおみさんによるブシロードテーマの独奏。その哀調を帯びた旋律とともに登場したのは、誰あろうブシロード創立者の木谷高明社長である。1年と9ヶ月前、それまでの地位を捨て、新たな仕事に賭けることを誓ったこのステージに再び立った木谷社長は、もう一度、カードゲームに挑戦したい、白黒付けたいという想いから『Weiβ Schwarz』を生み出したという秘話を語っている。また、「We can Challenge！　何処までも挑戦していきたい!!」と今後の展開への熱い想いを語ってくれた。

　イベント最後のコーナーとなったのは、そんな木谷社長の願いにいち早く賛同したサーカスのtororo団長の代表作、『D.C.～ダ・カーポ～』。yozuca*さんによる「サクラサクミライコイユメ」、「ダ・カーポII～あさきゆめみし君と～」、そして、月島小恋役の南條さんが歌う「空の続き風の予感」の伸びやかで温かい調べは、感動の雰囲気に包まれたステージを優しく包み込んでいた。

　だが、多くのアーティストを招きパワフルに進行したこのイベント、それだけに優しさと感動だけでは終らない。フィナーレを飾ったのは、参加アーティスト全員によるJAM Projectの楽曲「SKILL」の合唱だ。ステージ狭しと跳ね踊るゲストたちのパワフルな歌声、そしてそれに負けないファンの歓声は、肌寒い夜気を吹き飛ばすエネルギーに満ち溢れていた。

　そんなファンとブシロードのエネルギーは、今後の展開も大いに支えていくことだろう。新たなゲーム、新たなコンテンツを迎えたブシロードの躍進に、これからも注目していきたい。

※2月26日にはブシロードカードゲーム戦略発表会も開催！ゲストにはあのWBCフライ級王者、内藤大助選手が!!