『セスタス』技来静也先生×『ベルセルク』三浦建太郎先生同級生対談｜ロングラン作品を描く二人、両作品の気になるラストのイメージとは

オンエア当日は正座で視聴予定！　でもエゴサーチやツイートをしない理由は？

――このアニメが放送されるのがフジテレビほかで人気&注目されるアニメ枠「＋Ultra」ということで、原作をご覧になっていないアニメファンにも届くことは大きいですね。

技来：たくさんの方が見て、興味を持ってもらえたら、マンガも読んでもらえたらいいなと。ただそれだけです。

三浦：発表後、コミックもかなり売れているらしいよ。僕の経験上でもアニメになることは悪いことではないから。

――オンエアが着々と近づいていますが、技来先生はリアルタイムでご覧になりますか？

技来：当たり前じゃないですか！　正座して見ますよ。

――その時はツイッターなどもチェックしながら？

三浦：彼はデジタル環境をまったく持っていなくて。

――えっ!?　ではインターネットやメールも見られないんですか!?

技来：この前にあった取材でもこんな空気になったのに、また!?　固定電話しかないんです。

三浦：僕のスタジオからデビューして、巣立って連載が始まった時の環境からずっと変わらなくて。逆に雑念が入らないから集中する分にはいいのかも。

希望はたくさんの方にアニメとマンガを見てもらうこと。三浦先生はハリウッドなどでの実写化を希望

――今回のアニメへ期待することや見どころ、注目してほしいポイントなどお聞かせください。

技来：まず原作ファンの方に喜んでもらえたら。そしてアニメをたくさんの方に見ていただいて、「マンガも読んで欲しい！」と(笑)。ただそれだけです。

編集担当：会社としても、何十年間もちゃんと努力をしてきた作家が報われることは嬉しくて。努力は世の中を裏切らないことを証明できた気がして我々も嬉しいし、連載がちゃんと続けられる商業的な礎も作れたらいいなと思っています。

三浦：この対談に合わせて、先日1巻から全部読み直してみたけど、連載で1話ごとに読むのと違って、まとめて読むと、まあおもしろくて。

三浦：読みやすいし、ドラマのバランスと、アクションでも盛り上がるポイントが必ずあるから読むのが止められないんだよね。今回のアニメ化で、海外を含めて若い子たちの手に渡ることを期待しちゃいますね。

この内容とビジュアル、読み応えだったらきっと満足してもらえると思うし。しっかりしたドラマ、しっかりしたビジュアルをこれだけの巻数貫き続けることは大変なことで。このアニメをきっかけに、たくさんの方に発見していただきたいと願っています。

技来：アニメで興味を持ってもらえたら、コミックや連載を読んでほしいです。

三浦：このアニメ化で、マンガも読んでいただいて、『セスタス』の輪がより広がってくれたらいいなと思っています。個人的には実写にも向いている作品だと思っていて。デジタル配信などで、ローマを舞台にしたドラマ作品は結構あるし、『セスタス』はいろいろな人種がいて、それぞれの人種が活躍するマンガは他にないと思うので、今のワールドワイドやダイバーシティな世の中にピッタリじゃないかなと。

『ブラス・ナックル』も含め、カッコいい黒人を描かせたら、日本人では右に出るものがいないと思います。西洋の文化を細かく描いているコンテンツもなかなかないと思うし。海外、ハリウッドなどでコンテンツを探している人たちの目に留まれば、すごいことになると思うし、そうなることを期待しています。