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不朽の名作が再びTVアニメ化!新たなアニメ『キノの旅』5つの見どころ

不朽の名作が再びTVアニメ化!『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』注目すべき5つの見どころ

電撃文庫より発売中の、著・時雨沢恵一さん/イラスト・黒星紅白さんによる『キノの旅 the Beautiful World』(以下、キノの旅)。2000年に第1巻が発売されて以降、現在のシリーズ累計は820万部を越える、長い歴史と根強い人気をもつ作品です。原作小説を読んだことがないという方でも、茶色のコートにゴーグル、銃をもった「キノ」のビジュアルは、書店などで見かけたことがあるという方も多いかと思います。

そんな『キノの旅』の新たなTVアニメとなる『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』が、2017年10月6日(金)から放送スタート。その放送も間近へと迫る中、ここでは『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』の5つの見所を紹介していきます!

 

ライトノベル史に残る不朽の名作が原作
『とある魔術の禁書目録』や『ソードアート・オンライン』など、大ヒット作品を多数抱え、ライトノベルを代表するレーベルである電撃文庫。『キノの旅』は、電撃文庫がその勢いを増し始めた時期である2000年に第一巻が刊行され、NO.1レーベルという圧倒的な人気を確立させる立役者となった作品の一つです。

おそらく『キノの旅』がなければ、今日の電撃文庫や日本のライトノベルは、まったく違ったものとなっていた可能性があるほどで、現在でも電撃文庫の代表作を尋ねられれば『キノの旅』の名前を挙げるファンは少なくないと思います。

そんな長い歴史をもつ作品だけに、古臭さを心配されている読者もおられるかもしれませんが、『キノの旅』は現在でも類似作品がほぼ見られない、独特の世界観とテンポにより、いつ見ても新鮮さを感じる作品だと断言できます。現在も原作小説の新刊が継続してリリースされている他、2003年の初TVアニメ化後も、2005年、2007年の映画化、2016年の多数決ドラマ化、原作とはまったく異なる世界での話を描いたスピンオフ『学園キノ』など、絶え間なく新しい展開が行われており、高い人気を保ち続けているのがその証拠でしょう。

ありふれた言い回しになってしまいますが、まさに「不朽の名作」という言葉が相応しい、時代に左右されない魅力をもった作品となっています。


中性的な魅力をもつ主人公・キノと、お喋りな相棒・エルメスのやりとりに注目
本作のストーリーは、旅人のキノが相棒のエルメスと一緒に、様々な国を巡る旅の中で人々と出会っていくという短編連作の形で展開していくのですが、その中の見所の一つが、主人公であるキノが持つ魅力です。

キノはそのビジュアルからも分かるとおり、一見すると華奢な男性にも、精悍な顔つきをした少女にも見える中性的なキャラクター。その性格はクールで達観しており、戦闘やサバイバルの技術も高いという、頼もしい旅人です。一方で、作中では相棒のモトラド、エルメスとのかけあいなどで時折可愛らしい一面も見せることも有り、男性・女性のどちらから見ても非常に魅力的に映る人物となっています。

また、キノの旅の心強い相棒となるのが、モトラド(喋る二輪車)のエルメス。このエルメス、一見するとただのバイクのようにも見えるのですが、実は言葉を発する、「喋る二輪車」なのです。しかもただ喋るだけではなく、とにかく口数が多く冗談が好きな性格で、物静かなキノとは実に対照的。そんな凸凹なコンビの間で交わされる、軽快でウィットの効いた会話は聞いていて非常に小気味良く、思わずクスリとさせられること請け合いです。

▲エルメスの3DCGはアップにも耐えられるように細部までこだわって作られたもの。バイクファンにもオススメの作品と言えます。

▲エルメスの3DCGはアップにも耐えられるように細部までこだわって作られたもの。バイクファンにもオススメの作品と言えます。

今回の新TVアニメでは、エルメスは部品の1つ1つにまでこだわって作られたハイクオリティな3DCGによって表現されているとのこと。アニメならではの動くエルメスの姿も注目ポイントとなるかもしれません。


それぞれの国の個性が際立つ、1話完結型のストーリー
TVアニメを毎週見ていると、「先週見るのを忘れたから、今週はまだ見なくていいや」とスルーし、結局最後まで見ることがないまま視聴を打ち切ってしまった……という経験をされたことのある読者は多いかと思います。

しかしこの『キノの旅』に関していえば、その心配は不要です。先ほども説明した通り、キノとエルメスの二人は様々な国を旅しているのですが、「1つの国には3日以上滞在しない」というルールを課しており、1エピソードごとに国を移動していくので、舞台や登場人物ががらりと異なります。それぞれのエピソードが完全に独立しているので、途中で見逃してしまっても、ストーリーの展開に置いていかれてしまうような事態はまず起こりません。

極端な話をすれば、「キノとエルメスのコンビが旅をしている」という前提さえ抑えておけば、まだ原作を読んだことがないという方が最初の1話を飛ばしていきなりアニメの最終話から見てしまっても、十分にストーリーを理解できるような作りとなっています。

▲背景美術だけでなく、国ごとに色合いも異なるように制作されているため、国の中と外でも映像の雰囲気が異なる。

▲背景美術だけでなく、国ごとに色合いも異なるように制作されているため、国の中と外でも映像の雰囲気が異なる。

また驚くべきごとに、キノが訪れる国々の特徴を際立たせるため、今回のアニメ化では国ごとに異なる美術制作会社が選ばれているのだとか。『キノの旅』には、次々と変わっていく景色を楽しむロードムービー的な楽しみも含まれているので、背景美術にも注目してみると、キノやエルメスと一緒に旅する気分を味わえて、より楽しさがアップするかもしれません。


心に刺さる寓話的なストーリーから、迫力のアクションまで見所が満載
PVなどの映像で確認できる本作の世界には、美しく、のどかでほのぼのとした雰囲気が漂っています。しかし、実際にキノたちが訪れる国々は様々な問題を抱えていることが多く、キノ達がトラブルに巻き込まれることも……。そうした問題の多くが、現実の社会にも通じる教訓を含んだ内容となっており、思わず真剣に考えさせられてしまう、寓話としての側面を持ち合わせています。

描かれるエピソードの中には、心が温かくなるいい話もあれば、グサグサと刺さる容赦のない話も……。国によってストーリーの展開や国民性がガラリと変化するので、見ていて飽きることがありません。

現在公開されているPVには「世界は美しくなんかない。そして、それ故に美しい」という一文が出てきますが、まさに本作の世界観を象徴した台詞ではないでしょうか。

▲原作者の時雨沢恵一先生による監修がされた銃に関するシーンは他作品とは一線を画すリアリティのあるものとなっている。

▲原作者の時雨沢恵一先生による監修がされた銃に関するシーンは他作品とは一線を画すリアリティのあるものとなっている。

さらに、そうした「静」的な側面とは対照的な、「動」にあたる激しいアクションシーンもしっかりと用意されています。中でも銃の名手でもあるキノが繰り出すガンアクションの数々は、アニメならではの強みを発揮できる部分でもあり、既に原作を読んだファンにとっても見ごたえのあるものとなっています。


豪華なキャスト・スタッフ陣が、名作に魂を吹き込む!
キャスト陣は、キノ役・悠木碧さん、エルメス役・斉藤壮馬さんを筆頭に、シズ役には梅原裕一郎さん、陸役には松田健一郎さん、ティー役には佐倉綾音さん、師匠役にはLynnさん、相棒役には興津和幸と、今をときめく人気キャスト陣が集結しています。

▲左:移住先を求め、バギーで旅をしているシズ(cv.梅原裕一郎)とシズの忠実な僕の喋る犬、陸(cv. 松田健一郎)。右:複雑な経緯の末、シズと陸と出会う少女ティー(cv.佐倉綾音)。

▲左:移住先を求め、バギーで旅をしているシズ(cv.梅原裕一郎)とシズの忠実な僕の喋る犬、陸(cv. 松田健一郎)。右:複雑な経緯の末、シズと陸と出会う少女ティー(cv.佐倉綾音)。

▲左:凄腕のパースエイダー使いで長い黒髪を持つ妙齢の女性の師匠(cv.Lynn)と師匠と共に旅をしている器用だが謎の多い相棒 (cv. 興津和幸)

▲左:凄腕のパースエイダー使いで長い黒髪を持つ妙齢の女性の師匠(cv.Lynn)と師匠と共に旅をしている器用だが謎の多い相棒 (cv. 興津和幸)

中でもキノ役・悠木碧さんは、実は第1作目のTVシリーズ『キノの旅』のさくら役が、声優としてのデビュー作だったという意外な縁も。今やアニメファンならその名前を知らない人はいないであろう人気声優となった悠木さんが、今度はその原点となる作品の主人公を演じるわけですから、これは見逃せません!

さらに10月1日には追加キャストとしてフォト役に水瀬いのりさん、ソウ役に緒方恵美さんが発表されました。今までのアニメ化の際には登場していないフォトとソウの動く姿にも注目です!

▲追加発表された国から旅商人たちに代金の代わりとして売られてしまった身寄りの無い孤児のフォト(cv.水瀬いのり)と小さな折りたたみ式のモトラドでとある事情からフォトと行動を共にするソウ(cv.緒方恵美)。

▲追加発表された国から旅商人たちに代金の代わりとして売られてしまった身寄りの無い孤児のフォト(cv.水瀬いのり)と小さな折りたたみ式のモトラドでとある事情からフォトと行動を共にするソウ(cv.緒方恵美)。

なお製作陣には、田口智久さん(『Persona4 the Golden ANIMATION』監督など)、シリーズ構成には菅原雪絵さん(『オーバーロード』シリーズ構成など)名だたる実績をもつ方々がずらり。作品にとって重要度の高い音楽面は、数え切れないほどのアニメ・ドラマで主題歌や劇伴を担当してきた出羽良彰さんが、OP&EDはノスタルジックな風景、童話のような情景を描く音が魅力のやなぎなぎさんが手がけられており、『キノの旅』の世界観にマッチした、静かさと壮大さが合わさった楽曲にも要チェックです。

今回紹介した『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』の5つの見所、いかがでしたでしょうか。独特な世界観でテンポよく進む一話完結型の物語は、原作ファンはもちろんのこと、原作未読の方にとっても非常に取っ付きやすい作品となっているので、いよいよ今週末10月6日(金)から始まるキノとエルメスの新たな旅を、是非ともご覧下さい。

[文/米澤崇史]

 
作品情報
TVアニメ『キノの旅 -the Beautiful World- the Animated Series』

『世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい』
――短編連作の形で綴られる人間キノと言葉を話す二輪車エルメスの旅の話。

シリーズ累計820万部突破!電撃文庫が誇る時雨沢恵一の不朽の名作『キノの旅 the Beautiful World』が2017年10月、再びアニメ化決定!

■【放送局情報】
AT-X:10月6日より毎週金曜22:00~
<リピート放送>
10月8日より毎週日曜8:00~
10月9日より毎週月曜14:00~
10月12日より毎週木曜6:00~

TOKYO MX、サンテレビ、KBS京都、BS11:10月6日より毎週金曜24:30~

■【配信情報】
AbemaTV:10月6日より毎週金曜24:30~
※地上波同時配信

※放送・配信日時は予告無く変更になる可能性がございます。

■【キャスト】
キノ:悠木 碧
エルメス:斉藤壮馬
シズ:梅原裕一郎
陸:松田健一郎
ティー:佐倉綾音
師匠:Lynn
相棒:興津和幸
フォト:水瀬いのり
ソウ:緒方恵美
ほか

■【スタッフ】
原作:時雨沢恵一(電撃文庫刊)
キャラクター原案:黒星紅白
監督:田口智久
シリーズ構成:菅原雪絵
キャラクターデザイン:アミサキリョウコ
総作画監督:アミサキリョウコ・立川聖治
プロップデザイン:廣瀬智仁・竹上貴雄
エフェクト作画監督:橋本敬史
色彩設計:合田沙織
撮影監督:平川竜嗣
CGディレクター:内山正文
編集:森田編集室
音楽:出羽良彰
音響監督:飯田里樹
音響効果:上野 励
音響制作:マジックカプセル
プロデュース:EGG FIRM
アニメーション制作:Lerche
OP&EDテーマ:やなぎなぎ
製作:キノの旅の会

アニメLINE@アカウント: @kinonotabianime

>>TVアニメ「キノの旅」公式サイト
>>TVアニメ「キノの旅」公式ツイッター(@kinonotabianime)
>>「キノの旅」原作公式サイト

(C)2017 時雨沢恵一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/キノの旅の会
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