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「ハマトラ×ワシントンホテル」村瀬克輝さんインタビュー番外編

『ハマトラ』×ワシントンホテル 村瀬克輝さんインタビュー“番外編”! 岸誠二監督作・声優改造人間1号(自称)が誕生した経緯を聞く

 今年の夏より新シリーズ放送が控えているアニメ『ハマトラ』と、東京ベイ有明ワシントンホテルによる異色のコラボがアニメファンの間で大きな話題となっている。

 そんな異色なコラボの仕掛け人が、ワシントンホテルの統括プロデューサーを務める村瀬克輝さん(『ハマトラ』では「スリー」役の声優)であることは、以前に掲載した記事で紹介した通り。

 前回の記事を掲載するにあたり、当事者である村瀬さんにインタビューを実施したのだが……。実は実際に行われたインタビューの中には、以前の記事には掲載していない、いくつかの“脱線話”が存在したのだ。

 「以前はアフリカでゴリラの保護をしていた」「その前はストップモーションアニメを作っていた」などなど、その内容は実にエキセントリック。このトークがお蔵入りになるのは余りに勿体無い……ということで、インタビュー本編とは別に“番外編”をお送りする運びとなった。ホテルの統括プロデューサーを本業とする、謎多き声優・村瀬克輝さん。その“謎”のごく一部を、ここで明らかにしよう。

●村瀬克輝さんと岸誠二監督の出会いとその経緯とは

村瀬克輝さん(以下、村瀬):せっかくですから、まずはアニメに出演し始めたきっかけという部分からお話しましょう。

――よろしくお願いします。

村瀬:ご覧の通り、私の本職は当ホテルの統括プロデューサーです。なので以前より、ブライダルの企画やプロデュースに関わってきました。役職上の関係から、以前からイベントの司会役を務めさせていただくことが多々ありまして。その様子を見たお客様から、リクエストとして「ナレーションをしてくれ」といったご要望を頂戴したのが、すべての始まりです。そこから、一部の番組でナレーターとしてのお仕事をいただくことになりました。

――その時点では、まだアニメに声をあてる声優ではなかったのですね。

村瀬:はい。声優として活動を始めたのは、ここに岸誠二監督がフラッと現れたのがきっかけでした。

――岸監督にも、最初はお客さんとして接されていたのですよね。どんな流れから、アニメへ出演することになったのですか?

村瀬:その時の私は、バーテンとしてカウンター内に立っていましたので、岸監督にはお酒を提供していました。そこで本人から「自分(岸監督)のイメージでカクテルを作ってくれ」というご要望をいただき、監督のイメージから“アンタッチャブル”というカクテルを作ったのですが、それがなかなか好評だったようでして。そこから、色々とお話をすることになりました。

――その(イメージカクテルの)意図は、どういった部分にあったのでしょう。

村瀬:ブライアン・デ・パルマ監督の映画『アンタッチャブル』との同名カクテルとして提供させていただきました。……本当は、(岸監督の)その風貌に対するイヤミの部分もあったんですけどね(笑)。

――なるほど、そこから話が発展していったのですね。

村瀬:そうですね。お話をする中で、岸監督から「自分はアニメの監督をしていて、良かったら僕の作品に出演してくれ」と。最初は『マジカノ』という作品の中に登場する通販アナウンサーとして出させていただき、当初は「ネタで出るなら、良い思い出作りになるか」と思っていたのですが……。なんだか知らないけど、色々と続いていったというわけです。

――アニメに出演する以前より、ナレーションのお仕事などはされていたとのことですが。名前が知られるようになったのはアニメ出演以降のことだと感じられます。それ以前には、名前は出されていなかったのですか?

村瀬:以前から、ナレーターとしてのお仕事を頂戴することはあったのですが、あくまでホテルのサービスの一環として考えていたので、名前は隠していました。アニメに出るにあたっても、その形を取ろうかと思っていたのですが、音響監督の飯田さんにそれを伝え忘れていまして……。オンエアになってみたら、バンと本名で「村瀬克輝」と名前が出てしまい、これはもう後戻りはできまいと。

――なるほど。とはいえ、名前の認知度に対して、あまり広範囲には出演をされていませんよね。何らかの形で、活動に制限をされているのでしょうか。

村瀬:私が出演する作品は、少なくとも岸誠二監督が関わっていることを大前提とさせていただいています。ですから、音響監督さんや事務所さんにも、私のアドレスは他の事務所には報せないようにお願いしています。時折、別の事務所さんにスカウトを受けることもあり、非常にありがたいのですが……。やはり本業がありますので、今後もこの縛りを崩すつもりはありません。

――こちらが“本業”というわけですね。声優が副業というのも、なかなか珍しい話です。

村瀬:声優さんとして副業を持たれている方は少なからずおられるのですが、私のように本業を持った上で声優をされている方は多くないようですね。

――声優業のために副業でアルバイトをされている、という話もよく聞きます。

村瀬:実は、うち(ホテル)でアルバイトをお願いすることもあるんですよ。例えば、若手芸人がたくさん出演していた『天体戦士サンレッド』の「カーメンマン」(東京タイツ:イッキ)と「メダリオ」(東京タイツ:清水聖)は、今でもここで働いています。

――なんと! それは、言っても大丈夫なことなんでしょうか。

村瀬:まったく問題ありません(笑)。


●ゴジラからゴリラ、ゴリラからバーテン、そしてプロデューサーへ――

――演技指導など、本業でなければ対応の難しい部分もあるのではないかと思います。そのあたりの対応は、どのように行われているのでしょうか?

村瀬:岸監督からは「今まで人生で経験してきた事柄を、そのまま反映してくれれば良い。そのかわり、ハマり役しかあてないから」と言われていて、私もさほど演技を強く意識はしていません。役を頂戴するにあたっても、岸監督には色々とご配慮をいただいていますので、私のような者でも何とか通用しています。

 ただ、台本と画面を同時に見て、それに合わせて演技する技術は持っていないので、基本的に台本はすべて覚えてから収録をしています。放送後1年くらい経った後のイベントでもセリフを覚えていたりするのは、そのお陰ですね。

――人生経験を大切にされている、ということでしょうか。では、現在の職業に就かれる以前には、どんなお仕事をされていたのでしょうか。

村瀬:以前には、アフリカでマウンテンゴリラを密猟者から守る仕事をしていました。私が行った頃のアフリカは内戦が激しい時期だったので、今回の「スリー」には結構な感情移入が出来ていると思いますよ。なかなか、戦争地帯で活動していた声優さんもおられないでしょうから(笑)。

――ご、ゴリラの保護ですか? これはまた、予想外の答えが帰ってきて驚いております。

村瀬:その更に前には、映画の『キングコング』が好きで、そこからストップモーション・アニメ(静止物を連続撮影して製作するアニメの一種)の世界で活動していました。東宝に入って『ゴジラ』シリーズの映画撮影に関わったこともありますよ。

――ゴリラの前にはゴジラに関わられていたのですか!? 人生経験豊富にも程がありますね。……そこから、どのようにアフリカへ向かったのかが気になるところです。

村瀬:『ジュラシック・パーク』って映画がありましたよね。あの作品では、恐竜がCGで実写のように表現されているじゃないですか。それを見て「これはもう、時代が変わった」と思い、ストップモーションの世界から身を引くことにしました。その活動の始まりが「キングコング」で、ゴリラに対する知識が深かったこともあり、そこから一転してゴリラの保護へ向かうことにしたわけです。

――そこから、帰国後にホテルのプロデューサーになったわけですよね。とはいえ、すぐにプロデューサーという立場になれる物ではないと思うのですが。そこには、どのような経緯があったのでしょう。

村瀬:もともとは、この声にコンプレックスがありまして、喋るのが嫌だったからホテルの料理人になったんですが……。「バーテンをやれ」「司会をやれ」と人に薦められるままに動いていたら、現在の立場になっていました。

――ここまでのお話を聞いたら、岸監督でなくともスカウトしたくなると思いますよ(笑)。

村瀬:先ほどお話したように、岸監督が色々と配慮をされてくださっているからこそ、作品に活かせているのだと思っています。

――では、特に今回の『ハマトラ』において、ご自身の経験が演技に活かされた部分などはありましたか?

村瀬:これはアフリカにいた頃に培った経験なのですが、ゴリラは自分より強そうな声を出した相手には従うんです。つまり、上下関係を分からせるためにはゴリラより迫力のある声を出さなきゃいけないんですよ。当時はそれを命懸けでやっていたので、今回「スリー」がミニマムを発動する時の声については、さほど困りませんでした。もしテレビの前にゴリラがいたら、しっかりビビってくれると思いますよ(笑)。

――「スリー」の雄叫びは、リアルの野生の中で培われたリアルの雄叫びだったのですね……。

村瀬:あとゴリラの低い声は、子供に安心感を与えるらしいんです。赤ちゃんは、ゴリラの声を聞くと泣き止むんですよ。私も声が低いので、私が司会をする披露宴では子供が泣かないんです。なので「スリー」が子供に好かれるという設定は、私的には意外と説得力があったりします。

――色々とお話をいただき、ありがとうございます。

村瀬:本業がプロデューサーですから、事務所などの縛りなどはありませんので、色々と自由にお話させていただいています。ただ、縛りはなくとも、恩はありますので。その恩を返すためにも、今回の企画を立てさせていただきました。ご興味のある方は、ぜひお気軽にお声掛けください。

――ありがとうございました!

■「『ハマトラ』×ワシントンホテル」タイアップ概要
・施設:東京ベイ有明ワシントンホテル
・期間:ブライダルフェア期間中(月1回)
・予約:事前予約必須
※ご予約の際、忘れずに「ハマトラ」のキーワードをお伝え下さい
・参加資格:1年以内に(2015年迄でも可)結婚予定のカップル、または女性同士

◯サービス内容
・ハマトラジオオリジナルドリンクベース提供
※「Hikari」は無制限、アルコール入りは各種1杯まで
・婚礼料理試食ブッフェ
・ショーイベント

東京ベイ有明ワシントンホテル
http://washington-hotels.jp/ariake/

東京ベイ有明ワシントンホテル(ウェディング)
http://washington-hotels.jp/ariake/wedding/

■テレビアニメ『Re: ␣ ハマトラ(リプライ ハマトラ)』

【放送情報】
テレビ東京:7月7日スタート 毎週(月)深夜2:05~
テレビ大阪:7月8日スタート 毎週(火)深夜2:10~
テレビ愛知:7月9日スタート 毎週(水)深夜2:35~
※放送時間は変更になる場合があります。

AT-X:7月10日スタート 毎週(木)夜9:00~
[リピート放送]
毎週(土)朝8:00~
毎週(月)深夜3:00~
毎週(水)午後3:00~

【スタッフ】
原案:小玉有起・松舞 夏  
原作: カフェノーウェア
アニメーション監修協力: NAZ
製作:ハマトラ製作委員会

監督:岸 誠二
助監督: 安藤正臣

プロジェクト構成:北島行徳
シリーズ構成:熊谷 純 

キャラクター原案:小玉有起
キャラクターデザイン:和図 悠・黒澤桂子
総作画監督:黒澤桂子
色彩設計:柳澤久美子
美術監督:榊枝利行
撮影監督:塩見和欣
CGディレクター:越田祐史
メカ・プロップデザイン:廣瀬智仁

音楽:吉森 信
音楽制作: DIVE II entertainment
音響監督:飯田里樹
音響制作:ダックスプロダクション

アニメーションプロデューサー:比嘉勇二
アニメーション制作:Lerche

【キャスト】
ナイス(逢坂良太)
ムラサキ(羽多野 渉)
アート(神谷浩史)
はじめ(加藤英美里)
コネコ(安野希世乃)
レシオ(中村悠一)
バースデイ(福山 潤)
ハニー(喜多村英梨)
スリー(村瀬克輝)
マスター(斧アツシ)
ガスケ(秋元羊介)
マオ(江口拓也)
ほか

<漫画>
シナリオ:北島行徳「428~封鎖された渋谷で~」
漫画:小玉有起「ブラッドラッド」
出版:集英社 週刊ヤングジャンプ


>>「ハマトラ」プロジェクト公式サイト
>>ハマトラ公式Twitter

(C)カフェノーウェア/ハマトラ製作委員会
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