『Fate』を愛する大ファンが集結！　杉山紀彰さん、丹下桜さん、島﨑信長さんら出演のAJ2016『Fate』ステージレポート

　2016年3月26日(土)、27日(日)、東京ビッグサイトで開催された「AnimeJapan 2016」にて、TVアニメ『Fate/stay night[Unlimited Blade Works] 』や、現在配信中の大人気スマートフォン用アプリ『Fate/Grand Order(以下、FGO)』など、ゲームブランドTYPE-MOONの人気作品である『Fate』シリーズの最新情報を公開するステージイベントが開催されました。

　イベントでは、衛宮士郎役の杉山紀彰さん、セイバー役の川澄綾子さんをはじめ、ご自身も『FGO』のヘビーユーザーで知られる島﨑信長さんほか、多数の豪華声優陣が出演。本稿では、そんな『Fate Project 2016』の模様をお届けします！

【出演者】

■ 劇場版『Fate/stay night [Heaven's Feel]』
杉山紀彰さん(衛宮士郎役)
川澄綾子さん(セイバー役)
下屋則子さん(間桐桜役)

■『Fate/EXTELLA』
丹下桜さん(ネロ・クラウディウス役)
※丹下さんはシークレット

■『Fate/Grand Order』
種田梨沙さん(マシュ・キリエライト役)
島﨑信長さん(アルジュナ役)

■ 劇場版『Fate/stay night[Heaven's Feel]』1年9ヶ月ぶりの続報や最新ビジュアルが公開！

　まず最初のコーナーは、もちろん『劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」』。早速、登壇者である杉山さん、川澄さん、下屋さんと本作の監督を務めるufotableの須藤友徳氏が登場します。挨拶に移ると、会場のファンや、ニコニコ生放送の同時中継を視聴しているファンに向けた川澄さんの「―――問おう。貴方が、私のマスターか。」によって会場は歓声に包まれました。

　トークへ移ると、2014年7月27日に行われた「Fate Project 最新情報発表会」からおよそ1年9ヶ月ぶりの続報ということで、『Fate/stay night』第3のルート"Heaven's Feel"のヒロイン・間桐桜役の下屋さんは今の心境を尋ねられると、
「いよいよだなと感じています。そんなに前だったとは驚きですけど、あの時は本当に、『Heaven's Feel』の映像が流れた際の大歓声が凄くて」とコメントされ、当時の心境も明かします。

　続いてキャストのみなさんに『Heaven's Feel』への期待や意気込みを尋ねました。下屋さんはufotableが手掛けるバトルシーンや映像面のすばらしさを挙げ、『Heaven's Feel』の世界観がさらに恰好良く描かれることへ期待を寄せます。杉山さんは、演じるだけでなく作品のファンとしても『Heaven's Feel』で士郎が桜にどう関わっていくのかが楽しみだと語りました。最後に川澄さんは、これまでのふたつのルートで描かれた士郎の理想が、このルートではどうなるのか。そして桜の過去について言及し、作品への熱い期待を露わにしました。

　そして須藤さんへは"Heaven's Feelの魅力"について質問を投げられました。すると須藤さんは、キャラクターの「視点の高さ」を挙げ、TVアニメとして放送された『Fate/stay night[Unlimited Blade Works] 』を、失敗しても前に進む人たちの物語と定義。Unlimited Blade Worksでは道化のように見えていた"あるキャラクター"の視点で物語を見た時に、そんな彼を笑うことができるのか？　と問いかけ、『Heaven's Feel』では、キャラクターそれぞれの視点の上げ下げを意識しているとコメントを残しました。

　ここで、ファンのみなさんが待ちに待った新情報が遂に公開！　須藤さんが手掛けた新ビジュアルや、『劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」』が全三章構成であること、その第一章が2017年に公開予定ということが明らかになりました！　長大なボリュームを誇る『Heaven's Feel』ルートの劇場化だけあって、発表の際には会場から拍手が沸き起こりました。

　
　新たに公開されたこのビジュアル絵について、須藤さんは「今回は桜ひとりにしようと決めていて、一枚の絵で桜というキャラクターを表現するには、どういうレイアウトがいいか」と考えていたと明かし『Heaven's Feel』の物語や桜というキャラクターについて、様々な深読みができるビジュアルになっていると話します。ちなみにビジュアルに描かれている桜の新衣装は、TYPE-MOONの武内崇さんによるデザインとのこと。

　最後は登壇したキャストの挨拶によって、『劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」』のトークは終了となりました。士郎役の杉山さんは、今後もこの広がり続けるFateワールドを応援してほしい旨を伝えます。またセイバー役の川澄さんは、『Heaven's Feel』のセイバーを演じるのが『Fate/stay night [Realta Nua]』以来であり、1から作り直すつもりで演じるとコメント。

　また、桜役の下屋さんは長い時間をかけてここまでたどり着いたこと、そしてそれもファンのみなさんのおかげだとして、会場や当日ステージを観られなかったファンへ感謝を述べると、次のプロジェクトの発表へと移りました。

■ 月の聖杯戦争続編発表には我らが皇帝陛下参上！　『Fate/EXTELLA』とそして……!?

　第2のプロジェクト『Fate/EXTELLA』のトークへ移ると、ここで告知なしのシークレットゲストとしてネロ・クラウディウス役の丹下さんが登場！　加えて『Fate/EXTELLA』のプロデューサーを務める佃健一郎氏が登壇したところで、まずは丹下さんに今回の『Fate/EXTELLA』に関して心境を伺いました。

　また、久しぶりにネロを演じることについて問われると、『Fate/EXTRA CCC』や各種ドラマCD、2014年のエイプリルフール企画などもあり、赤セイバー(ネロ)と離れている実感がなかったと語りました。さらに、今回の『Fate/EXTELLA』の時系列が『Fate/EXTRA』後であることが明かされます。また今回は、最初からマスター(奏者)との関係が良好だと話し、会場のファンのテンションも急上昇。

　そして、初公開のPVが流されると、ネロや玉藻の前、『Fate/Grand Order』にも登場しているアルテラたちサーヴァントが、縦横無尽に動き回る大迫力の映像に拍手が起きました。そして丹下さんによると、注目すべきは変身シーン！　魔法少女のようなカッコ可愛い変身シーンになっているそうで、ファンの期待が高まります。また、佃氏がファンに期待してほしいポイントは、映像としての宝具や、格好いいアクションとのこと。サーヴァントを自分の手で操作し、敵をなぎ倒していく本作に、ファンからも期待が寄せられます。

　
　しかし、そんな『Fate/EXTRA』シリーズには重大発表がもうひとつ。なんと、TVアニメの制作が決定しました！　タイトルは『Fate/EXTRA Last Encore』。丹下さんは初のアニメ化なのに"Last"が付いていることを触れると、どのような物語が繰り広げられるのか期待を露わにしました。加えて発表されたときの会場のファンの反応は、非常に嬉しく感じられたとのこと。

　こちらの放送も『劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」』と同じく2017年の放送が予定されています。放送前に『Fate/EXTELLA』、『Fate/EXTRA』、『Fate/EXTRA CCC』で予習しておくといいかもしれません。

　出演者の挨拶に移ると、丹下さんがドラマCDの第4巻も水面下で進んでいること、『Fate/EXTELLA』ではネロとキャス狐こと玉藻の前とのお料理バトルが予定されていることを明らかに！　一体どういった経緯でお料理バトルになるのか？　勝者はどちらになるのか？　『Fate/EXTELLA』の発売が待ち遠しくなるようなステージは終了しました。

　
■ 島﨑さんの熱い想いに会場のマスターも共感！　『Fate/Grand Order』第5章の公開日が判明！

　もはや『FGO』プレイヤーにとって、なじみのある聖晶石召喚のBGMとともに、マシュ・キリエライト役の種田さん、アルジュナ役でありながら、自身も熱いTYPE-MOONファンとして名を馳せる島﨑さんがステージに登壇！

　会場のファンに挨拶を済ませると、島﨑さんはこのイベント会場で行われていたリアル聖晶石召喚を行ったことを告白。星3サーヴァントのダレイオスIII世を引き当てたと明かし「僕はやっぱり数をこなさないとダメなんだなと自覚しました」とコメント。その勢いのまま「『劇場版Fate/stay night[Heaven's Feel]』、『Fate/EXTELLA』アニメ化おめでとうございます！」とすべてのファンの声を代弁！　『劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]』のトークをしたくてしょうがない様子でしたが、本題である『FGO』のトークに移りました。

　まずは種田さんに、これまで『FGO』で演じてきたキャラクターの中で印象的だったシーンを伺いました。すると、現在は第4章"死界魔霧都市ロンドン"を楽しくプレイしているとのこと。しかし、挙げられたのはゲームでは見られないドラマCDでのマシュで、そちらもぜひチェックしてほしいと話します。

　
　島﨑さんは、3月中旬から下旬にかけて開催されていた高難易度イベント"監獄塔に復讐鬼は哭く"で実装された巌窟王エドモン・ダンテス(CV：島﨑信長)のお気に入りシーンをピックアップ。先述したイベント内で、天草が出てくると思ったらジャンヌが出てきて激怒した巌窟王が可愛いと話します。また、実装されたばかりのアルジュナの宝具強化クエストのエピソードも言及し、自身が演じたふたりのキャラクターへの深い愛情を熱く語りました。

　そんな島﨑さんの熱弁に会場のファンも大いに共感しており、頷きながら聞いている方もしばしば。そんな会場のみなさんに、島﨑さんが「FGOプレイしてる人！」と呼びかけると、ほぼ全員が手を挙げるという結果に！

　ここで、第5章"北米神話大戦イ・プルーリバス・イナム"のCMが流れ、その配信日が明らかになると、種田さんはワクワクしているとコメントを残しました。続く島﨑さんは「インド勢で北米がヤバイ」と言い、自身が演じるアルジュナや、その宿敵たるカルナ(CV：遊佐浩二)の活躍を予感させます。

　『FGO』、そしてこのイベント自体の締めへと移ったところで、島﨑さんは『FGO』のみならず『劇場版Fate/stay night[Heaven's Feel]』についても「みんなに桜をもっと好きになって欲しい！」とコメントし、TYPE-MOON作品への愛を語りました。
続く種田さんは、マシュを控えにでもいいのでパーティに入れてほしいとのこと。また、「マシュをパーティに入れてガチャを引くともしかしたら出るかも」と発言し、会場から盛大な歓声が上がる一幕も。

　島﨑さんと種田さんの降壇時には、1月に行われたニコニコ生放送「Fate/Grand Order カルデア放送局～お正月生放送～」の話題も浮上。放送内で言及されたエピソードが反映されているかは、ぜひ第5章"北米神話大戦イ・プルーリバス・イナム"をご確認あれ！

　数々の新情報が公開され、ファンも大満足となった本イベント。今後も『Fate』シリーズ、そしてTYPE-MOON作品から目が離せません！

■ 作品情報

●『Fate/EXTRA Last Encore』
2017年放送開始
原作：TYPE-MOON/Marvelous
シリーズ構成：奈須きのこ
キャラクター原案：ワダアルコ
アニメーション制作：シャフト

【「Fate/EXTRA」とは？】
　TYPE-MOONのビジュアルノベル『Fate/stay night』を原作としながら、オリジナルのストーリー、世界観を展開するコンシューマーゲームシリーズ。2010年に第1作「Fate/EXTRA」が2013年には第2作「Fate/EXTRA CCC」が発売されています。そして、2016年には最新作「Fate/EXTELLA」がPS4とPSVITAで発売。今作はサーヴァントを操り数百の敵を打ち倒す爽快なアクションゲームです。

●劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』
2017年公開予定
監督：須藤友徳
アニメーション制作：ufotable

【『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』とは】
　間桐桜をヒロインとするシナリオ。遠坂凛とは血を分けた姉妹である桜だったが、幼い頃に間桐家へ養女にやられ、強力な魔術を身につけるべく禍々しい調教を施されてきた。本来なら控えめな彼女は聖杯戦争に及び腰であったが、士郎と恋仲になることで、内に秘めた情熱が過去からの精神的抑圧と結びついて暴発してしまう。それは聖杯戦争全体を揺るがす大きな破綻へとつながり、士郎にも過酷な運命を強いるものへと発展していくのだった。「Fate/stay night」の『Fate』『Unlimited Blade Works』のふたつのシナリオを踏まえた上で語られる、いわば「Fate/stay night」という作品の最終形を成す物語。

●アプリ『Fate/Grand Order』
ジャンル：FateRPG
価格：基本無料(一部アプリ内課金あり)
App Store/Google Playにて好評配信中