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サーバル役・尾崎由香さん「けものフレンズ」振り返りインタビュー

Mステ出演の裏話も! 祝舞台化記念、サーバル役・尾崎由香さん「けものフレンズ」振り返りインタビュー

「「けものフレンズ」舞台化決定!」

 そのニュースは瞬く間にSNS中を席巻しました。「すごーい!」というワード、優しくも謎を秘めた物語、ミュージックステーションへの出演、etc……。そんな、話題に事欠かない「けものフレンズ」がついに舞台化します。

「けものフレンズ」をきっかけに出演声優陣の人気にも火がつき、様々な作品への出演が決定していますが、当の本人たちはこのシンデレラストーリーをどのように考えているのでしょうか?

 今回、アニメイトタイムズでは、サーバル役の尾崎由香さんにインタビューを実施。「けものフレンズ」が放送される前から放送中の反響、そして舞台化にかける意気込みなどを時系列順にお伺いしました。尾崎さんの純粋な気持ちがこもったインタビューをお楽しみください。

「すっごーい!」というセリフも最初は全く上手く言えなかった
──今日はせっかくなので、アニメ放送前から舞台化決定までを振り返っていこうと思います。まずは、アニメ「けものフレンズ」への主演が決まった時の気持ちをお聞かせください。

サーバル役・尾崎由香さん(以下、尾崎):30分アニメに出演すること自体が初めてで、そのうえ動物の役も初めての経験だったので、不安とワクワクが入り混じったような変な気持ちでした。

サーバルキャットという動物自体も知らなかったので、まずはサーバルキャットはどんな動物なのか調べるところから始めましたね。鳴き声を調べたり、自分の中でもいろんな研究をしたのは覚えています。「夜行性なんだ」「人懐っこいんだ」とか、調べていく内に、いろんなことが分かってきて、自分の中でキャラクターのイメージを掴むことができました。


──サーバルキャットを調べていて、すごいなと思ったところはどこですか? 動画などを見て研究していたんでしょうか?

尾崎:動画も見ていましたね。サーバルキャットは、“サーバルジャンプ”って言われるほど高くジャンプするんですよ。飛んでいる鳥を捕まえられるくらい、高い所まで飛べるんです。その姿がとても綺麗で。しかも、サーバルキャットはモデル体型とも言われていて、モデル歩きをしているみたいで、歩き方まで綺麗なんです。本当に可愛らしくて、「もっと早く出会えていたら……!」と思えるくらい、魅力的な動物ですね。


──実際に主演が決まった時の周りの反響はいかがでしたか?

尾崎:急にアニメの主演が決まったので、ファンの方はビックリされていました。「楽しみだ」と言われて嬉しかったですね。でも私、家族には言ってなかったんですよ(笑)。お兄ちゃん以外の家族はアニメを見ないので、興味ないかも……って思って(笑)。

周りの反響が大きくなってから家族に話したら、みんな応援してくれたので嬉しかったですね。母からはダメ出しもされましたけど(笑)。しかも、家族には、サーバルちゃんの声が私の声だとなかなか気づいてもらえなくて。「これだよ!」って私が言ったら、「どこから声を出してるの!?」って言われちゃいました。


──意外とわからないものなんですね(笑)。初主演での収録はいかがでしたか?

尾崎:まず台本をいただいたときに、「え!? めっちゃ喋る!」って思いました(笑)。アニメでこんなに喋る経験というのは、今まで無かったのでビックリしました。

「けものフレンズ」では"プレスコ"と呼ばれる特殊な収録をしていて、映像に声を合わせるのではなく、自分のタイミングで演技ができる収録だったんです。元々、子役を経験したこともあり、プレスコで演じられるというのは、私にとってやりやすい現場でしたね。

でも、セリフが多いので、ずっとマイク前にいることが多かったし、最初はマイク前に立つのも不安だったんです。サーバルちゃんが水を飲んだり、木を登ったりするのも声で表現しなければいけません。休憩中にどうぶつビスケッツやPPP(ぺパプ)の先輩のみなさんに「どうやってやればいいんですか……?」ってアドバイスをもらいながら演技をしていましたね。

今ではお馴染みとなったサーバルちゃんの「すっごーい!」や「何これ? 何これ?」というセリフも最初は全く上手く言えなかったんです。あのセリフが本当に上手く言えなくて、何回も収録をやり直したのを今でも覚えています。何度やってもサーバルちゃんらしくならなくて、7〜8回取り直したんじゃないかなぁ。


──あれだけ話題になった裏側にはそんな苦労があったんですね。

尾崎:こんなに愛されるセリフになって、すごく嬉しいです。あの時頑張って本当に良かったなと思います。

50人から1000人になっちゃった!
──そして、アニメが放送され始めて、どんどん人気が出始めましたよね。話題になったのは第4話くらいからでしょうか?

尾崎:最初は何がきっかけで反響が出ているのか、よく分かっていませんでした。ある日突然携帯を見たら、“フレンズ”という単語がTwitterのトレンド入りをしていて、「「けものフレンズ」と似た言葉だなぁ」と最初はそのくらいに思っていたんです。似たような単語が話題になっているだけと思ったんですけど、「けものフレンズ」の共演者のLINEグループで「「けものフレンズ」が話題になってるよ!」って聞いて、「これ、私たちのことなんだ!」とビックリしましたね。

自分で改めて調べてみたら、「君は○○のフレンズなんだね!」というワードが流行していたのが分かって。戸惑いと嬉しさが入り混じった気持ちで、あまり実感がありませんでした。

実感が湧き始めたのは、2017年の2月の後半に、「ようこそジャパリパークへ」のリリースイベントを行った時です。その時に本当に大勢の方が集まってくださり、「「けものフレンズ」はこんなに愛されているんだ」と嬉しくなりました。

アニメが放送される前の先行上映会では、100人キャパの会場で50人くらいしかファンの方がいらっしゃらなかったんです。そのときは、それでも嬉しかったんですよ。新人声優ばかりの作品なのに、わざわざ来てくださってありがたいし、嬉しいなと思っていました。

でも、リリースイベントでは、1000人以上のお客さんが来て、よくわからなくなっちゃいました(笑)。「50人から1000人になっちゃった!」って、キャストみんなで驚いていましたね。イベントではどこを向いたらいいのかも分からない状態で、緊張してしまいました(笑)。


──その増え方だとそうなりますよね……(笑)。それからは、「ミュージックステーション(以下、Mステ)」に登場したりなど、活躍が増えました。

尾崎:「Mステ」の出演も1週間前くらいにわかったんです。アニメも3ヶ月前に始まったばかりだし、曲も2ヶ月前にリリースしたばかりだったので、本当に驚きました。まさか声優になって「Mステ」に出られるなんて思ってもいませんでしたね。「Mステ」は、なんだかテレビの中の世界というか、現実味がないというか。

最初に知ったのが電車の中だったのかな? 連絡が来たときにニヤニヤしちゃって(笑)。まず最初に家族に知らせたいと思って、みんなに「今日は全員集合!」って連絡しました。急に呼び出したからみんな心配しちゃって、「何か嫌なことでもあったの?」って言われたんですけど、「ううん。違うよ。私、Mステに出るんだ」って言ったら、私よりも喜んでくれたんです。母には、「生放送なんだから変なことしないでよ!」って心配されてしまいましたけどね(笑)。


──(笑)。

尾崎:出演当日は凄く緊張していたんですけど、リハーサルを繰り返していく内に、だんだん楽しくなってきて。どうぶつビスケッツやPPPのみなさんはあまり緊張しないタイプみたいなんですよ。その空気もあって、こんな機会はなかなかないと思ったり、他に出演しているアーティストさんたちの歌を聴いていたら自然とリラックスして、番組に出演しているはずなのに、まるで視聴者のような気持ちになってきたんです。

番組放送後も「本当に頑張った!」「イグアナ聞けてよかった」って反響もすごくて、一生の思い出になっています。

できるだけアニメに近い動きにしたい
──そして、アニメの放送が終わり、ついに舞台化するという情報が出てきましたね。

尾崎:舞台化の知らせを聞いたときは本当にびっくりしました。実は、私はアフレコの時もセリフを言いながらサーバルちゃんと同じ動作をフリでしていたり、表情も近い形で演じていたんですよ。だからそのままを舞台でも演じられたら良いなと思っています。

私がサーバル役に決まった理由も、「普段の生活が一番サーバルっぽい」ということだったようなんです。アフレコだと緊張してサーバルちゃんらしさが出なかったこともあったので、舞台ではもっと自分らしさを出していければいいなと思います。

また、舞台では自分がどのような表現ができるのか、楽しみでもあります。舞台セットや、登場キャラクターについても気になっていますね。いろんな動物が出るようなので、そのあたりも楽しみです。


──実際の衣装やビジュアルの情報は解禁されていますよね。

尾崎:舞台ではサーバルちゃんと同じ髪型になるんですよ。もっとサーバルちゃんに近くなれたような気がして嬉しいです。

スカートも豪華でふわふわで、すごく気に入っています。写真ではまだサーバルちゃんの全身のビジュアルは出ていないので、早くみなさんにお見せしたいですね。


──どんな舞台になって欲しいですか?

尾崎:ジャパリバスや、ボス(ラッキービースト)が登場してくれたら可愛いし、楽しくなりそうですよね。でもボスは、人間が演じるのは難しそうだからなぁ(笑)。

あとは、サーバルちゃんの出身のさばんなちほーが出てきてくれたら嬉しいですね。第1話にあったような、樹の上で寝ているサーバルちゃんのシーンを実際に再現できたらいいですよね。私が実際にその姿を見てみたいです(笑)。


──それはいいですね! ちなみに尾崎さんは、舞台の出演経験はあるんですか?

尾崎:小学生の頃にありますが、全く覚えてなくて(笑)。主演を務めるのは初めての経験になるので、緊張しています。勉強させていただくことばかりで恐縮ですね。


──舞台に対してどういうイメージを持っていますか?

尾崎:ダンスやアクションなど動きがあり、豪華な印象がありますね。元々ミュージカルが好きで、よく劇場まで観に行くんですよ。

アニメの現場は役者さんや、スタッフさんだけの世界ですが、舞台はお客さんと一体となって楽しめるものだというイメージがあります。お客さんの反応が直に感じられるというのは嬉しいですよね。


──先ほどアフレコの現場のように舞台でも演じてみたいと仰っていましたが、具体的にはどのようにサーバル役を演じようと考えていますか?

尾崎:できるだけアニメに近い動きにしたいと思っているので、もう一度アニメを見返して、サーバルちゃんの仕草を研究しようと思っています。サーバルちゃんはぴょこぴょこと耳を動かす仕草が可愛いんですけど、そこが表現できないのは悔しいですね(笑)。

あとはサーバルちゃんみたいに、運動神経を良く見せられたらいいなと。私の運動神経が悪いことがバレてしまわないような演技をしたいです。


──今言ってしまっているのですが……(笑)。

尾崎:ハッ! そうだ!(笑)。


──(笑)。ちなみに、最近、運動はされているんですか?

尾崎:実はトランポリンを始めたばかりなんです。サーバルちゃんみたいに、いつでも高く飛べるようにしなきゃと思って。今まで特に経験はなかったのですが、始めたら見事にハマってしまい、1時間ひたすらジャンプしていますね。

サーバルちゃんのセリフを言っていると、不思議と「私、頑張れる!」
──尾崎さんは「けものフレンズ」と出会って、何か変ったことはありますか?

尾崎:うーん、そうですねぇ。声優のお仕事に対する気持ちでしょうか。サーバルちゃんの役が決まるまでは、声優を始めたばかりだったこともあって、不安な気持ちが大きかったんです。でも、サーバルを演じていくにつれて、声優の仕事が楽しくなっていったんですよ。緊張ばっかりだったのに、楽しさのほうが大きくなったというか。

もっと色んな役をやりたいし、仕事への意欲が強くなりましたね。その他はあんまり変わらないかな(笑)。今は、サーバルちゃんになるのがすごく楽しいです。主演を演じられたこともあるし、これだけみなさんに愛されているのもあって、サーバルちゃん愛が半端じゃないですね(笑)。


──なるほど。今では“サーバルちゃん”の愛称で親しまれているキャラクターとなっていますが、ここまで愛されるキャラクターとなった理由は何だと思いますか?

尾崎:やっぱり素直なところですかね。何でも「すごいね!」って褒めてくれて、自分を認めてくれるところに魅力を感じます。サーバルちゃんに認められたり、「すごーい!」と無邪気な感じで言われると、癒されますし、前向きな気持ちになれますよね。「大丈夫大丈夫!」「かばんちゃんならできるよ!」って言われると、頑張れるし、明日への活力になるんです。私も家ではサーバルちゃんになって、自分を励ましてるんですよ(笑)。


──(笑)。

尾崎:サーバルちゃんのセリフ言っていると、不思議と「私、頑張れる!」って思えるんです。そんなところが、サーバルちゃんが人気の理由なのかなと思います。


──最後に、舞台に対しての意気込みと、ファンに対して一言お願いします。

尾崎:「けものフレンズ」のアニメは終わってしまいましたが、CDアルバムやゲームの発売が決まり、そして舞台と、どんどん活躍の場が広がっています。

舞台ではアニメの声優陣が実際に演じるという、珍しい機会でもあります。なので、作品の世界をより味わっていただけるような、癒しの場にできたら良いなと思っています。みなさんも是非、舞台版の“ジャパリパーク”に来ていただければ嬉しいです!


──ありがとうございました。

[インタビュー/石橋悠]

公演情報
【公演名】舞台「けものフレンズ」
【公演期間】2017年6月14日(水)~18日(日)【劇場】品川プリンスホテルクラブeⅩ
【脚本・演出】村上大樹

【CAST】
サーバル役:尾崎由香
フェネック役:本宮佳奈
アライグマ役:小野早稀

ロイヤルペンギン役:佐々木未来
コウテイペンギン役:根本流風
ジェンツーペンギン役:田村響華
イワトビペンギン役:相羽あいな
フンボルトペンギン役:築田行子

オカピ役:野本ほたる
ほか

【チケット一般発売日】2017年5月20日(土)10:00~
【チケット価格】6,800円(前売・当日共/全席指定/税込)※未就学児入場不可
>>チケット詳細ページ

【チケットに関するお問い合わせ】
>>イベンティファイ

【公演に関するお問い合わせ】ネルケプランニング 03-3715-5624(平日 10:00~18:00)
【主催】ネルケプランニング

>>舞台「けものフレンズ」公式サイト
>>公式Twitter:@kemono_butai

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