
斜め上から予想していた形と違うコメディが飛んでくる──「注目してほしいポイントだらけです」『生徒会にも穴はある!』水之江梅役・坂田将吾さんインタビュー【連載第2回】
珍しくて不思議な魅力がある主人公・水之江梅
──坂田さんが演じる水之江梅の魅力を教えてください。
坂田:最初は変な人かなって思うんですが、だんだん時間が経つと一番常識人になっていく。何よりすべてを受け止める力というか、優しさを持っているキャラクターなのかなと思います。他のキャラの味が濃すぎるのもありますが(笑)。
良い意味で個性が強すぎないからこそ、全体に対してフラットに接することができるのが梅くんかなと。平塚先生が言っていた通り品行方正で礼儀正しいキャラクターですし、主人公らしく社交性もすごくあると思うんです。なんで中学のときにぼっちだったんだろうと。ひねくれていたのかもしれませんね。
──国語が得意すぎると、色々なことを読み取れてしまうのかもしれません。
坂田:国語が得意すぎるからこそ人の機微を細かく受け取れる人なんだなという部分を、演じる上でも気をつけていました。他の生徒会メンバーたちが言いたいことを、鈍感にならず細かく受け取るようにしていました。気づいているけれど気づいていないように振る舞っているときもあるかもしれませんが、やはり「受け取れる」のは珍しくて不思議な魅力があるなと思います。
──梅といえば、多彩なツッコミのレパートリーも魅力のひとつかと思います。連載第1回インタビューにて内山夕実さんが、坂田さんのツッコミを「ボケとツッコミの応酬だけではない、深みがある」「大変達者な方」と絶賛されていました。
坂田:そんな風に言ってくださっていたんですか。ありがたいです、嬉しい……!
僕自身、ツッコミが好きというのもあってすごくこだわりたい部分だったので、かなりこだわって演じました。全体的にボケ自体のパンチが強い作品だと感じていたので、そこに張り合いすぎず添えていくイメージでした。またシチュエーションにもよりますが、声を大きくツッコむのをできる限り多くしないようにしていて。
梅くんは声の大きなツッコミが突出するキャラクターでもないですし、テンポ感的にも「ここはまだ話の途中だから、このくらいで」と抑えて、大オチのときに取っておいたこともありました。そういった全体のバランスを考えていたかもしれないですね。
──ちなみに坂田さんはツッコミとボケ、どちらが難しく感じますか?
坂田:どっちもめっちゃ難しいと思っていて……。僕はツッコミのプロでもお笑い芸人でもありませんが、純粋にお笑いが好きで漫才などもよく見ているんです。考えていると、逆にツッコミの方が楽なのかもと思うこともありますね。現場のライブ感の中でいただいたボケに対してツッコミを添えていく。となると、最初にボケる方が難しいのかもしれません。
──本作では多くツッコミを担当されたかと思いますが、そうすると平塚先生や たんにボケられたときの掛け合いも心地良く?
坂田:ありがたいことに! アニメでは尺内におさめる必要があるので、前のセリフが少し押したら短めに収めたりして、ちょうど良いラインで調整できたらいいなと思いながらツッコんでいました。
生徒会メンバーの魅力を坂田さんが語る!
──生徒会の各メンバーについての印象や、坂田さんが感じる魅力も教えてください。
坂田:(古都吹寿子)会長は真面目でみんなに優しく活気があって明るい生徒会長ですが、裏にむっつりという属性を持っているのがまた面白いなと思います。会長がいるからこそ生徒会メンバーがまとまっているし、器の広さがあるからみんなついて行くんだろうなって。会長なしでは存在しない生徒会です。
恥ずかしがっているときがめちゃくちゃ可愛いんですよね。こんな暴走むっつり属性はあまり見たことがないですし、その際に言葉にならない言葉が寿子から出るのですが「その表現を音声化するとこうなるんだ」と。白石さんのお芝居も素晴らしいなと思っています。
──梅と寿子が並んでいるときは、何か特別感のようなものを感じています。
坂田:会長って、自分に自信がないからこそ、色々なことを頑張っているキャラクターだと思うんです。その「自信がない」部分も梅くんと似ているのかなと思いますし、周りのキャラが個性的な分……普通っぽくなるというか(笑)。安心感がありますね。
一方、(照井)有栖は何を考えているのかわからないキャラクターです。清楚でありながら、(尾鳥)たんに対するバイオレンスに躊躇がなくて。第1話で2回血を吐くたんを見ることになるとは……(笑)。可愛らしさと怖い瞬間のギャップが面白くて、きっと有栖がいなかったら締まらないギャグがあるんだと思います。たんの暴走を止めるのは有栖しかいない。そんな二人のバランスが素敵ですね。
石上さんのお芝居もミステリアスな雰囲気から、第2話の「めっ ですよ?」というめちゃくちゃ低い音までギャップが素晴らしくて、現場で「そこまで行くんだ!」と圧倒されました。
そして令和の発明である たんですが、男の子であるということが良いスパイスになっているなといつも思っています。そしてあのウザさの表現は河野さんにしかできないなと、現場でもみなさんおっしゃっていました。僕、たんの語尾の「さーあ!」が好きなんです。「なるほど、そこを上げるとウザくなるのか!」と勉強になりました(笑)。
梅的には、たんに対してはちゃんと男として接しています。ウザく突っかかってくる中学生男子を受け止める感覚で、ツッコミの強さや雑さを意識してニュアンスを変えていました。
──忘れがちですが、梅にとっては唯一の同性で後輩という一番いじりやすい存在ですよね。
坂田:そうなんです、みんな忘れがちなんですけどね(笑)。
──(笑)。陸奥こまろはいかがでしょうか?
坂田:令和の発明第2弾ですね(笑)。あんなキャラクター見たことがない! むちまろ先生のXアイコンに似ているので先生の分身なのかなと思ったりしていますが、謎は深まるばかりです。
第3話の時点ではまだ明かされていないのですが、とある過去と不幸体質を抱えながらも、ひたすらポジティブに歩んでいる姿が健気で素敵なキャラクターだと思います。小動物のような可愛らしさを持っているなと。自発的にギャグをするタイプではないですし、心優しいキャラクターです。
──もしかしたら、最も短い時間で梅との距離が近づいたキャラクターかもしれません。
坂田:梅くんの中の善性を見抜いたのかもしれないですね。
何より「ガラガラ声」ってどう演じるんだ、こまろは難しそうだなと思っていました。ガラガラ声だけどスローではない、そして可愛い。その難しさのど真ん中を富田さんが演じられています。
































