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【『ディスワ』の旅その4】Physics Pointインタビュー

【マチ☆アソビvol.14『ディスワ』の旅 その4】否定、問題提起、そして夢が詰まっている『Diss World』 シナリオを務めるPhysics Pointへインタビュー

 事前登録スタートから2週間待たずして登録数7万人を超える大反響を得ているスマホ向けアプリRPG『Diss World』。本作は、人々が幸せに暮らすために作られた理想郷とされる世界「This World」と理想郷に不必要とされたモノ達が送られる世界「Diss World」の2つの世界を舞台にストーリーが展開されていくダークファンタジー作品だ。坂本真綾さん、松岡禎丞さん、小野大輔さんなど、豪華声優陣を起用したフルボイスアニメーションバトルにも定評がある『Diss World』。しかし、その根幹をなすのは謎に包まれたストーリー部分である。

 多くが未だ明かされていないのにも関わらず、事前登録者7万人を突破し、人の心を掴んで離さない『Diss World』のストーリー。それを形作るのは新鋭の創作ユニット「Physics Point」のお二人だ。お二人はどのようにして『Diss World』の世界を構築していったのだろうか? その誕生秘話が垣間見えたインタビューの模様をお伝えしていこう。

■Physics Pointプロフィール
名称 : Physics Point (フィジクスポイント)
略称 : PP(ピーピー)
企画・イラスト担当:平梅珠百合(ひらうめすゆり)
企画・シナリオ担当:志村おとの(しむらおとの)
結成年 : 2002年
活動拠点 : 横浜県ではない神奈川県
代表作 : フリーゲーム「BREAKER」、ポニーキャニオン主催・アニメ化大賞受賞・アニメ原案「D.backup」など。D.backupは、2015年劇場アニメ化が予定されている。

●友達から広がる『Diss World』の輪

──本日はよろしくお願いします。まずはじめに、読者の中にお二人のことをご存じない方もいらっしゃると思うので、軽い自己紹介をお願いします。

志村おとのさん(以下、志村):私たちはPhysics Pointという名前で創作ユニットをやらせてもらっています。元々、フリーゲームの制作を学生時代からやっていて、それが高じてアニメ化大賞で作った企画が大賞をいただきました。それから、商業クリエイターとして踏み出していき、現在『Diss World』のシナリオを担当させていただいています。私たち、実は幼馴染で、15年くらいの付き合いなんです(笑)。

平梅珠百合さん(以下、平梅):小学校からの付き合いなので、中学校も高校も同じなんです。大学は違うんですが、お互いに目指している業界が一緒だったので、縁が切れることはなくずっと同人ゲームを作って活動していました。


──今回、どのような経緯で『DissWorld』のシナリオを担当することになったのでしょうか?

平梅:お尻が大好きなお友達に誘われて……(笑)。その友達が専門学校でたまたま同じクラスになった国分誠さん(『DissWorld』プロデューサー兼アートディレクター)なんです。学校を卒業後に、国分さんが忙しそうにしていたので「最近どうよ?」と声をかけたら、ちょうど『DissWorld』の企画を上げているところだったんです。企画が立ち上がったけど、どこから手を付けたらいいかわからない状況だったみたいで、軽い友達のノリで「シナリオならやっちゃうよ?」と言ったら、本当に電話がかかってきちゃって(笑)。「本当に!? 本当にお願いしてもいい!?」とお願いされました(笑)。正直、本当にお声かけしていただくとは思ってもいなかったんですが、やることになるなら相方にも相談させてくれということで志村に声をかけましたね。

志村:泣き付かれから始まって今に至ります(笑)。


──友達だったからからこそできた奇跡の作品と言ってもいいんじゃないですか?

お二人:いやいやいやいや! ご縁があってですよ。


──やはり、持つべきものは友ですね。しかし、大抜擢ですよ。

平梅:それでも、私たちがアニメ化大賞を受賞したという流れもあって、抜擢してくれた部分はあると思います。


──確かにそうですね。今回、作品に携わってみてお二人にとって『DissWorld』はどのような世界になりましたか?

志村:ある種の問題提起ですね。否定された人たちが捨てられてしまう場所が本当にあったら、どうなってしまうんだろう? という思いがあります。現実世界でも「あれがなかったらいいのにな」というディスる、否定することはありますよね。その世界が本当にユートピアなのか、それともディストピアなのか、というのを私たちも考えながらシナリオを書いて、問題提起をしています。

平梅:あくまでもファンタジーだからできる問題提起というのはあると思います。実は、国分さんにお話をいただいたときは、すでにタイトルだけ決まっていたんです。内容は決まっていないけど、『DissWorld』の“Diss”はディスるの“Diss”ということだけは決まっていたんです。それを聞いて「否定か……。なんか面白くなりそう!」と話を広げていきました。

志村:その単語を聞いた時点で、私たちの中でひらめきがありましたね。それからすぐに話し合って、あれよあれよと固まっていった企画でした。


──そのひらめいた瞬間はお二人の中での食い違いなどはなかったんですか?

平梅:その場に国分さんもいらっしゃったんですけど、3人の意見の食い違いはほとんどありませんでしたね。「それだったらこうだ、それだったらこうだ」と、とんとん拍子に一本柱ができていきました。

志村:私たちがやってきた作品の中にもダークファンタジーなものがあって、それまで培ってきた人生観やシナリオの感性などが上手く当てはまったところはありますね。なので、あの形に成るべくして成ったような気はします。


──三人寄れば文殊の知恵とは言いますが、その3人が手練れとなると意見が食い違いそうな気はしますが。

平梅:好感度システムが欲しいとか、可愛い女の子だけがいいとか、余計なひと言はありましたけどね(笑)。でも奇跡的にひとつに繋がっていきました。

志村:アイデアの積み重ねで上手くまとまっていった感じはありました。いい話し合いができたなと今でも思います。

──そんなお二人が担当するストーリーはどのようなものが展開されるのでしょうか? ネタバレにならない程度でお話しいただければと!

志村:否定された人たちが自分自身の復讐心のために行動しながらも、葛藤を持って戦いを進めていきます。気持ちが重くなりそうなシナリオですが、序盤ではナビゲーションキャラクターのリリがとてもいいキャラをしているので、安心してください(笑)。リリちゃんが出てくると、ダークなんだけどポップになるんです。あっけらかんとして「復讐しようよ?♪」と軽く言う感じのノリが、物語をポップなものしてくれていますね。「悪魔的」というキャッチーな台詞もあるように、あまり重く受け止めずに入っていただければと思っています。

平梅:物語が進むにつれて、豪華声優陣の方たちが演じていらっしゃるキャラクターがそれぞれに動き出していきます。そこは楽しみにしていただきたいですね。

志村:敵キャラクターも単に敵として現れるのではなく、一人の人物として描いています。きっと感情移入してしまうキャラクターがいると思いますよ。


──豪華声優陣が演じるとなるとさらに注目ですよね。お二人もやはり、声優さんは好きなんですか?

平梅:今回、声を聞いてファンになる感じです(笑)。サンプルボイスを聞いて興奮しちゃいました。もう、好きだ?! って(笑)。

志村:私は小野大輔さんの声が好きだったので、自分たちが考えたキャラクターの声を担当してくださって嬉しかったですね。

ディレクター・竹川さん(以下、竹川):実は僕たちも設定を聞いて小野さんにしようと即決でした。もちろんダメ元ではあって正直叶うと思っていなかったキャスティングをお願いしてみたら、叶えて貰えた感じです(笑)。僕たちのチームもPhysics Pointのお二人みたいに、あまり意見の食い違いは起こっていませんでしたね。今のお二人の話を聞いていると、全体的にこのゲームを通してやりたいこと、伝えたいことなどが自然と同じだったからこんなにしっくりくる物を作れたんだと実感しました。


──それはすごいですね。そんなチームだといろいろな話が飛び出すと思いますが、お二人は『DissWorld』でいつかやってみたい企画やネタなどはありますか?

平梅:これはけっこうありますね(笑)。声優さんたちも豪華ですし、キャラクターたちも生き生きしているので、私たちも抱えられない、ゲームにも書ききれないくらいのネタがあるんです。なので、可能であればお祭り気分で遊んでいただけるイベントシナリオなどはやってみたいですね。あとは、ドラマCDや小ネタマンガ、あわよくばアニメとか……(笑)。段階を踏んでいって夢を叶えられれば楽しいですし、夢を叶えるだけのパワーがあるスタッフさんたちです。

志村:そうなってもいいように私たちはいつでも準備していますから(笑)。

平梅:この作品は音楽にも力が入っていて、奈良悠樹さんの音楽が素晴らしいんです。個人的にはサウンドトラック希望ですね!

志村:夢がいっぱいですね(笑)。

竹川:実は、音楽もほぼ一発OKなんですよ。若干の尺調整などはありましたが、世界観にもバッチリ合っていて、何よりもカッコいいんですよ。

志村:私たちも音楽を始めて聴いたときはビックリしましたね。

平梅:サウンドトラック楽しみにしています(笑)。


──僕も楽しみにしています(笑)。では最後に、アプリを楽しみにしているファンのみなさんへメッセージをお願いします。

志村:スタッフみんなの愛が溢れている作品なので、私たちも作っていて楽しいですし、きっと楽しいものになると信じています。ぜひみなさんにも期待していただきたいなと思っています。

平梅:私たちもスタッフさんの愛と熱意に応えなきゃ! という気持ちにさせてくれる作品で、この気持ちが少しでもユーザーのみなさんに伝わって、楽しんでいただければと思っています。ぜひぜひご期待ください。

●『Diss World』作品情報

■『Diss World』ストーリー
善きモノは肯定(しゅくふく)し“この世界”に安住させよ
悪しきモノは否定(はくがい)し“ここではない世界”に葬るべし
そんな優しく残酷な世界が成り立って数千年
あなたは否定された…
優しい世界はひっくり返り、否定さ(ディスら)れた者たちの掃き溜め
Diss Worldへと落とされた
しかし、これは終わりではない

■アプリ概要
参加声優:坂本真綾さん、松岡禎丞さん、加隈亜衣さん、内田真礼さん、原由実さん、大西沙織さん (※順不同)
シナリオ:Physics Point(2014アニメ化大賞 Powerd by ポニーキャニオンにて大賞を受賞 劇場版アニメ『ガラスの花と壊す世界』原案『D.backup』など)
サウンド:奈良 悠樹(水樹奈々、日笠陽子、原田ひとみ、鈴木このみなど多数のアーティストに楽曲提供またギタリストとしても、アーティストのツアーライブ参加など様々なジャンルで活動中 )

タイトル:DissWorld(ディスワールド)
略称表記:ディスワ
ジャンル:ダークファンタジーRPG
配信日:今夏リリース予定
価格:無料(アイテム課金有り)
対応機種:iOS7.0以上/Android4.0以上


>>Physics Point公式WEBサイト
>>Diss World 公式WEBサイト
>>Diss World 公式Twitter
>>Diss World 公式facebook

>>【マチ☆アソビvol.14『ディスワ』の旅 その1】はこちら
>>【マチ☆アソビvol.14『ディスワ』の旅 その2】はこちら
>>【マチ☆アソビvol.14『ディスワ』の旅 その3】はこちら

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