神谷浩史さん、小野大輔さん登壇の劇場版「進撃の巨人」舞台挨拶レポ

ついにリヴァイとエルヴィンが……! 神谷浩史さん、小野大輔さん登壇の劇場版「進撃の巨人」後編舞台挨拶レポ

 昨年2014年11月22日に公開され30万人を動員した『劇場版「進撃の巨人」前編~紅蓮の弓矢~に続き、6月27日(土)より公開されている『劇場版「進撃の巨人」後編~自由の翼~』。2週目を迎えた7月4日(土)、新宿バルト9ではリヴァイ兵長役・神谷浩史さん、エルヴィン団長役・小野大輔さん、原作者・諫山創先生、荒木哲郎監督が上映前に舞台挨拶を行った。

 リヴァイ役の神谷さんととエルヴィン役の小野さんが公の場で集うのは今回が初。さらに、原作の諫山創先生も加わった豪華な舞台挨拶。注目の様子をレポートしよう。

 まずは、お一人ずつひとことコメント。最初に神谷さんが挨拶。「おい、お前らこれはいったいどういう状況だ」とリヴァイの台詞を交えると、会場からは黄色いファンの声が漏れた。続いて、小野さんも「君には何が見える? 敵はなんだと思う?」と台詞を交えながら、この後の上映を楽しみに待っていて欲しい、自分もドキドキしているとあいさつした。諫山先生は、バルト9の裏側、搬入口から入ることができたことに感動した様子で、よろしくお願いします、とあいさつ。会場が笑いに包まれた。荒木監督も、みなさんの足を引っ張らないように頑張るとコメントして、会場を沸かせた。

 次に、感想・見どころについて聞かれると、神谷さんは複雑な話を劇場版の短い時間にまとめあげられていることを挙げ、前編の時にもまだ絵も付いていないラフ画・TV版をつなぎあわせただけの状態のDVDに最後まで見入ってしまったことを明かした。後半は完成版のDVDを事前に自宅で見たそうで、「俺ぐらいの人気声優になるとそれなりに大きなテレビを持っていますけど」と某ラジオ番組のネタを入れながら、劇場の大きなスクリーンで観る迫力を見どころとして挙げた。

 すかさずMCに「一方、小野さんくらいになるといかがなものでしょうか」と振られた小野さんは、「家のテレビは21(インチ)くらいですよね」と返して笑いを誘うと、音響の凄まじさや、テレビアニメ版の熱量を損なわない出来に感激を示した。

 諫山先生は、特に戦闘シーンがお気に入りの様子で、素人目に見てもありえないくらいの「マッドマックス」な作画量で、そこが見どころだと述べた。
 荒木監督は、マッドなものを目指したのは間違いないと述べた上で、後半はキャラクタのドラマ性が前編よりも高く、進撃の巨人は設定と話がよくできていて、諫山先生のたぎりがあってこそだとコメントした。

 次に、お互いに聞きたいことを聞いて欲しい、というMCからの質問に、神谷さんが手を挙げた。あまり機械が発達していない世界観の中で、なぜあの立体機動装置が生まれたのか、そして立体機動装置で動いているアニメーションはキャラクタと背景とどちらが先に作られているのかが知りたいという神谷さんに、荒木監督はキャラクタを先に気持よく動かして、その後で背景を作り込んでいるのだと答えた。立体機動装置は細かな設定があり、動く理屈があるためにアニメーションは作り込みやすかったのだとも補足した。

 一方で諫山先生は、立体機動装置をなぜ思い付いたのかを覚えていないのだそう。むしろ立体機動装置の魅力を信じきれていなかったため、アニメで立体機動装置の魅力を教えられたようだと述べた。また、荒木監督はアニメーターの力で迫力のアニメーションができたことにも触れた。

 そして諫山先生からキャストへは、「何が嫌でしたか」という質問。神谷さんが「なんでそうネガティブなことを聞きたがるんです」とつっこむなど会場が笑いに包まれた。この質問に対し、小野さんはエルヴィンがわからなかった時期がつらかったことを明かし、エルヴィンのことを考えすぎてどんどんネガティブになっていってしまったという。諫山先生の中でも、はじめはキャラクタ像もふんわりしていたが、最近ではかなりキャラクタが固まってきたことを話すと、会場からは拍手が起こった。

 全体の世界観や設定も当初より作りこまれていて、現在発売中の別冊少年マガジンでは少しだけ調査兵団の若かりし頃のエピソードが掲載されているのだという。「買います」と反応した小野さんに諫山先生が「できればアンケートもよろしくお願いします」と返すなど、ユーモア溢れるトークに会場は笑いに包まれた。

 荒木監督は、さすがに「ふんわりした」エルヴィンではなく、作品の世界観を背負った究極の男であると考えていると述べ、この作品の中でもっともかっこいい存在として描かれていることも明かした。小野さんもその想いからのプレッシャーは感じていたといい、「前進せよ!」のシーンは特に象徴的だったと述べ、あの台詞は絵にもらったという小野さんに対して、最終的な作画はむしろ小野さんの迫力の演技に触発されてできあがった相乗効果だったこともわかった。

 最後のコメントで神谷さんは、荒木監督が「自分の中にある進撃の巨人はものすごい形で完成しています。みなさん協力お願いします」と最初に話していたことが心に残っているといい、まるでエルヴィンのようで、この人のためにがんばろうと気持ちがひとつになった瞬間だったという。監督のつくるフィルムの一部になれたことを幸せに思っていると締めくくった。そしてここで、先の諫山先生の質問の答えとして「リヴァイという大役を任されて、人気者になることを義務付けられている者にどんな声当てればいいんだよ!」と笑いを誘いながら、最初は大きなプレッシャーがあったが、今は素晴らしい役をもらえたことを喜んでいると述べた。

 小野さんは、原作を読み進めた時に心が痛かったが、作品のアフレコをすすめていくにつれて作品の熱量、それを紡いでいくスタッフの熱量に共感・共鳴していき、エルヴィンが捨てることで前に進もうとする姿に前向きな気持をもらったと述べた。見た人もきっと前向きな気持ちになると確信しているとまとめ、エルヴィンの台詞「前進せよ」でくくった。

 諫山先生は、気持ち先行で書き進めていった作品だったが、今さまざまなプロが集まって素晴らしい作品ができあがったことが、申し訳なくも、苦労の滲みでた作品になっていることを賞賛し、よろしくお願いします、とコメントした。

 最後に、荒木監督は諫山先生の「たぎり」を拡げていって、お客さんに届ける役割を担ったのだといい、原作にもともと備わっていたエクスプロージョンを今から受け取って欲しいと締めくくった。

 締めはいつもはエレン(梶裕貴さん)の掛け声でやっている恒例のポーズをエルヴィン団長役の小野さんがつとめた。小野さんの「総員起立!」「これからも進撃の巨人に心臓を捧げよ!」の声に観客が「はっ!」とポーズをとり、舞台挨拶は拍手で幕を閉じた。

【作品概要】
タイトル:劇場版「進撃の巨人」後編~自由の翼~
大ヒット公開中!!
配給:ポニーキャニオン
(C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会

<キャスト>
梶裕貴(エレン・イェーガー)
石川由依(ミカサ・アッカーマン)
井上麻里奈(アルミン・アルレルト)
神谷浩史(リヴァイ)
小野大輔(エルヴィン・スミス)
朴?美(ハンジ・エゾ) ほか

<スタッフ>
原作:諫山創(別冊少年マガジン連載/講談社)
監督:荒木哲郎
キャラクターデザイン:浅野恭司
総作画監督:浅野恭司、門脇聡
助監督:田中洋之、肥塚正史
メインアニメーター:手塚響平、山田歩
アクション作画監督:江原康之、今井有文、世良悠子
美術設定:谷内優
巨人設定:千葉崇明
プロップデザイン:肥塚正史
色彩設計:橋本賢
美術監督:吉原俊一郎
3D監督:藪田修平
撮影監督:山田和弘
編集:肥田文
音響監督:三間雅文
音楽:澤野弘之
音響効果:倉橋静男
音響制作:テクノサウンド
主題歌:Linked Horizon
EDテーマ:澤野弘之
アニメーション制作:WIT STUDIO

(C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会
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