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映画『レディ・プレイヤー1』セレブレーションイベントレポ

映画『レディ・プレイヤー1』セレブレーションイベントレポートーー『カウボーイビバップ』のソードフィッシュⅡやハローキティの登場も明らかに!

小説『ゲームウォーズ』(著:アーネスト・クライン氏)を原作とした、スティーヴン・スピルバーグ監督の最新作『レディ・プレイヤー1』。オアシスと呼ばれる仮想現実空間を舞台に、『機動戦士ガンダム』のRX-78(ガンダム)、『ストリートファイター』シリーズのリュウに春麗、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアン(註1)といった、アメリカや日本の人気IPのキャラクターをモチーフとしたアバターが登場することで大きな話題を呼んでいる作品です。

そんな話題作の最新映像が公開された『レディ・プレイヤー1』セレブレーションイベントが、2018年2月1日に東京・新宿の VR ZONE SHINJUKU にて開催されました。

イベントには、原作者のアーネスト・クラインさん、プロデューサーのドナルド・デ・ラインさんに加え、特別ゲストとして川原礫さん(『ソードアート・オンライン』原作者)、伊藤智彦さん(劇場版『ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』監督)、開田裕治さん(イラストレーター)、村田雄介さん(『ワンパンマン』作画)、MEGWINさん (YouTuber) 、小山順一朗さん(VR ZONE SHINJUKU 所長)、杉山スピ豊さん(アメコミ評論家)ら、日本を代表する様々な分野のクリエイターたちが登壇。それぞれが、本作に込める熱い想いを明かしました。

▲左より、小山順一朗さん(VR ZONE SHINJUKU 所長)、MEGWINさん (YouTuber) 、村田雄介さん(『ワンパンマン』作画)、開田裕治さん(イラストレーター)、ドナルド・デ・ラインさん(映画プロデューサー)、アーネスト・クライン(映画原作者)さん、川原礫さん(『ソードアート・オンライン』原作者)、伊藤智彦さん(同作劇場版 監督)、杉山スピ豊さん(アメコミ評論家)

▲左より、小山順一朗さん(VR ZONE SHINJUKU 所長)、MEGWINさん (YouTuber) 、村田雄介さん(『ワンパンマン』作画)、開田裕治さん(イラストレーター)、ドナルド・デ・ラインさん(映画プロデューサー)、アーネスト・クライン(映画原作者)さん、川原礫さん(『ソードアート・オンライン』原作者)、伊藤智彦さん(同作劇場版 監督)、杉山スピ豊さん(アメコミ評論家)

註1 スティーブン・スピルバーグ氏が製作総指揮を務めた映画。エメット・ブラウン博士(ドク)が開発したタイムマシンを巡るマーティ・マクフライの物語が描かれる。デロリアンは実在の同名の車をモデルとした、ブラウン博士の開発したタイムマシンの名称。

 

原作者・アーネストさんは、日本のポップカルチャーの大ファン!

実は原作者であるアーネストさんは、筋金いりの日本のポップカルチャーの大ファン。

壇上でも、「僕は日本のポップカルチャーで育ちました。ウルトラマン、ウルトラセブン、マグマ大使、宇宙戦艦ヤマト、時空要塞マ クロス、日本のゲームもクールで、タイトーや任天堂など沢山プレイしました!この原作は日本のポッポカルチャー無しに は作れなかったのです。この映画で、その恩返しをしたいと思っています」と語っています。

中でも『ソードアート・オンライン』は大のお気に入りなのだそうで、「素晴らしい日本のクリエイター達と同じステージに立てたことは非常に光栄」と今回のイベントで川原さんをはじめとするクリエイター陣と共演できたことに興奮気味の様子。

 
またイベントの中でアーネストさんは、知る人ぞ知る名作・東映版『スパイダーマン』(註2)に言及する一幕もあり、当時字幕もついていなかったビデオを手に入れ、夢中になって観ていたのだとか。同じ頃、アメリカで作られたスパイダーマンのTV版はあまりいいものではなく、「なんで日本の(スパイダーマンの)方がクールなんだ!」と憤っていたという思い出を語り、会場の爆笑を誘っていました。

註2 マーベル・コミックの『スパイダーマン』を題材に、日本の東映が製作した特撮テレビドラマ。巨大ロボット・レオパルドンが登場することでも有名で、本家マーベル・コミック誌にも平行世界に存在する一人のスパイダーマンとして出演を果たしている。後の『スーパー戦隊』シリーズの原型となったとも言われる。

 
日本へのリスペクトを爆発させるアーネストさんの一方で、日本のクリエイターも、スピルバーグ監督への監督へのリスペクトで返します。

村田雄介さんは、「スピルバーグ作品に影響受けたものとして、アーネストさんとは通ずるものを感じますね。スピルバーグ作品には共通し て郷愁というものがあるんです。例えば『E.T.』だったら子供の頃の寂しさを描いていたり、『インディ・ジョーンズ』では 少年の頃に思い描いていた冒険が描かれていたり。この作品も未来のことを描いていながら、80 年代をテーマにしている。 とても思い出いっぱいの作品なんだなと思います」とその思い入れの深さを語ります。

▲村田雄介さん

▲村田雄介さん

また、杉山さんは「70 年代後半から 80 年代は、ゲームでは“インベーダー”が登場し、アニメでは宇宙戦艦ヤマトが流 行り、映画ではスピルバーグ作品が大ヒットしました。日米のカルチャーがミックスしたとても面白い時代なんです。そし て80年代にそれが発展した。ポップカルチャーとしてはとても重要なタイミングなんです」と、80年代において日米がとても魅力的な時代だったと独自目線で紹介します。

また、「スピルバーグは、これまでアメコミ映画を撮ったことがないんです。だから本作で、どのようにアメコミヒーロー達を描くのか注目しています」とアメコミ評論家ならではの視点で注目ポイントを挙げていました。

 

『ソードアート・オンライン』の原作&アニメ監督も『レディ・プレイヤー1』を絶賛!


 
会場では、『レディ・プレイヤー1』の予告が流され、その感想を求められた『ソードアート・オンライン』の原作者とアニメ監督のお二人は、下記のようにコメントしています。

「楽しみ過ぎて原作を途中で読むの止めたんですが、この映像みたらやっぱり続きが読みたくなりました!そして本当に映 像がリッチですねー。SAO の世界も惑星の一つに加えて欲しいくらいです!! VR を扱った作品の面白さは、VR世界と現 実の世界をどうシンクロされるかなのですが、この作品がそれをどう描くかを期待しています!」(川原礫さん)

「『レディ・プレイヤー1』の映像を観ると、次の僕の監督作とかに真似したくなるんですよね! 一刻も早く本編を観たいです!!」(伊藤智彦さん)

ふたりとも、絶賛です!

 

『カウボーイビバップ』と『ハローキティ』が登場!?

その後、会場内で上映された特別映像では、アーネストさんが歴代のスピルバーグ作品に影響を受けて本作の執筆へと至った経緯、舞台となるVR世界「オアシス」がどのようにして作られていったかが明らかとなり、その映像を補足する形でドナルドさんとアーネストさんによるプレゼンテーションも行われます。

その中で、ドナルド・デ・ラインさんは、スピルバーグとの思い出を語ります。

「スピルバーグはこの映画の台本を読んだとき、ものすごく興奮していました。そしてすぐに映画化の話になったのです。 スピルバーグはこの映画を作るとき、アーネストが生み出したこの世界観を完全に再現することにこだわりました」

続けて、アーネスト・クラインさんが、スピルバーグとの出会いを語ります。

「スピルバーグと初めて会った時は凄く衝撃的でした。いきなり大ファンだと言われたのです。そして原作を持ってきてく れたのですが、そこに付箋がいっぱい張ってあって、あれもこれも映画に登場させたいんだと言われたのです」

ふたりの話からも、スピルバーグの映画『レディ・プレイヤー1』へかける熱量が感じられます。

 

『カウボーイビバップ』と『ハローキティ』が登場!?

プレゼンテーションでは、制作初期の段階で描かれたという、貴重な資料となるアートワークも会場限定で公開されていたのですが、中でもガンダム(RX-78)が映し出された際には、客席から一際大きな歓声が上がることに。

アーネストさんによると、そのガンダム(RX-78)には、作中で非常に重要な場面での見せ場が用意されているらしく、アーネストさんからは「バトルの相手がどのヒーローになるのかにも注目して欲しい」と意味深なコメントも飛び出していました。

さらにトーク中には、今回初出の新情報として『カウボーイビバップ』のソードフィッシュⅡ(註3)が乗り物として登場することが明かされると、客席は大喜び。

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またすでに公開中のプロモーション映像にも映っていた、『AKIRA』(註4)の主人公・金田のバイクに、サンリオの人気キャラクター、ハローキティのステッカーが貼られているという小ネタが仕込まれていたことも判明。ハローキティはアバターとしても登場するとのことで、どんな形で出てくるのか期待が高まります。

 
註3 渡辺信一郎氏が監督を務めたSFアニメ。海外でも大ヒットを記録。ソードフィッシュⅡは、作中でスパイクが搭乗した高速戦闘機。
註4 大友克洋氏による漫画・及び監督を務めたアニメ映画。ジャパニメーションの礎を気づいた一作。

 

巨匠同士の意外な人間関係に、客席も仰天

ゲスト陣の中でも、一際熱い感想を興奮気味に語ったのは、ガンプラ(『機動戦士ガンダム』シリーズのプラモデル)のボックスアートを多数担当していることでも知られる開田さん。

開田さんは「僕らの世代のキャラクター達が最新技術で映像化され、しかもそのクロスオーバーをスピルバーグが作るなんて、こんなに燃えるシチュエーションが他にありますか! 『スーパーロボット大戦』や、いろいろな怪獣映画からも分かりますが、日本人はそもそも歌舞伎の時代からクロスオーバーが大好きなんです。よくぞこの原作を映画にしてくれたとお礼を言いたい」と力説。

本作に登場する作品にも、クリエイターとして関わっている開田さんですが、「楽屋で少し先の話も伺ったのですが、『それも出るの!?あれも出るの!?』という感じで、鳥肌が立ちました」と、完全にファン目線で本作の公開を楽しみにしている様子でした。

そんな興奮気味のクリエイター陣に対して、アーネストさんから「本作のアートワークを描いて欲しい」というまさかのリクエストが。

これに対して開田さんは「(そういう話が)あるに違いないと思って、もうデロリアンのプラモデルも買ってあります(笑)。私がやらないで誰がやるんですか!」とすっかりノリノリ。

村田さんも「こんな豪華な集合絵が描ける機会なんてもう二度とない」と快くアートワークを手がけることを約束し、アーネストさんを喜ばせていました。

またイベント中には、Twitterでリアルタイムに募集した質問に、アーネストさんらが直接回答してくれるというコーナーも行われ、「現在公開されているものの他に、どんなキャラクターが登場するのか?」という気になる質問が飛び出します。

やはり登場する作品についてはまだ話すことができないものの、代わりに日本を代表する名俳優・三船敏郎さんのアバターが登場することが明らかに。

これには、スピルバーグ監督と三船さんは『1941』(註9)から続く友人同士の関係であり、今回の映画出演にあたって遺族から許可をもらうことができたという経緯があったのだそうで、巨匠同士の知られざるつながりに、多くのファンが度肝を抜かれていた様子でした。

▲三船敏郎をモチーフにした日本人役トシロウのアバターは右上のキャラクター

▲三船敏郎をモチーフにした日本人役トシロウのアバターは右上のキャラクター

註9 スティーヴン・スピルバーグ氏が監督を務めたアメリカ映画。真珠湾攻撃後の アメリカ西海岸の一夜を描いた、スピルバーグ映画には貴重なコメディタッチの作品。日本軍の潜水艦の艦長、アキロー・ミタムラ役で、三船敏郎氏が出演している。

 

プロデューサー・ドナルドさんからのメッセージ

最後にはドナルドさんから「きっと、一刻も早く映画を見たくてヤキモキされているかと思います。そんな方々に、いよいよ4月には映画をお届けできることをワクワクしています。皆さんが期待している以上の経験ができることを私が保証します!」と力強いメッセージが送られ、イベントは締めくくられました。

そんな期待作『レディ・プレイヤー1』は、2018年4月20日(金)より全国ロードショー。映画ファンはもちろん、アニメ・ゲームファンにとっても必見の、前代未聞の夢の作品同士の共演を、是非とも劇場でご覧下さい。

[取材・文・写真/米澤崇史]

 

『レディ・プレイヤー1』作品情報

4月20日(金)全国ロードショー!

4月20日(金)全国ロードショー!

そう遠くない未来。混沌とした世界。夢が叶えられる超リアルVRワールド[OASIS]が、人々の唯一の居場所だった。天才的な開発者のハリデーは自らの死の際に、宝の卵を[OASIS]の中に隠したことを、全世界のプレイヤーに告げる。最初に見つけた者が[OASIS]の後継者になれるという。

果たして全ての関門をクリアし、“大いなる遺産”を手に入れるのは誰なのか? 全人類が対戦する、壮絶な宝探しレースがスタートする!

【スタッフ】
監督:スティーブン・スピルバーグ
脚本:ザック・ペン
原作:アーネスト・クライン著「ゲームウォーズ」(SB 文庫)
配給:ワーナー・ブラザース映画

【キャスト】
タイ・シェリダン、オリビア・クック、マーク・ライランス、サイモン・ペッグ、T・J・ミラー、ベン・メンデルソーン、森崎ウィン

(C)2018 Warner Bros. Entertainment All rights reserved.

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