
『恋せよまやかし天使ども』祝アニメ化! 美男美女が見せる“表と裏”のギャップに萌えるラブコメの魅力を語ります
ライターが語る『恋ども』3つの魅力
『恋ども』は、2026年6月時点で累計部数が225万部を突破しているほどの人気作。作品を追いかけている筆者も、数えきれないほどの魅力があると感じています。ここからは、大勢の心を撃ち抜く『恋ども』の魅力についてお伝えしましょう。
猫かぶりな二人の“共犯関係”
本作の中心となるキャラクター、おとぎと刻はどちらもいわゆる「猫かぶり」。普段は1年A組の委員長と副委員長で、品行方正な学園のあこがれの的。しかし、これはあくまで表の顔です。
おとぎは本来、自信家で竹を割ったような性格の持ち主。曲がったことが嫌いで、時には荒々しい言葉遣いをすることも。表の顔を知っていると、そんな“素”の姿もとても魅力的でかっこいい! と思うのですが、おとぎは家族と幼馴染にしか素を見せていません。
そんな彼女の秘密を、ちょっとしたトラブルを機に知ってしまうのが、クラスメイトの刻です。彼もまた穏やかな性格で成績優秀、ロングヘアが似合う学園の王子様。ですが、おとぎの素を見て口にしたのは「おまえ かっけぇな」の一言! かっけぇのは貴方もです!!
この一件から、2人はお互いの秘密を共有する“共犯関係”に。二人だけの秘密は恋のスパイス――というのは恋愛のテッパンですが、それがお互いにだけ見せる「裏の顔」というのがまたたまりません。
誰しも職場や学校で演じる姿があるはず。素を見せるのは、家族や一部の友人など「心を許している人」だけですよね。だらしないところも面倒な一面も、信頼している相手になら安心して出せるというものです。
素を出せるのは、普段と違う自分も受け入れてもらえるという信頼と安心感があってこそ。つまり、おとぎと刻は共犯関係でありながら、学校でも本来の自分でいられる安全地帯でもあるということ。もちろん表の顔もそれぞれが自発的に演じているので、それも二人のパーソナリティです。しかしそんな風に背中を預けあえる関係性が、恋愛とはまた違った魅力となっています。
また、お互いの素がバレないように振る舞うのが“共犯”としてのお約束。秘密の共有によるドキドキ・ハラハラが、次第に「自分以外には見せないで」という独占欲に変わっていくのも見どころです。見ているこちらも、恋愛漫画の「キュン」とは違ったドキドキを味わえます。
卯月ココ先生が描く美麗キャラ&「表情」のギャップ
筆者が『恋ども』を手に取ったきっかけは、絵柄が好みだったからです。いわゆる「ジャケ買い」を漫画でしました。コミックを開いても、毎ページどのコマも美麗イラストの連続。
細かな髪の描写や、表紙イラストに描かれる優美な小物などから、ロココ美術やアルフォンス・ミュシャを代表とする「アール・ヌーヴォー」を彷彿とさせます。どちらも有機的で美しい曲線が特徴の様式なのですが、特におとぎの私服がおしゃれ。
現代的なトレンドもいれつつ、クラシカルなシルエットや優美なフリルが目を引きます。さすが(自称)人類イチの美少女、どんな私服も着こなしてくれて目の保養になります……!
一方の刻は、素だとラフでカジュアルな印象に。長い髪をまとめた時の刈り上げと、バチバチに開いているピアス穴はギャップ萌え不可避。シンプルなパーカーやシャツも、彼が身に着けるとこなれてしまうのが顔面の強さを物語っています。
イラストだけでも十分に満足度が高い本作ですが、さらに注目したいのが表情です。表と裏の顔をもつ二人の表情が、しっかりと描き分けられているのが印象的。なにより筆者は、おとぎと刻の「素の笑顔」が大好きです。
二人とも、表の顔では口を閉じたまま口角を上げるような、おしとやかな笑顔。しかし、素のおとぎは歯を見せたり口を大きく開けたりして、ちょっぴりいたずらっぽく無邪気に笑います。刻は笑うと少し眉毛が下がるのか、やや気が抜けたような、どこか幼い笑顔に。その表情のギャップがまた可愛い……!
表の顔も十分に人の目を引く美しさですが、素の笑顔はまさに“心撃(しんげき)”。笑顔だけでなく、素になるとどちらも表情豊かになるのが愛おしい。眉根を寄せたり、顔をゆがめて怒ったり、時には舌打ちすることも……思わず目が離せなくなってしまいます。
まっすぐで芯の強いヒロインのかっこよさ
本作で筆者が心惹かれるのは、やはり主人公のおとぎです。自分の整った容姿を自覚しながらも、そこにあぐらをかくことなく努力を重ねるのは、表も裏も関係ありません。そんな努力に裏付けられた自信と、自分の考えや美学に基づいてまっすぐに生きる姿はとても眩しく、かっこいいと思います。
特におとぎの尊敬できる一面は、自分の「苦手」や「できない」を隠さないところ。時にはそれを人にも伝えて、真正面から解決しようとするところです。
たとえば、おとぎは「美しさ部門」と「可愛さ部門」に関しては人類で一番を自負しています。しかし「かっこよさ部門」ではトップとは言えないことを認め、クラスメイトから尊敬を集める刻に助言を求めるシーンも。
自分の魅力だけでなく欠点も真正面から受け止めて、自分より優れていると感じる人にアドバイスをもらいに行く――なんて、なかなかできることではありません。おとぎにとっては、欠点も伸びしろなのですね。
物語では、前から気になっていた刻の裏の顔にときめいてしまうおとぎ。恋を知らなかった彼女が、そのやっかいさと楽しさに気付き始めます。無邪気で真摯な「好き」への向き合い方が、とても新鮮です。
また、恋をすることで生まれるモヤモヤや悩みから逃げることなく、自分で自分の気持ちをコントロールしようとするスタンスにも頭が下がります。おとぎは応援したくなる一方で、勇気や学びを与えてくれる、ヒーローのようなヒロインなのです。
彼女が自分の想いと向き合いながら行動することで、刻をはじめとする周囲の人物にも影響を与えていきます。キャラクターたちが変わるきっかけになったように、私たちもハッとさせられる一言が見つかるはずです。


























