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『ペンギン・ハイウェイ』北香那&蒼井優インタビュー

『ペンギン・ハイウェイ』北香那さん&蒼井優さんインタビュー|実写では飛び込めないところに行けるのがアニメの魅力

「四畳半神話大系」「夜は短し歩けよ乙女」「有頂天家族」などの人気作を生み出してきた森見登美彦さん。数々のアニメ化が行われる中、ついに映画『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメとして2018年8月17日より、全国でロードショーされます。

主人公の少年・アオヤマ君が住む街に突如として現れたペンギンたち。憧れのお姉さんや友達と力を合わせペンギンの謎に迫るアオヤマ君ですが、お姉さんにも秘密があり……。

『ペンギン・ハイウェイ』を観れば、この夏、何かが変わる。そんな気にさせてくれる特別な映画となっています。

キャラクターを演じる声優陣にも何か変化があった様子。今回は、アオヤマ君役の北香那さんとお姉さん役の蒼井優さんのインタビューをお届け。映画の見どころをたっぷりと語っていただきました。

「あれはどういうことだったのか?」誰かと話したくなる

──まずは、本作の第一印象についてお聞かせください。

北香那さん(以下、北):最初はペンギンとお姉さんと少年の可愛い話かなと思っていたら、すごく深いお話だと思って(笑)。切ないし、生きることを考えさせられたといっても過言じゃないなと、原作を読み進めていくうちに思いました。

あとは、小さい頃を思い出すなと。小学生の頃に見ていたお姉さんとか年上の憧れの人とかに感じたドキドキ感を思い出すなって思いました。

蒼井優さん(以下、蒼井):私は最初に、夏の映画だし、笑って、泣けてみたいな王道な感じでみんなが楽しめる作品を想像してたら、台本を読んだら違う形で(笑)。

でも、この作品って、観た後に宇多田ヒカルさんの主題歌を聴いてる時に、一気にこの映画が走馬灯のようにぐわっと押し寄せてきて、劇場を後にすることになるんです。こういう感覚になる映画なんだと、それがものすごく面白いなと思いました。夏に大人向けアニメを作るんだなって思ったんです。

もちろんペンギンが出てくるから子どもも楽しめるし、私が子どもの時に観たとしても「ペンギン可愛い」で楽しめてたと思うんですけど、この作品って、もう大人になってしまった人たちに今までの人生を温かく浮き上がらせてくれる感覚があって。とっても大人の夏休みに良い映画だなと私は思いました。

でも、絶対何人かで行った方が良いと思いますね(笑)。「あれはどういうことだったのか?」とか、絶対言いたくなりますね。

──実際にどなたかと話したりは?

蒼井:私は現場で監督とかスタッフさんと、「どういう物語だと思ったか?」というディスカッションをしましたね(笑)。そういう風に、どう捉えても間違いじゃないから。

多分、これが5年後観たらまた違う感覚だろうし、自分の体験として無いはずの原風景が広がっていく感じが面白かったですね。

──それぞれ役を演じる時に気を付けた点があれば教えてください。

北:アオヤマ君は、本当に頭が良くて、自分でも「僕は頭が良いから」って言っているくらいです。ああいう子がときどき見せる子どもらしさとか、「そんな言葉言う!?」って思わせる可愛らしさにすごく惹かれたんですよ。

だから、意識したのはただただカクカク喋るんじゃなくて、語尾とかに子どもらしさを加えてみるところ。抜ける感じの喋り方。

「〜なんだよ」というのも、「よ」をハッキリ言うんじゃなくてフワッとさせることで、子どもらしい感じのただ頭が良いだけじゃない可愛さを若干出せるかなと思って演じました。

──少年を演じるうえで、意識したことはありましたか?

北:私の声のトーンは、普通に喋っていたら少年じゃないから(笑)、けっこう気を付けました。

でも、小学校4年生の男の子の声のトーンって分からなかったんです。そうしたら、私の妹が小4で。大チャンスだと思いました(笑)。

授業参観に参加して、「男の子はこういう感じね」っていうのをなんとなく頭に入れて参考にしたりした感じはありますね

私に喋りかけても来るから、「あーそうなの?」なんて相槌を打ちながら勉強していました(笑)。

──(笑)。蒼井さんはお姉さん役を演じる上でどのようなことを意識したのでしょうか?

蒼井:とにかくアオヤマ君に対しての愛情を持ち続けて欲しいということでした。それが一辺倒にならないようにしなきゃいけない。

「やあ少年」というセリフがすごく多いんですけど、それをちょっとずつ差をつけられたらいいなと思ってやっています。

私は、あまりこういうお姉さんみたいなキャラクターを演じることが普段ないので、すごくやりづらかった部分はありました(笑)。

──何か思い浮かべたり、モデルがいたりしたのでしょうか?

蒼井:私が観ている作品は偏ってると思うんですけど、観てきた映画にこういう人が出てきたことが実写ではなかったんです。

今回の役は、基本的にはものすごくオーソドックスな優しくて美人でスタイルも良いお姉さんという感じの役です。そこにちょっとサバサバした感じもありつつみたいな。

男性の理想が全部詰まった役なので、実写にはあんまり出てこないんです(笑)。

とにかく演じてみて、声を出して聞かせていただいて、監督と音響監督さんにベースの音程を決めてもらって、そこからスタートしましたね。

──気に入っているシーンはありますか?

北:私が一番好きなのはアオヤマ君が初めてお姉さんのお家に行くところです。照れている感じと緊張している感じが、男の子が年上の憧れのお姉さんのお家に行ったドキドキ感というか、雰囲気がちょっと可愛くて。

アオヤマ君の顔をよく見ると、そういうのが出ているんですよ。ドキドキしているんだなって。「あー可愛いなあ」と思っちゃいました。

蒼井:私は後半ですね。二人がペンギンに乗るシーンとか。あれはアニメだからこそ、乗ってないんだけど、乗った気分になれるという(笑)。声優をやらせていただけたからこそ体感できることです。

実写ではそういうわけにはいかないですから。大体CG撮影用の硬い板に乗ることになるから(笑)。そういうのが楽しかったですね。

──収録のときに、北さんが蒼井さんから何かアドバイスを受けたりは?

北:蒼井さんにお会いするのが初めてで、すごくドキドキしていました。スタジオに入った時に蒼井さんが真横にいるので本当に緊張しちゃって(笑)。

蒼井さんが『ペンギン・ハイウェイ』と関係のないお話を回っていない時にしてくださって、すごくリラックスできたんですよね。それがすごくありがたかったです。

蒼井:アドバイスというか、「住むにはどの街がいいか?」とかですけど(笑)。

──初対面だけど和やかな収録になったということですね。

蒼井:先輩としては何も言えてないという(笑)。

──(笑)。お互いのキャラクターの声を聴いた印象は?

蒼井:北さんは録り終わっていたのにも関わらず、わざわざ私の収録日に来てくださったんです。私がやりやすいように気を遣ってくださって。それで掛け合いをやらせていただきました。でも、私は思いっきり別の舞台中で喉を壊していて……(笑)。

せっかく来ていただいたのに、その日録らせてもらったカットは全部、後日録り直しになっちゃったから本当に申し訳ないなと思ったんですけど……。どうでしたかと聞かれちゃうと、多分北さんあの日の私を褒めないといけなくなっちゃうから(笑)。申し訳ないです(笑)。

北:本当にそんな事なくて(笑)。私は喉を壊されていることが分からなかったんですよ。何よりもあの時は本当に蒼井さんに会えた喜びが半端じゃなかったんです。蒼井さんが横にいる、声を聞いているって本当にドキドキしちゃって。

完成版を先日初めて観た時も、やっぱり自分の思っていたお姉さんでした。声が少し低めの、ちょっと頼りたくなる、甘えたくなるお姉さんだったんですよね。だから、「凄い! お姉さんだ!」と思って聞いていました。

でも、アオヤマ君の声を映像で観ていると、自分の声にしか聞こえなくて。自分の声が浮いて聞こえていたんです。

それでもやっぱり、蒼井さんのちょっと低い声が、絶妙なんですよね(笑)。

その声とアオヤマ君の淡々とした、ちょっと高めの男の子の声が、すごく素敵なバランスになっていた感じがして嬉しかったです(笑)。

──合わさったことによって、自分の声が冷静に聴けたということでしょうか?

北:冷静になって、私の声とやっているんだと(笑)。本当にそんな事ばっかり考えちゃって。本当に感動でした。

蒼井:私も一緒です。自分の声だけがすごく浮いていて。毎回声優をやらせていただくたびに思います。それは、普段の実写でもそうなんですよ。

自分だけ他の人と色味が違って見えるというか。すごく大げさに言うと、他の人はカラーで録られているけど、自分だけがセピアで録られているみたいな。自分でも、すごく引っかかってくる。

でも、本当に北さんはお上手だから。アオヤマ君が泣いたところで「泣かないで」と、感情移入して観ていました(笑)。

──誰でも自分の声を聞くのは嫌ですよね。

蒼井:そうですね。アオヤマ君くらいの年齢の時に、国語の朗読の授業でカセットテープに録音した自分の声をみんなで聞くことがあって、私はその時の衝撃が忘れられなくて。「こんな声なんだ、二度と喋るまい」と思ったくらい(笑)。

喋ってるときは気にならないのに、一方的に自分の声が聞こえてくると、「わあっ!」となるし、未だに慣れないですね。

監督はアオヤマ君っぽい?

──本作で何か新しいものは感じましたか?

北:『ペンギン・ハイウェイ』って背景の描写も細かくて、すごくリアルなんですよ。絵に引き込まれるんです。

絵が綺麗だし、人物以外の木とかの細さとかがけっこうリアルなんです。背景に目が行ってしまうことが多かったですね。

物語的も、お姉さんと少年という、分かりやすいけどなかなかあまり見ない感じが新しいというか。しかもお姉さんに謎があって、憧れであるお姉さんの謎を解こうとする少年の切なさがあるのって、けっこう新しいですよね。

蒼井:あと、監督のキャラが面白くて(笑)。ぜひみなさんには、監督にインタビューしていただきたいくらい(笑)。

──監督の人柄も素敵ですよね。

蒼井:そんなに長い時間ご一緒したわけじゃないですけど、石田監督にアニメーションがあって良かったと勝手に思っています(笑)。本当にアニメが好きで、アニメに関わっている全てに対してあそこまでの愛情を注げられていて。かと言って、それ以外そんなにバランスが良い感じでもないから(笑)。

私は石田監督のこれからの作品も見続けたいなと思いました。私は監督の疾走感がすごく好きですね。ペンギンに乗っているところもそうだし、過去の作品も大好きです。

石田さんが作る作品なら、信用していいかなという気がします。

──何か監督と具体的にやり取りをされたことはありましたか?

蒼井:私は試写を観た後に、監督に喉のことでご迷惑をおかけしたので……。せっかく北さんにも来ていただいたのに、「本当にすみませんでした」とずっと謝って。本来は「面白かったです」ということをちゃんと伝えるべきだったのに、もう反省の言葉しか(笑)。

そうしたら後日、私の事務所宛に「本当に蒼井さんで良かったと思います」みたいなはがきとチョコレートが届いて(笑)。すごい優しい方だから、すごく気にかけてくださって。かといってハガキだけ送るのもなんだしみたいな感じでチョコレートをくっつけて送ってくださって(笑)。優しい方だな〜と。

北:私は収録のとき、お昼ご飯を毎回一緒に食べていました。その時にずっと喋っていらっしゃって(笑)。自分の好きなことをすごく熱心に語ってくださるんです。大好きなんだなって気持ちが本当に伝わるですよ。熱心に「それでそれで」って喋ってて、アオヤマ君ぽいなと思いました。

おふたりともやんちゃな子ども時代!

──本作は、子どもが主役の作品だという感じました。お二人は子どもの頃、アオヤマ君と比べてどうでしたか?

蒼井:私はものすごく“THE・子ども”だった(笑)。小学校4年生ぐらいの時は『魔女の宅急便』のキキになれると思っているピークでしたね(笑)。

小学校4年生の時に、家に赤いカチューシャと黒いワンピースとデッキブラシがあるということに気づき、「もしかして……!」と思ったんです(笑)。

でも、ちょっと恥じらいも覚え始めていたんです。基本的に家族の誰かしらが家にいる生活だったので、一人きりになることがあんまりないんだけど、母が買い物を忘れて、兄は塾に行っていたことがあって。

誰もいないのを見計らって、映画のクライマックスのシーンを真似したことがあります(笑)。トンボが飛空船から落ちそうになっていて、キキがデッキブラシで飛ぼうとするシーン。「飛べ! 飛べ!」って(笑)。ずっとやっていました。行ける気がした、そんな子だった(笑)。

北:初めて聞きました(笑)。

──それは(笑)。北さんいかがでしょう?

北:私もとにかくやんちゃだったので、「駄目だよ」と言われることがやりたくて。夏休みの学校が大好きで。誰もいないじゃないですか。こっそり入ったりしていました。そういう友達がもう一人いたので、二人で入っていましたね。

靴を外に置いて入っていたから、やっぱりバレるんですよね。それで先生が見に来て、教壇の下に隠れていたんですけど、見つかっちゃって。何回もリベンジしたんですけど、3回くらい全部ばれちゃいました(笑)。冒険が大好きな小学生でした。

──二人ともやんちゃだったんですね。

蒼井:私はやんちゃなわりに、そこまでできない。規則の中で生きちゃう感じがあって(笑)。そこは破りに行けない。

そういうのやってる同級生とかいて、混じりたいと思いながらも行けなかった(笑)。ベランダで「行け! 行け!」って、インドアのアウトドア(笑)。

──(笑)。本作は、ペンギンをかなりフィーチャーした作品でした。お二人はペンギンという動物は元々好きでしたか?

北:小さい頃から動物園によく連れて行ってもらっていて、ペンギンが好きです(笑)。私はペンギンのお尻が好きなんですよね。歩く時に「もちもちもち」って動くのが大好きで。

今回この映画を観て、それが可愛く表現されていたので、「もちもちしてる!」って思って観ていました(笑)。ペンギンは可愛いから好きです。

現実ではペンギンってあんまり表情が変わらないと思うんですけど、この作品ではニコって笑うようなシーンがあったんですよ。

ペンギンが好きな人は絶対多いと思うんですよ。だから、ペンギンが出ているというだけで、観たい人もいるんじゃないかなと(笑)。ペンギンのお尻が好きな人は多いかなと(笑)。もちもち感はポイントだと思っています。

蒼井:私は、ペンギンのグッズが欲しいとか、すごく好きというわけではないんですけど、水族館に行ったりすると、ペンギンの群れを見るのは一番好きかもしれません。

ずっと観ていると個性が違ったりして、それを自分の友人に当てはめたり、自分を投影させてみたりするのが好きですね。

幼少期の特別な思い出が蘇るお話

──北さんは、声の仕事をすごくやりたいということでオーディションを受けられたと聞いています。声の仕事の魅力とは何でしょうか?

北:初めて声のお仕事やってみて、とにかく思ったのが「声優さんってすごいな」と。

やっぱり声の出し方が違うというか。そもそも、まっすぐ行くような声ってどこから出てるんだろうと思いました。声の仕事に対して私は偉そうに言える立場じゃないですけど、改めて声優さんはすごいなと思いました。

今回の収録以降、いろんなアニメを観ていても声ばっかり気になるようになっちゃって。ぜひ機会があったらもう一度やりたい。

今回は男の子だったけど、別の女の子の声とか、普段出せない声を出すということの楽しさって絶対声優さんでしか味わえないと思うから。それはすごい楽しくて魅力的だなと思いました。

──ご自身のキャリアアップのために参考になりましたか?

北:お芝居でも声って重要だなと思うから。声に対して細かく考えたことが無かったけど、声っていろんな表現ができるんだなと勉強になりましたね。本当にちょっとの違いで全然違う。

蒼井:私は「自分でいいのかな?」って毎回お話をいただいて思ったりしますね。だけど、楽しいのでやりたいと思う(笑)。だから、ベストを尽くせるように頑張りたいと思っています。

いろんな方のものすごい労力が積み重ねられた、この『ペンギン・ハイウェイ』っていう作品に対して、ほぼ最後に近い段階で私たちはスッと入って作品の一部にさせてもらっているから。きちんと寄り添える自分でいたいなと思います。

そういうこととはまた別に、単純に自分のビジュアルが邪魔しないという喜びはありますね。実写だったら私この役来ないしって思っちゃう(笑)。実写で挑戦できないところに飛び込めるし、連れて行ってもらえるというのが声の仕事の魅力です。なぜやりたくなるかと言ったら、それですね。

──女優業にフィードバックできる部分は大きいですか?

蒼井:違いを知れるというか。実写って曖昧なことが良かったり、余白をどう使うか、みたいなところがある気がするんです。でも、完璧に理解してないと余白も作れないし操れない。しかも、体のいろんなパーツが使える。

アニメーションに関して自分が使える武器って声だけになるから。明確に感情をキャッチできてなければいけないし、それを音に乗せなければいけない。そうしたら、私も偉そうに語れないですけど、それは分かったんです。

それをどうやってやっていくかというのが、もっともっと勉強しなきゃいけないなと。もし、これから先お話をいただけることがあったら、そういうのをどんどん突き詰めたら、本当のプロの声優さん達が見ている世界にちょこっとだけ近づけるのかなという気はしています。

──では最後に、本作を楽しみにしているみなさんへメッセージをお願いします。

北:一度はこういう、忘れられないような体験をしたいって思える話になっています。もしくは、忘れられない体験や幼少期の特別な思い出が蘇るようなお話だと思います。子どもから大人まで楽しめると思うので、ぜひ観てください。

蒼井:お子さんはペンギンをぜひ観に来てください。ペンギンの重量感も本当に可愛いんですよ(笑)。水の上に仰向けで浮かんでいたり、すごく可愛い。

大人の方、元アオヤマ君たちには、やっぱり自分が一歩踏み出した瞬間を思い出していただけるかなと。

ここまでの壮大な何かというわけではないけど、でも自分にもあるんですよね。子どもの頃、留守番中に一個上の兄と追いかけっこをしていて。私が鬼だったから追いかけていたら、兄が廊下の扉をバーンと閉めて、そこにちょうど私の手が挟まってしまって。

内出血になってギャンギャン泣いていたら、母が帰ってきて「どうしたの?」って言われたんですけど、いつもだったら「お兄ちゃんがあ!」って言っていたのが、「ぐっ……自分で、挟んだ……!」って言って。言いながら「私は大人!」って、自分で本当に大人になったなって思っていました(笑)。

そういう自分の一歩を踏み出せた時のことを思い出せば、絶対にみんな笑顔になるはずだし、今一度自分の人生がそんな悪くないなということに気づけるはず。そういうキラキラした時間の匂いをもう一度思い出しに劇場に来ていただけたら。

最後は宇多田さんの歌が気持ちよく全部を肯定してくださる(笑)。背中もちゃんと押してくださるから。宇多田さんの歌も含めて一本の作品になっているのが気持ちいいんですよ。だから、無防備に楽しみに来ていただけたらと思います。

──ありがとうございました。

[インタビュー/石橋悠]

『ペンギン・ハイウェイ』2018年8月17日(金)全国ロードショー

ストーリー

小学四年生のアオヤマ君は、一日一日、世界について学び、学んだことをノートに記録する。毎日努力を怠らず勉強するので、「将来は偉い人間になるだろう」と思っている。そんなアオヤマ君にとって何より興味深いのは歯科医院の“お姉さん”。気さくで胸が大きくて、自由奔放でミステリアスなお姉さんをめぐる研究も、真面目に続けていた。 

ある日、アオヤマ君の住む郊外の街に突如ペンギンが現れ、そして消えた。さらにアオヤマ君は、お姉さんがふいに投げたコーラの缶がペンギンに変身するのを目撃する。「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか?」 

一方、アオヤマ君は、クラスメイトのハマモトさんから森の奥にある草原に浮かんだ透明の大きな球体の存在を教えられる。やがてアオヤマ君は、その謎の球体“海”とペンギン、そしてお姉さんには何かつながりがあるのではないかと考えはじめる。

そんな折、お姉さんの体調に異変が起こり、同時に街は異常現象に見舞われる。果たして、お姉さんとペンギン、“海”の謎は解けるのか――!?

スタッフ

原作:森見登美彦『ペンギン・ハイウェイ』(角川文庫刊)
監督:石田祐康
キャラクターデザイン:新井陽次郎
脚本:上田誠(ヨーロッパ企画)
音楽:阿部海太郎
制作:スタジオコロリド

キャスト

北香那
蒼井優
釘宮理恵
潘めぐみ
福井美樹
能登麻美子
久野美咲
西島秀俊
竹中直人
 
公式サイト
公式Twitter(@pngnhwy)

(C)2018 森見登美彦・KADOKAWA/「ペンギン・ハイウェイ」製作委員会
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