田所あずさ「そんな罰ゲームじゃだめですよ！」　田所あずさのオールナイトニッポンモバイル放送100回記念

声優・歌手として活躍する田所あずささんによる、ニッポン放送が提供するインターネットラジオサイト「Radital」で配信中のラジオ番組『田所あずさのオールナイトニッポンモバイル』が放送100回を突破！　

それを記念し、2016年3月16日（水）には『田所あずさのオールナイトニッポンモバイル 祝100回！ニコニコ生放送スペシャル 〜100回も配信しているのになぜこんなに知られていないのか〜』が行われました。

生放送の当日、東京・有楽町のニッポン放送に伺い、番組の舞台裏をのぞいてきました。放送終了後には、ワンマンライブを終えて2ndアルバム『It's my CUE.』を目下制作中の田所あずささんへショートインタビュー。当日の様子と併せてお届けします。

番組開始30分ほど前にスタジオへ現れた田所あずささんは、制作スタッフや構成作家との打ち合わせからスタート。100回放送の仲だけあってか硬い空気もなく、進行のひとつずつを確認していきます。

この日の生放送はタイトルからもわかる通りに「番組の認知度アップ」が目的。番組の公式Twitterのフォロワー数は1000名に満たず、ライブで番組の話をしても観客にも伝わらないことさえあったという状況に、今回の放送でフォロワー数のアップを狙います。

トークコーナーの動画をTwitterにアップし、「可愛いと思ったらフォロー」という台本のセリフには「いやー、これやだー……可愛いと思ってくれる人、いないですよ……」と恒例のネガティブ発言で、田所あずささんの通常運転っぷりをのぞかせました。

見事1000人を突破すればサイン入りTシャツをプレゼント、突破できなかった場合は「プレゼントなし」と聞くや、田所あずささんは「そんなのじゃだめですよ！番組が終わりますくらいに言わないと！」なるツッコミ。いったいネガティブなのかアグレッシブなのか、その自ら背水の陣を敷くスタイルは「明るく元気にうしろ向き！」を表現するようなワンシーンでもありました。

■開始早々に飛び出た「2分前までケンカしてました」の理由

「1分前です！」の声にも「ふしぎと緊張してないんですよー」と田所あずささんの表情は変わらず。そして本人曰く「ぬるぬるっと」生放送本番がスタート。

ご覧だった方は驚いたでしょうが、「本番開始2分前までスタッフさんとケンカしてました（笑）」と言った理由は、なんと放送直前に田所あずささんの手元のPCでポイント残高が不足し、ニコ生のコメントが見られなくトラブルがあったからでした。

いきなりのトラブルも笑いに変えつつ、今回の「Twitterフォロワー1000人を超えたい」など番組の目的を話す田所あずささん。すると、開始15分であっさりと目標達成してしまい、以降も1200人、1500人と上方修正されることに。

■演技コーナーでキリッと変わる表情

「ミラクルチェンジ！ときメーカー# ニコ生SP」からコーナートークがスタート。短編ドラマを演じる田所あずささんの「最後のセリフ」をリスナーから募集するこの企画。今回のシチュエーションは「受験生で、合格発表の日に、一緒に合格を誓ったのに落選してしまった彼氏への一言」。

朗らかな表情が多かった田所あずささんの顔つきも、演技をするとなるや、いっきに声優らしくキリッと変わります。「表情も演技のひとつ」というのを感じさせてくれた瞬間でした。

今回視聴者アンケートで選ばれた一言は、田所あずさのオールナイトニッポンモバイル公式Twitterに動画付きで投稿されていました。

ベーコンレタスさんからいただいた、ときメーカーのセリフ！可愛いとリツイートよろしくお願いします♪( ´▽｀) #ushi1242 pic.twitter.com/hwv3bu8NUe

— 田所あずさのオールナイトニッポンモバイル (@ushi1242) 2016年3月16日

投稿コーナーが終わり、ゲストにお笑い芸人の天津向さんが登場する直前には、フォロワー数も1361人にまで増加。登場した天津向さんも「もう目標達成しているのにゲストが登場という珍しいケース。ウイニングランで出てくるみたいな」と戸惑い気味ながら、「フォロワーがどうとかって大人の事情は大人が考えればいいんです！私たちはみんなと楽しみましょう！」と田所あずささん。

実はしっかり話すのは初めてと言うふたり。しかしながら、天津向さんの軽快なノリに、イキイキと打ち返す田所あずささんのコンビは、ボケとツッコミをお互いに繰り出し合うテンポの良さを見せます。

「イラストで一言」のコーナーが始まると、難問続きのイラストに、

田所あずさ：これは難しくないですか？ちょっと浮かばないですよね？

天津向：ハードルを掘ってくれる人は珍しいですよ、下げる人はいるけど掘る人はいない。やさしいなぁ。

とネガティブならでは（？）の優しさを発揮。数々の現場を経た天津向さんからも「田所さんは圧倒的に主人公性格ですよね。ルフィとしゃべってるのかと思った。筋斗雲のれるんじゃないですか」と評される場面も。

しかし「イラストで一言コーナー」は結果奮わず罰ゲームとなり、コメントから募集した「君がしゅきしゅき、だーいしゅき！」を言うことに。田所あずささんはやり切るも「これもう絶対明日胃腸炎ですよ…こういうのがいちばん苦手なんですよ…」と弱り顔。

さらに、天津向さんも同じセリフを、さらに田所あずささんのコメント追加バージョンでしゃべることになり、この放送でもいちばんの盛り上がりを見せるも、「これで1000人のフォロワー切ったら泣くで……」と天津向さん（なお、結果はフォロワー微減だった模様）。

■進路相談に「人生がもう1回あっても声優になるために挑戦する」とエール

その後、レギュラー出演の『ミュ〜コミ+プラス』パーソナリティのニッポン放送アナウンサー・吉田尚記さんからのVTRコメントでは「なんで（ミュ〜コミ+プラスで）番組の告知をしないんですか？」なるツッコミをもらうと、「忘れてました！気にも留めてませんでした！」と田所あずささんは正直すぎる返答。

「大々的にというより、リスナーさんとちっちゃく丸まってやる」今の番組の雰囲気が好きという田所あずささん。天津向さんとの小気味良いテンポもそのままに本放送を終えました。

その後、ニコニコ生放送では有料パートに突入。リスナーと電話をつないでの「人生相談コーナー」では、地元を離れて働くか悩む高校2年生の女子に、田所あずささんは本放送とは打って変わって真剣な表情で言葉を渡します。

「私は若いころは、失敗するのも成功だと思うんです。だめかもしれないけど、その答えが出るわけじゃないですか。でもやらなかったら何も答えは出ない。私も声優になりたいと思ってこの世界に飛び込んできました。実際に怖い人も素敵な人もいたけど、今は声優として活動させていただくことができてよかったし、人生がもう1回あっても声優になるために挑戦したいと思う」

と悩める女子にご両親と話してみる後押し。天津向さんもその表情と姿に「田所あずささんに真摯に受け止めてもらったのは一生の宝になると思う」と、自らも地元の広島からお笑いをやるために巣立った時の心境を重ねて話し、熱い人生相談コーナーとなりました。

■ふつおたがあるから、リスナーのみなさんと話している気分で頑張れる

生放送を終えたばかりの田所あずささんに、感想や今後の展開について聞いてみました。

──おつかれさまでした！終わってみての感想を教えてください。

田所あずさ：不安も実感もなくふわっと始まってしまったんですけど（笑）、実際やってみて、いつもの『オールナイトニッポンモバイル』は一気に収録してるのもあってタイムラグがあるんですが、今回はニコ生でやらせていただいて、直にみんなの声とかを見て「結構楽しんでくれてるんだな」と感じることができて、これからもまた頑張りたいなって思えました。

基本的に一人喋りが苦手で、だから本放送ではリスナーのみなさんのふつおたにも救われて、なんとかみんなと話している気分で頑張れてるんです。今回はゲストで天津向さんが来てくれて救われましたし、やっぱり人と話すのが好きだなって思えました。

リスナーさんとも話すことができて、「誰かと一緒に何かをやるのが一番素敵だな」って思ったし、また生電話とかも機会があったらやりたいですね。

──天津向さんが来てからのイキイキっぷりはたしかに感じました。

田所あずさ：やっぱり不安になっちゃって、ひとりだと。全部が自分の頭の中でしか答えが出ないけれど、誰かがいるとまた別の方向性が見えてくるし、ツッコミを入れてくれるのがいいですね。（天津）向さんとも、またお話できる機会があったらいいなと思います。

──200回放送には「また呼んでほしい」っておっしゃってましたね。

田所あずさ：え？　言ってました？　ちょっと、聞こえてなかった！（笑）

これを機にフォロワーも増えたし、またニコ生もできたらと思います。ふつうの回も、もし暇だったら、すっごい時間があってホントに何にもすることないなって時に聞いていただけたらありがたいです。

──話は変わりますが、ライブツアーが無事に終わりましたが、今の心境はいかがですか。次なるステージがもう見えていますか？

田所あずさ：いや、ミリオン（『アイドルマスター ミリオンライブ!』に田所あずささんは最上静香役として出演）のツアーがあったりもして、1stライブはすっごい昔のことみたいな感じです。

今はアルバムを制作してるんですけど、そのアルバムの中の楽曲はカッコいいのばかりなんです。どんどんバンド感が出てきて、すごく楽しみになりました。また生バンドでライブできたらいいなって、めっちゃ妄想しながら（笑）。

──その妄想を体験できる日を楽しみにしています。お疲れのところ、ありがとうございました！

［文＝松本塩梅］

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