
劇場中編アニメーション『甲鉄城のカバネリ 海門決戦』畠中祐さん&千本木彩花さんインタビュー|生駒と無名のくすぐったい関係性は見逃せない!
実際に涙を流した収録現場
――今回は中編ですが、ゆっくりと心情を見せながらメリハリが効いた展開に見えました。
畠中:揺れ動く心情みたいなものはセリフの随所に描かれていますね。特にゆっくり描かれているなと感じたのは生駒と無名のすれ違いです。
どっちも必死にやろうとしているんだけど、それがあらぬ方向に行ってしまい、お互いを傷つけることになってしまう。このもどかしさが丁寧に描かれていると感じました。
おそらく「あ、テンポがTVアニメ本編よりゆっくりだ」と感じるのは無名と生駒、特に無名の心情の揺れを荒木監督が細かく描いていきたかったからだと思うんです。
なので、演じる側としても非常に繊細なお芝居をしてほしいというところで、僕も、千本木さんも追い詰められました!(笑)
特に千本木さんがとあるシーンでは「もっと! もっと!」っていうように本当に辛いところまで追い込まれた上で出た演技でした! すごくいいお芝居の時間が流れていましたね。
千本木:追い詰められましたね。すれ違いのシーンは特に……。もうどうやって追い詰められたかも覚えていないくらい。どんな感じだった?
畠中:「もっと生駒にすがって欲しい」っていう思いを叩き切られた無名の悲しさ。気持ちを押さえつけられて「なんて悔しい!」という心情を荒木監督は演じて貰いたかったみたいですね。三間音響監督も相当はっぱかけていました。
千本木:実際に泣くまで気持ちを持っていったので、あのシーンはすごく生っぽいというか。もう画もほとんど見ずにひたすら自分の中に入ってお芝居をしていました。
畠中:終わった後にトークバックで「よくやった」って三間音響監督から言われたからね。
千本木:なかなか聞けない三間音響監督の誉め言葉をいただきました(笑)。
畠中:俺、一言も言われたことないよ……。全部「はい、はい、オッケー」だから(笑)。
千本木:終わった後、荒木監督も「今回のアフレコはそこが一番の肝になるところなのでちゃんと撮れたので良かったです」っておっしゃってくださって。
映像を観てみるとBGMも選りすぐりで、私たちの会話を大事にしてくれているシーンになっていたので本当にありがたいです。




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