宮原直樹監督が原案を務める、新たなショートストーリーが制作決定！『ポッピンQ』スペシャルトークイベントレポート【AJ2016】

東京ビッグサイトにて、2017年3月25日(土)・26日(日)の2日間に渡って開催されていた日本最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2017」(AJ2017)。そのオープンステージでは、映画『ポッピンQ』のスペシャルトークイベントが、3月26日に実施されていました。

本作は、東映アニメーション60周年記念のプロジェクトとして制作された劇場アニメ。卒業を目前に控える5人の中学生の少女たちがおりなす青春ストーリーが、音楽とダンスを軸に描かれた作品となっています。

これまでの『ポッピンQ』の軌跡を振り返った後、特別映像も上映

　
今回のステージには、瀬戸麻沙美さん（小湊伊純役）、種﨑敦美さん（友立小夏役）、小澤亜李さん（大道あさひ役）、田上真里奈さん（ポコン役）、本渡楓さん（ダレン役）らキャスト陣が登壇。二コニコ生放送、スーパープレミアムミーティング、公開初日挨拶といった、これまで『ポッピンQ』のイベントを映像と共に振り返るトークが展開されていました。

中でも昨年行われた「マチ★アソビ vol.16」に関するもので、屋外に置かれ、凄まじい熱が篭っていたパイプ椅子に座った田上さんが、その熱さに耐え切れずに飛び上がってしまったという思い出話を披露。実はこの時、出演していた本渡さんもパイプ椅子の熱さに必死に耐えていたことを明かし、会場の笑いを誘います。

また、好評を博しつつも終了したVRヘッドマウントディスプレイ「Vive」を使ってのVR体験には、今回出演したキャスト陣の中で種﨑さんだけが体験できていない様子。種﨑さん自身も「私がこの中で一番体験したかったと思うんですけど」と残念そうにアピールする一方、ファンからの要望が大きければ、再体験できるような機会についても検討が行われるそうです。

さらにステージでは、本編のダイジェスト映像となる特別映像「卒業PV」の上映も行われ、「本編がもう一度見たくなる！」とキャスト陣も大盛り上がり。すでに公式での公開もスタートしているのですが、本編のネタバレも含まれた内容となっているので、本編未視聴の読者はご注意ください。

キャスト陣が『ポッピンQ Dance for Quintet!』で真剣勝負!?

その後には作中で演じたキャラクターの同位体同士である瀬戸さん＆田上さん、種﨑さん本渡さんがチームを組み、現在配信中のスマートフォンアプリ『ポッピンQ Dance for Quintet!』で対決を行う、ゲームコーナーも実施。同位体であるタドナ役のM・A・Oさんが不在の小澤さんは、プレイ中のパートナーを応援している様子を点数に加算する審査員として参加します。

メニュー画面での操作方法が分からないほど機械音痴という種﨑さんのプレイを、会場が一つとなって手拍子で応援する一幕もありつつ、最終的には、普段からゲームをプレイしていたという瀬戸さん、この日のために密かに猛練習を重ねていたという田上さんチームが見事なプレイングで、対決に見事勝利！

惜しくも敗れてしまった種﨑さん・本渡さんチームには、足りないリズム感を補うため、即興でダンスを行うという罰ゲームを受けることに。これに対して種﨑さんらは、抜群のリズム感を発揮した堂々としたダンスパフォーマンスを披露。大盛り上がりとなった客席から拍手喝采が沸き起こるという、罰ゲームらしからぬ結果となりました。

ステージの最後には、当日の司会を担当していた金丸プロデューサーから、宮原直樹監督が原案、山珠彩貴先生が作画を担当する新たなショートストーリーの制作が決定したことも発表。映画の公開から約3ヶ月が経過した現在も行われる新たな展開で、集まったファンを大喜びさせていました。

[取材／米澤崇史]

作品概要

■ストーリー
「別々の方向を見ていた、その時までは―。」5人の少女たちが過ごす、特別な時間の物語。

春、卒業を控えた中学3年生の伊純（いすみ）は悩んでいた。不本意な成績で終わってしまった陸上の県大会。あの時出せなかったパーソナル・ベストを出したい。このままでは東京へ転校なんてできない。伊純は、毎日放課後にタイムを測っていた。だが、そんな伊純の行動は、県大会で勝った同級生へのあてつけだと周囲には受け止められていた。

卒業式当日、ふらりと辿りついた海で“時のカケラ”を拾った伊純の前には、見たこともない風景が広がる。そしてポッピン族のポコンが現れる。ポコンは伊純と心が通じ合っている“同位体”だった。

伊純が迷い込んだ場所は“時の谷”。ポッピン族は、様々な世界の“時間”を司る一族。ところが、その“時間”がキグルミという謎の敵のせいで、危機に瀕しているという。

“時の谷”には、伊純と同じく“時のカケラ”をひろった少女たちがいた。勉強のためなら友達なんかいらないという蒼（あおい）。プレッシャーでピアノのコンクールから逃げだしてしまった小夏（こなつ）。父のすすめる柔道と母のすすめる合気道のどちらも選べないあさひ。みな悩みを抱えたまま“時の谷”へとやってきていた。そして伊純と同様、その傍らには“同位体”のポッピン族がいた。彼女たち“時のカケラ”の持ち主が、心をひとつにしてダンスを踊ることで“時の谷”を守ることができ、元の世界に戻ることもできる。だが５人目の少女、沙紀はみんなと踊ることを拒絶する。「私は元の世界になんか戻りたくないから」。

その言葉に伊純の心はうずく。「私だって元の世界に戻って前にすすめる自信なんてない」――。

■スタッフ
監督：宮原直樹
企画・プロデュース：松井俊之／プロデューサー：金丸裕／原作：東堂いづみ
キャラクター原案：黒星紅白／脚本：荒井修子／キャラクターデザイン・総作画監督：浦上貴之
CGディレクター：中沢大樹／色彩設計：永井留美子／美術設定：坂本信人／美術監督：大西穣
音楽：水谷広実（Team-MAX）、片山修志（Team-MAX）
主題歌：「FANTASY」(Questy)
配給：東映
アニメーション制作：東映アニメーション
製作：「ポッピンQ」Partners

■キャスト
瀬戸麻沙美
井澤詩織
種﨑敦美
小澤亜李
黒沢ともよ
田上真里奈
石原夏織
本渡楓
M・A・O
新井里美
石塚運昇
山崎エリイ
田所あずさ
戸田めぐみ
内山昴輝
羽佐間道夫
小野大輔
島崎和歌子