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『ゴールデンカムイ』第1話あらすじ&先行場面カットが公開

『ゴールデンカムイ』第1話あらすじ&先行場面カットが公開! 監督・難波日登志氏&メインアニメーター・羽山淳一氏のコメントも公開!

いよいよ2018年4月9日(月)より放送開始の『ゴールデンカムイ』。本作第1話のあらすじと先行場面カットが公開となりました!

明治時代後期。「不死身の杉元」の異名を持つ日露戦争の英雄・杉元佐一は、ある目的のために大金を手に入れるべく北海道にいました。そこにアイヌから奪われた莫大な埋蔵金という、一攫千金のチャンスが舞い込むのですが……?

第1話のあらすじに加え、メインアニメーター・羽山淳一氏のコメント、監督・難波日登志へのインタビューも公開となりましたので、あわせてご紹介します。


 

TVアニメ『ゴールデンカムイ』第一話『ウェンカムイ』

〈スタッフ〉
脚本:高木登
絵コンテ:三條なみみ
演出:川越崇弘
作画監督:羽山淳一/小園菜穂

<あらすじ>
「不死身の杉元」と呼ばれた日露戦争の英雄・杉元佐一は、除隊後、一攫千金を狙って北海道で砂金採りに明け暮れていた。そんな折、杉元は現地で出会った中年男に、アイヌから奪われた埋蔵金の話を聞かされる。埋蔵金を奪った人物は網走監獄に収監中で、同房になった脱獄囚たちに埋蔵金の在り処を示す刺青を施したというのだ。当初はホラ話と思っていた杉元だが、その後の出来事によって話はにわかに真実味を帯びはじめる……。








 

ゴールデンスタッフへ直撃取材ッ! メインアニメーター:羽山淳一氏コメント

――原作を読んだときの印象を教えてください。

羽山淳一氏(以下、羽山氏):個性的なキャラクター群と先の読めない展開に魅力を感じました。早く続きが読みたいです。

――メインアニメーターという役職について、作業の内容を教えてください。

羽山氏:作画全般の底上げ、と理解しています。具体的には作監、原画、その諸々、作画のなんでも屋、みたいなものだと思います。

――本作のキャラクターをアニメーションの作画で表現するにあたって、とくに意識しているのはどんなことですか?

羽山氏:原作の持ち味を活かせれば、と思っています。まだ手探り状態…いえ、ちょっと何かつかめてきたような気がしますが、まだなんとも。暇があれば原作を眺めて、それが何かを見つけようと必死です。

――主人公である杉元とアシ(リ)パについて、それぞれ作画のポイントと思われている部分を教えてください。

羽山氏:それぞれのキャラクターの抱えている背景はもちろん違うものではありますが、どこか「無邪気さ」みたいなものを感じています。シリアスな展開のときでも四角四面になり過ぎないといいな、と思っています。

――主要キャラクターの中でとくに作画が難しいのは誰ですか? 理由も含めて教えてください。

羽山氏:今の段階ではまだ、杉元とアシ(リ)パのカットしか描いていませんが、やっぱり難しいのはアシ(リ)パ、かなぁ。目の大きいキャラクターは不得手です。あと、服の模様が大変です。

――メインアニメーターとして作業をされている中で、本作ならではの苦労はありますか?

羽山氏:いつもと同じです。手元に来たものを闇雲に裁くだけです。

――作業中、難波監督をはじめとするスタッフ間でのやりとりで印象深かったことを教えてください。

羽山氏:監督が人当たりの良い方で話しやすいですが、そのぶん、ちょっと怖いです。油断しないぞ。

――本作に参加されての感想と、完成したアニメに対する期待をこめたメッセージをお願いします。

羽山氏:参加する限りは全力で取り組む所存です。上手く行ったところは褒めてやってください。上手く行かなかったところは私の力不足です。勘弁してやってください

ゴールデンスタッフへ直撃取材ッ! 監督:難波日登志氏インタビュー

――いよいよ放送が間近に迫りました。現在の心境はいかがですか?

難波日登志氏(以下、難波氏):率直なところ、ご覧になった方に「面白い!」と思ってもらえるかどうかドキドキしています。一方で、作り手として、そう思ってもらえるものが作れているという自負もあり、両者の間で揺れている感じですね(笑)。新しい作品をやるときは、いつもそうです。

――漫画を原作とする作品ですが、アニメーションならではの魅力についてお聞きしたいと思います。まず、最大の醍醐味と言える、漫画の絵を動かすことについてはいかがですか?

難波氏:漫画の内容をしっかり汲み取って、それをできる限り表現しようと努めています。現時点で言えるのは、このひと言に尽きますね。監督は作品全体をトータルで見渡す立場なので、アニメーション的な表現についても、その中でいかに完成度の高いものにするかを意識しながらやっています。元々原作の情報量が多いですし、キャラクターもたくさん出てきますので、濃密なフィルムになっているのは間違いありません。激しいバトルシーンも避けては通れませんから、そこにも力を入れています。目指しているのは、単純にリアルさを追求するだけでなく、アニメ的な派手な動きも加えた迫力のある映像ですね。

――続いて、色を含めた世界観の構築についてはいかがでしょう?

難波氏:美術監督の森川(篤)さんは自然物を描くのが非常に上手い方なのですが、実際に想像以上のクオリティのものが上がってきています。監督としてチェックをしながら、うわ、すごい! といつも感嘆させられてばかりです。色についても、色彩設計の茂木(孝浩)さんが、その世界観に馴染んだいい色を設定してくださっています。軍服やアイヌの衣装、それに小物類なども実物の色を踏まえた上で、作品の世界観に落とし込まれているんです。


――実作業に入る前に、北海道のロケハンも行ったそうですね。

難波氏:はい。何人かのスタッフで小樽、札幌、旭川、網走など、作品に出てくる主だった舞台をひと通り取材してきました。小樽では小樽市総合博物館を見学したのですが、当時の写真が今もかなり残っているんです。かつての小樽は金融街として栄えたり、ニシン漁で“ニシン御殿”が建つぐらい経済的に潤っていたので、一般の人が普通にカメラを持っていたようでして。

――小樽は物語前半の主要な舞台ですから、当時の写真がたくさんあると美術設定の再現度も高くな

りそうですね。

難波氏:本当に助かりました。これは原作にも描かれていますが、当時の小樽はすでに電気が通っていて、町のあちこちに電信柱がニョキニョキと立っていたんです。そこまで電化された町はまだ珍しかったと思いますし、それを写真で確認できたのもよかったですね。

そのほかにも、陸軍第七師団の資料を保存している旭川の北鎮記念館、網走の網走監獄など、いろんなところにお邪魔させていただきました。印象的だったのが、どこに行っても取材に対応してくださる方が協力的だったことです。皆さん『ゴールデンカムイ』のことをご存知で、あの作品をアニメにするんですか! どうぞ見ていってください! という感じで(笑)。

この作品が北海道の方々に愛されていることを肌で感じましたし、皆さんの期待にしっかり応えねばと思わされた取材でした。

――現地をご覧になって、印象が変わった場所はありますか?

難波氏:網走監獄でしょうか。普通の監獄とは造りが違うので、実際に施設の中に入ってみて初めて気づいたことがたくさんありました。

――アイヌに縁のある場所も取材されたのですか?

難波氏:もちろんです。今も数多くのアイヌが暮らしている二風谷やコタン(アイヌの集落)がある白老まで足を運び、アイヌの生活についてお聞きしたり、民具を見せていただくなどしてきました。アイヌの文化は原作でもかなり詳細に描かれていますが、やはり現物を見ないとわからないこともありますので。

そのときの成果をもとに、原作者の野田(サトル)先生はもちろん、制作側でも監修を立てて二重三重のチェックを受けながら作業を進めているんです。そのぶん大変ではありますが、アイヌの描写は非常に説得力にあるものになっていると思います。

――音が付くのもアニメならではの魅力です。音楽の方向性については、どのようなやりとりがあっ

たのですか?

難波氏:音楽の末廣(健一郎)さんは、音響監督の明田川(仁)さんから推薦していただきました。こちらからお願いしたのは、土着的なテイストやエスニックな雰囲気を盛り込みつつも、それだけに偏らずに派手なアクションにマッチしたノリの良さからウエスタンのテイストまで、とにかくいろんなテイストを入れていただくことです。

なんと言っても、原作のキャッチコピーが「闇鍋ウェスタン」ですからね(笑)。末廣さんにはそんな高度な要求を汲んでいただき、作品のカラーを決めるような音楽を作っていただきました。アイヌがテーマの曲にはアイヌの楽器を使っていただくなど、この作品ならではのチャレンジもしていただいています。

曲数も50曲以上とかなり多いので、どんな曲なのかは完成したフィルムをお楽しみあれ、といったところですね。すでに何話かダビング(アフレコで収録した声、劇伴、効果音を映像に合わせる工程)まで進んでいますが、とてもいい仕上がりになっています。

――音楽では、アイヌの要素をあまり色濃く出さない方針だったそうですね。

難波氏:そうですね。あまり強くしてしまうと音楽的に偏ってしまい、この作品が持つ様々な要素に対応できないんです。なので、いろんなタイプの曲がある中で、アイヌの要素を持った曲も入っているという感じになっています。

――アフレコについてはいかがでしょうか?

難波氏:キャストに選ばせていただいた方たちが、本当に体当たりで演じてくださっています。皆さんの想像を超えるような演技を前にして、このキャラクターはこんな声なんだ!と感心させられてばかりです。そのせいで、毎回の収録を楽しんじゃっているようなところもありますね(笑)。

――演技のディレクションについては、どのようなスタンスでやられているのですか?

難波氏:フィルムの内容に合わせた調整は必要に応じてやりますが、基本的にはそれぞれの役者さんにお任せしています。役をお願いした段階で、このキャラクターはこういう声だよね、とイメージに合った方を選んでいますので。

なかには元々原作が大好きで、この作品に出たかったという方もいるんです。そのぶん現場の熱がすごいですし、役者さんの芝居を聴くだけでも観る価値がある、そんな作品にもなっているのではないかと。

――作品を牽引するキャラクターである杉元とアシ(リ)パを、それぞれ小林(親弘)さんと白石(晴香)さんが演じています。お二人の芝居については、どのようにご覧になっていますか?

難波氏:お二人には収録の前に、あなただからこの役に選ばれたのであって、自信を持ってもらって大丈夫ですよ、と伝えていたのですが、最初は演技のスタンスをどうするかで迷いもあったと思います。白石さんはアイヌ語のセリフもありますから、その面でも準備が必要だったでしょうし。

でも、自然体で演じてもらえさえすれば、ちゃんと杉元とアシ(リ)パになるんですよ。今はとてもいい感じで芝居ができていて、周りの方たちも二人を盛り立ててくれています。

――原作者の野田先生とは、どういったやりとりが行われているのですか?

難波氏:シナリオや設定、絵コンテなどはすべて見ていただいていますが、単なる監修だけでなくリクエストもしてくださっています。こちらとしては先生のイメージをなるべく形にしたいと思っているので、そうやって思い入れのあるシーンをもっとこうしてほしい、とコメントを添えていただけるのは大歓迎です。

――序盤の見所を可能な範囲で教えてください。

難波氏:1話は物語のほんの触りですから、『ゴールデンカムイ』の魅力が全開になるのはまだまだこれからです。ただ、見所を語るとなるとちょっと難しい。普通はバトルものやギャグものというように、何かひとつ特化した要素があるものですが、すべての要素が“全部のせ”ですから。簡潔に語ろうとすると、全部観てください、になっちゃうんですよ(笑)。

わかりやすい変化としては、キャラクターがどんどん増えていきます。大きくは杉元陣営、鶴見陣営、土方陣営に分かれて争う構図となるのですが、どの陣営も一筋縄ではいかないキャラクターばかりです。鶴見は頭のネジが飛んじゃっている非常にアクの強い男で、(大塚)芳忠さんの声が合わさることでその個性が倍増されています。

ご覧になった方には、これぞ鶴見だ!と喜んでいただけるのではないでしょうか。一方の土方は、ギラギラしたジジイの魅力にあふれた人物で、中田(譲治)さんの声も非常にハマっています。そういえば、中田さんがご自身のツイッターで土方役での出演を告知されたとき、リツイートの数がすごかったんですよね。

あの反響を見て、人選に間違いはなかったと自信を深めました。1話から今後のネタ振りになるような描写も入れていますので、細かなセリフや画面の隅々にまで気を配って観ていただければと思います。

――最後に、ファンに向けてメッセージをお願いします。

難波氏:僕らスタッフが料理人だとしたら、ご覧になる皆さんは料理を食べるお客さんです。素材の良さは保証されているので、出来上がったこの“闇鍋”をまずはひと口でも味わってみてください。めちゃくちゃ美味しいですから。
 

TVアニメ『ゴールデンカムイ』作品情報

4月9日より毎週月曜
TOKYO MX、読売テレビ、札幌テレビ、BS11ほかにて放送開始ッ!!
FODにて独占配信!

TOKYO MX:4月9日より毎週月曜23:00~
読売テレビ:4月9日より毎週月曜25:59~
札幌テレビ:4月9日より毎週月曜25:44~
BS11:4月9日より毎週月曜25:00~
時代劇専門チャンネル:4月13日より毎週金曜25:00~
FOD:4月9日より毎週月曜23:30配信

【スタッフ】
原作:野田サトル(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
監督:難波日登志(「Fate/Grand Order -First Order-」)
助監督:川越崇弘
シリーズ構成:高木登(「黒子のバスケ」)
キャラクターデザイン:大貫健一(「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」キャラクター作画監督)
メインアニメーター:羽山淳一
銃火器設定:渡辺浩二
プロップ設定:浅沼信也
動物設定:墨佳遼
美術監督:森川篤
色彩設計:茂木孝浩
撮影監督:戸澤雄一朗
CGディレクター:奥村優子/濱田康平
編集:定松剛
音響監督:明田川仁
音響制作:マジックカプセル
アイヌ語監修:中川裕
音楽:末廣健一郎
オープニングテーマ:MAN WITH A MISSION「Winding Road」
エンディングテーマ:THE SIXTH LIE「Hibana」
アニメーション制作:ジェノスタジオ
製作:ゴールデンカムイ製作委員会

【キャスト】
杉元佐一:小林親弘
アシ(リ)パ:白石晴香
白石由竹:伊藤健太郎
鶴見中尉:大塚芳忠
土方歳三:中田譲治
尾形百之助:津田健次郎
谷垣源次郎:細谷佳正
牛山辰馬:乃村健次
永倉新八:菅生隆之

【イントロダクション】
舞台は気高き北の大地・北海道!!
アイヌから奪われた金塊を巡る、生存競争サバイバル開幕ッッ!!!

明治時代後期。「不死身の杉元」の異名を持つ日露戦争の英雄・杉元佐一は、ある目的のために大金を手に入れるべく北海道にいた。そこにアイヌから奪われた莫大な埋蔵金という、一攫千金のチャンスが舞い込む。埋蔵金は網走監獄に収監中の男によって隠匿され、24人の脱獄囚の身体に刻まれた刺青がその在り処を示す手がかりだという。

そんな折、ヒグマの襲撃を受けた杉元を、ひとりのアイヌの少女が救う。名をアシ(リ)パというその少女は、埋蔵金を奪った男に父親を殺されていた。さらに杉元の動きに呼応するように、かねてより埋蔵金を狙って暗躍していた北の最強部隊・第七師団や刺青を背負う脱獄囚たちの動きも顕在化。果たして、雄大な北の大地を舞台に巻き起こった一攫千金サバイバルの行方は……!?

原作は「週刊ヤングジャンプ」にて連載中の、野田サトルによる大ヒット漫画。既刊のコミックス1~13巻で累計460万部を突破し、マンガ大賞2016に輝いた実績も持つ、いまもっともアツい漫画である。TVアニメ化にあたっては、新進気鋭のアニメーションスタジオであるジェノスタジオのもとに難波日登志監督をはじめとする実力派スタッフが集結。埋蔵金を巡るアクション&サスペンスを軸に、狩猟、グルメ、歴史などの五感を刺激する多彩な魅力が炸裂する極上のエンターテイメントが、2018年4月、いよいよアニメーションとなって動き出す!

アニメ公式HP
アニメ公式Twitter(@kamuy_anime)

(C)野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
(C)野田サトル/集英社
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