声優
『グリザイアの楽園』EDテーマ担当・南條愛乃さんインタビュー前編

南條愛乃さんが話題作『グリザイアの楽園』のED曲を2曲担当! 『黄昏のスタアライト』&『きみを探しに』W発売記念インタビュー【前編】

 昨年オンエアされ、話題になったTVアニメ『グリザイアの果実』の続編であり、完結編となる『グリザイアの楽園』が放送中だが、前作同様にED曲と映像が変わるのも注目ポイントの1つ。今シリーズでも様々なアーティストが担当するがそのうちの2曲を南條愛乃さんが歌う。

 「カプリスの繭」編ED曲「黄昏のスタアライト」は4月29日(水)、「ブランエールの種」編ED曲「きみを探しに」が6月10日(水)にリリースされる。それを祝してアニメイトTVでは2回に亘り、南條さんのインタビューをお届けする。前編となる今回は、『グリザイア』シリーズの印象と「カプリスの繭」編ED曲「黄昏のスタアライト」について伺った。




●ハマってしまった『グリザイアの果実』。2作が絡み合う『楽園』も楽しみ

――前シングル曲「あなたの愛した世界」はアニメ『グリザイアの果実』のED曲でしたが、曲同様にアニメもかなり好評でしたね。ご覧になった感想は?

南條愛乃さん(以下、南條):すごくおもしろかったです! リアルタイムで見ていましたが、後で1クール分まとめて一気見してしまったくらい。Twitterで「南條さんのED曲が流れていないんですけど」という感想をよくいただいていましたが、お話の中心になるヒロインごとにEDが変わる演出にも驚かされました。ED曲を歌っている身としては複雑な心境ですが、作品ファンとして楽しんでしまったので、まあしょうがないかなと(笑)。

 だから『グリザイアの迷宮』と『グリザイアの楽園』が今回アニメ化されるのも、また『グリザイアの楽園』でED曲を担当させていただくこともうれしかったです。しかも2曲で。作詞が桑島由一さん、作曲がElements Gardenの藤間仁さんという「あなたの愛した世界」と同じ方々で、またどんな世界を構築して、作品にハマった曲が届くのかなと楽しみでした。

――その続編である『グリザイアの迷宮』、『グリザイアの楽園』もアニメ化して、4月から始まりました。

南條:アニメ『グリザイアの迷宮』の公式サイトに書かれていたキャッチコピーの「面倒クセエの人生だろ? 楽しめよ」という麻子さんが語ったのかなと思わせる言葉と、少年だった雄二君と麻子さんのビジュアルがカッコいいですね。この取材時点では見れていませんがきっとカッコよくて素晴らしいアニメになっていると思います。そして『グリザイアの楽園』とつながるわけですが、アニメでは2作が絡みあって描かれているというお話も聞いたので、ゲームをプレーされた方でも楽しめるんじゃないでしょうか。


●「あなたの愛した世界」とガラリ雰囲気が変わった「疾走感+カッコ良さ」

――今回、南條さんが歌われる、『グリザイアの楽園』「カプリスの繭」編ED曲となる「黄昏のスタアライト」が手元に届いて、聴いてみた印象は?

南條:「あなたの愛した世界」同様に疾走感があって。でも前作が疾走感と透明感のイメージだとすれば、今回は疾走感とカッコ良さで。ソロでこういう曲を歌う機会がなかったので新鮮だったし、ライブで歌ったら盛り上がるそうな、ノリやすい曲だなと思いました。

――攻め攻めなサウンドですよね。

南條:確かに音数も多いし、厚くてアッパーですね。でもElements Gardenさんはストリングスなどを入れるのも得意なので、バリバリのデジタルサウンドではないし、私もいつも通りに歌うことができました。また前作からサウンドも歌詞も雰囲気がガラっと変わって。「あなたの愛した世界」ではヒロイン達とのストーリーがメインになっていたけど、今回はゲームの『グリザイアの迷宮』の「カプリスの繭」編にあたる回で流れる曲で、雄二君と師匠である麻子さんとの過去が描かれるお話だからかな。ヒロイン達が囲まれている雄二君ではなく、もっと切羽詰った感じになるのかなとか想像してみたりして。


●印象的なフレーズは“たてがみを風になびかせ 勇気が叫んでいる”

――ゲームでもシナリオを担当されている桑島由一さんが前作に引き続き、作詞を担当されるということで、雄二の、麻子への想いを描いたような歌詞になっていて。“木漏れ日のように差し込んだキミからの愛”や“泣き出した僕を抱きしめて”とか。

南條:シーンが頭に浮かんでくるし、アニメを見た後に流れたらグッとくるでしょうね。2番と最後のサビ頭の“たてがみを風になびかせ 勇気が叫んでいる”が印象的です。他の歌詞も、曲調もあって力強さを感じますが、このフレーズは特に鬼気迫るものを感じます。ラストのサビ前の“運命に怯えないように新しい運命を君に”から“「”で始まって“」”で終わるフレーズもいろいろ想像させますね。

――レコーディングはいかがでしたか?

南條:前回同様に順調でした。雑談のほうが長かったくらい(笑)。藤間さんが立ち会ってくださって非常に繊細な部分でのディレクションはありましたが、私が曲から感じたイメージの通りに歌わせていただきました。

――聴きどころや注目してほしいポイントは?

南條:ソロとしてはこの疾走感とカッコ良さは新鮮な1曲になると思うので楽しんでほしいです。あとはアニメがオンエアによって「グリザイアの楽園」の世界観がより深まるごとに今回の楽曲の感じ方もより深まっていくと思いますので1話から全話チェックでお願いします(笑)。


●自身作詞のカップリングのテーマは言葉とハッピーエンド

――カップリング曲「優しくつもる言葉の花」は南條さんご自身の作詞ですが、どんなテーマやイメージで歌詞を書かれたのでしょうか?

南條:ソロ活動をしながらfripSideのアルバムのリリースなどがありましたが、「南條さんの書く歌詞はすべて悲恋だね」と知り合いのスタッフさんに言われて(笑)。「いや、そういう曲調だったからです」と答えましたが、いつか明るい恋愛の曲も書こうと思っていました。本当は前作のカップリング曲「Dear×Dear」でやろうと思ったんですけど、友情のほうが合うかなと思って。だからこの曲でやろうと。一応、恋愛ものになっていますが、言葉をテーマにしているので恋愛じゃなくても友達や家族など、つながりのある誰かとの関係性を描けたらいいなと思って書きました。

――なぜ言葉をテーマにしようと?

南條:私の中に元々あると思うんですよね。ソロのデビューアルバム『カタルモア』も言葉や会話を大事にしようというのがテーマだったし。ファンの方とも遠い距離感にならないように交流が持てたらというのもずっと昔から変わらなくて。それが自然と出てきた感じですね。

――大サビ前の“君を包みこみたい 涙の日も守れるように”など結婚式で花嫁が歌ったら感動しそうなフレーズが詰まっています。

南條:私がキャラを演じている、あるゲーム作品で結婚できるシステムができて、そのキャラも結婚したりしているので、そのウェディングソングという裏テーマも実はありました。

――こういう曲が持ち歌であると、友達の結婚式で歌えるので便利ですね。

南條:そうですね。友達が結婚すればですけど(笑)。


●歌声はふんわりした優しい雰囲気を意識

――『グリザイアの楽園』の世界にもマッチしそうな気もします。

南條:説明的だったり、具体的な歌詞を書いていないので、歌詞の主人公を誰にでもイメージしやすいと思うんです。聴いていただく方の環境や状況によって、感じ方もシチュエーションも聴いた人の数だけストーリーがある歌詞になっていて。皆さんにどんな感想やイメージを持っていただけたか、気になりますね。まずはフラットに聴いていただいて、その感想を私がやっているラジオなどに送ってもらえたらうれしいです。

――曲調もミディアム調で、歌声も優しく包み込むような。

南條:ふんわりした、優しい雰囲気は出したいなと思ったので、音のハマりも意識しつつ。また1曲目がアッパーな楽曲だったので、そことのギャップも出したかったので、こういう曲がいいのでは? という提案をさせてもらいました。

――聴いた人は誰もが幸福感を感じられると思います。

南條:ありがとうございます。ちなみにレコーディングは前作同様、カップリング曲をディレクションしてくださっているディレクターさんは「文学的な歌詞だね」と言ってました。また「頭が良さそうな人や本を読むのが好きそうな人が書いたみたい」とも。「それじゃ、私が頭が悪い人みたいじゃないですか!?」と(笑)。


●「黄昏のスタアライト」のMVはバンドで歌うストレートでクールな映像



――「黄昏のスタアライト」のMVはほぼ全編、南條さんがバンドをバックに歌っているシーンですね。

南條:背景もアクリル板をつるして、私が映り込んだり、照明がバンと当たったり、直線的でカッコイイ映像になったと思います。今までのソロのMVにはなかった感じで、1人で出ずっぱりですし。衣装もやわらかい生地を使ったり、この色のトーンも初めてです。透明でカプセルみたいなイスに座っているシーンもありますが、「カプリスの繭」編だからかな?(笑) 映像の中でいいアクセントになっていると思います。


――撮影中の印象に残っているエピソードは?

南條:美術さんが大変そうでした。アクリルに指紋や傷が付かないように気を使っていて、カットになるたびに拭いてまわったり、繊細な扱いをされていました。またバンドをバックに歌ったシンプルに見える映像ですが、カット数が多かったし、いろいろなアングルから撮影しているので、12時間以上かかりました。


●待望の個人ファンクラブ結成!

――そして南條さんのファンクラブが結成されるそうですね。

南條:私の念願がやっと実現しました! 「優しくつもる言葉の花」でも少しお話ししましたが、ファンの皆さんと身近に交流したいとずっと思っていたので、それができる場所にしたいと思うし、私の素直な気持ちや思っていることを知ってもらえる場になったらいいですね。私と皆さん、またファンの皆さん同士で楽しんでもらえるような企画もいろいろ考えています。実際にお会いできる機会もできればいいな。詳しくはシングルの中に入っているお知らせを見てください。

――では皆さんへメッセージをお願いします。

南條:『グリザイア』シリーズの完結編にあたる『グリザイアの楽園』のオンエアが始まりました。私もいちファンとして楽しみです。また「黄昏のスタアライト」が何話のEDで流れて、どんな映像が付くのかも。そして「ブランデールの種」編のEDで流れる「きみを探しに」もどんな曲になるのか、楽しみに待っていてくださいね!


■南條愛乃「黄昏のスタアライト」
2015年4月29日発売
初回限定盤(CD+DVD):1,800円(税別)
通常盤:1,200円(税別)
発売:NBCユニバーサル・エンターテイメント


■南條愛乃「きみを探しに」
2015年6月10日発売
初回限定盤(CD+DVD):1,800円(税別)
通常盤:1,200円(税別)
発売:NBCユニバーサル・エンターテイメント


>>南條愛乃NBCユニバーサル・エンターテイメント公式サイト
>> TVアニメ『グリザイアの楽園』公式サイト

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