本編最後の『スーパーヒーロー』はヤバい!エビ中、SSAで全力燃焼

「本編最後の『スーパーヒーロー』はヤバい!」――私立恵比寿中学がSSAで全力燃焼! 12月13日公演ライブレポート

 8人組アイドルグループの私立恵比寿中学が、さいたまスーパーアリーナ(以下、SSA)にて単独ライブ『私立恵比寿中学 年忘れ大学芸会2015「エビ中のオールアトラクスター」』を開催しました。本イベントは2015年12月12日(土)・13日(日)の2days公演です。

「エビ中」の愛称を持つ私立恵比寿中学は、芸能事務所「スターダストプロモーション」に所属する真山りかさん、安本彩花さん、廣田あいかさん、星名美怜さん、松野莉奈さん、柏木ひなたさん、小林歌穂さん、中山莉子さんから成る、平均年齢17歳の女性アイドルグループ。


■ アニメとのタイアップや企業コラボでも話題に!

 TVアニメ『龍ヶ嬢七々々の埋蔵金』OP曲となった『バタフライエフェクト』をはじめ、れるりりによる楽曲『脳漿炸裂ガール』を原作とした同名の映画ではメンバーが主演を務め、主題歌として『脳漿炸裂ガール』もカバーするなど、エンタメ作品とのタイアップも行ってきました。

 2015年には東ハト「ココナッツサブレ」発売50周年を記念したタイアップ企画としてパフォーマンスユニット「五五七二三二〇」を結成、デビューシングル『半世紀優等生』のMVが話題となり、続く2ndシングルは菅野よう子さんが作曲・編曲した『ポンパラ ペコルナ パピヨッタ』をリリース。メンバー各自もテレビや舞台など多方面での活躍を見せ、グループは勢いをさらに増す最中にあります。

 全国10ホールツアーを敢行、数々のライブイベントへのゲスト出演など、精力的にライブを行う私立恵比寿中学。SSAでの単独公演は、2013年に行い日本人最速記録となった公演ぶりの2回目。2015年のエビ中総決算ともいえる一夜となった、13日公演のレポートをお届けします。


■ 未曾有の危機に立ち向かえ、未確認中学生!

 会場はメインのライブステージ前方に、アリーナ席を大きく横切る「X」型の花道が設けられていました。メンバー8人はステージだけでなくこの花道を駆け巡り、会場に詰めかけたファンはどの位置からであってもその姿を堪能できるようなセットです。

 会場が暗転すると「世界は2年前を遥かに超える未曾有の危機に陥っている」という趣旨の放送が流れ、映画仕立てのムービーがスタート。2013年公演『エビ中のスター・コンダクター』のオープニングの流れを継ぐような設定です。テキサスには安本彩花さん、デリーの廣田あやかさん、ロッテルダムに真山りかさん……といったように、世界各地に散らばった8人の最強ヒーロー「未確認中学生」がSSAに再集結し、地球の危機に立ち向かう内容。

 集結シーンはアニメーションで描かれ、劇中の爆発に合わせステージにも火花が舞うと、『ポンパラ ペコルナ パピヨッタ』でライブは幕開け。合唱を効果的に使った独創的なナンバーで、MVさながらの世紀末感が漂う異様な空間が展開されていきます。

「はい、今日はここからスタート」の声に合わせ花道に光が走ると、ステージには一気に照明が灯り、『あたしきっと無限ルーパー~金八 DANCE MUSIC~使ってポートフォリオ』と、それまでの空気を一転させるアップテンポなナンバーを息のあったダンスと共に届けます。

 中でも『金八 DANCE MUSIC』での「ぽんぽんぽんぽん ギロッポン!」の歌詞に合わせ、花道に駆けていったメンバーが大きくジャンプする瞬間には、観客も「ギロッポン!」と声を合わせ、会場は一気にヒートアップ! MCを挟まず『こりゃめでてぇな』『未確認中学生 X』と続きます。メンバーはここまでの5曲、一秒足りとも動きを止める瞬間がないほどに踊りっぱなしでした。


■ 「いえええええええええええええええええい」のシャウトで燃焼!

 ここでMC。柏木ひなたさんが「地球人の心の声が集まるとパワーになる!心をひとつにできるかー!」と冒頭のムービー設定に沿った呼びかけをすると、各自の必殺技を伝えながらの自己紹介タイムに。松野莉奈さんは「必殺技は、宇宙最大の『凛とした顔』」と涼しい顔を見せるなど、各メンバーの個性とノリを短く見せつつ笑いを取っていきます。

 真山りかさんが「ハッピーな声がパワーに変わるところを見せよう!」と呼びかけると、『キラキラネスキラネス』へ。言葉通りの"キラキラ感"あふれる楽曲でパワーを集めると、それを再び開放するように『禁断のカルマ』『放課後ゲタ箱ロッケンロールMX』とロックナンバーを立て続けに披露。

『放課後ゲタ箱ロッケンロールMX』では、初っ端に廣田あいかさんの「いえええええええええええええええええい」から、安本彩花さんが「いえええええええええええええええええい」とシャウトでつなぐ定番のパフォーマンスもパワー満載で決まり、「M!X!」の掛け声をはじめ、ライブ序盤とは思えないほどの盛り上がりを見せました。


■ 休む暇なく、殺陣で立ち回り、全力パフォーマンスが続く

 会場が暗転し、休憩に入るかと思いきや、ステージではアメコミヒーローさながらにビームサーベルやハンマーなどの武器を手にしたメンバーが、襲ってくる異星人との殺陣を展開。メンバーが敵を倒すたびに歓声が送られ、最後は廣田あいかさんのレーザービームで異星人を一層!

 そのまま休みなく『キングオブ学芸会のテーマ~Nu Skool Teenage Riot~』『テブラデスキー ~青春リバティ~』とライブは進行。殺陣での大立ち回りから観客も休む間がないほどのエビ中の全力パフォーマンスは、『テブラデスキー ~青春リバティ~』の歌詞にある「重たそうな荷物を投げ飛ばしたら全力疾走 手ぶらでおどれ!青い情熱」を体現するようです。


■ カラーのちがうユニット新曲を4連続で!

 MCでは未曾有の危機が過ぎ去ったことを伝えつつ、真山りかさんから今回のメドレーが「さつき が てんこもり」さん提供の曲つなぎだったことが明かされていました。その後は2人ずつ組んだユニット曲の時間へ。

 黒にゴールドの飾りが効いた衣装をまとった安本彩花さん、星名美怜さんによる『sky is the limit』では、会場をまるでクラブの空気に引き込むかのように、アッパーなEDMに合わせたダンスで魅せます。

 私服のような姿で現れた松野莉奈さん、中山莉子さんによる『アパレルダーV』。「ニットのワンピ着たいんだ」「かわいくなりたい女の子は みんなアパレルダーV」と、ファッションの悩みをテーマにした曲を歌い上げます。

 白を貴重にした軍服スタイルの衣装で真山りかさん、小林歌穂さんが『宇宙戦争宣戦布告』を。ロックテイストを取り入れたボーカロイド曲を思わせるような、コミカルなアップテンポナンバー。サビの「はい!はい!おおせのままに」で音が止み、声だけが響く「止め」の部分がクセになる一曲。

 廣田あいかさん、柏木ひなたさんの『光年の愛』はアカペラのハモりからスタート。白いロングドレスをまとってハイヒールを履いたふたりは、それまでのダンサブルな曲たちと異なり「歌声で魅せる」ラブソングを披露しました。

 
 
■ グッと成長した姿で「アイドルのエビ中」は恋のバラードを歌う

 その後のMCで、宇宙人と戦う未確認中学生の設定を「続ける? めんどくさいからいいよ~」とあっさり放棄すると、普段のエビ中メンバーの姿に。「ここで2015年の最後のアレですよ?」とのフリから、ライブ前定番のオープニングSE「ebiture」で声を合わせ、開演のブザーが響き渡ります。

 「ヒーローのエビ中」から「アイドルのエビ中」へと変わった8人は、メンバーそれぞれのコールもある『仮契約のシンデレラ』で会場の空気をアイドルライブモードへ切り替え。そのまま再度盛り上げるかと思いきや、その空気は恋を諦めきれない乙女心を切なく歌い上げる『アンコールの恋』で一変。

 アリーナ中央にせり上がった舞台上から歌声を届けた『フユコイ』は、雪の舞う演出の中で後方ビジョンに8人それぞれの表情が映しだされ、胸に迫るステージング。そのまま『PLAY BACK』へ続き、恋の気持ちを込めたバラードナンバーを続けて3曲披露しました。

 ここまでが「動のエビ中」なら「静のエビ中」。全力のパフォーマンスだけでない「歌のチカラ」を押し出す一面でファンの心をつかむ時間となり、曲が終わると会場からは大きな拍手が起きました。廣田あいかさんは「こういう(曲の)アレンジは大学芸会ならではだね」とライブの楽しさを口にします。


■ 柏木ひなた「私たちのヒーローみんなに向けて歌います」

 アリーナの花道からメインステージへ戻った8人は、「年を忘れるぞ!スーパーアリーナ!」と観客を煽り、『ハイタテキ!』から祭り感満載の『ちちんぷい』と途切れなく連発。

 安本彩花さんの「絶対負けない!」からの『涙は似合わない』ではメンバー4人ずつ分かれてトロッコに乗り、アリーナと一階席の間をめぐりながら歌います。折り返しながらの『フレ!フレ!サイリウム』は、メンバーもサイリウムを手にして左右に大きく振りながら、観客と一体感ある空間を作り上げました。

 メインステージに戻った8人は「ありがとうー!」と次々に口にし、星名美怜さんは「みんなの近くに行けるのは素敵なことだね」と笑顔を見せました。次が最後の曲になることを告げると、柏木ひなたさんが「今日ここに集まってくださった私たちのヒーローみんなに向けて歌います」と伝え、新曲の『スーパーヒーロー』を熱唱。

 小林歌穂さんは「この空間にいるヒーローみなさんといられて、とっても幸せですね」と満面の笑みを浮かべ、「それではみなさま ごきげんよう!!」の言葉と共に締めくくりました。


■ 『永遠に中学生』で下校のベルが鳴り響く…

 暗転した会場には後方ビジョンに冒頭のオープニング映像の続きが流れ、「彼女たちの新たな挑戦は来年もその先もずっと続くのである」とのナレーションと共に、「to be continue.」の文字が浮かびます。

 堰を切ったように沸き起こったアンコールの声の中、SE「matsuriture」に乗せ、ピンクのライブTシャツにパープルのスカートをまとったメンバーがひとりずつ再登場! 『ラブリースマイリーベイビー』で幕開けると、花道にまた8人が散らばって『買い物しようと町田へ』を連発。目に焼き付く小林歌穂さんの「ウッ!ハッ!」の全力すぎる動きをはじめ、サンバを思わせるノリの良さで会場も見事に再燃。

 このライブで大トリを務めた曲は、2013年のさいたまスーパーアリーナ公演でも最後に歌った『永遠に中学生』。直前の「彼女たちの挑戦はずっと続く」のナレーションにもかかりながら、エビ中ファンを含めた会場すべてが「エビ中ファミリー」という仲間意識を芽生えさせてくれる暖かみのあるナンバー。「すこしさみしいな 下校のベルです」と歌詞に続き、この日二度目の「みなさま ごきげんよう!!」の言葉を贈りました。

■ 2016年、春のツアーライブ決定!

 「ありがとう!」と何度も口にしながらステージに戻ったメンバーは最後のMCに。廣田あいかさんは「前回SSAでやらせていただいた時は9人(のメンバー)で、9人最後ってわかっているSSAでした。その時は今のメンバーになるってわかってなかったし、本当にまた帰ってこられるのかなって思っていました。こうして8人で帰ってこれて、いまこうやって終わって寂しいけれど、みなさんのおかげでこのステージができたと思っています。ありがとうございます」と感謝の気持ちを述べました。

 安本彩花さんは「本編最後の『スーパーヒーロー』、あれはやばい!あやつはいい曲ですなぁ」と感慨深げ。柏木ひなたさんは浮かべる涙をぬぐう姿も見せました。以前のライブで「この8人でSSAライブに立ちたかった」と語ったという真山りかさんはメッセージを求められると、「一言だけです、私は。来年もよろしくー!」と歯切れよく伝えました。

 そして、2016年春に始まるライブツアーも告知されました。4月23日の千葉・市原市市民会館を皮切りに、福岡、愛知、大阪、広島、埼玉、香川、北海道、東京、沖縄、新潟、宮城、神奈川、兵庫、ラストは7月2日の東京国際フォーラム・ホールAとめぐります。ライブ中にはメンバーの誕生日を含む日程だけに、サプライズな時間もあるかもしれません。

 メンバーは「来年は年越しライブをしたい!」とさらなる意欲をのぞかせながら、約2時間半にわたる大学芸会の幕を閉じました。

■『私立恵比寿中学 年忘れ大学芸会2015「エビ中のオールアトラクスター』
@2015年12月13日公演
[セットリスト]


M1.ポンパラ ペコルナ パピヨッタ
M2.メドレー(あたしきっと無限ルーパー~金八 DANCE MUSIC~使ってポートフォリオ)
M3.こりゃめでてぇな
M4.未確認中学生 X
M5.キラキラネスキラネス
M6.禁断のカルマ
M7.放課後ゲタ箱ロッケンロールMX
M8.キングオブ学芸会のテーマ~Nu Skool Teenage Riot~
M9.テブラデスキー ~青春リバティ~
M10.sky is the limit(安本彩花・星名美怜ユニット「元祖トータルスロットル」曲)
M11.アパレルダーV(松野莉奈・中山莉子ユニット「狂騒と緊迫」曲)
M12.宇宙戦争宣戦布告(真山りか・小林歌穂ユニット「Micro Mix Mountain」曲」
M13.光年の愛(廣田あいか・柏木ひなたユニット「おひたし」曲)
M14.仮契約のシンデレラ
M15.アンコールの恋
M16.フユコイ
M17.PLAY BACK
M18.ハイタテキ!
M19.ちちんぷい
M20.涙は似合わない
M21.フレ!フレ!サイリウム
M22.スーパーヒーロー

En1.ラブリースマイリーベイビー
En2.買い物しようと町田へ
En3.永遠に中学生

出演:私立恵比寿中学
真山りか
安本彩花
廣田あいか
星名美怜
松野莉奈
柏木ひなた
小林歌穂
中山莉子

[取材・文=松本塩梅]


>>「私立恵比寿中学」公式サイト

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