映画
『エウレカセブン』の世界を4DXで体感

劇場にトラパーの波がやってくる!? 一流のリフボーダー気分を堪能できた『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』4DXレポート

2005年に放送が開始され、サーフィンのような軌道で自在に空中を飛び回るメカニック、王道のボーイ・ミーツ・ガールを軸とした物語、ハイセンスなサブカルチャーへのオマージュなど、様々な要素が多くのアニメファンからの熱い支持を得たTVアニメ『交響詩篇エウレカセブン』。

映画『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』(以下、ハイエボ)は、その感動の TV シリーズから12年、あのレントンとエウレカの物語を劇場三部作という形に再構成し、TVシリーズとは異なる、新たな『エウレカセブン』として蘇らせた作品です。

現在はその第1作目にあたる『ハイエボ1』が絶賛上映中ということで、既に劇場に足を運んだファンも多いかと思いますが、10月28日(土)からは全国71館の劇場にて4DX、MX4Dでの上映もスタートします!

4DX上映というのは、人間の五感を刺激する特殊効果が味わえるシアターシステム。あたかもアトラクションを体験している時のような感覚で映画を楽しむことができるようになっています。

今回、アニメイトタイムズではそんな4DX版『ハイエボ1』を一足先に体験する機会をいただきました。その模様をレポートしていきます。なお本レポートは、軽度の『ハイエボ1』のネタバレを含む内容となっておりますのでご注意ください。

 

LFOの戦闘シーンは、まるで自分がトラパーに乗っているかのような感覚
これまで近くに対応した映画館がなかったこともあり、恥ずかしながら今回が4DX初体験となる筆者。

「少し位置が高いけど意外と座席は普通だな。ベルトはつけないんだ……」などと若干挙動不審になりつつも、ドキドキしながら映画が始まるのを待ちます。

いざ映画がスタートして思い知ったのは、「想像していたよりも遥かに動きまくる」ということ。

 
本作の前半部では、TVシリーズからの謎となっていた、主人公・レントン(CV: 三瓶由布子)の父であるアドロック・サーストン(CV:古谷徹)が深く関わっている人類最大の危機「サマー・オブ・ラブ」が描かれ、開幕から激しい戦闘シーンがひっきりなしに繰り広げられるため、とくにそのインパクトは強いです。

 
座席が上下左右に激しく揺れ、銃撃に合わせて突風と衝撃が押し寄せたかと思えば、ストロボの光が客席を照らす……まさにテーマパークの体験型アトラクションで、良い意味で映画館に来たということを忘れさせてくれます。

もっともテンションが上がったのは、やはり本作の華形とも言えるLFOやKLFが「リフ」を行うシーン。この世界では、トラパーと呼ばれるエネルギーを利用することで、あたかもサーフィンをするかのように、空中に浮くことができるようになっています。

 
『エウレカセブン』といえば、巨大ロボットがサーフボードの上に乗り、波乗りしているかのように空中を飛び回る、「リフ」のシーンを最初に思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

『エウレカセブン』が4DX上映されると聞いた際、個人的にももっとも楽しみにしていた部分でしたが、やはりその期待は間違っていませんでした。縦横無尽に空中を飛び回るLFOの動きに合わせて、座席がグイングインと動き回る感覚は、まさしく本当に巨大ロボットのコクピットにいるかのよう。

 
ロボットアニメと4DX上映の親和性が高いことは予想していたのですが、『エウレカセブン』では、ホランドやチャールズのような一流のリフボーダーの感覚を知ることができるのも、さらに楽しさを高めてくれます。

トラパーの波に乗り、自在にLFOを操縦しているかのような錯覚を味わえるというのは、想像以上の気持ちよさです!(ただし本当に激しい動きなので、ニルヴァーシュに乗り慣れていなかった頃のレントンのような状態にならないようご注意を……。)

 
細かい振動や風の演出は、本当にその空間にいるかのよう
その他の細かい部分でいえば、雨のシーンで座席に降りかかる水しぶきが本当に雨が降っているように感じられたり、宇宙船のブースターが点火する際や、エンジンのアイドリングなどに発生する、微細な振動のリアルさにも感動しました。



特にエンジンから感じ取れる振動は、車などに乗っている時の揺れがほぼそのまま再現されており、あたかもその乗り物の中に自分が存在しているかのような没入感を得ることが出来ます。

 
個人的に気に入っているのが、空中でレントンがコクピットから身を乗り出すシーン。ここでは映画館全体に微かな風が吹いてくるのですが、画面の演出と相まって、本当に外に出た時と同じような開放感を味わうことができました。こうした映画の中の登場人物達と感覚を共有できるのは、まさに4DXならではの体験だと思います。

 
とにかく前半は連続する戦闘シーンに合わせて座席も激しく動き回るので、映画に集中したい方には向かないかな……とも思ったのですが、レントンとビームス夫妻が織りなす人間ドラマが主軸となる後半は、上記のような没入感を高めるための細かい演出が中心となっており、しっかりと物語に入り込めるように配慮されていました。

 
ただ、既に映画をご覧になっている方はご存知かと思いますが、『ハイエボ1』は様々な時間軸のエピソードが入り混じった、少々複雑な構成になっている作品です。特に以前のTVシリーズを見ていなかったり、設定を忘れてしまったという方には、全ての内容を一度に把握しきるのは難しいかもしれません。

 
なので、一度『ハイエボ1』見たけど、まだ理解しきれてない部分があると感じている方にこそ、再度4DXで視聴することをオススメしたいです。より深く内容を理解しながら、一回目とは異なる体験を楽しむことができます。

 
なお余談になりますが、筆者はリアルタイムで最初の『エウレカセブン』を視聴していた世代なのですが、当時は年齢の近かったレントンに感情移入しながら見ていたのですが、そこから10年以上の月日が経ち、気づけばホランドやチャールズに近い年齢に。

 
あの頃は、「大人なんだからもっとしっかりしろ」とホランドに苛立たしさも覚えていたものですが、今になって思えば、大人ってそんな大したものじゃないんだよな……ということが実感としてよくわかるようにもなりました。いろいろな視点から楽しめる深みも持っている、本当に完成度の高い作品だと思います。

 
そんな様々な感情が自然と溢れてくる、『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』。特に自分と同じように「あの頃レントンだった」方々にとっては、ただの面白い映画にとどまらない、オンリーワンの魅力をもった作品となっています。是非劇場に足を運び、懐かしくも新しい、トラパーの波を感じとって下さい。

[取材・文/米澤崇史]

 
作品情報
【タイトル】『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』
【公開表記】大ヒット上映中:10/28(土)4DX&MX4D上映開始!
【配給】ショウゲート

【キャスト】
三瓶由布子 名塚佳織 辻谷耕史 森川智之 根谷美智子 小杉十郎太 久川 綾 /古谷 徹

総監督:京田知己
脚本:佐藤大
キャラクターデザイン:吉田健一
アニメーション制作:ボンズ
音楽:佐藤直紀
挿入曲:Hardfloor 、HIROSHI WATANABE 
主題歌:「Glory Days」尾崎裕哉(TOY'S FACTORY)
配給:ショウゲート

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