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映画「君の名は。」の完成披露試写会・舞台挨拶の模様をレポート

神木隆之介さんからのちょっと重い愛情に新海誠監督もタジタジに!?映画「君の名は。」の完成披露試写会・舞台挨拶の模様をレポート

 2016年7月7日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて、新海誠監督の最新作『君の名は。』の完成披露試写会が開催されました。

 『君の名は。』は、『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』といったヒット作を送りだしてきた新海誠監督が、『言の葉の庭』から3年ぶりに送り出すオリジナル長編アニメ。『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』などで知られる田中将賀さんがキャラクターデザインを担当、『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』といったスタジオジブリ作品に数多く携わってきた安藤雅司さんが作画監督を務めるという、これ以上ないほどに豪華なスタッフが集結した作品となっています。

 今回行われた舞台挨拶には、本作で声優を務めた神木隆之介さん(立花瀧役)、上白石萌音さん(宮水三葉役)、長澤まさみさん(奥寺ミキ役)、市原悦子さん(宮水一葉役)、谷花音(宮水四葉役)さん、そして新海誠監督を加えた6名が登壇。本稿では、舞台挨拶の模様をレポートでお届けします。


■ 新海監督とカフェで語り合いたい!

 「こんなに七夕が待ち遠しかったのは生まれて初めて」と語るほど、本作のお披露目の日を楽しみにしていたという上白石さんは、出身地である鹿児島県の方言で「ようこそいらっしゃいました」と挨拶。その直後に挨拶した長澤さんも、出身である岩手県の挨拶をしようとするのですが、途中で特徴的な方言がないことに気づき、普通の挨拶になってしまうというオチがつき、開始早々に会場の笑いを誘っていました。

 そんな中、長い製作期間を経ていよいよ完成披露試写会を迎えた感想を尋ねられた新海監督は、ほんの1週間前まで制作作業を行っていただけに、まだ完成したという実感が正直ないのだとか。ただしそれには、まだ大勢の人々に見てもらっていないからというのが大きな理由となっているのだそうで、今回の試写会が終わった帰り道なら「いつものどんよりとした景色が、また違って見えるかも」と話していました。

 また本作に出演することが決まった時、「信じられなかったくらい嬉しかった」とその喜びを語る神木さんは、実は新海監督の大ファン。過去作品のことも事細かに覚えており、神木さんの熱く語る内容をすっかり忘れしまっていた新海監督としては、微妙に気まずいやりとりになってしまったこともあったのだとか。それだけに神木さんの本作にかける情熱は凄まじいものがあり、男女の中身が入れ替わってしまうという難易度の高い演技も完璧にこなし、神木さんの演じる入れ替わった三葉が可愛すぎるあまり、本来の三葉を演じる上白石さんにとってはかなりのプレッシャーとなっていたようです。

 一方、上白石さんと長澤さんは同じ東宝シンデレラオーディションを合格した、事務所の先輩後輩という関係で、上白石さんとしては事務所に入ってからずっと目標として憧れていた長澤さんとの念願の共演が叶った形に。まだ夢の共演が叶うには早すぎたとも感じている様子でしたが、同じ控室になった際には長澤さんの方から話しかけ、緊張をほぐしてくれたりもしたそうで、非常に幸せな時間を送ることができたのだそうです。

 その後には、舞台挨拶の当日が七夕だったということで、短冊に書いたそれぞれの願いごとを披露するコーナーも行われることに。本作への出演で、大好きな新海監督とようやく話すことができたという神木さんですが、まだまだそれだけでは語り足りないようで、「新海監督とカフェに行って、閉店時間まで語り合いたい」とその愛を爆発させると、当の新海監督からは「神木さん、ちょっと重い……」とのコメント。神木さんとしては重くなりすぎないよう、カフェという場所を選んだそうですが、どのみち隠しきることができていない新海監督への並々ならぬ情熱に、客席からは大爆笑が沸き起こっていました。

 一方、「今年こそ泳げるようになりたい」という可愛らしい願いを書いたのは谷花音さん。以前にTV番組の企画に挑戦した際にある程度泳げるようになっていたそうですが、それから時間が経ったことでまた泳げなくなりつつあるらしく、小学校の最高学年となった今年こそは、以前の記録を更新できるように頑張りたいのだとか。そんな花音さんに対して、なぜか助言を求められた神木さんは(実は、神木さんは子供の頃から現在に至るまで水泳が大の苦手)、「シュノーケルをつければ泳げるようになる」と、困り果てた末に身も蓋もない(?)アドバイスを送ることに。

 そして最後に明かされた新海監督自身の願いは、「この作品を“自分のための映画だ”と思ってもらえるような、“運命の観客”と出会うことができれば」という、ロマンに溢れたもの。これから本作を愛してくれるであろう未来のファンとの出会いへと向けたメッセージに、自然に客席から拍手喝采が沸き起こる中、舞台挨拶は締めくくられました。

◆作品情報

<STORY>
 千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。
山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉(みつは)は憂鬱な毎日を過ごしていた。
町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。
小さく狭い町で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会への憧れを強くするばかり。

「来世は東京のイケメン男子にしてくださ―――い!!!」

そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。
見慣れない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。
戸惑いながらも、念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。

一方、東京で暮らす男子高校生、瀧(たき)も、奇妙な夢を見た。
行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。

繰り返される不思議な夢。そして、明らかに抜け落ちている、記憶と時間。
やがて、二人は気付く――。

「私/俺たち、入れ替わってる!?」

入れ替わってしまった身体と生活に戸惑いながらも、その現実を少しずつ受け止める瀧と三葉。
出会うことのない二人の出逢い。運命の歯車が、いま動き出す。

<公開情報>
作品名:「君の名は。」
2016年8月26日 全国東宝系公開
監督・脚本:新海誠
作画監督:安藤雅司
キャラクターデザイン:田中将賀
音楽:RADWIMPS
声の出演:神木隆之介 上白石萌音 長澤まさみ 市原悦子 ほか
制作:コミックス・ウェーブ・フィルム
配給:東宝


>>映画『君の名は。』公式サイト

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