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花澤香菜さん、浅沼晋太郎さんら声優陣は犬派・猫派?

花澤香菜さん、浅沼晋太郎さんら声優陣は犬派・猫派? TVアニメ『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』との出会いとその魅力を語る

 『秒速5センチメートル』や『言の葉の庭』、さらに2016年8月には劇場最新作『君の名は。』の公開も控えるアニメーション監督・新海誠さん。その新海監督の自主制作時代の作品となる、『彼女と彼女の猫』が新たな制作スタッフ陣によってTVアニメ化し、3月4日(金)よりTOKYO MX、ウルトラスーパーアニメタイム枠ほかにて放送中です。

 そして、新たに描かれる『彼女と彼女の猫』もとい、『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』では、『言の葉の庭』でも主演を務めた声優・花澤香菜さんが主人公・彼女役を担当。その他、猫役には浅沼晋太郎さん、彼女のお母さん役に平松晶子さん、彼女の友人役に矢作紗友里さんが起用され、全4話の物語を演じます。本稿では、上記の声優陣に作品に対する意気込みや魅力について伺ったインタビューの模様をお届けします。


■ それぞれの想い、その中には縁を感じるエピソードも

――今回のお話をいただいた時の率直な感想をお聞かせください。

浅沼晋太郎さん(以下、浅沼):僕が声優業を始めてから、今年はちょうど10周年にあたる年なんですけど、節目となる年にこういったお仕事をさせていただけることがとても光栄です。僕は今回、黒猫役を演じさせてもらうのですが、僕がデビュー当時に花澤さんと共演させていただいた作品も、黒猫が一つのキーになっている作品だったので、そういった意味でもすごく縁を感じました。

花澤香菜さん(以下、花澤):原作にあたる新海さんのショートフィルム『彼女と彼女の猫』は、以前より見たことがあったので、彼女役にキャスティングが決まったという知らせを聞いたときは、とても嬉しかったです。ショートフィルムの方では、彼女のセリフはほとんどないので、台本をいただくまでどういう作品になるんだろうとずっと楽しみにしていました。

平松晶子さん(以下、平松):彼女の母親役が決まったときは純粋に嬉しかったし、光栄だなって思いました。過去に新海さんが手がけた大成建設のCMがものすごく印象的で、いつか新海さんの作品に関わることができたらいいなと思っていたので、こんな形で夢が叶うとは思ってもいなかったです。

矢作紗友里さん(以下、矢作):私は今回、彼女のルームメイトであり友達の役を演じさせていただきました。最初に友人役ということを聞いたとき、最近嫌がらせをするような友人役が多かったりもしたのでで、今度はどんな嫌がらせをしなくてはいけないんだろうとちょっとドキドキしていたんです。そしたら彼女を友人としてものすごく大事に思っていて、優しいハツラツとした女の子の役だったので、ホッとしました(笑)。

一同:(笑)

――以前にも新海監督作品の『言の葉の庭』に出演されていた花澤さんから見て、新海監督はどういった人物でしょうか。

花澤:本当にじっくりと時間と愛情をかけて作品作りをされる方という印象です。優しくて誰からも好かれるような人柄なので、その優しさがフィルムにも滲み出ているんだと思います。

――今回『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』として、監督を担当されている、坂本さんの印象はいかがでしょうか。

浅沼:ものすごく腰の低い方ですね。普段僕たちが収録しているアニメ作品に比べると、キャストの方も少数で、ものすごく贅沢な現場で、僕らとしてはそんな作品に関わらせていただけることが光栄でした。でもその気持ちを坂本監督自らが一番体現されていて。初監督作品ということもあって緊張していますと話していたのですが、それを聞いて僕らもちょっと襟を正さなければと思いました。

矢作:現場では終始ニコニコされていましたね。私たちともコミュニケーションを取ろうとたくさん話しかけてくれて、ものすごく優しい方なんだなということが伝わってきました。

平松:もうみなさんのおっしゃる通りなんですけど、本当に丁寧な方で、作品に対してものすごく真摯に取り組まれている方です。アフレコを終えて、坂本監督から「ありがとうございました。」とお声をかけていただいたんですけど、こちらこそこんな素敵な作品に関われて光栄ですという気持ちだったので、お互いのこの気持ちがいい形で作品にも反映できていればと思います。


■ 声優陣は犬派?猫派? そして作品の魅力とは

――タイトルにもなっているように、本作は猫がテーマの作品ですが、みなさんの猫エピソードがあればお聞かせ下さい。

浅沼:すみません、猫も好きですがどちらかと言うと僕犬派なんですよね……。

矢作:猫だって言ってるのに!(笑)。

一同:(笑)。

矢作:私も今何が欲しいですかと質問されたら、正直ポメラニアンが欲しいんですけど……(笑)。でも小学生のときに捨て猫を拾ったことがあります。私は当時ペット禁止の家に住んでいたので、飼い主が見つかるまでしか飼うことができなくて、牧場を経営している友人に引き取ってもらいました。一週間だけだったんですけど、別れが辛かったのを覚えています。その後牧場のいいご飯を食べて育って、子猫だった子が丸々とした猫になってしまったんですけど(笑)。

平松:私、猫アレルギーで。でも、私も小学生のときにダンボールに入った捨て猫を拾ったことがあります。母が飼うことを許してくれなかったので、しばらく公園でお世話してあげてました。

花澤:私、犬猫アレルギーでペットは飼えないんです……。でも今回、彼女役を演じさせていただいて、家族にも恋人にも見せられない自分のペットにだけ見せる顔ってあるんだろうなと思いました。そういった表情が猫の視点から描かれているので、猫好きの方には新たな発見があるかもしれません。

――新海監督のショートフィルム『彼女と彼女の猫』と、坂本監督の『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』にはそれぞれどんな魅力が詰まっているのでしょうか。

矢作:新海監督のショートフィルムでは、日常のなかの生活音や映像、猫のモノローグといった部分に魅力が詰まっていたんですけど、今回はそれを取り巻く人たちのドラマにも魅力がつまっていると思います。そのドラマを猫がどういう視点で見ていたのかというところに着目して楽しんでもらいたいです。

浅沼:どちらも心が暖かくなるような余韻を感じられる作品です。強いて言うのであれば、坂本監督の『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』は、いい意味で新海監督テイストを薄くした作品に仕上がっているので、そこが魅力だと思います。

平松:新海監督のショートフィルムでは、優しくて柔らかいセピアなイメージで世界観が作られていると感じるんですけど、今回の『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』では、それがより鮮やかになっていると思います。猫からの視点だけでなく、彼女たちの人間ドラマも描かれているので、その分カラフルになっている作品です。

花澤:新海監督の作品は、背景や音であったり、作品の様々な場面に想像を膨らませる余地があるんです。それが『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』では、猫との出会いから彼女の複雑な心境まで、よりわかりやすく描かれているのでいい意味でわかりやすく共感できる作品になっていると思います。

――最後に視聴者へのメッセージをお願いいたします。

平松:作品を通して、何気ない日常のなかにある幸せのカケラみたいなものに気が付いていただきたいです。刹那だからこそ愛しい、そんなものの片鱗に触れことができる作品になっています。

矢作:人生うまくいくことばかりではなくて、何かにつまずいたりすることもあると思うんですけど、そんなとき元気をもらえる作品になっています。あと、親元を離れて暮らしている人たちは、見終わってあとにお母さんに一本連絡をいれてみて下さい(笑)。

花澤:何か辛いことがあったときに見るのもいいですけど、疲れたとき猫のもふもふ加減に癒される作品にもなっています。なので、あまり身構えずにリラックスして見ていただければと思います。

浅沼:猫であったり、友達であったり、お母さんであったり、何かに対して優しくなれるアニメだと思います。日常的でリアルなお話なので、何か自分の私生活のなかでも共感できるポイントを探して、何度も見ていただけると嬉しいです。

◆「彼女と彼女の猫 -Everything Flows-」作品詳細概要

【あらすじ】
ある夏の一番暑い日、彼女と、彼女の飼い猫である“僕”の暮らしが始まった。

彼女は、通っている短大の卒業を控え、就職活動に追われる毎日を送っている。いつも頑張っている彼女にとって、“僕”と過ごす時間は、互いにひと時の安らぎを感じられる、とても大切なものだった。しかし、家族のことや、友達のこと、将来のこと…いろいろなことがうまくいかず、彼女は次第に傷つき、立ち止まってしまいそうになる。

それでも彼女は、背筋を伸ばし、今日も扉を開けて外の世界へと踏み出していく。そんな大好きな彼女のことを、“僕”はいつまでも見守っていたいと思っていた。

【放送情報】
TOKYO MX:毎週金曜日23:00~23:30 放送中
BS11:毎週日曜日25:00~25:30 放送中
ウルトラスーパーアニメタイム枠 「コミックス・ウェーブ・フィルム オムニバス」にて

【STAFF】
監督:坂本一也
シリーズ構成・脚本:永川成基
原作:新海誠
キャラクターデザイン・総作画監督:海島千本
美術監督:田中孝典
編集:グッド・ジョブ
音響監督:鶴岡陽太
音響製作:楽音舎
音楽制作:ランティス
アニメーション制作:ライデンフィルム京都スタジオ
製作:彼女と彼女の猫EF製作委員会

【CAST】
彼女:花澤香菜
黒猫:浅沼晋太郎
友人:矢作紗友里
母親:平松晶子
ほか

>>TVアニメ『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』公式サイト

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