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劇場アニメ『K SEVEN STORIES Episode3』興津和幸×釘宮理恵インタビュー

劇場アニメーション『K SEVEN STORIES Episode3 SIDE:GREEN~上書き世界~』インタビュー|興津和幸さん&釘宮理恵さんも待ちわびた、緑のクランの過去から現在へつながる物語

2018年7月より6か月連続で順次公開される、人気アニメ作品「K」シリーズの新作となる劇場アニメーション『K SEVEN STORIES』。

9月1日(土)から公開中のEpisode3『SIDE:GREEN~上書き世界~』は、緑のクランをフィーチャーし、後に《緑の王》のクランズマンとなる五條スクナの過去や、《緑の王》比水 流ら緑のクランのメンバーとの出会いなどを描いています。

今回は、舞台挨拶付上映会直後の比水 流役・興津和幸さんと五條スクナ役・釘宮理恵さんへインタビュー。『K』への思いや本作の見どころなどについて、語っていただきました!

▲五條スクナ役・釘宮理恵さん(左)と比水 流役・興津和幸さん(右)

▲五條スクナ役・釘宮理恵さん(左)と比水 流役・興津和幸さん(右)

緑のクランがメインの物語に、大きな喜びと更に深まったキャラ&作品愛
――まず、本日の舞台挨拶を終えて、そしてEpisode3の公開が始まったことへの感想をお願いします。

比水 流役・興津和幸さん(以下 興津):楽しかったです。緑のクランはずっと影で活動していた分、表立って皆さんの前に現れることが少なかったのですが、今回は緑がメインなのでとてもうれしかったです。

五條スクナ役・釘宮理恵さん(以下 釘宮):そんなに影で活動してきたんですか?

興津:そうですよ。名前だけは出ていて、暗躍していると言われて、劇場版で《緑の王》が遂にしゃべって、TVアニメ第2期でみんな登場という流れで。

釘宮:スクナはTVアニメ第2期からの登場で、すごく壮大なバックグランドがありそうだなと思ったけど、みんなは「複雑だよ」と言うだけで、細かいことを教えてくれなくて。

興津:そう!

釘宮:語り出したらキリがなくなっちゃうからだと思うんですけど、今作は緑がメインのお話ということで、更にキャラへの愛着や作品へのリスペクトの気持ちが深まりました。そして今日の舞台挨拶では、影ながら頑張ってきた緑のクランを応援してくださった方々が集まっただけあって、すごく温かく迎えてくださって、楽しい時間を過ごせました。

――今作は、ほぼ緑のクランのメンバーしか登場していませんね。

興津:だから、待ちに待ってました。メンバーそれぞれの関係性がハッキリと描かれていなかった部分が多かったので、今回それぞれの出会いが描かれたり、裏でどんなことをしていたのかなどが見られてよかったです。

釘宮:本当にいいキャラですよね。誰よりも無邪気だけどギラギラしてて。

――スクナのセリフ量も多かったですね。

釘宮:そうなんです! だからすごく緊張しました。しかもモノローグだったり、幼少期だったり、掛け合いだったり、いろいろな形で。TVシリーズでは既に《jungle》の一員になって、メンバーとの関係も構築された状態で、加わった経緯は分からないけど、緑のメンバーが好きなんだなと思いながら演じていました。

そして今回、孤独だったスクナを家族みたいに受け入れてくれたから、メンバーを大切に思っているんだということがしっかり描かれていたので、スクナも、緑のクランも更に好きになりました。

――流がなぜスクナを招き入れたのかも描かれています。

興津:2人共、いい表情してますよね。

人間っぽく素直な流と孤独でやり場のない怒りを抱えるスクナ。紫や道反などのメンバーも掘り下げ!
――演じて感じた、今作の印象や感想をお聞かせください。

興津:人間っぽい、素直な流を演じることになったので、微妙な心の動きを出し過ぎず、隠し過ぎず、絶妙なお芝居が求められましたが、今回収録の時には既に絵がほとんどあったので助かりました。これだけの表情を出してくれるなら、優しく語り掛けなくても、視聴者の方に伝わるかななど、絵の協力を得て、演技することができてよかったです。

釘宮:まず台本を見たら、しっかり描かれているし、自分が演じたらどうなるのかなと。いざスタジオで掛け合いをやってみると、すごく孤独で、やり場のない怒りやエネルギーを溜めていたスクナに、流や紫がちゃんと向き合ってくれている様子が描かれていて。収録もみんな一緒にできたので、より全体を通してほっこりするような気持ちになりました。

興津:スクナはずっと戦ってましたけどね。

釘宮:戦っているか、文句いってるか、でした(笑)。

――緑のクランの他のメンバーも掘り下げられていました。

興津:紫ちゃんの過去の姿は必見ですね(笑)。

――そのシーンでは、劇場でも笑いが起きていました。

興津:それは笑いますよ。僕らも何が始まったんだろうって思いましたから(笑)。

釘宮:自撮りしたんだなって(笑)。

興津:それを想像するとかわいく思えますよね。道反ちゃんも期待以上でした。

釘宮:すごかったです。スクナが目を覚ましたら、黒子がきれいなお姉さんだったんだと、リハーサル用の映像を見て驚いたけど、スクナ本人はそれほど動揺した様子もなくて。まだ、両親への憤りや孤独感の方が勝っているようで、彼女のすごい魅力に気付いていないんだなと不思議な気持ちでした(笑)。まだ成長段階なんだなとも思えて。でも、そこで顔を赤らめるのも違う気がするし。

▲場面カットより

▲場面カットより

興津:道反ちゃんの新しい要素も出てきて、謎が更に深まってしまったので、今度は道反ちゃんが主人公のお話をよろしくお願いします(笑)。

『K』らしい様々な描写や表現、迫力のバトルシーンでカッコイイ映像に、様々なシーン展開の連続で目が離せない!?
――実際に、映像をご覧になった感想はいかがですか?

興津:スクナのお母さんの表現が怖かったです(笑)。全体的な印象としては、よくこんなに細かく、絵を作られたなというのが一番です。アニメらしいセル画っぽい色使いから雅な和のテイストだったり、スタイリッシュな描写だったり、そんなカッコいい映像は『K』ならではだなと思いました。

釘宮:収録の時から完成形に近い、高いクオリティーの映像があったことにまず感動しました。表情や動きが分かったうえでお芝居してくださいという、スタッフの皆さんの心使いがうれしくて。

興津:ありがたいですよね。『K』は設定が複雑ですし、絵で伝わる部分が大きい作品なので。

釘宮:演じた後で完成版を見たら、作品の世界観の作り込みがすごくて、あっという間に見終わってしまって。よそ見をしたり、気がそれてしまう瞬間がまったくないまま、引き込まれて、いい映像体験ができました。

――あと、『K』といえば迫力のあるバトルシーンですよね。今作ではスクナと紫のバトルがすごかったです。

釘宮:バトル自体はスピード感があって、鬼気迫るものがあるのに、絵的には雅で思わずうっとりしてしまうような、眺められる感じで。そして、バトル中に2人だけでなく、様々な思惑が見られたり。ただ戦うのではなく、それぞれに考えや思いがあって、ぶつかり合っているのが分かって、意味のあるバトルだなと思いました。

――今作のお気に入りシーンですが、興津さん的にはやっぱり……。

▲場面カットより

▲場面カットより

興津:道反ちゃんです。

釘宮:そこはブレない(笑)。

興津:あとは、ビューティー☆エンジェルさんという新キャラが(笑)。

釘宮:立ち姿もおかしいですからね。

興津:常に研究してますから。イワさんもスタイリッシュになってますね。ちょっと昔のお話なので、みんな、ちょっと若くて。それがまた、いいんですよね。道反ちゃんはいつもいいけど(笑)。

釘宮:冒頭と終盤で流とスクナが同じセリフを言うシーンで、セリフの内容自体がカッコいいなと思うし、日々、誰にでも当てはまる、とてもメッセージ性が強いセリフで共感できました。

また、冒頭のセリフの前のさわやかなシーンも、TVアニメ第2期を最後まで見ているとキュンとしたり、切なくなって。幸せに見えて、ずっとこのままでいてほしいなって思っちゃいますよね。

――流と《黄金の王》國常路の対峙するシーンもカッコよかったです。

興津:流がいきなり立ち上がりましたからね。流が果敢に立ち向かっていく姿が見られて、テンションがMAXに振り切れました。

▲場面カットより

▲場面カットより

スクナ目線で見ると温かいストーリーに、「緑のメンバーの幸せな様子が見られてうれしい」
――では、収録の雰囲気はいかがでしたか?

興津:とても和やかでした。久しぶりに緑のクランのメンバーに会えたことがうれしかったし、作品に真摯に向き合う方ばかりなので、また刺激を受けました。いい作品に出会えて良かったと思いながら収録していました。

釘宮:いい作品に出られて良かったって思うよね。「今かい!」って言われちゃうかもしれないけど(笑)。

――ほぼ緑のメンバーだけで収録できたことも、やりやすかったのでは?

興津:いつも敵が別にいましたからね。どうしても敵との会話がメインになっていたけど、今回はメンバー間でたっぷり会話できたこともうれしかったですね。

――改めて『K』という作品の魅力とは?

興津:見れば、見るほど深みにハマッて逃れられない世界がありますよね。その上、まだ新たな謎やキャラも現れて。謎の少年とか。『K SEVEN STORIES』を見ていけば分かるのか? それとも新たな謎があるのか? 興味が尽きません。

釘宮:今回クローズアップされた緑の6人は、TVシリーズでは全貌が見えていなかったけど、1人1人掘り下げていくと、それぞれの生い立ちや過去から現在に至る過程、どんな人とどんな関わり合いをしてきたのかが緻密に作れられているんですよね。

演じていてもつながりを感じられるし、ファンの皆さんもアニメではこのキャラとこのキャラは絡んでいないけど、実は繋がっていたんだということが、たくさんあるんだろうなと。そういう深いところまで考えられて作っていることが、最大の魅力かなと思います。

1人1人に思いがあって行動しているから引き付けられるし、その上、映像も音楽も最高なので、もう無敵じゃないかなと。

――今作の全体的な見どころ、そしてご自身のキャラ的な見どころのご紹介をお願いします。

興津:流的には立ち上がります。そして道反ちゃんが脱ぎます(笑)。TVアニメ第2期では、流は悲しい結末となりましたが、今回は幸せそうな“チームグリーン”が見られるのが素敵だなと思います。

『K』は女性ファンが多いかもしれませんが、男性が見てもカッコいいし、面白いと思うので、ぜひ見てほしいです。一度見ていただければきっと期待は裏切らないし、想像以上のものを感じてもらえると思います。

釘宮:今までアニメをご覧になっていた方は、緑のクランはミステリアスな部分が多かったと思いますが、こういう経緯があって、小さな地下室でファミリー的にやっているんだと分かっていただけると思います。

また、『K』に触れたことがない方も、今作から始めることができるんじゃないかなと。この後は『K』の世界の素晴らしさが鬼のように待っていますから。

興津:確かに(笑)。

釘宮:私は巻数が多い小説やマンガが大好きで、作品世界がずっと広がっている喜びをかみしめていますが、ここから『K』を見始める方にも、そんな楽しさが待っているので是非。

スクナ的には全体を通して、強がったり、頑張ったりしていますが、お兄さんやお姉さんに優しくも厳しく導かれていく温かいストーリーになっているので、スクナ目線で見ても楽しんでいただけると思います。

――最後に皆さんへメッセージをお願いします。

興津:『K』の世界はまだまだ続きます。終わったと思ったらまた新しいことが始まるのが『K』なので、毎月連続上映されている『K SEVEN STORIES』も折り返しとなりますが、もっと世界が広がっていく様子を楽しんでください。そして、今後とも応援よろしくお願いします。

釘宮:『K SEVEN STORIES』はまだまだ続いていきますので、その行方を見守りながら、振り返っていただいて、『K』の世界の広がりと奥深さを楽しんでいただけたら嬉しいです。私個人としては、緑のお話が続いてくれたらいいなと願っています。

興津:コトサカも、もっと掘り下げてほしいですよね。流も今後どんな形で描かれるのか、楽しみにしています。

Episode3『SIDE:GREEN~上書き世界~』概要
● イントロダクション
ユーザーに異能の力を与えるSNSアプリ《jungle》。五條スクナはそれを活用し、実家からの追っ手を振り切りながら生活していた。そのさなか、彼は《jungle》の創始者であり、《緑の王》でもある比水流と接触する。比水の語る『夢』に興味を惹かれたスクナは、最高位のランカーになり、比水に直接会う権利を獲得するため、最強の《jungle》ユーザーである御芍神紫に挑む。

●スタッフ
原作:GoRA×GoHands
企画:三嶋章夫・岸本鈴吾
監督/キャラクターデザイン:鈴木信吾
総作画監督:古田 誠
シリーズ構成:来楽零(GoRA)
脚本:鈴木 鈴(GoRA)
プロップデザイナー:岸田隆宏
メカデザイナー:大久保宏
メインアニメーター:内田孝行、大久保宏、岡田直樹
美術監督:内藤 健
撮影監督:戸澤雄一朗
編集:田所さおり
音響監督:田中 亮
音響制作:グロービジョン
音楽:遠藤幹雄
オープニング主題歌:angela「SURVIVE!」
エンディング主題歌:angela「上書き世界」
アニメーションプロデューサー:菊地貴紀
アニメーション制作:GoHands
製作:k-7project

●キャスト
比水 流:興津和幸
五條スクナ:釘宮理恵
御芍神 紫:森田成一
磐舟天鶏:大塚芳忠
平坂道反:名塚佳織
コトサカ:下野 紘 …他


劇場アニメーション K SEVEN STORIES 概要
● 公開情報
劇場アニメーション K SEVEN STORIES
2018年 7月7日(土) Episode 1 「R:B ~BLAZE~」
2018年 8月4日(土) Episode 2 「SIDE:BLUE ~天狼の如く~」
2018年 9月1日(土) Episode 3 「SIDE:GREEN ~上書き世界~」
2018年10月6日(土) Episode 4 「Lost Small World ~檻の向こうに~」
2018年11月3日(土) Episode 5 「メモリー・オブ・レッド ~BURN~」
2018年12月1日(土) Episode 6 「Circle Vision ~Nameless Song~」
各エピソード同時上映 Spin-off Short Movie「ザ・アイドルK」

● イントロダクション
解けるキズナ、そして...。
2012年にテレビアニメ第1期「K」、2014年に劇場版「K MISSING KINGS」、2015年にテレビアニメ第2期「K RETURN OF KINGS」が放送された、オリジナルアニメーション「K」シリーズ。

独特の世界観、繊細で華麗なビジュアル、洗練されたアクション、個性豊かなキャラクターたちとその関係性、 緻密でありながらも大胆に組み上げられたストーリーなどあらゆる要素が組み合わさった本作は今なお多くのファンを魅了し続けてやまない。

そして2018年...「K」の濃密なクロニクルを描く7つの物語がついに幕を開ける......「劇場アニメーション K SEVEN STORIES」、2018年7月より全国劇場にて順次公開。

● メインスタッフ
原作:GoRA×GoHands
監督/キャラクターデザイン:鈴木信吾
シリーズ構成/脚本:GoRA
音楽:遠藤幹雄
主題歌:angela
アニメーション制作:GoHands
製作:k-7project

● チケット情報
現在、各種前売りチケットが全国公開予定劇場にて販売中。それぞれ異なる描き下ろしイラストを使用した数量限定のチケットとなるので、確実にゲットしたい方はお早めに!

■各作品 全国共通特別鑑賞券
Episode 1「R:B~BLAZE~」全国共通特別鑑賞券 ※販売終了
Episode 2「SIDE:BLUE ~天狼の如く~」全国共通特別鑑賞券 ※販売終了
Episode 3「SIDE:GREEN ~上書き世界~」全国共通特別鑑賞券※販売終了
Episode 4「Lost Small World ~檻の向こうに~」全国共通特別鑑賞券
Episode 5「メモリー・オブ・レッド ~BURN~」全国共通特別鑑賞券
Episode 6「Circle Vision ~Nameless Song~」全国共通特別鑑賞券

価格:各1,500円(税込)
販売箇所:全国公開予定劇場

※お取り扱い詳細は最寄りの公開劇場にお問い合わせください。
※公開予定劇場は公式サイトの劇場一覧をご確認ください。
※数に限りがございます。売り切れの際は早期終了となりますので 予めご了承ください。

● 注意事項
・K SEVEN STORIES各作品のみご鑑賞いただける前売券です。
・特別上映のため小人券はございません。
・一部劇場では、本前売券と当日入場券の引換が必要な場合がございます。
・本鑑賞券は舞台挨拶などの特別興行、及びインターネット販売ではご使用いただけない場合がございます。
・本作品は特別上映のため、例外を除き当日券は1,800円(税込)一律となります。

「K SEVEN STORIES」オフィシャルサイト
アニメ「K」公式Twitterアカウント

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