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『デスティニーチャイルド』のSPアニメがついに完成! 

キム・ヒョンテ氏原作のゲーム『デスティニーチャイルド』のSPアニメがついに完成! セクシーな使い魔が激突するハイクオリティ・バトルをただいま公開中!!

昨年11月末にアプリの配信をスタートし、約2週間で300万ダウンロードを突破したゲームアプリ『デスティニーチャイルド』(以下、『デスチャ』)。

原作を手がけるのは、ゲーム『マグナカルタ』シリーズのキャラクターデザインを担当した人気クリエイターの「キム・ヒョンテ」氏。氏が描く艶めかしいキャラクターたちに声をあてるのは、小清水亜美さん、飯田里穂さん、黒沢ともよさん、たかはし智秋さん、KENNさんなど人気声優さんばかりです。

そんな『デスチャ』のプロモーション用OVAがついに完成!! ゲームの世界観に沿ったオリジナルストーリーとなっており、テレビアニメ1話分に相当する尺でていねいに描いています。

「チャイルド」と呼ばれる使い魔との契約過程、初ビジュアル化となる主人公オサムの魔界時代、キレのあるバトルアクションなど、ゲーム内の文字情報でしか把握できなかった部分が視覚化されており、すでにアプリを楽しんでいるユーザーにとって興味深い内容になっているでしょう。

アニメ本編は現在、アプリ内のアイコンから閲覧できる特設サイトにて5月17日(木)14時まで無料公開中のほか、公式YouTubeでも視聴できます。
まだ観ていない人はぜひチェックしてみてください。

◆オリジナルアニメーション完全版はこちら

アニメイトタイムズでは、その動画配信を記念してインタビュー3連発を実施!! 届いた最新カットとともに、米内佑希さんと平山笑美さんによるキャスト対談、福田道生監督へのインタビュー、キム・ヒョンテ氏の単独インタビューを一挙お届けします!

3分で分かるアニメ版『デスチャ』!

魔界を統治していた魔王ルシフェロが突然の引退を宣言! 後継者を決定するべく魔王争奪戦が行われることになり、魔王候補生たちが続々と人間界に降り立った。しかし候補生で魔王の子孫「オサム」だけは争奪戦に興味がない様子……。

魔界の命運よりも、日々の糧を得るコンビニのアルバイトの方が大事だと、サポーターとして現れたモナを困らせてばかり。争奪戦に勝利するには、人間の魂から生まれる使い魔「チャイルド」を集めて強力な軍団を作るしかないのに、オサムはアルバイトに熱心で、他の候補生よりも一歩も二歩も出遅れていたのだった……。

アニメ版『デスチャ』は、まさに魔王争奪戦の真っ最中! そんな中、人知れずチャイルド同士のバトルを繰り返していたオサムは、アルバイト仲間の女子高生「司陽子」をうっかり巻き込んでしまう……!

アニメに登場する「チャイルド」はこちらの面々。

オサムの陣営には、デメテル(左)とフレイヤ(右)、

そしてサポーターのモナ(左)と、

レアリティ5のマァト。ゲーム中のマァトは回復役で真価を発揮する。

オサムを潰そうとするのはライバルのフレイ陣営。左からシュリンクス、ネヴァン、リタが立ちはだかる。

ほか、レジェンドやA.Iなどのチャイルドも登場!!


物語は、日本オリジナルキャラクターの「シャルル」と契約するまでの過程を描く。

インタビュー3連発! まずは主人公オサム役の米内佑希さんと、司陽子を演じた平山笑美さんによるキャスト対談!!

――今回のOVAは、1月21日に開催されたファンミーティングで上映された先行版が完全版となったものです。ファンミーティング自体、『デスチャ』で初めて開催されたリアルイベントだったのですが、改めて振り返ってみていかがでしたか?

米内佑希さん(以下、米内):会場の皆さんが温かく迎えてくださって嬉しかったです。皆さんも楽しんでもらえたのなら幸せですね。

平山笑美さん(以下、平山):キム・ヒョンテさんのイラストが紹介されると皆さんワッと反応してくださって、会場の「デスチャ愛」をいっぱい感じることができました。ドキドキしながら舞台に立っていましたけど、最後まで皆さんと楽しく過ごせてよかったです。

――イラストを拝見するたびに思いますけど、本当にていねいに描かれていますよね。

米内:やっぱりヒョンテさんの絵はかわいいです。ただ自分の声を聴きながらプレイするのは、どうも気恥ずかしくてニヤニヤしちゃいます(笑)。

平山:それ、ありますね(笑)。

米内:「ボイス収録ではわからなかったけど、じつはこういう絡みになっていたのか」とプレイしてはじめてわかることもあります。ゲームはアニメと違ってひとりずつ収録ブースに入るので、現場では分からないことが多いんですよ。

――ところでチャイルドの育成ははかどっていますか? チーム編成でもっとも重視していることを教えてください。

米内:僕はもちろん戦力重視です。

平山:私は強さより、好きなキャラを集めたいですね。かわいいキャラが好きなんですよ? でも『デスチャ』はかわいいキャラばかりなので、「どうしてもこの子は入れたい! でも枠がない!!」ってなるんですよね(笑)。

米内:僕の知り合いも、「強さなんて関係ない! この子はきっと追加スキンでかわいくなるはず!」って(笑)。

――モンスター系のキャラかと思ったら、美女キャラに変身するスキンが追加されたりして、びっくりしますよね。ちなみに平山さんのイチオシは?

平山:モナちゃんです。でもレアリティが低いので、じっくり愛情を注いで育てています(笑)。

米内:僕も最初にモナ、リザ、ダビの3人をレアリティ5にしましたよ。あの3人はメインヒロインなので、まずは育てなきゃいけないなと(笑)。

平山:やっぱりそうですか(笑)。

米内:でも残念ながら、僕は「バトルをがんばる派」なので戦力外になってしまいました。今は、フレイ、ランフェイ、アリア、ルサルカ、イブですね。コウガが手に入ったので編成を見直したいんですけど、チームとしてのバランスもありますし、どうしたものかと……。

――自分はビクトリスが一番のお気に入りなので、レイドだろうが何だろうが、ビクトリスが活きるチーム編成です(笑)。ところでOVAでも活躍していた「シャルル」についてお聞きしたいのですが、イベントと同時に実装された時はどのような心境でしたか?

平山:ボイス収録が『デスチャ』サービス開始前だったんですよ。ですからサービスが開始された後も私は息をひそめ、実装されるまで何の関わりもないことを装っていました(笑)。

――みんながゲームで盛りあがっている中、ご自身が関わっていることも、日本オリジナルキャラクターが控えていることも内緒にしてきたわけですね。

平山:ずっとウズウズしてましたよ(笑)。メインストーリーはフルボイスですし、ストーリーも楽しいし、イラストも綺麗ですから、「この世界観に自分のキャラクターが早く参加しないかな!」って思っていました。

――念願が叶っていかがでしたか?

平山:シャルルのイラストがイベント会場で発表された時に、ワッと歓声が上がったので、「ファンの皆さんに受け入れてもらえた、良かったな」と胸をなでおろしました。

――ご自身が最初にシャルルと出逢った時はどのように思われましたか?

平山:ボイス収録の時はまだ着色されていないラフ絵だったんです。そこからシャルルというキャラクターを想像しながら演じたので、こうして実際に完成したものを拝見すると、「わ! こんなに綺麗なイラストになるんだ!」と思ってめちゃめちゃ感激しました。本当に嬉しかったですね。

米内:あらためてご自身の演技と照らし合わせてみていかがでした?

平山:……どうかなー。

米内:ええええ!

平山:いやでも、高貴で神秘的なイメージは間違っていませんでした(笑)。

米内:第三者の目で見た限りはバッチリだったと思いますよ。

平山:本当ですか! 良かったです!! 自分だけだと「大丈夫かな、大丈夫かな」とソワソワしますけど、客観的に見てくださると安心しますね。

――そして今回、完全版のOVAが配信されることになりました。ゲームは個別収録ですが、アニメだと皆さん一緒に収録されていますよね。やはりかけあいがあると、当初イメージしていた演技とはまた違ってくるものなのですか?

米内:変わります。

平山:だいぶ変わりますね。

米内:ゲームのようにひとりで収録するときは、相手のキャラクターがどう反応するかが想像の範疇になりますが、実際に横で声を出してもらうと、「そうきたか」と思いつつも反応できるので生きたお芝居になりますね。

平山:そうですね。すごくやりやすかったです。

――収録現場はどのような雰囲気でしたか?

平山:監督のこだわりがすごかったです。

米内:うん。かなり強かったですよね。キャラクターの作り方というか、細かくニュアンスを修正してバランスを取った感じでした。例えば「ここはかわいさを推してください」「ここはもうちょっとすっとぼけた感じがいいです」とか、本当にニュアンスの部分での調整なんですよ。

平山:あとは技の出し方のリアクションも。

米内:ゲームでは具体的に視覚化されていない部分なので、そこを映像化し、演技をするにあたって、監督が「僕のイメージはこうです」と明確に示してくださいました。それはもう、何度も何度も粘り強く説明してくださいましたね。

平山:個人単位でディレクションがあったんですけど、それをひとりで解消するのではなく、役者陣みんなで「監督が求めてるのはこういうことじゃない?」と考えながらやりました。

米内:「あっあっあっ……」じゃなくて、もっと「あああっ!」っていう感じじゃない?って(笑)。

平山:そうそう(笑)。役者みんなで探り、たぐりよせながら、チームで作り上げた現場でした。

米内:アニメ版は監督が持っているイメージをどのくらい作品に反映できるか、という部分が大きいと思うので、やはりゲーム版とは一味も二味も違った『デスチャ』になったのかなと思います。

―― 一味も二味も違うと言えば、米内さんはすでにゲーム版を収録してからのアニメ版収録でした。アニメ版ならではの取り組み方としては、どういったことがあったのでしょうか?

米内:ゲームの時はヘタレ寄りに役作りをして収録に挑んだのですが、「根底がヘタレではあるんだけど、言うことは言うし、やることはやるんだってところは表現していい」とディレクションされ、そのようにした経緯があります。

ですからアニメではその「根底がヘタレだけど、言うことは言うしやることはやる」部分がちゃんと伝わるよう気を付けました。たとえば、普段は「俺はいいよ……」と一歩引いていても、いざ戦闘になると「……いや、俺がやるよ」とスイッチが入る。

そんなメリハリを意識しましたね。オサムが秘めた「気持ちの強さ」をしっかりと言葉に乗せられたんじゃないかと思います。

――オサムの決意もそうですけど、劇中ではモナへの接し方がかなり砕けているように見受けられました。物語としてはそうすると、序盤ではなく、ある程度の試練をくぐり抜けたあたりの時系列だと思っていいのでしょうか?

米内:僕らもしっかりと定義しているわけではありませんが、序盤ではないことは明らかですよね。個人的には中盤くらいの感覚かな。ただゲームとは似て非なるものでいいんじゃないかと思っています。

――ゲームと切り分けることで、アニメはまた違った視点ができて面白いですよね。ここまでくると、正直、テレビアニメはまだかなって思います(笑)。

平山:そうなってほしいですね(笑)。

米内:僕らは大歓迎ですよ(笑)。チャイルドひとりひとりに物語がありますし、テレビシリーズにはもってこいの作品です。ぜひ、そういった展開になってくれると嬉しいですね。

平山:嬉しいです、本当にそう思います!


――それでは最後に、今後の『デスチャ』に対して抱負をお願いします。

米内:ゲームは日本版ならではの展開がたくさんあると思いますから、皆さんがプレイして、「『デスチャ』が日本に来てよかったな」「やってて楽しいな」と思ってもらえるようにしていきたいと思います。そしてあわよくばテレビアニメ化を……。

平山:そうですね。OVAの続編もアリですよね。

米内:もっともっと『デスチャ』を盛り上げていきたいですね。どうか引き続き、応援よろしくお願いします!

平山:アニメ展開はもちろんですが、ESTiさんが素敵な音楽を作られていますし、あれだけキャラクターがいるのですから、ぜひ、キャラソンなんかも……。

米内:全キャラクター分ね。ESTiさんが大変になっちゃいますけど(笑)。

平山:それでキャラクターたちが素敵な音楽でも躍動して、日本から韓国へと羽ばたいてくれると嬉しいですね。

米内:そして世界へね(笑)。

平山:世界へ(笑)。『デスチャ』フェスなんかもしたいですよね。

米内:おっ! でもきっと、僕はファンミーティングの時のようにMCだな(笑)。

――男性キャラも多いですし、男性コーラスグループ展開があってもいいですよね。それでは本日は、お疲れのところ本当にありがとうございました!

米内・平山:ありがとうございました!!

インタビュー3連発! 続いて福田道生監督に単独インタビュー!!

――完成したアニメを拝見すると、活き活きと動くチャイルドが想像以上に魅力的だったり、わりと漠然ととらえていた設定が明確になったりと、さまざまな発見がありました。本作を制作するにあたり、作品のどこが魅力で、どこを大事にしようと考えましたか?

福田道生監督(以下、福田):キム・ヒョンテ氏のキャラクターの魅力ですね。イラストの持つ立体的存在感と、悪魔と使い魔としての「チャイルド」の主従の関係性に織り込まれた、キャラクターの内面からにじみ出るキャラ性が面白いですね。「きっとコイツはこんな時こんな風に振る舞うんだろうな」というところです。それを可能な限り、作品中に流れる時間に入れ込もうと思いました。

――プロジェクトに関わることになった当初は、まだゲーム自体のサービスが始まっていなかった頃かと思いますが、当時はどのような感想を持たれましたか?

福田:「韓国発のゲームを日本展開する為の、プロモーションムービーの制作を」という依頼で、「こういうキャラのゲームです」と紹介されました。あれ? この絵はひょっとして……と思い、お訊ねするとやはり「キム・ヒョンテ」氏でした。2000年代前半にそのイラストを拝見し素晴らしく上手く好きな絵だなぁと感動しまして、その方の新たなプロジェクトをお手伝いできることになり光栄でした。

――アニメ本編に登場するチャイルドはどなたが、どのような基準で選んだのですか?

福田:「このゲームの紹介は、このキャラを入口に」というヒョンテ氏の意図があり、登場チャイルドの候補リストを頂いてライターの子安氏とプロット制作に入りました。チョイスよりは、チャイルドの使いこなしにアイディアを注ぐという役割ですね。尺の都合で残念ながら頂いたリストのキャラすべては使えなかったですね。

――登場させられなかったのは、例えば?

福田:指定キャラで登場させられなかったキャラは「メブ」「マティス」「ブラウニー」などですね。それぞれ広がる世界観を持っているので、中途半端に語ることになったらもったいないな……と。現在ゲームをプレイしますと「いろいろ良い子達がいるなぁ~」と思いますが、当時は条件を活かした活躍をさせるので手一杯でしたね(汗)。

――本作にはオリジナルキャラのシャルルが登場します。登場することになった経緯を教えてください。

福田:これは「ぜひ、日本向けアニメプロジェクトのためにオリジナル新キャラを共同で開発したい」というヒョンテ氏のご提案で始まりました。ライターの子安氏に相談し要素を頂き、イメージラフを私が描いてそれをヒョンテ氏が1000%増しにカッコ良くイラスト化しする流れです。さらに契約者の洋子は、チャイルドの「シャルル」をもとにして、キャラデザインの新井浩一氏にイメージを組んでいただきました。そしてとても可愛く出来あがりました。

――かなりていねいに作り込まれた作品ですが、制作するうえで、もっとも苦労したことは何でしょうか?

福田:ヒョンテさんのキャラのデッサン的存在感と、可愛らしい表情の混在ですね。作画監督の方々がその両要素を上手く解釈してくれています。

――そして作画したものに声をつけるわけですが、なんでもアフレコでは、かなりのこだわりを発揮されたとか。熱量の高い現場だったのですね。

福田:キャラ作りには、うまさの魅力と同時に、何かクセっぽい要素を入れたいなぁと思ってまして、洋子役の平山さんに今時の子のクセ喋りを編み出すよう宿題を出しましたね。

こちらのイメージとは若干違ったのですが、スタート時の現代風洋子とチャイルドの騎士シャルルのギャップを上手く作って、想定を超える魅力的なキャラを創り出してくれました。ゲームから登場しているメインキャラの演者さんたちは、ゲームで創ったキャラ観をアニメストーリー用に上手く転化して、安定・安心のキャラ作りで世界観を盛り上げてくれています。

――ちなみに「ここを見てほしい!」という力を入れたシーン、隠れた見どころは?

福田:今回、音楽のESTIさんに劇伴の当て書き(映像に合わせた作編曲)をして頂きまして、おかげで画と音楽の双方からドラマの盛り上げが上手くいきました。とても気持ちの良い時間が構築できたかなと思います。1回目にストーリーを楽しんで頂いた後は、是非BGVとして何度も楽しんで頂けますと嬉しいです。

――もし続編があるとしたら、次はどういったことをやりたいと思いますか?

福田:もうちょっとダメな主人公と、もっと女グセの悪いフレイの共闘話でしょうか? 二人の間を行ったり来たりするサキュバスも面白いかと。

――それでは最後に、「これだけは言っておきたい!」ということがあればお願いします。

福田:ゲーム共々長く楽しんで頂けると嬉しいです。

――お忙しいところ、ありがとうございました!


インタビュー3連発! ラストは原作者キム・ヒョンテ氏!!

――ひとまず形になったOVAをご覧になっていかがでしたか?

キム・ヒョンテ(以下、キム):まずはお詫びをさせてください。イベントではモノクロの状態での公開となり申し訳ありませんでした。ただそんな状況にもかかわらず、会場のみなさん、そしてイベント生配信に参加された皆さんからさまざまな感想をいただいてすごく嬉しかったです。

イベント会場ではステージ袖にいたのでお客さんの細かな反応までは分かりませんでしたが、生配信ではなんと10万人以上が視聴してくださって光栄でした。まさか、こんなにも多くの方に興味を持っていただけるとは思いませんでしたね。完成版ではなかったにしても、演出などに対するファンの皆さんの反応が熱くてとても感謝しています。

――ネットで感想を見てみると、「ゲームではわからなかった設定やキャラクターの魅力が深く知れて、すごく良かった」という好意的な感想ばかりでした。自分も、能力第一でチームに入れたはずのネヴァンが思った以上に魅力的でびっくりしましたよ。

キム:私は、オサムとフレイが戦う場面で、陽子がフレイの前に立ちはだかるところが印象的でしたね。オサムが悪魔であることをフレイが暴露し、それを聞いた陽子が「フリーター(オサム)は人間として見てもらえないんですか?」と勘違いをする場面です。

自分の欲望のために悪魔と契約するのが普通だと思いますけど、本作では他人の利益のために悪魔と契約していたので印象に残りました。

――イベント会場でも、勘違いセリフが笑いを誘った場面ですね。

キム:そして最後は、陽子がオサムをお姫様だっこするという(笑)。そのシーンがすごく印象的でした。

――そういえばイベントでは、日本のアニメに興味を持つきっかけが『新世紀エヴァンゲリオン』だったとおっしゃっていました。最近ではどのような作品が気になっていますか?

キム:『メイド・イン・アビス』と『ダーリン・イン・ザ・フランキス』です。じつはトリガーさんの大ファンなんですよ。ですからトリガーさんが制作するタイトルは毎回欠かさずチェックしています(笑)。

――そもそもの話ですが、なぜ今回このような形でアニメ化企画が立ち上がったのですか? やはり前々から「やりたい」と考えていらっしゃったのでしょうか?

キム:「やりたい」というよりは、「当然やるべきもの」だと思っていました。そこは自然とそう考えていましたね。ですからこれからも当然、何らかの形で取り組むつもりです。

その部分で悩むことはないと思いますが、いざ企画が動き始めたら、よりよい作品にするために、考えて、考えて、考え抜くことになると思います。そうやって、これからもクリエイターの皆さんといっしょに、いい作品をつくりたいですね。

――今回のアニメ化では、企画段階でどのようなことをやりたいと思い、実際にどのようなことが実現できましたか?

キム:ゲームはキャラクターの立ち絵とテキストしか表現手段がなく、「Live2D」でキャラクターを動かせるとは言え、表現には限界がありました。その点、アニメは表現方法に幅がありますからね。長尺ということもあってストーリー性のある作品になりましたし、キャラクターの感情も活き活きと描くことができました。

――確かに映像を拝見すると、「このチャイルドはこんなキャラだったのか!」と印象が変わることがありました。特にシャルルについては、ファンも「アニメを観たおかげで、なんとしても欲しくなった!」と販促効果がありました。

キム:監督がうまくキャラクターの魅力を引き出してくれましたね。本当にがんばってくれました。個人的にはシャルルの契約者である陽子がよかったと思います。ゲームでは契約者が物語の中心になることがあまりないのですが、今回は契約者がじっくりと描かれていたのがよかったです。

――シャルルのキャラクターデザインにおいて、「まずは日本で公開される」という部分で意識したことはありますか?

キム:特別意識したことはありません。やはり『デスチャ』の一員として迎えるわけですから、いかにその世界観にふさわしいキャラクターにするかを考えました。それに日本だけではなく、アジア各国にも受け入れられるキャラクターにする必要もあるわけですから、そこは作品ファーストでデザインしました。

――そのコンセプトが揺るがないからこそ、『デスチャ』のキャラクターは魅力的なんですね。ただ今はヴイジュアルより、どうしても戦力重視のチーム編成になってしまいます。せっかくアニメでキャラの良さを感じられたのですから、この機会に、キャラ愛だけで編成し、戦闘に投入できる日が来て欲しいですね。

キム:おっしゃる通りのパワーを、私もアニメから感じました。イベントは残念ながらモノクロ版での上映となりましたが、それでもファンの皆さんから応援をもらえて嬉しかったですし、今後もこういった取り組みを前向きに考えたいですね。

――その「今後」につきまして、アニメ版の『デスチャ』はどのように展開したいとお考えですか?

キム:いずれはテレビアニメにしたいです。その時はゲームの内容をそのままトレースするのではなく、同じ世界観ではあるけれど、違う物語や、ゲームにはないエピソードを盛り込んで、広がりのある世界観にしたいですね。

――「コミックアライブ」ではコミカライズを連載されていますが、テレビアニメでやろうとしていることをコミカライズですべて出し切ってしまう……なんてことにはならないですよね?

キム:あー……なるほど。ただどちらも方向性を変えるつもりなので、その心配はありません。たとえばコミカライズはゲームの冒頭あたりを忠実に描いてもらっています。もちろんコミカライズを担当する林雄一先生の作家性やコミカライズならではの要素を多少は入れるにしても、基本的にゲームと同じにするつもりですから。そうやってゲームに新規プレイヤーを誘導するのがコミカライズの目指すところです。

――なるほど。すると構想中のテレビアニメのほうは、既存のユーザーでも楽しめるよう、そこからさらに世界観を掘り下げていくと。そのためにオリジナルの要素を盛り込むわけですね。

キム:メディアによって、やりたいこと、やれることが違いますから、そのメディアに合わせた形に落とし込んでいきたいと思っています。

――それではこれからの『デスチャ』に対して、ゲーム・アニメの両面から抱負をお願いします。

キム:テレビアニメをやりたいとは思いますが、まずはゲームをある程度のところまで整備してから考えることになるでしょうね。ゲームは現状、主人公の物語が進行していますけど、当然のことながらチャイルドひとりひとりにも物語背景があるので、そちらも掘り下げたいですね。それにどんどんと新しいチャイルドを登場させます。ゲームはそういった、チャイルドに関するエピソードが充実すると思いますから、どうぞお楽しみに!!

――本日はありがとうございました!!

[取材・文/気賀沢昌志]

作品情報

<アプリ版ゲーム概要>
タイトル:デスティニーチャイルド
ジャンル:Narrative CCG
価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)
対応環境:iOS 9.3.5以降 / Android 4.1以降(一部非推奨端末あり)
公式サイト:http://www.destiny-child.jp

<PC版ゲーム概要>
タイトル:デスティニーチャイルド
ジャンル:Narrative CCG
価格:ダウンロード無料/基本プレイ無料(アイテム課金制)
プレイ方式:オンライン専用
対応OS:Windows 8.1 以上対応「macOS 非対応」
CPU:Intel Core i5(Quad Core) 以上
メモリ:4GB 以上
グラフィック:Geforce 9 シリーズ 512MB 以上
必要容量:インストールに必要な空き容量は4GB
公式サイト:https://dmg.destiny-child.jp/

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