ドラマ版『弱ペダ』出演キャストが語る、ドラマならではの魅力

『弱虫ペダル』実写ドラマ版の出演キャストが語る、ドラマならではの魅力

 2016年8月より、BSスカパー!にて放送予定のドラマ版『弱虫ペダル』。これまでにも舞台化、アニメ化されてきた、渡辺航さん原作の大人気マンガ初の実写ドラマ化となります。

 ドラマ版となる本作では、主人公・小野田坂道を「舞台『弱虫ペダル』IRREGULAR~2つの頂上~」や「舞台『弱虫ペダル』~総北新世代、始動~」でも同役を務めた小越勇輝さんが担当。坂道の同級生・今泉俊輔は「ミュージカル『テニスの王子様』2nd シーズン」青学・海堂薫役、「舞台『ハイキュー!!』」影山飛雄役を務めた木村達成さん、同じく坂道の同級生・鳴子章吉役には「舞台『ダイヤの A』」で小湊春市役を務めた深澤大河さんが演じます。

 そしてこの度、ドラマ版に出演する小野田坂道役・小越勇輝さん、今泉俊輔役・木村達成さん、鳴子章吉役・深澤大河さんにインタビューする機会を頂けたので、いろいろなお話を伺いました。新たな挑戦、そしてドラマでの見どころとは――

 

■ 人気の舞台俳優がドラマに挑戦!「ドラマでしか出せない良さを出していきたい」

――まずは、役に選ばれた時の率直な感想をお聞かせください。

小野田坂道役・小越勇輝さん(以下、小越):すごく嬉しかったです。まさかドラマ化するとは思っていませんでしたし、驚きが大きくて。舞台から同じ作品の映像化でキャスティングされることはなかなかないと思うので、坂道としてドラマでも出させていただけるのは嬉しいです。

今泉俊輔役・木村達成さん(以下、木村):僕もとても嬉しかったです。僕は舞台には参加していなくてドラマからの参加なので、もともと(舞台で)演じられていた方々が創り上げてきたものでもあり。それをドラマで"僕が演じる今泉俊輔"をどう見せていけるかというプレッシャーも、少しずつ感じてきています。

鳴子章吉役・深澤大河さん(以下、深澤):やっぱり選ばれた時はすごく嬉しくて。でも、もともとある舞台の方々が創り上げてきたものを「すごいな」って拝見させていただいていたので、プレッシャーっていうのはあります。でも本当に、僕にやらせていただけるというのはすごく嬉しいので、今までの(舞台版で演じられてきた)鳴子くんを大事にして、僕なりに演じられたらなと思います。

――3人ともこれまで舞台でご活躍されてきたと思いますが、舞台と映像作品とでは違いもあると思います。舞台の役者さんがドラマを演じることについて、強みや、逆に課題はありますか?

小越:坂道くんは、いわゆるオタクと呼ばれる子なんですけど、明るくて人に愛されるようなすごくピュアな子で、そういう部分は原作を読んでも思ったことですし、舞台でも大切にしていたことでもあるので、映像でもしっかり出していけたらなと思います。舞台と映像のお芝居の仕方も違ったりしますし、クランクインが近づいていくにつれてプレッシャーなども自分の中ではどんどんどんどん増していっているんですけれど、いろんなことを周りの人に教えてもらいながら、リアリティといいますか、ドラマでしか出せない良さを出していきたいなと思っています。

木村:映像の経験が少ないので、これからドラマをやるにつれて、自分でも違いが見つけられればと思います。あと、今泉俊輔は"クールでエリートでお金持ち"っていう、そういうところを全面的に出していけたらなって思います。

一同: (笑)

木村:(今泉俊輔は)小野田坂道と出会って、最初は困惑気味ですけど、そこからだんだん小野田坂道をリスペクトしながら彼の強みを見つけていって、自転車部に勧誘するという、大事な"職業"を持っています。だから僕は、彼が(ロードレーサーを)始める第一歩にならなきゃならない、そんな存在になれるように頑張っていきたいと思っています。

深澤:鳴子くんはすごくテンションが高くて、グイグイ引っ張っていく存在なので、ぜひそこを映像で見ている方々に伝えられたらと思います。あと、関西弁をしっかりと! 関西の方が見ても大丈夫なように、関西弁になっていきたいなと思います。また、鳴子くんは自転車の楽しさを教える人物でもあるので、そこをしっかり演じていきたいです。友だち思いで、自転車が大好きな熱い思いを、画面越しではありますけど、見てくださる方々に伝えられたらと思います。


■ やっぱりママチャリとは全然違う! リアルなロードレーサーに注目

――舞台版ではハンドルだけを持って演じていらっしゃいましたが、ドラマでは実際に自転車に乗ることになると思いますが、練習はいかがでしょうか。

小越:同じ頃に(練習を)始めているんですけど、みんなロードレーサーに乗るのは初めてだったので、すごく苦労しましたね。

深澤:ママチャリとロードレーサーだとやっぱり違うので……ママチャリに乗ろうと思ってロードレーサーに乗ると、全然違いますよね。……あれ?

小越: (笑)。そう、体勢も違いますし、ギアも何段もあって、それをどう使い分けるのかとか。全然触れてこなかったものなので、すごくむずかしかったです。

木村:靴と自転車がくっつくようになっているのが、やっぱり僕らは手こずったというか。(ロードレーサーと)一体になって走ってくれる分にはいいんですけど、やっぱり怖い。普段ママチャリに乗っていて……まあ、乗っていたのは中学生とか高校生ぐらいじゃないですか。駅に行くくらい。それが今こうして、競技用の自転車に乗る、ロードレーサーに乗るっていう。スピードも全然違いますし、自分の体重のかけ方も全然違いますし、やっぱり、さっき(小越)勇輝が言ったように、かなりの数のギアがあるので、それをどういうタイミングでどこの場面で切り替えるのかっていうのも、僕らが演じていく中で大切なポイントだと思います。


■ 舞台からドラマへ……「3次元でできることでぜひ」

――小越さんは舞台版から引き続き同じ役を演じられますね。この中で唯一の『弱虫ペダル』経験者ですが、何かアドバイスなどがあればお願いします。

小越:何もないです!

木村&深澤:お願いします!

一同: (笑)

小越:そりゃ、作品は知っていましたし、舞台でも演らせてもらいましたけど、(ドラマは)全然勝手が違いますし。つくり方も違えば、実際にロードに乗ったり……そういった意味では僕も初挑戦っていう部分が大きくて。ただ、舞台からやっている人もたくさんいたので、空気感というか、「みんなでやろう」っていう感じはすごく強いです。もうけっこう打ち解けていたりはするので、ドラマが素敵な作品になるように、みんなで一丸となってやっていきたいなって。

――小越さんと木村さんは昔『テニスの王子様』のミュージカルで共演されていましたね。それ以来の共演だと思うのですが、どんな思いがありますか。

木村:初めてじゃない分、彼が今までどんな演技をしてきたかっていうのは聞いていますし、見てもいますし、もともと知っている仲っていうのは大きいことだと思いますね。初対面の人と演るのと、知っている人と演るのとは、勝手が違うと思いますし。でも、だからこそ、初めて会ったシーンには初対面感を持たせなきゃと思います。

小越:僕は驚きですね。まさかこんなところに、という感じはすごくありました。縁なんだろうなと思います。一緒に創っていくシーンが多いので、合間合間の時間にも話したりしているのですが、これからもっといろんなことを深めて創っていけたらなと思っています。


――クランクインに向けて、今の意気込みをお願いします。

小越:その場に立ってみないとわからないこともたぶんいっぱいあるので、今気張ってがんばろうという思いは一旦捨てて、真っ白な状態になって迎えたいなって。そこから色んな色に染めていければなと思っています。

木村:楽しんでやりたいなっていうのはすごく。こっちが楽しんで演らないと、自転車っていうか、作品の伝えたいものが伝わりにくいのかなっていうのがありますので。こちらも楽しんで、熱く勝負をして、(作品の良さが)伝わるように演っていきたいと思います。

深澤:すごくドキドキワクワクしている裏で、いろんな気持ちが混ざっているんですけど、自分を信じて、周りを信じて、みんなに支えてもらいながら、しっかりひとつの作品を創りあげていきたいです。また、『弱虫ペダル』は、原作の漫画があったり、アニメがあったり、舞台があったりの中で、今回はドラマ。ドラマでしか見せられないところがたくさんあると思うので、ドラマの良さをたくさん届けていけたらいいなと思っています。


――小越さんは、舞台では共演の叶わなかった方々との共演もあると思いますが、その辺りはいかがでしょうか。

小越:そうですね……まだ絡むかどうかもわかりませんし、どういう風に絡んでいくのかはなんとも言えないところですけど……ただ、自転車の練習や台本を読む中で、久々に会った人もいましたし、舞台の弱虫ペダルの時は一緒に共演しなかった人もいたので、そこで会えたのが嬉しかったり新鮮だったりはしました。またその現場が舞台じゃなくてドラマだから、ここでどうみんなで創っていこうかとか。僕もそうですけど、周りのみんなも、新しい物に挑戦してく気持ちでやっているので、全員で創っていけたらなと思っています。


――共同プロデューサーが「2.5次元を3次元に引き上げるようなきっかけになれば」とおっしゃっていましたが、舞台俳優としてドラマに出ることについての思いはありますか。

小越:僕は、最近2.5次元と呼ばれる舞台を、ありがたいことにたくさん演らせていただいているんですけど、舞台もやって、(同じ作品の)ドラマにも出るというのはなかなかないことですし、本当にありがたいお話で。2.5次元っていうものは素晴らしいですけど、それだけではない、さらに2.5次元の中にも可能性というか、こんなにも魅力あふれる人がいたり、魅力あふれる作品を創っていけるんだよ、というのを広げて広げて、大きくできたら嬉しいなと思います。

深澤:2.5次元ていう空間は、2次元と3次元の本当に狭間で、僕の中では別世界っていうイメージで。だから、特別な空間にいるその世界を3次元に持ってきた時、本当にどうなるんだろうって思いました。そういうチャレンジ精神というか、ドキドキ、でも楽しみだなっていうワクワク感もあって、その2.5次元でしかできないことを、さらに3次元でできることでぜひ出せたらなってすごく感じますね。

木村:2.5次元(と呼ばれる舞台)は、僕もそうですけど、若手の役者がいっぱい出ていて、それが映像ドラマ化するということは、僕らとしては認められた気分ではあります。僕らが今まで携わってきた2.5次元の舞台が認められていなかったっていうのとは違うんですけど……(2.5次元の舞台は)リピーターのお客さんだったり、アニメが好きなお客さんが観に来て、本当にそこの世界にいるっていうのをいちばん共感してもらえるような場所だったので。それがテレビに移ったことによって、また知らないお客さんが見てくれるのだと思いますし、そこでどういう僕らのポテンシャルを見せていけるのかっていうのもやっぱり期待されると思うので、自分に自信を持って頑張っていきたいと思っています。


■ 高まる期待の中、今の意気込みは? 「誠心誠意やっていく所存」

――人気漫画の実写化で周囲の期待も大きいと思うのですが、周りの声が気になったり、プレッシャーに感じることはありますか。

深澤:ないといえばウソになります。僕は今回ドラマで初めて(『弱虫ペダル』の)作品に携わらせていただいて、アニメや舞台が先にあって先に演じていらっしゃる先輩がいる中で演らせていただくので、やっぱり比べられてしまうっていうのはありますから。でも、比べられても、しっかり自分自身の鳴子を演じられたらという思いでいます。先に演じていらっしゃる先輩方の鳴子くんに対しての熱い思いを勉強して、取り入れてっていうと変な言い方になっちゃうんですけど、しっかりと見て勉強させてもらって、ドラマで活かしたいと思っています。

小越:映像と舞台(のつくり方)が全然違ったりもするので、そういう部分での不安やプレッシャーがあります。また、周囲の人、キャスト、スタッフさんからどう思われているんだろうとか、そういう不安・プレッシャーが、どんどんどんどん自分の中に突きつけられている感じもすごくあります。こういう言い方をするとすごくネガティブに聞こえるかもしれないんですけど、でも、これまでもそんな不安をパワーにしてやってきた自分もいて、そしてそれは坂道くんに自分が通じるところかなとも思うので、いい作品にしていけたらと思います。

木村:僕も、彼らの言ったようにプレッシャーは感じています。ですが、ドラマで1話から演じられる強みも絶対あると思っているので、1話に対するプレッシャーの方が(周囲からのプレッシャーよりも)どっちかというと強くて。これから回を重ねるごとに1話が絶対基盤になってくると思うんですよ。1話で出せなかったことはそれ以降でも出せないと思うので、そこのプレッシャーの方が大きいかもしれないですね。お客さんやファンのプレッシャーよりも、今僕はそっちの方が大きいです。


――見どころにも繋がるかと思いますが、この作品の魅力についてどのように感じていらっしゃいますか。

小越:たくさんあるんですけど、僕は高校生がレースや自転車にかける思いや熱さが魅力的だと思います。1回1回のレース・勝負にかけてる気持ち、表情、思い、熱さ、っていうのがすごいなと。舞台でも、熱量だったり、汗だったり、全力感というのを大事にしていたんですけど、映像でもそこは絶対に伝わるものだと思うので、やはり大切にしたいです。また、初めてロードレーサーに乗って「こんなにつらいものなんだなぁ」って……離されたら本当に追いつくのも大変で、仲間に引っ張られる心強さっていうのも知れたので、そういう絆であったり、熱さ、汗をテレビの中からでも伝えられたらなって思います。

木村:ロードレーサーの中にも、みんなに"職業"があって、勝つだけがすべてじゃない。クライマー専門の方は山岳賞を取りに行ったりだとか、その中でのいろいろなドラマがあります。だから、ひとつじゃない、みんながいて成り立つチームなんだ、というチーム感が見どころだと思います。

深澤:僕は一人ひとりのキャラクターがとても魅力的だなと、(原作を)読ませていただいて感じまして。負けるために勝負しているわけじゃないじゃないですか。勝つために、それぞれに理由があって、ちょっと嫌だなって思うキャラクターでも、勝ちたい貪欲さに「そういう思いがあるんだ!」っていう。一人ひとりのエピソードがしっかりとあるので、そこを伝えられたらなって思いますね。


――ドラマ化が発表された後、誰が演じるのだろうかと期待が高まっていた中キャストが発表されました。原作・アニメ・舞台のファンの方々に向けて、メッセージをお願いします。

木村:そうですね……もう誰が何を言おうが、僕が今泉を演じるわけで。もちろん認めてもらいたいですし、僕も周りが思うような今泉に自分で近づけられたらなと思います。エリートでお金持ちでストイックな今泉を演じられるようにがんばります。

深澤:人気のある作品の映像化には、いろんな意見があると思うんです。アニメ化する時もそうですし、舞台化するときもそうですし、ドラマや映画化するときもそうだと思います。でも、僕たちにしか、このチームでしか創れない「ドラマ『弱虫ペダル』」っていうものを創りたいと思います。それが具体的にどういう形になるのかは、入ってみたり終わってみなければわからないかもしれませんが、ドラマ版でしか見られなかったり、そこにしかない魅力があると思うので、原作が好きな人もそうでない人も含めて、たくさんの人に知ってもらえたら嬉しいと思っています。

小越:ドラマはドラマとしての良さをお見せできたらなと思います。『弱虫ペダル』という作品を愛する方々に、ぜひともドラマの『弱虫ペダル』も愛していただけるよう、誠心誠意やっていく所存なので、……なんかすんげぇ言葉が固くなったんだけど(笑)、でも本当にそのぐらい誠意をこめて僕たちは演じさせていただきますので、よろしくお願いします。

◆放送概要
※下記情報は変更になる場合がございます。
タイトル:BSスカパー! オリジナル連続ドラマ「弱虫ペダル」
放送日時:2016 年 8 月~(予定)
チャンネル:BS スカパー!(BS241/プレミアムサービス 585)
視聴方法:第1話は無料放送。第2話以降はスカパー! のいずれかのチャンネルまたはパック・セット等のご契約者は無料でご視聴いただけます。

原作:渡辺航(秋田書店刊「週刊少年チャンピオン」連載中)
監督:棚澤孝義(「下町ロケット」「半沢直樹」ほか)
脚本:吹原幸太(「天才バカボン~家族の絆」「日々ロック」ほか) ほか
宣伝協力:マーベラス
制作協力:ドリマックス・テレビジョン
制作:東宝映像事業部
製作:スカパー!
著作:スカパー! / 東宝 / 舞台『弱虫ペダル』製作委員会

◆7月には事前特番を放送!
8月の本放送を前に、7月BS スカパー! でドラマ事前特番を放送します。収録現場潜入リポートやキャストインタビューなど、ドラマをさらに楽しむためのナビゲート番組です。

≪事前特番放送概要≫
タイトル:BS スカパー! オリジナル連続ドラマ「弱虫ペダル」事前特番 ドラマ「弱虫ペダル」徹底ガイド
放送日時:2016年7月29 日(金)後9時~後10時
チャンネル:BS スカパー!(BS241/プレミアムサービス 585)
視聴方法:スカパー! のいずれかのチャンネルまたはパック・セット等のご契約者は無料でご視聴いただけます。

>>ドラマ「弱虫ペダル」公式サイト
>>ドラマ「弱虫ペダル」公式Twitter(@sptv_yowapeda)

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(C)渡辺航(週刊少年チャンピオン)
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