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『暗殺教室 第2期』福山さん&水宙さんインタビュー【前編】

福山潤さんと水島大宙さん、『暗殺教室』での初掛け合いに「ニヤニヤ」♪ 『暗殺教室 第2期 課外授業編』福山潤さん&水島大宙さんインタビュー【前編】

 今年1月に第2期スタート。4月からファイナルシーズンに突入しているTVアニメ『暗殺教室』。殺せんせーの過去にせまるシリアスな展開に、息を呑んでいる人も多いのではないでしょうか?

 そんな本作が、“テレビ放送とは異なるエピソード”を映像配信サービス「dTV」で独占配信! 「暗殺教室 第2期 課外授業編」と題し、TVアニメシリーズでは描かれていなかった原作の名エピソードを、1話約5分・計4話でアニメ化するとのこと。現在は、第1弾として「竹林の時間」「支配者の時間・2時間目」(全4話)を配信中。4月29日(金)からは、第2弾「それぞれの時間」を4週にわたって配信します。言わずと知れた人気作『暗殺教室』の新展開。ファンはとくに見逃せないはず!

 そこで“課外授業編”の魅力をより広く伝えるべく、殺せんせー役の福山潤さんと、今回のキーパーソン・竹林考太郎役の水島大宙さんにインタビュー。本稿はひとまず【前編】として、テレビアニメ『暗殺教室』の人気ぶりや課外授業編のアフレコについてをお届けします。「同輩」でもあるふたりの、気心の知れた掛け合いも含めてごらんください!

■ふたりが思う、TVアニメ『暗殺教室』人気の秘密とは?

━━第1期当初から高い人気を誇るTVアニメ『暗殺教室』ですが、そもそも人気の理由っておふたりはどこにあると思いますか?

殺せんせー役・福山 潤さん(以下、福山):いやあ~~ひとえに竹林くんのおかげかなあって。

竹林孝太郎役・水島大宙さん(以下、水島):いやいや、そんなウソつかなくていいから! しかも安いウソだし。

福山:あははは!

━━(笑)。ともあれキャストとして関わっているからには、キャラクターには目がいきますよね。あとは現場の雰囲気も。

福山:そうそう、当初は比較的殺せんせーが引っぱっていくっていう構図だったんですけど、ファーストシーズンが終わるあたりから、3-Eのキャストたちの「楽しんで作品を作ろう!」っていう雰囲気が全面に出はじめたんですよね。

で、半年おいてセカンドシーズンに入り、生徒たちが能動的に動くようになって。びっくりするくらい現場の雰囲気が良くなった。人気の秘密っていうのは、僕らは正直わからないんですよ、「作品がおもしろい」以外は。ただ、それはさることながら、スタッフキャストが持っている「楽しんでやっていこう」っていう気持ちも観る方たちに受け入れてもらえたのかなと。そう思うと、嬉しいなって思いますね。人気の一助になれていたらいいなあと。

水島:僕も、まずは原作の人気っていうのが前提ですね。そのうえで、原作ファンの方が原作を読んでいるときのリズムやテンポを、アニメでいかに自然に出せるか。それがアニメの面白さの重要な部分を占めていると思います。今回は、キャストも監督も演出の方も、そのリズムがすごくあっていて、それがアニメーションになったときに一番見応えのある部分になったのかなと。それぞれのキャストがちゃんと粒立ってるし、演出もおもしろいしっていうか。それがお客さんにちゃんと届いてるんじゃないかなって思います。

━━とすると、おふたり自身も何かしらの反響は耳にしていたり?

福山:同業者間で褒め合うっていうことはあまりないので、現場で何か言われるってことはないんですけど、実写映画が公開されてヒット(2015年3月に公開。2015年上半期邦画実写観客動員ランキングNO.1を獲得)して、海外でも賞をとったりとかっていうなかで、実写からアニメへとか、アニメから実写へとかっていう相互の関係が成り立っているのはすごく感じますね。

例えば、イベントとかでメイクしてもらうときに、メイクさんから「観てます!」って言われたりとか。いわゆる同業者じゃない方から聞くケースは結構頻繁にあります。あとは、飲み仲間に子持ちのお父さんがいるんですけど、その方が「娘が『暗殺教室』にハマってて……」って言うみたいな。この作品をやるまでは、そういう会話なかったのに。

━━ふだんアニメを観ていない人にも、しっかり浸透しているんですね。

福山:いわゆるアニメ好きではない人たちからの反響ってこんなふうにでるんだ!と。今まで多くのアニメに関わってきましたけど、この作品で改めて感じたところですね。

━━そう、今回のフックでもあるdTVにあえて触れちゃいますけど、2015年の年間視聴ランキングで『名探偵コナン』や『妖怪ウォッチ』とともに『暗殺教室』もトップ10に入っているらしいんですよ。この並びを見ると、ファミリー層にもウケているんだなって感じますよね。

福山:あーそれは嬉しいですね。

水島:深夜アニメなのに、お茶の間アニメと同じカテゴリにラインナップしてもらえてるみたいなことですよね? 超絶二枚目が引っぱっていく作品でもなければ、キャラのひとりだけが目立つわけじゃない。クラス全体が動いてる作品で、そこに超生物がいて……っていうお話ですからね。そういう意味では、やっぱり作品そのものの空気もいいんだと思います。だから僕は、明るい時間にやってもいいんじゃないかという気持ちなんですよね。

■「地雷があるところを叩いていってるんで、僕」(福山さん)

━━配信中の「竹林の時間」「支配者の時間・2時間目」といえば、竹林くんが大活躍するエピソードです。アニメ化されると知って、水島さんはどうでした?

水島:正直な話、TVアニメで原作をしっかりやりきるってなかなかできないじゃないですか。構成上、どうしてもつままなきゃいけないエピソードだって当然ある。そのなかで、竹林の話は残念ながらTVアニメのラインに乗れず。諦めていたところでのアニメ化だったので、嬉しかったです。しかも、アニメにできる!ってなったとき、スタッフさんがすぐに僕に教えてくれたんですよ。それもすごく嬉しかった。そもそも、竹林の話をTVアニメにできないってわかったとき、いろんなスタッフの方から「ごめんね。好きなんだけどどうしても……」っていう話を伺ってたんですよ。それを聞いて、僕が描いているわけじゃないんですけど、その気持ちだけで十分だなあって思ってたくらいなので。

━━そこまで! スタッフのみなさんにも愛されているんですね。

水島:どなたの意向がどのように反映されたのかはわかりませんけど、「配信限定のアニメを作ろう」ってなったときに、「竹林の回をやろう!」って真っ先に出てきたんじゃないかってくらい愛していただけてるみたいなんですよ。それは僕としてもありがたいですね。それに、竹林ってほかの人と掛け合うことがあんまりなかったんです。それこそ殺せんせーともなかったので。今回のエピソードでそれもできて、楽しかったなと思いますね。

━━掛け合いはどう感じられましたか? つきあいの長いおふたりではありますけども。

福山:3-Eのキャストには、先輩や後輩もいれば大宙みたいに同輩もいて、それぞれの個性にあったキャラクターをいいバランスでE組のなかに落とし込んでくれているんですけど、大宙がやってる竹林はふだん目立たないからこそ、目立つ瞬間っていうのが存在するんですよ。

今回、大宙の個性をふんだんに使える話数が配信してもらえるっていうのは、掛け合う僕としても本当にやりがいを感じましたね。で、それ以上にこのエピソードを「配信でも観たい!」ってところに持ってきてもらえたのが嬉しかったです。大宙が“できる”のはわかっているので。現場でどういうふうにやるのかは、僕としてはニヤニヤしながらやらせてもらいました。

━━信頼しているからこそ、楽しんでできた部分も大きかったのかもしれませんね。水島さんはどうでしょう?

水島:竹林はこれまでセリフ数がそんなに多くなかったので、現場では見ている時間がわりと長かったんですけど、そうすると福山潤をはじめとしたキャストのみなさんが、自分の持っている技量をのびのびといろんなカタチで発揮して、作品を彩っているのを肌で感じられたんですよ。今回はやっと自分の番が回ってきた! という気持ちでしたね。はじめて竹林の可能性と自分の可能性というものを出せるのかなと思いました。いつも大体、この福山潤さんがですね、“現場の可能性”というものを最大限にまで引っぱってくれているので、それにのっかれたというか。掛け合ったときもそこは大きかったなと思います。

福山:大宙が言った“現場の可能性”っていうのは、ある程度やっても怒られないってことですね(笑)。だいたい怒られるまでやるのが僕なので。あそこまでじゃないからOK!みたいな。

水島:そこまでやるのか! さすがにNGじゃないか……!? OKだった!みたいな(笑)。

━━そこは、岸誠二監督や飯田里樹音響監督とも信頼しあえている証拠ですね!

福山:アニメは音声でも表現できるわけだから、岸さんも飯田さんも原作通りなぞって作るだけじゃなく“アニメならではのおもしろさ”も我々に作っていってもらいたいって言ってるんです。

第1話の収録で僕がガチガチに緊張してるとき、岸さんとスタジオのトイレでツレションしたんですけど、横で「福山さん、ケツは俺が持ちますから自由にやってくださいよ」って、ほれてまうやろー!みたいなことを言われたくらい。

で、飯田さんも飯田さんで「ガツガツ笑いをとっていってもらいたいので、どんどんやってください!」って言ってくれるので。台本を変えるとかではないですけど、面白い切り口があったらどんどん出していこうよっていう雰囲気にはなってるんですよね。セカンドシーズンに入って、より色濃くなったと思います。

━━では、課外授業編で手応えを感じたところなんかも伺えれば。

福山:手応えはですね、毎回ないんです。毎回僕が楽しんで終わるかどうかが重要なので(笑)。

━━それこそ、現場の可能性ですね。

福山:なので、やりきったあとも「くっそ、あそこ日和ったなあ~」とかも多少あるんですよ。やりすぎたらやりすぎたで、NGが出る可能性はありますけどね。それにテストのときに自主的にやっておさめることもありますし、どうしてもやりたくて本番でやったらNGになるときもある。それはもう毎回せめぎ合いですね。

ときどき、飯田さんが「それはそうじゃないんだけど……しょうがねえか!」ってときもあるし(笑)。

━━だからこそ、手応えを感じるほどの“理想”を得るのは難しいわけですね。ただ、どうしてもやりたかった芝居がOKになったときは、理想形に近そうです。

福山:今回の収録でもせめぎ合いはありましたね。僕、自分でも悪どいなって思ってるんですけど、本線では普通にやって、リテイクでひとりでやるときに“かます”っていう手口を使うんですよ。

自分ひとりのセリフを抜き出して録るので、アラカルトとして大手を振って「録り直させていただくんなら、こうやりますよ?」っていうのを提案する。そうすると、「ん?」って思われることもあるけど、OKをもらえたりもするというか。

水島:まわりの流れを止めるわけじゃないからね。そうやって、福山さんが枠を広げていってくれるんですよ。ただ、いろいろやっても“殺せんせーじゃない”ということはもちろん一度もない。あくまでも、殺せんせーとしてやりかねないなっていうところで振り切ってやってるんですよね。

福山:ここまでやってもOKだよ!っていうね。地雷があるところを叩いていってるんで、僕(笑)。

━━座長がそうしてくれると士気が高まりますね……! そういった頼れる存在もありつつ。水島さんはどこに手応えを感じましたか?

水島:それが、竹林の場合あまりないんですよね。というのも、やっていい役割とやってはいけない役割がいると思っていて。例えば(赤羽)業(CV:岡本信彦)は、彼のキャラクターとして守らなきゃいけない部分があってあまりはみ出したことをしないんですけど、竹林もそっちの部類なんですよ。感情があまり表に出ないし、緊張感のあるシーンに出ることが多かったし。それにギャグの空気だったとしても、劇的に変わっちゃうと竹林じゃあなくなっちゃうので。いかに空気を読んで小出しにできるかっていうのが大事というか。

━━なるほど。そう言われると確かに「振り切ったぞ!」っていう手応えの感じ方は頻繁にはないかもしれませんね。

水島:ただ今回のエピソードだと、竹林が殺せんせーに手入れされて一瞬ビジュアル系になるところがあるんですよ。そこでちょっとしたおかずとして“ビジュアル系のキャラクターっぽく”してしまおうかなとか。そういった芝居は自分の中でやろうと思っていた部分だったし、実際に採用してもらえたので。楽しんでできたと思いますね。

【後編】は竹林くんと水島さんの共通点が語られる……!?

[取材・文/松本まゆげ]


■『暗殺教室 第2期 課外授業編』配信概要

配信日:2016年4月29日(金)
配信話数:全4話(1話約5分) 毎週金曜日更新
出演:福山 潤/杉田智和/伊藤 静/渕上 舞/洲崎 綾/岡本信彦/逢坂良太/浅沼晋太郎/水島大宙/宮野真守ほか

◆作品情報

【ストーリー】
 マッハ20の速度と巨大パワーを持ち、来年3月には地球を破壊すると宣言しながらも中学3年生の落ちこぼれクラス“エンドのE組”の担任となった“殺せんせー”と、その暗殺ミッションが課せられたE組の生徒達。“暗殺”をキーワードに教師と生徒の本気の1年間が描かれる本作は、斬新でユニークな設定と、綿密に練り込まれた物語が話題となり、幅広い層から圧倒的な支持を受けています。そして今年1月より放送中のTVアニメ第2期では、殺せんせーと生徒達の新たな物語が展開中です。

【放送情報】
フジテレビ:毎週木曜25:25~
関西テレビ:毎週木曜26:25~
東海テレビ:毎週木曜26:45~
仙台放送:毎週木曜26:35~
岩手めんこいテレビ:毎週木曜26:20~
テレビ静岡:毎週木曜26:05~
北海道文化放送:毎週日曜25:30~
高知さんさんテレビ:毎週月曜16:20~
福井テレビ:毎週火曜25:25~
BSフジ:毎週土曜 8:30~
アニマックス:3月7日(月)より毎週月曜19:00~放送
(リピート放送同日22:30、27:30)
※放送スケジュールは変更の可能性があります。

【配信情報】
フジテレビオンデマンド、dアニメ、アニメ放題、U-NEXT、dTV、UULA他にて配信中!


>>TVアニメ『暗殺教室』公式サイト
>>TVアニメ『暗殺教室』公式ツイッター(@ansatsu_anime)

(C)松井優征/集英社・アニメ「暗殺教室」製作委員会
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