キンプリのDNAは受け継がれていき、プリズムスタァたちの夢は続く——『KING OF PRISM』一条シン役・寺島惇太さんインタビュー

“キング”を肌身で感じた前野さん演じるヒロの「pride」

——劇場2作目の『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』を振り返ってみて、印象に残っているシーンはありますか？

寺島：やっぱりルヰくんと「CRAZY GONNA CRAZY」を一緒に踊ったシーンですね。結構叫んだりして自分でも頑張ったシーンでもあるので印象に残っています。

確か、1日目の収録で蒼井さんがいらっしゃらなかったので一緒に踊るシーン以外を全部収録して、後日に2人で一緒に録ったんです。

そのときは、高田馬場ジョージ役の杉田さんもいらっしゃって。蒼井さんとちゃんと掛け合いで録れたシーンなので、僕自身、お気に入りのシーンです。

——普段掛け合いで録ることは少ないのですか？

寺島：そうですね。掛け合える人はいつも掛け合えるんですけど、祐くん（畠中祐）や(五十嵐)雅とか。雅はだいたいいますね（笑）。

一同：（笑）。

寺島：大事なシーンとはきちんと掛け合って収録させていただきました。『Shiny Seven Stars』でシャインが登場するときは、斎賀（みつき）さんが残ってくださっていて一緒に収録して。

とにかく人数が多いので、全員が同時にアフレコをするのはスタジオに入りきれないんです。特に、劇場2作目は登場キャラが多かったので、何組かに分かれて収録しました。

でも、ヒロさんを演じる前野さんと収録はご一緒できたので、ヒロさんの最後のシーンを生で聴くことができて、それは本当に良かったなと今でも思います。

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——前野さんが演じる生のヒロさんはどうでしたか？

寺島：もうすごかったです。音圧も全然ブレないですし、さすがキング！という感じでした。

——うわぁ～！うらやましい……。

寺島：同時に安心したこともあったんです。僕たちはキンプリ歴というか、菱田(監督)ワールドに足を踏み入れたばかりで、「このシーンはどういうことですか？」「一体このシーンは何をしているんですか？」と聞いていたんです。

僕たちの理解が足りないから分からないのかな、と思っていましたが、前野さんも同じことをスタッフや菱田さんに聞いていたので、良かった！先輩も分からないんだ！と（笑）。安心感がありました（笑）。

完成して映像になれば分かるんですけど、アフレコのときは画がまだ出来上がっていなくて、監督の脳内のことなので誰にも分からないんです。

台本のト書きにも「ヒロが宇宙に行って、地球が黄色に染まる。地球は黄色かった」と内容のものがいろいろと書いてあるんですけど、訳が分かりませんよね（笑）。

一同：（笑）。

寺島：前野さんの姿を見て、聞いて良いんだ！と思いましたし、恥ずかしがらずに分からないところはちゃんと聞こうと思いました。

菱田さんや長崎さん(音響監督)もきちんと説明してくれるんですけど、長崎さんはたまにあえて説明してくれないときがあるんです（笑）。「いいから“はぁ～ん”って言ってみて」と（笑）。

——それは面白いですね（笑）。

寺島：それもそれで面白いですよね。画に合わせずに“わぁ～！”や“はぁ～ん！”みたいなセリフを言うんですけど、どこでどのように使われるのか分からずに収録していました（笑）。

——そして、劇場2作品に加え、一気見Blu-rayにはエーデルローズ生の7人が主役になる『Shiny Seven Stars』全4章分も入ります。

寺島：本当にすごいボリュームですよね。劇場で公開された全4章は新章でもありましたし、最初は劇場で公開されて、その後にTVシリーズとして放送されるのが斬新でした。

また、内容やエンディングにも変化がありましたし、劇場で観た人でも改めて楽しめるTVシリーズになっていましたから。

——エーデルローズ生のひとりひとりをピックアップしたストーリーも深掘りされていて印象に残っています。

寺島：みんな良い話ですが、自分が声優という職業をやっているので、高田馬場ジョージの話は刺さりました。たぶん男性には刺さる内容なのではないでしょうか。

夢を追いかけて上京して、地元にいた幼馴染は別の人と結婚してしまい、僕には仕事しかないみたいな……（笑）。ちょっと哀愁があって、寅さんみたいな感じがして。

子供の頃は太ってバカにされていたけど、大人になって努力してスターになるという成り上がりストーリーみたいな感じも僕は大好きです。レオくんの話も今ならではの話ですし、時代を先取りしていた感があります。

——劇場ならではのエンディングもすごく好きです。

寺島：劇場でしか流れない「366LOVEダイアリー」も良いですよね。

【主題歌】KING OF PRISM -Shiny Seven Stars- OP「Shiny Seven Stars!」