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ブルエンが89秒に込めた『銀魂』への熱き想い キーワードは“舞”

BLUE ENCOUNT(ブルエン)が『銀魂』と二度目のタッグ! 新曲とアニメについて熱く語った1万字インタビュー

10月より絶賛放送中のテレビ東京系アニメ『銀魂』ポロリ篇。冒頭の<やっちゃって!>が強烈なインパクトを与えるOP『VS』(ヴァーサス)を歌っているのは、ブルエンことBLUE ENCOUNT。人気急上昇中の4人組ロックバンドで、『銀魂』に提供した『DAY×DAY』に続いて、『銀魂』は2年振り、2度目のタッグとなります。

11月29日に『VS』をタイトルにしたシングルがリリースされるとのことで、アニメイトタイムズではBLUE ENCOUNTの4人を直撃。意外にもアニメWEB媒体のインタビューは初ということで、新曲の話はもちろん、アニメへの想いも熱く語ってくれました。

 

衝動のままを気に入っていただけた――2度目のタッグでは1発オッケー
――アニメ媒体の取材は初ということで、突然ですが、自己紹介として好きなアニメ作品を教えてください!

一同:おおお~!

高村 佳秀さん(以下、高村):じゃあ僕から…ドラムの高村です。好きなアニメは『とらドラ!』です!

田邊 駿一さん(以下、田邊):ボーカルギターの田邊でございます。好きなアニメは……う~ん、迷うな~!! 

江口 雄也さん(以下、江口):さっさと言えよ!(笑)

田邊:『シティハンター』も好きなんですけど、一番は『YAWARA!』ですね。金曜ロードショーで放送されていたエピソード(『YAWARA! Special ずっと君のことが…。』)が一番好きです。

江口:結構細かい(笑)。ギターの江口です。最近見て一番好きだったのは、『魔法少女まどか☆マギカ』です。

辻村:ベースの辻村です。好きなアニメは『アカメが斬る!』ですね。

田邊:えっ、1人だけなんか違う!?

一同: (笑)

――『銀魂』は二度目のタッグですが、オファーがきたときはどんな心境でしたか?

田邊:前回の『DAY×DAY』(2015)はBLUE ENCOUNT初のタイアップで、いまだに大事な曲なんです。昨年の武道館のワンマンライブで1曲目に持ってくるくらい、大切な曲。そこから2年越しで『銀魂』に帰ってきたんですけど、実際『銀魂』ファンの皆さんからしたらどう見えるんだろう?って少し不安に思ってたところがあったんです。

あったんですけど──おととしの『銀魂晴祭り』に出たとき、(両国)国技館全体に歓迎ムードがあって、しかも今回もめちゃくちゃ喜んでいただいて、「おかえりなさい」って言ってくれて。

同じ作品に戻ってくることってなかなかないですし、戻ってきたときにこそ、作品とのドラマができるとも思うんです。SPYAIRさん、 DOESさんなどの先輩方がそうであるように、ここから『銀魂』とブルエンのドラマができていくのかなと嬉しく思った瞬間でした。制作スタッフの皆さんのあたたかいムードで迎えてくれたので、それも含めて嬉しかったです。

――制作サイドから「こういう曲にして欲しい」みたいな要望はあったんですか?

田邊:それがまったくなかったんです。1発で全部オッケーをいただけたんですよ。衝動のままを気に入っていただけたというか。『DAY×DAY』のときは、もっとよくするために何回もやり取りさせていただいたんですけど、今回はそのまんまの状態で皆さんにお聴きいただいています。

江口:『銀魂』以外にもタイアップはいくつかやらせていただいているんですけど、一発で決まることはなかったので、なかなか珍しいパターンなんです。でも俺たちと制作スタッフの意図がハマったということだと思うので、嬉しかったですね。

田邊:オープニングが完成したとき、一足先に映像を見させていただいたんですけど、まぁテンションのアガる映像で。僕らの楽曲を理解していただいた上で作ってもらえたんだなって伝わってきました。『DAY×DAY』のときも思ったけど、今度はさらにBLUE ENCOUNTのことを分かってもらえてるんだ、嬉しいなと。

――ところで『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』OP『Survivor』を含めると、アニメタイアップは3作品目ですが、アニメ主題歌を作るときと普段の曲作りとで、意識の違いはありますか?

田邊:うちらは変わらないかもね。

高村:うん。楽曲を提示して、そのなかで制作サイドとやりとりすることはありますけど、僕ら的には自分たちがやりたい音楽をそのままやらせていただいています。

田邊:結成してから14年になるんですけど、昔から常にタイアップを意識して曲を作っていて。メロディが刺さって、映像にビシっとハマるような、分かりやすくもテクニカルなサウンドというのをめちゃくちゃ意識してます。そういうやりかたで作っているからこそ、タイアップのお話をいただいたときに即戦力となる曲を作れるのかなって自負はあります。

――お話を聞いていると、アニメーションの主題歌を作るのにすごく向いているといいますか。

一同:確かに!

田邊:ご用命はBLUE ENCOUNTまでお願いします!

一同:(笑)


「主役になるような祭囃子のビートを作りたい」(田邊)
――『VS』の制作期間は実際どれくらいだったんですか?

田邊:曲が生まれてから録り終わるまで2、3週間くらいですね。いつもそれくらいです。

――早い。

江口:先方に投げて待つ時間とかはありますけど、大体いつもそれくらいですね。1つのことに向き合いすぎると煮詰まるとダメなタイプで。やっていて違うなと思ったら、その曲をやめるんです。

――そのあたり詳しく聞きたいです。

田邊:飽きるんですよ。迷うことに飽きてしまう。だったら悩まない曲を作ろうよってなる。

江口:そう、だから少しでも悩んだら寝かしちゃうんです。そのあいだに、まったく別の曲を作って。で、その半年後、1年後に「あの曲今だったらいけるんじゃない?」みたいな感じで、目を覚ますこともあります。その曲でずーっと悩むのが本当にイヤなんです。自分らが集中できる短い時間で作ったほうが、結果的にいい曲ができるってことが分かってるんで、そういうやり方になりました。

――健康的ですね。でも、それこそがブルエンの曲がキャッチーであるゆえんな気もします。

辻村:そうですね。悩むくらいだと、曲の意図が分かってないんですよ。いい曲であれば、田邊が持ってきた時点でフレーズが聴こえてくるし、景色も見えてくる。そういうものが伝わってくるくらい曲の力は強いものなので、迷うくらいだったら別の曲に取り掛かったほうがいいかなって。寝かしすぎて賞味期限が切れる場合もありますけどね(笑)。

――『VS』に関してはまっさらな状態からできたんですか?

田邊:ほぼそうですね。

江口:田邊がサビを持ってきて、みんな「いいね」って。「じゃあ1コーラス作ってくる」と。その流れは本当に早かったよね。曲の完成がみんな見えていたので、全体のアレンジができるまでも早かった。全タイアップのなかでもスピーディな制作だったと思います。

――テーマみたいなものはあったんですか?

田邊:テーマとしては『銀魂』の世界観の──愛をもっと表現したいという気持ちがありました。

――『VS』は祭囃子のようなテンションの曲で、すごく振り切った印象があって。

田邊:祭囃子、まさにそれです!(笑) イントロで三味線が鳴っているような“和”のイメージで書きはじめました。というのも、所説はあるんですけど、織田信長が戦に行く前に必ず舞を踊っていたらしいんです。

日本の文化として、舞に狼煙に近いものを感じていた時期もあったようで。何か決断をする前や戦に挑む前に、舞を踊って精神統一をする。時代劇のなかで多々あるシーンで、もしかしたら舞って日本人にとって戦う前に必要なことなのかなって。僕は歴史が好きなので時代劇をよく観るんです。だからそういう風に考えるようになったんですね。

で、現代における舞ってなんだろう?って考えたときに……やっぱり僕たちのライブシーンにおいて、祭囃子のようなリズムは変わらず人気のあるビートで、聴いただけでテンションがあがる。BLUE ENCOUNTはこういうビートを直球で表現したことがなかったので、今回は主役になるような祭囃子のビートを作りたいなと。そんな思いからサビが生まれていきました。

――作品に寄り添っている曲ではありますが、CDで聴くとブルエンならではのロックな曲だなと思いました。

辻村:それは嬉しいですね。アニメサイズの89秒と、音源のフルサイズとでやっていることがちょっと違うんです。アニメサイズでは冒頭に<やっちゃって~!>って叫んでるんですけど、フル尺だと中盤に出てくる。

普通だったらフル尺の音源をカットしたり繋ぎ合わせたりしてアニメサイズを作ると思うんですけど、僕らは89秒用にアレンジを変えたんです。アニメサイズで聴くと『銀魂』の音楽になってて、フル尺で聴くとBLUE ENCOUNTの音楽になってる。そういう対比が取れたのかなと思います。

――<さぁさぁ皆の衆(エビバディ)やっちゃって~!>と叫ぶところ、アニメでもフルでもフックになってますよね。

田邊:『銀魂』のサイズで聴くとめちゃくちゃポップなんです。ブルエンの本編バージョンの<やっちゃって~!>は同じなのになぜかロックに聴こえる。適材適所に合う顔にしたいなという思いはありましたけど、面白いですね。ブルエンならではの柔軟さがなしえたことなのかもしれません。


「僕らのこと、バンドの気持ちを含めた上で歌詞を書いてくれてる」(高村)
――歌詞について、皆さんで話し合われたりするんですか?

田邊:いや、歌詞はもう僕が1人で。みんな考えていることは大体一緒で、分かってくれていると思うので、話しあうことはあんまりないですね。昔は歌詞を全然書けなかったので、怒られてましたけど(笑)。

江口:昔は深夜練習をやってたんですけど、スタジオに入るまえに(田邊が)書いてきた歌詞をみんなで読んで、感想を言いあって。昔は全然歌詞が書けなかったんですよ。曲は書けるのに、なんで歌詞になるとそんなに書けないんだろう?って。最近でこそスッと書いてくるようになりましたけど。

田邊:「これからスタジオに入るぞ」って前の10分にズタボロにされた上で、そのあと6時間練習するんですよ。<やっちゃった~!>ですよ、完全に

一同: (笑)

高村:今は書いてくる歌詞に相違がないんです。僕らのことや、バンドの気持ちを含めた上で歌詞を書いてくれているので、違和感がないですね。

――そういった時代を経て、バンドが進化していって。『VS』は、バンドのいまを象徴した勢いのある曲だなとも思います。そのあたりはどうですか。

田邊:ありがとうございます。いま走っている勢いのまま壁を壊すことも大事なのかなって思ってます。ガムシャラに走ってパンチするのではなくて、「楽しいじゃん?」って気持ちのまま前に進むのもありなんじゃないかって。そういう気持ちも込めてこの曲は書きました。

――オープニングは勢いも重要になってきますよね。

田邊:そう思います。最初に話した『YAWARA!』も『シティハンター』もそうですけど、いまも過去も大ヒットしてるアニメってオープニングが最高に良くて、胸が躍るんですよね。『VS』もそんな曲にしたかったというか。日本語ですけど分かりやすい曲なので、海外の人が聴いても歌えるんじゃないかなって思ってるんです。

『銀魂』は世界的にも有名で、海外のファンが多いじゃないですか。ブルエンのライブにも外国のお客さんが来てくれることがあるんですけど、『DAY×DAY』で知った人が多いんです。今回オープニングをやることを発表したときも「どこの言語だ!?」ってくらい海外の方からリプがきて。改めてアニメという日本のデカい文化の力を借りてるんだなと思いました。

そういう文化が芽生えているからこそ、いまここで分かりやすいものを提示したいという気持ちがありました。海外の人が求めているのはいまの日本のカルチャーだと思ってるので、歌詞に英語はあえて入れませんでした。


「(銀さんは)筋は通すけど、その周りにジョークやユーモアがある」(田邊)
――では『銀魂』で好きなキャラクターを教えてください。

田邊:僕はど真ん中で銀さん。自分のライヴの仕方とすごく似てるんです。僕は(ライブで)最初から真面目なことは言いたくないし、真面目が服を着て歩いているようにもしたくない。それで自分を隠すようにおどけたりジョークを言ったりするんですけど、みんなが笑ってくれてテンションが上がってきたら、奥のほうで思っていた大事なことを言いたいって人間で。ライブもそういう自分のままでやらせてもらってるんです。

で、漫画を読んだときに、銀さんの“曲がったことに対して筋は通すけど、その周りにジョークやユーモアがある”って姿勢に……すげぇ感情移入したというか。自分を投影できるキャラクターってそんなに多くないと思うんです。だから僕のなかでは銀さんですね。

――そこまで共鳴しているなら、曲も作りやすいでしょうね。

田邊:そうなんです。『DAY×DAY』はまさにそういう曲で。戦いへの覚悟も、なぜいま戦っているのか、その道のりさえ歌いたいって気持ちもあります。

――高村さんはどうでしょう?

高村:僕は神楽一択ですね。僕は釘宮(理恵)さんが日本で1番好きな声優さんなので。『とらドラ!』を好きになったのも釘宮さんのおかげですし。そういうこともあっての神楽ちゃん一択です。劇場版で大人になった神楽ちゃんのツンデレっぷりも、これぞまさに釘宮さんって感じなんですよね~。そういうキャラクター感が好きですね。

――めちゃくちゃ嬉しそうに話されますね。高村さんは自他ともに認められるアニメ好きで。

高村:はい(笑)。それくらい神楽ちゃんが好きです。

江口:俺も神楽の声が好き。だから好きなキャラクターは神楽です。アニメって声が大事じゃないですか。あの声って現実世界ではありえない声っていうか。でも神楽ちゃんが演じていたら違和感がない。その世界観が「『銀魂』ってすげぇ面白いな」って思わせるというか。あのクセがたまらなくなる。

辻村:俺はアニメを見て好きになったのは沖田ですね。めちゃくちゃじゃないですか。真面目な話してるのに、1人だけバズーカぶっ飛ばしてるみたいな。あの“破天荒がふっ切れてる”みたいな感じがめちゃくちゃ面白い。場を乱しているようで馴染んでる。そこが好きですね。


「アニソンの完成度って素晴らしい」(江口)
――こういう風にみなさんでアニメのお話をされることってあるんですか?

江口: (高村から)一方的に言われることはあります(笑)。

高村:でもちょっとずつ、みんながアニメーションにハマるようになってきてるので、嬉しいですけどね。実は僕はもともと、江口にアニメを教えてもらったことがキッカケでハマったんですよ。

江口:『攻殻機動隊』のDVDボックスをいとこからもらったんですけど、(江口が)「面白そう」っていうから貸したんです。そしたらめっちゃハマっちゃって、いろいろ見るようになって。

高村:そこからだから、まだ(アニメファン)歴は浅いんですけどね。7年……くらいかな?

田邊:いや、胸張っていいでしょ! 例えば「7年マラソンやってます」って言ったら相当だよ!? そこは誇っていいでしょ。

高村:いや、10代からやってる人には敵わんよ。

辻村:なにそのテンション。急にどうしたんだよ!(笑)

田邊:あとさ、インディーズのときは、機材車で『けいおん!!』のサントラを聴きながら移動してたよね。

江口:そうそう。『恋愛サーキュレーション』(『化物語』)を聴いた後、『けいおん!!』メドレーって流れで深夜の高速でテンションをアゲてましたね。アニソンの完成度って素晴らしいんですよね。だからテンションがアガるんです。バンドよりもハイセンスなサウンドもあるし、ボカロであれば人間では再現できないようなメロディを歌える。音楽のジャンルに境目なく、カッコイイって思ってます。

辻村:僕らは『スラムダンク』や『ドラゴンボール』をリアルタイムで見ていた世代なんです。だから『デジモン』(デジタルモンスター)にしかり、カラオケで誰かがその時代のアニソンを歌ったらテンションがアガるというか(笑)。

いまだにこういう話で盛り上がるんですよ。昔と今で形は変わってきてるんでしょうけど、アニソンにはいい曲がたくさんある。最近のアニソンはサウンドもどんどんカッコよくなってきてますよね。例えば『東京喰種 トーキョーグール』のオープニングのハマりかたもよかった。

江口: (昔に比べて)アニメの数が多くなったよね。そういう意味では、俺らも関わるキッカケがもらえるようになって嬉しいですね。

田邊:それにしても、アニメの話をするのって楽しいっすね。

辻村:うん。深い。

――想像以上にアニメ談義が盛り上がりすぎて、カップリングのお話を聞く時間が短くなってきたんですが……。

一同:いや、いいです!

――声をそろえて(笑)。

田邊:これのほうが楽しいんで、カップリングは──「いい曲です!」

一同: (笑)

辻村:ざ、雑~!


「BLUE ENCOUNTの根本にあるのは、メロディの良さ」(辻村)
――カップリングの『SUMMER DIVE』は夏フェスの曲ですか?

田邊:そうですね。もう先に夏フェスでやってた曲なんですよ。満を持して音源化というか。

江口:今年は夏フェスの本数がすごく多かったんです。全部で15本出させてもらってて。そのときにみんなの中に浸透するようなサマーアンセムができたらいいなと思って、1曲つくろうよって。それで『SUMMER DIVE』ができました。

PVも先に作って夏の間に見てもらってたんですけど、僕らも手ごたえがあったので「この次のシングルに入れちゃおうよ」って。まぁ発売時期的にちょっと季節は合ってないかもしれないんですけど。

田邊:でもまぁ「夏を思い出して」みたいなね!(笑) 『SUMMER DIVE』の最後の歌詞に<夏、その季節はいつでもあなたのそばにいる>っていう意味の言葉を書いているんですけど。夏を季節と捉えるのではなく、“楽しかったとき”を夏に形容してるって言い方が分かりやすいのかな。“思い出”という言葉と同じ軸で夏という言葉を使わせてもらっています。シンプルだけど、楽しい曲ですね。『銀魂』をキッカケに聴いてくれた人も楽しんでもらえるかなと。

――あえて英語で綴られている部分は、ライブハウスに来るひとにぜひ読んでもらいたい内容ですね。

田邊:そういう注意事項みたいなものも書かせてもらってます。日本語だとキャッチーにならない話でも英語だと言えるというか。言いたいことはあえて英語で言ったりします。

――3曲目『らしく』は前2曲とは一味違ったミディアムナンバーで。

辻村:僕が初めて作詞・作曲させてもらったんです。今まで曲を作ったこともないですし──いや、ちょいちょい作っていたことはあるんですけど、メンバーに聴かせたことは初めてでした。

――なぜ今回のタイミングで曲を書かれることになったんですか?

辻村:ずっと田邊が曲を作ってて、曲を書くスピードも速くなってきてたんですけど、こういうタイミングでメンバーの想いを発信することで、もっとブルエンが面白くなるんじゃないかなって。田邊が曲出しのときに何十曲って出してくれるんですけど、最近は僕ら3人も4、5曲出すようにしてて。

で、僕はほかにもアッパーな曲を出してたんですけど、このシングルの流れだったら『らしく』がこの2曲に合うんじゃないかなって。内容的にはシンプルです。「自分らしくいこうぜ」っていうメッセージを壮大なサウンドにのせることで、柔らかい認め方になるというか。優しい曲です。初めて世に出す曲でもあるので、ぜひ聴いてもらいたいです!

田邊:すごい勢いでまとめた……! 質問するスキがない(笑)。

辻村:間が怖いんです(笑)。何か(質問が)あれば……。

――他のバンドの名前を出してしまって申し訳ないんですけど、ELLEGARDENの『金星』を思い出したんです。曲はもちろんブルエン節なんで、個人的な感想です。

一同: (拍手)

――拍手が! これは書いても大丈夫ですか?

田邊:もちろん。エルレっ子ですし、(ボーカルの)細美さんにも包み隠さず話してることなので大丈夫です。この間の「Bowline2017 curated by BLUE ENCOUNT」(MONOEYESが出演)でもよくしていただいて、本当に嬉しくて。

江口:むしろ、あんなに良い曲で例えてもらえるなんて嬉しいよな。イメージ的にはおっしゃる通りです。僕らもELLEGARDENが大好きなんで。

辻村:超名曲ですからね。そういってもらえてありがたい。ELLEGARDENの何が好きってメロディなんです。BLUE ENCOUNTの根本にあるのは──楽器はひっちゃかめっちゃかやってますけど、やっぱりメロディの良さで。

ブルエンのなかで6/8拍子の曲ってあんまりなくて、自分がこういう曲を欲してたんですね。で、メンバーに聴かせたらどう思うんだろうって。初めてなので不安もありましたけど、メンバーがいいって言ってくれて自信がつきました。


「自分VS自分」己と何と戦うか
――では最後にお伺いしたいんですが──。

田邊:好きなアニメですか!?

――(笑) それは最初に! 唐突なのですが、タイトルにちなんで「自分VS 〇〇」で思い浮かぶワードとその理由を教えていただければなと。

一同:難しい!

高村:僕はいつまで経っても「自分VS自分」ですね。自分にだけは本当に勝てないというか……。本当に大事な時に、あと一歩を考えてしまう冷静さがいいところでもあり悪いところでもあるんです。

そこは冷静にならなくてもいいのに! 言えばいいのに! って自分でも思ってるんですけど、最後の言いたかった一言を言わずに終わってしまう。なんとか払拭したいんですけど、いまだに勝てない。そこは本当に戦いですね。「自分VS自分」。これ以上の答えある?(笑)

田邊:煽ってきたな……!(笑) でも人によってどんな自分と戦ってるか違うよね。僕はそれこそ細美さんにも見抜かれたんですけど──自信がないんです。自信がないからこそ歌詞を書けない時代もあった。

もっと堂々としなければいけないんだけど、堂々とできる理由なんてないし……って自分を過小評価してしまうクセがあるんですけど、1ギア入れて「自分をカッコイイ」と思えるくらいじゃないと、次のステップにいけないんじゃないかなって。いまはそういう自分と戦ってます。

江口:僕は自分の髪色と戦ってます(笑)。見た目って大事だと思ってて。僕はもともと髪の毛真っ黒だったんですけど、ある時に金髪にして。染めるたびに、めちゃくちゃ(肌に)しみるんです。でもみんなに「そのほうが似合う」って言われて。

田邊:一回やめたんですけどね。でもその時レーベルで「江口、金髪やめるってよ」って会議になるくらい自分たちの周りで話題になって(笑)。

江口:でも『銀魂』が決まったくらいのタイミングで、銀さんくらい真っ白にしたんです。本当はやめたい自分がいるんですけど、このスタイルがバンドのなかのキャラクターになっているのも分かってるので……葛藤がありますね。しかも、おじいちゃんがハゲなんですよ!

田邊:ああ……それは……。

江口:だからいよいよハットスタイルになったら察して欲しいかな……と。いずれは頭皮との戦いになってくるんじゃないかなと思ってて。

辻村:それオチで良いよ(笑)。俺、このあとに話すの? やだなぁ。あ、僕、遅刻が多いんです。朝がすごく苦手で。だから時間との戦いっていうか──。

田邊・江口・高村:時間との戦い!?

田邊:いや時間との戦いっていうのはさ、めっちゃ頑張ってる人がいう言葉でさ! お前は時間を追い越してるタイプだから!

一同: (笑)

――ということで、ちょうどインタビューの時間も終わりました(笑)。

田邊:インタビューも時間との戦いで! ありがとうございました!

――ありがとうございました!


[インタビュー・文/逆井マリ]


リリース情報
■BLUE ENCOUNT 「VS」
テレビ東京系「銀魂」ポロリ篇 オープニングテーマ


【初回生産限定盤(CD+DVD)】価格:2500円(税抜)
アニメイトオンラインショップでの購入はこちら


1. VS(ヴァーサス)
2. SUMMER DIVE
3. らしく


2017年9月5日に行われたSPYAIRとの対バンライブ SPYAIR × BLUE ENCOUNT <LOCK ON!!!!>でのBLUE ENCOUNTのライブおよび当日のドキュメンタリー映像を収録

2017.09.05 at shinkiba STUDIO COAST
SPYAIR × BLUE ENCOUNT <LOCK ON!!!!>

01.Opening
02.MEMENTO
03.DAY×DAY
04.Survivor
05.ルーキールーキー
06.NEVER ENDING STORY
07.PLACE
08.もっと光を
09.JUST AWAKE
10.ロストジンクス
11.LAST HERO
12.HANDS
13.SUMMER DIVE
Making of 170905

【通常盤】価格:1204円(税抜)
アニメイトオンラインショップでの購入はこちら


1. VS(ヴァーサス)
2. SUMMER DIVE
3. らしく

【期間生産限定盤】価格:1111円(税抜)
アニメイトオンラインショップでの購入はこちら

 
01 VS
02 SUMMER DIVE
03 VS (TV size)
04 VS (Instrumental / TV size)

※「銀魂」アニメ絵柄描き下ろしジャケット

>>公式サイト
>>公式Twitter(@ BLUEN_official)

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