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脚本家・深見真さんが語る『バイオハザード:ヴェンデッタ』の魅力

『バイオハザード:ヴェンデッタ』公開記念! 血と硝煙のアクションを描く脚本家・深見 真さんインタビュー

人気サバイバルホラーゲーム『バイオハザード』(以下、『バイオ』)シリーズをモチーフにしたフル3DCGオリジナル映画の第3弾『バイオハザード:ヴェンデッタ』が、5月27日より公開されます。アニメと実写から気鋭のスタッフが集まった本作において、脚本を担当したのは深見真さん。小説家、漫画原作者として多くの作品を発表しながら、虚淵玄さんと共作の『PSYCHO-PASS サイコパス』でアニメ脚本デビュー。『がっこうぐらし!』、『ゆるゆり さん☆ハイ!』、『ベルセルク』など、幅広いアニメの脚本を書かれている方です。

この記事では、そんな深見さんにインタビューを実施! 記事前半では『バイオハザード:ヴェンデッタ』の魅力について、そして記事後半では深見さんがこれまで手がけられたアニメや、ご自身についても聞かせていただきました。

▲『バイオハザード:ヴェンデッタ』 脚本・深見真

▲『バイオハザード:ヴェンデッタ』 脚本・深見真

 

ホラーの前半、アクション映画としてアクセルを踏んだ後半
――『バイオハザード:ヴェンデッタ』では、最初にメインスタッフ間でどんなコンセプトを共有していたのでしょうか?

深見 真さん(以下、深見):せっかく『呪怨』の清水さん(エグゼクティブ・プロデューサー)がアドバイスしてくださるので、怖いシーンはたくさん入れようということになりましました。かつ、マーザ(制作会社のマーザ・アニメーションプラネット)のプロデューサー陣としは、実在の大都市をパンデミック(大規模感染病)に陥れるような派手なシーンを入れたいということでした。クリスとレオンが主人公だというのもオーダーとしてありましたね。自分はゲーム版『バイオ』の大ファンなので、そこは喜んでという感じでした。

――怖さにはいろいろ種類があると思いますが、今回はどんなタイプの怖さを押し出すべきだと思われましたか?

深見:王道の怖さですね。もう……ゾンビが出てきて怖いっていう(笑)。あとは、さっきまで普通にしゃべっていた知り合いが目の前でゾンビになるとか、ゾンビものの王道の怖さです。細かい怖さのテクニックに関しては、脚本段階で清水さんからたくさんのアイデアをいただきました。「ワンクッションあると怖さが増す」、「何かを覗きこむときに怖さがある」といったようなことですね。

――映画を拝見しましたが、序盤まさにそういった怖いシーンがありました……。

深見:「動かないと思っていたものが動く」というのは、やっぱり怖いですよね。このあたりは前半で一番意識した怖さのポイントです。ゲームの『バイオ』でも、部屋に吊り下げられたたくさんの死体が突然動き出すシーンは怖かったな……と思い出したりして。『呪怨』はもともと好きだったんですが、今回怖いシーンを考えるうえで観返しましたね。

――『呪怨』オマージュのシーンも盛り込んでいらっしゃいましたよね?

深見:あれは脚本にはない、辻本(貴則)監督の清水さんオマージュが炸裂した部分です(笑)。ト書きには書きようがないというか……書くとしたら「呪怨みたいに」って書くしかないと思います(笑)。

――「派手なシーン」というオーダーに対しては、ものすごい規模のアクションの応酬でこたえていました。

深見:やっぱり『バイオ』の魅力って、怖さもありつつ、ハリウッド映画的なアクションにもあるんですよね。あと……クリスとレオンって超強いじゃないですか(笑)。これだけ強いふたりが主人公だと、怖さはやがて限界が来る。なので、怖さからアクションにだんだんシフトしていくように作らないとダメだと思いました。一本の映画としてのまとまりも、そのほうが出せるんです。

――テンポ感としても、前半は緩やかに、そして後半は畳みかけるようなイメージで?

深見:ホラーとして静かに始まって、アリアス(フルネームは、「グレン・アリアス」。元軍人の武器商人で、今作ではクリスとレオンのライバル。)の登場でアクション映画としてのテンションが跳ね上がる。そこからホラー度を一段上げたシーンに移って、いよいよクリスとレオンの共闘となると、あとはひたすらアクション映画としてのアクセルを踏みこみました。「バイクとケルベロスのチェイスをやったら、もうホラーには戻らないぞ!」と(笑)。

――あのシーンはアドレナリンが出っぱなしでした。

深見:あれは監督発のアイデアなんです。ドゥカティ(イタリアのバイクメーカー)が新モデルを使わせてくれることにもなり、印象的なシーンになりましたね。ドゥカティには何度も「こんな手荒な使い方をしますけど大丈夫ですか?」って確認したんですけど、全部OKということで(笑)。

全体的に、特にアクションシーンはすべて脚本より良いものになっています。脚本では「こんな感じになったら良いなぁ」と思ってト書き(脚本の状況描写の部分)を書くんですが、後半のバトルの凄まじさは……あれはもう、ト書きで全部は書けません。

▲クリス・レッドフィールド(左)、レオン・S・ケネディ(右)

▲クリス・レッドフィールド(左)、レオン・S・ケネディ(右)

 
平和とは幻想? そしてレオンの戦いは終わらない!? その理由は?
――今回のト書きでは、どのくらい書いていらっしゃるイメージですか?

深見:小説や漫画原作では細かくアクションを書きますけど、映画で書きすぎると監督さんはやりにくいと思いますので、ほどほどです。仔細に書くというよりは、「こういうシーン良いですよね」という提案を並べていくイメージに近いかもしれません。「レオンの持つ銃を掴み、マガジンを外すアリアス。ハンドルを引き、薬室から初弾を排出する」くらいです。

――それでも結構書かれていますね。ちなみに、ガンアクションを描くうえで、今の例のように近接戦闘も混ぜるのは外せないテクニックなのでしょうか?

深見:やっぱり、距離が近いとかっこいいですよね。ゾンビの場合は特に、死を恐れずに突っ込んで来ますし。「このシーンはバヨネット(銃の先に短剣を装着した銃剣)やナイフで捌いたらかっこいいなぁ……伝われ!」と念を込めながらト書きを書いています。あと、自分は王道が好きなので、銃撃戦を積んでいっても、クライマックスでは主人公と悪役が拳の殴り合いで決着をつけてほしいと思っている節がありますね(笑)。やっぱり、一番良いやつと一番悪いやつが殴り合うのってわかりやすいじゃないですか。ここに持っていくと、ドラマ的にも大崩れがないと思っています。

――と、いいいますと?

深見:ダメな映画って、その大崩れがあるんです。たとえば、それまで王道していたのに、なぜか敵を倒さないで終わるとか、敵が主人公との戦いの前にあっさり死ぬとか……。そういう変な外し方や、大きな計算違いをしている映画はすごく苦手ですね。大抵の映画は楽しく観られるんですけど。

――そうなってしまう原因というのは、どんなところにあるんでしょうか?

深見:単純に物語の都合です。物語的な力学を無視した作りのアクション映画というのは、やっぱり往々にしてありますよね。たとえば、アクション映画でラスボスがあまり強くない場合、脇にすごく強い用心棒みたいな敵キャラを設定しなくちゃいけないんですけど、それがたいして存在感のないキャラになってしまっていたり。観ているほうからすると、「誰だこのおっさん!?」みたいなキャラと、急にすごく長いバトルが始まって困惑するっていう(笑)。

今回の『バイオハザード:ヴェンデッタ』に関しては、「良い強いヤツVS悪い強いヤツ」という王道バトルから外すつもりはありませんでした。全体を通じて、王道アクション映画としてのクオリティは常に意識して脚本を書きましたね。特にそれを背負ってもらったのがアリアス。彼を追いかけていくと、一本の映画を観た感じがするんじゃないかなと思います。

――アリアスは存在感抜群でした。

深見:やっぱり脚本家としては、悪役は腕の見せどころなんです。クリスやレオン、レベッカたちは人気シリーズのキャラクターで、実際の俳優さんみたいな存在感があるのから「当て書き(実際の映画で役者が決まった状態で脚本を書くこと)」みたいなところがあります。あまり変なことはさせられないし、勝手には動かせません。そんな中で映画に一本の筋を通すためには、やっぱりオリジナルの悪役を出さないといけませんでした。アリアスはゼロからの創造なので、一番自由で一番動かしがいもあるキャラクターでしたね。もし悪役もゲームで登場したウェスカー(本名、アルバート・ウェスカー。『バイオ』シリーズの黒幕的存在)などにしてしまうと、そちらの設定を優先させないといけないから大変なんです。ゲームとの辻褄を合わせないといけないですし、もちろん殺すこともNGですし(笑)。

――アリアスは、深見さんが個人的にやりたいことも多く託せたキャラクターだったのでしょうか? 深見さんの小説『ゴルゴタ』を彷彿とさせますね。アリアス、『ゴルゴダ』の主人公共に、愛する人を惨殺されるなど共通点が多い手際よく復讐を進める感じがありますし。

深見:アリアスに限らず、随所に自分のやりたいことを入れさせていただいて……今回はそれが意外と残りました。アリアスが切ない顔をする、悪役の哀愁が漂うようなシーンは自分でも好きですね。自分の趣味的な部分もだいぶ残してもらえてありがたかったです。そのなかでも一番は、やさぐれているレオンを描けたことかもしれません。

▲グレン・アリアス

▲グレン・アリアス

――シリーズをまたいで活躍してきたレオンだからこそ……という描写が新鮮でした。

深見:本作は『バイオハザード6』の後の時間軸なので、『バイオハザード6』で疲れたクリスとの対比ですね。これは、ゲームをプレイしている方々へのサービスでもあるんですが、やさぐれたレオンとクリスが会話するシーンは一番力の入ったところです。もともと、疲れている人間を書くのが好きなんです(笑)。いまの世の中、みんな忙しいし疲れていますからね。疲れているキャラを書くときは、筆が乗りやすいです(笑)。

――そうなんですね(笑)。

深見:完成されたレオンの魅力がありつつも、自分としては少し弱さや疲れた感じを見せてほしいなと。シリーズを俯瞰するメタ的なところでしたが、カプコンさんにも残してもらえてありがたかったです。ゲームが売れる限り続編が作られるでしょうし、この映画もヒットしたら続編が作られるかもしれない……。つまり、レオンに休息はなく、世界は平和にならないんです(笑)。

というとかなりメタですが……でも現実世界でも、完全な平和が実現しないというのは同じですよね。「世の中が平和になる」というのはすごく嘘くさくて、そんな正義も絶対にない。でも諦めていいものではないので、「しょうがないけどやるんだよ!」という。「ちょっとはマシになったかもしれないね」という妥協点を探るような描き方が、自分としてもしっくりくる平和や正義の描き方なんです。

 
深見流の脚本術は「観ている方第一主義」!
――「正義の描き方」というと、アニメファン的には『PSYCHO-PASS サイコパス』(シリーズ構成・脚本を虚淵玄さん。深見さんは共同脚本)も印象的だったと思います。

深見:虚淵さんは、テーマと世界観のガッチリ一致したものを送り出すのが本当にうまいと思います。『PSYCHO-PASS サイコパス』で自分が特に面白いと思うのは、シビュラによる監視が社会秩序を保っているようでいて、実は市民による相互監視に近いという点なんです。シビュラの提供する「色相」や「犯罪係数」を通じて、市民同士がお互いを見ているっていう。現実でも、昔はCIAやFBIのような組織が「さぁどうやってものすごい数の人を監視しようか」という感じだった。でもいまはもっと楽で、みんな勝手にSNSに近況をアップしているという(笑)。その「現実がもう一歩上をいく感じ」を組み入れているのが、とても面白いと思います。

――『PSYCHO-PASS サイコパス』でいうと、深見さんは主にアクション面を担われた感じなのでしょうか? 虚淵玄さんが、「自分よりも血と硝煙(火薬の煙)の匂いのするライター」ということで深見さんにお声がけをされたそうですが。

深見:「『魔法少女まどか☆マギカ』を書いてある程度スッキリして、ちょっと暴力分が減っていたから深見さんを呼んだ」みたいにインタビューでおっしゃっていますけど、実際には『PSYCHO-PASS サイコパス』でも、虚淵さんは相変わらずものすごく血の気の多いシーンを書かれていましたよ(笑)。

――虚淵さん主導のプロット、深見さんの草稿、虚淵さんの初稿、という流れでの執筆されたんですよね?

深見:そうです。自分にとっては初めてのアニメ脚本、映像脚本だったので、すごく良い修行にもなりましたね。こう言うとアレですが……最後は虚淵さんが仕上げてくださる安心感があったので、自分は趣味的な部分をぶっこもう!と。これをやったら楽しいだろう、面白いだろうという要素を割と好き勝手に積ませていただきました。自分としては、やっぱり観ている方に楽しんでほしいというのが第一なんです。バンバン殴り合って、蹴り合って、撃ち合って、爆発もしたら、そりゃもう楽しいですよね……やりましょう!という感じです。虚淵さんが仕上げる中でなくなってもいいし、もちろん残ったら嬉しい、というスタンスです。『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』でも「カンフーシーンを入れましょう!」と提案したりしてますしね(笑)。

――『がっこうぐらし!』でも、深見さんはアクションの映える回(4話、11話)を担当されていらっしゃいました。

深見:アクション担当でしたね。くるみ(CV:高橋李依)のシャベルを使ったアクションに、ロシアの特殊部隊「スペツナズ」のスコップ戦闘術を取り入れようと提案したこともありました(笑)。足をスコップで引っ掛けて、そのあとに首をやる……とか、いろいろな技があるんです。でも、くるみはパンデミック前に軍隊格闘技部にいたわけじゃないし、そもそもアニメで、『がっこうぐらし!』でそれをやる必要あるんだろうかと(笑)。提案するのはタダなので一応するんですが、脚本会議で「深見さんは、くるみをどうしたいんだ!」と言われました(笑)。

――そんなことが(笑)。『バイオハザード:ヴェンデッタ』では、特殊部隊の対ゾンビ戦闘が描けて良かったですね(笑)。

深見:『がっこうぐらし!』の前には、ニトロプラスさんのゲーム『凍京NECRO<トウキョウ・ネクロ>』の原案をやらせていただいたので、ほんとにゾンビものが続いてますね(笑)。うれしい悲鳴です。

――『がっこうぐらし!』は萌え要素も大きかったと思いますが、この点はいかがでしたか?

深見:自分、ほんとに萌えの仕事が好きなんですよ。『ゆるゆり さん ハイ!』のシリーズ構成をやらせていただきましたけど、美少女アニメ全般が好きなんです。特にきらら系は大好きで、たとえば昨クールのアニメだと『うらら迷路帳』を本当に楽しく観ていましたし、『ひだまりスケッチ』なんかも大好きです。でも、虚淵さんに誘っていただいた『PSYCHO-PASS サイコパス』が脚本家デビューなので、ガンアクション系のオファーはいただいても、なかなか萌えの仕事はきませんね……(笑)。

大好きなガンのこと、そして数多く観ている映画のこと
――深見さんは小説でもガンアクションを多く書かれています。素朴な疑問なのですが、そもそも銃のどんなところに魅力を感じていらっしゃるんですか?

深見:かっこいいから好き……って言っちゃうとそれまでですけど、元をたどればやはり映画の影響ですね。古い西部劇から、ジョン・ウーのような香港映画、ハリウッド映画まで、鉄砲が出てくる映画を昔から観続けていたら、自然と好きになっちゃった感じです。

――海外の射撃場へ実弾を撃ちに行かれたりもしていらっしゃるそうですね。

深見:年イチで、主にグアムに撃ちに行ってます。グアムなら近いし、銃のラインアップも豊富だし、屋外にあるのが良いんです。屋内だと減装弾(火薬量の少ない弾)を使っているケースがありますからね。銃って実際に撃つと、「すごいもんなんだなぁ!」って思えますよ。

――その実体験は、ガンアクションの執筆にも影響するものですか?

深見:あるとは思います。ただ、撃つと言っても、映画『リベリオン —反逆者—』のガン・カタみたいな二丁拳銃は無理なんですけどね。そもそも片手で撃つと当たらないのでやりませんが、作品のシーンとしては、かっこいいから良いじゃないかとは思います。「現実ではこんなアクション無理だ」なんて言ったらつまらないので、ほどほどにですね(笑)。実弾を撃つと、「銃って良いものだな!」という実感が湧くので、それを持ち帰って、あくまでかっこよさ重視で書いています。

――ガンアクション以外に関しても、そういった感覚は常に心がけていらっしゃる?

深見:そうですね。お客さんとしても、かっこいいシーンではリアリティを無視すると思うんです。たとえば宇宙空間で爆発するシーンがあっても、かっこよければいいですよね。逆にいくらリアルでもかっこ悪いと受け入れられないので、そこは難しいところです。

「かっこよさ」以外でも、「感情の導線」に関しても同じことが起こります。たとえばマイケル・ベイ監督の映画『アルマゲドン』なんかは、宇宙空間の描写こそめちゃくちゃですけど、娘を想う父の気持ちがすごくリアルに描かれているなと思います。映画ファンのなかには馬鹿にする人もいますけど、自分は大好きですね。「おまえみたいなやつに娘はやらん!」という感情を丁寧に積み重ねているので、親子と恋人同士のドラマとしてのクライマックスまで、お客さんは振り落とされずに観ることができる。狭義のリアルさよりも、そういった要素のほうが大事だと思います。

▲クリス・レッドフィールド

▲クリス・レッドフィールド

▲レオン・S・ケネディ

▲レオン・S・ケネディ

――深見さんのツイッターを拝見すると、たくさんの映画感想ツイートをされていますよね。いわゆる映画ファンに酷評/スルーされるような作品も、「ある意味で~」といったニュアンスなしに肯定していらっしゃる印象です。

深見:世の中でどんなに酷評されている映画でも、ちょっとでも自分のものづくりに役立つシーンがあると、なんとなくスッと良い映画認定してしまうんです。もちろん「これは本当にひどい」と思った映画は、そもそもつぶやきませんけどね(笑)。自分の大好きな香港映画では、特にその率が高いかもしれません。「アクションシーン以外は何もなかったな……」と思ってしまう映画もあるんですけど、なんだかんだで「このシーンは良かった! 覚えておいて何かのときに使おう」と思えるシーンがある。観て損になる作品ってあんまりないと思っています。自分の映画感想つぶやきも、どこかしらピンポイントで褒めているものが多いかもしれません。仕事でつながる方から「映画のつぶやき面白いですね」と言ってくださることもあるので、やっておくもんだなと思いますね。

――今回の『バイオハザード:ヴェンデッタ』も、ツイッター上でオファーをいただいたそうですね。

深見:はい、初めてのことでした。マーザ(今回アニメーション制作を担当したMARZA ANIMATION PLANET)のプロデューサーの方が『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』を観て、自分に依頼したいと思ってくださったそうなんですけど。誰も自分と接点がなかったために困って、「ツイッターでリプライ飛ばして相互フォローになったあとにDM飛ばそう!」と(笑)。DMを受けとった自分としては、「怪しい仕事なんじゃないか……」と少し不安にはなりました(笑)。

――『バイオハザード』という大作なだけに……。

深見:でもマーザさんは3DCG映画の『キャプテンハーロック -SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK-』みたいなものすごいクオリティの映画をたくさん作っている会社なので、不安はすぐに消えましたけど(笑)。今回の『バイオハザード:ヴェンデッタ』も、スタッフがものすごく頑張って素晴らしい映像になったので、ぜひ観てほしいですね。

――では最後に、『バイオハザード:ヴェンデッタ』の公開を楽しみに待っているファンへメッセージをお願いします!

深見:今日はアニメや実写映画の話もしましたが、フル3DCG映画って不思議なんですよね。アニメではないし実写映画でもない、ある意味で「2.5次元」と言えるかもしれません。実写映画をあまり観ないというアニメファンの方でも観やすいと思いますので、ぜひこの実写のような3DCG映画を体験してみてほしいです。本当に素晴らしい映像のクオリティを達成していますので、ぜひ劇場で楽しんでいただければと思います!

[取材&文・小林真之輔]

作品情報

■ストーリー
対バイオテロ組織「BSAA」のクリス・レッドフィールドは、ある情報を基に、武器密売組織の拠点である謎の洋館へ突入する。探索の最中、クリスは国際指名手配犯であるグレン・アリアスと対峙するも、信じがたい光景を目の当たりにし、結果アリアスを逃してしまう。

一方、元ラクーン市警の特殊部隊「S.T.A.R.S.」の一員だったレベッカ・チェンバースは、現在は大学教授として、「死者が甦り、凶暴化する」という不可解な事件の調査、研究に携わっていた。事件の調査により、「新型ウィルス」が関係していることを突き止めた彼女は、治療薬の開発に成功。その直後、研究所が何者かに襲撃され、レベッカは死の危険にさらされてしまう。幸いにも駆けつけたクリス達によって、九死に一生を得るのであった。

この襲撃後、クリスとレベッカは、アメリカ大統領直轄のエージェント組織「DSO」に所属しているレオン・S・ケネディのもとへ…彼は、この新型ウィルスが関わる事件を最もよく知る人物だった。再会を果たす、クリスとレオン。アリアスの真の目的が“バイオテロ”だと掴んだ二人は、レベッカと共に、その策略を阻止し人々を救う為、彼を追いニューヨークへと向かうのであった。

■スタッフ
エグゼクティブ・プロデューサー:清水崇 『呪怨』シリーズ
監督:辻本貴則 『THE NEXT GENERATION パトレイバー』
脚本:深見真 『PSYCHO-PASS サイコパス』
音楽:川井憲次 『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』
原作監修:小林裕幸(カプコン) 『バイオハザード』シリーズ
製作:マーザ・アニメーションプラネット
配給:KADOKAWA

>> 公式サイト

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