流行は日本と変わらない！――“台湾コミケ”「Fancy Frontier 開拓動漫祭」に行ってみた！

　春節の休みが明けたばかりの2月19日、20日の2日間に渡って、台湾最大の都市台北市にある国立台北大学の体育館で、今回で17回目を向かえる台湾最大の同人即売会イベント「Fancy Frontier 開拓動漫祭」（以下、「FF」）が開催された。

台湾全土に加えて、日本などからも参加する人のいるFancy Frontier 開拓動漫祭

　同イベントは台湾のコミケといっても過言では無いイベント。参加サークル数は2日間で約1000サークルに加えて、日本のコミケ同様に企業による出展もあるイベントで、2日間の参加者数は1万人以上が参加する。

　一般参加者は、同人誌や企業ブースで販売されている商品の購入を目的とする参加者に加え、コスプレ参加する人の姿も多数あり。台湾コスプレイヤーについては別に紹介していくの楽しみにしていただきたい。

　台湾のアニメ事情だが、作品をリアルタイムで視聴というわけには行かないが、大型書店では日本のアニメ雑誌が当たり前のように並んでいるなど、情報の入手速度は日本とそれほど変わらない。

　そのため、台湾の同人イベントで頒布されている同人サークルの作品には『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』や『魔法少女まどか☆マギカ』、『VCOCALOID』シリーズなど日本でも人気の作品を題材とした作品が並んでいた。

　日本のコミケと「FF」の大きな違いといってよいか難しいところだが、メイン会場内にステージが用意されており、日本から招待された声優やゲームクリエイターによるトークイベントも行われていた。今回、日本から参加していたゲストには、声優の杉田智和さんや声優にして音響監督の藤原啓治さん、『シュタインズ・ゲート』などの原作者で5pb.代表取締役の志倉千代丸さん、『ひぐらしのなく頃に』の原作者・竜騎士07氏などがおり、ステージでのトークショーやサイン会などを通じて、参加者たちと交流を深める姿が見られた。

　日本からも10以上のサークルがサークル参加しているほか、同イベントにあわせて台湾入りするクリエイターも多くいるようだ。次回の「FF」は、2011年7月に開催予定となっているので、興味があると人は海外のオタクの活動に目を向けてみてはいかがだろうか。

＜文・写真：伊藤真広＞

>>Fancy Frontier 開拓動漫祭

雨にもかかわらず入場待機列の長さは数百メートルの長さとなっていた

会場となる国立台北大学は、日本でいえば東京大学。そんなエリートたちの学び舎で同人イベントが行われるとは！恐るべし台湾

初音ミクをはじめとしたVOCALOIDを題材に作品を作る同人サークルが多数あった

日本から参加したサークルの前には購入を待つ長い列ができていた

日本でもおなじみのニコニコ動画は、現地から生中継を行っていた。台湾のニコニコ堂を運営するのは現地の法人

コスプレイヤーを撮影する姿は日本のコミケのものと変わりなく、人が集まりすぎるとどこからともなくカウントを取る姿があった

同イベントの会場内外では痛車や痛単車の姿もあった。現地の痛車オーナーによると、人気の題材は『魔法少女リリカルなのは』『VOCALOID』などとのこと

ステージでは日本からのゲストのほか、台湾のアイドルユニットによるステージパフォーマンスも行われていた