まばたきさえも惜しい！笑顔と多幸感が詰まった、『GRANRODEO LIVE TOUR 2019 "FAB LOVE"』レポート

GRANRODEOのライブは、ひとつになれる時間

しっとりとした雰囲気に会場が包まれると、サポートメンバーがステージに登場。ドラムソロ、ベースソロで会場にエンジンをかけてると、衣装チェンジをしてKISHOW、e-ZUKAが再び登場する。

「Jump And Pump」を披露。KISHOWが「カモン、お台場！」とシャウトすると、Zepp DiverCityが揺れるほど観客が飛び跳ね、エキサイティングな空間が作り上げられていく。

観客のクラップと共に始まったのは、「エンドレスサマー」。そして、「セツナの愛」へ。歌終わりで、KISHOWが投げキスを決めると、黄色い声援があがるという場面も。

「Deadly Drive」ではKISHOWは伸びやかな高音を存分に聴かせると、「ms cowboy」「東京 cowboy」「お台場 cowboy」「FAB LOVE cowboy」と次々とコール・アンド・レスポンスが決まっていく。

「行くぜおい、飛ぶぜおい！騒げー！」の声で始まったのは「modern strange cowboy」だ。

ステージも客席も騒ぎまくると、e-ZUKAが「アンコールは2曲から3曲用意してますから」と、らしいコメント。

そして、「たかが2時間、3時間だけどひとつになれる瞬間があるじゃないですか。GRANRODEOのライブが皆さんにとってのそれだと本当に嬉しいと思ってて。そんなことを思いながら、書いた歌があって。聴いてください」とKISHOWが語り、ラストは「the one」。

クリアな歌声と楽器隊の壮大なサウンドが会場を包み込む。そして、「どうもありがとう、最高でした！」とメンバーたちはステージを後にした。

最後の最後まで、エンターテインメントを見せてくれたGRANRODEO

だが、まだまだステージは終わらない。「GRAN！」「RODEO！」のアンコールに答えて再び姿を現したGRANRODEO。

「まだ夏終わってないよ、お台場！」と、どこか懐かしさを感じる「恋のHEAT WAVE」を披露。コール・アンド・レスポンスもバッチリ決まった。

そして、コールが楽しい「Y・W・F」へ。観客は扇子をスタンバイして、踊り狂う。会場がクラブと化し、大盛り上がりを見せた。

さらに、ダブルアンコールで三度登場し、「宴の後っていうのは、一抹の寂しい思いが胸に去来したりするものですけどね。日常ってのはずっと続くわけで。せめて肩の力を抜いていければどんだけ楽か。今日の締めくくりで歌わせていただきます」と、昨年L.A.で制作した「Take it easy」へ。会場にはハッピーな空気が蔓延し、ライブに幕を下ろした。

GRANRODEOのライブは、見紛う事なきエンターテインメントだ。テンションをぶち上げてくれる曲、感情を開放してくれる曲、考えさせられる曲、あのアニメの名シーンが蘇る曲、そしてKISHOWとe-ZUKAの流暢なMCと圧倒的なパフォーマンス。気を抜く時間は1秒たりともない。まばたきさえも惜しい、そう思わざるを得ないライブであった。

[取材・文/高橋梓　カメラマン/エグマレイシ]