音楽
『着せ恋』EDでデビューを飾るあかせあかりロングインタビュー

コスプレイヤーとしても有名なTikToker・あかせあかりさん 『その着せ替え人形は恋をする』EDテーマでアーティストデビュー 「私自身とリンクするところがたくさんある大好きな作品でデビューを飾れてうれしいです」/インタビュー

「まさか好きな作品にアーティストとして関われるとは」

――アニメのタイアップが決まったときのお気持ちはいかがでしたか。

あかせ:スタッフの方と「デビュー曲を出せたらいいね」という話をしていて、そこから「アニメのタイアップが決まりましたよ!」って報告を受けて。もともと『着せ恋』の原作を読んでいたので、好きな作品にエンディングテーマという形で携われるとは思っていなかったので驚きました。公式レイヤーという形であれば想像がつくんですが、アーティストで携われるとは思ってもいなかったので、すごく嬉しかったですね。

――お母様の反応はどうでしたか?

あかせ:最初は少し批判的だったのですが、発売日が近づいていくうちに「予約したよ」って(笑)。

――いちばんのファンでいてくれるんですね!

あかせ:(笑)。

――もともと原作を読まれていたということですが、当時はどのような印象を持たれていたんでしょうか?

あかせ:私自身とリンクするところがたくさんある作品だと思ってました。共感性羞恥じゃないですけど(笑)、昔の自分を思い出しながら「あああ、わかる!」って。「衣装の裏地が分からない」というエピソードにはとても共感しました。私自身も裏地の布がよくわかってなかったので、裏地の布で衣装を作り出してしまったことがあったんです。忘れていた感覚を思い出したり、懐かしいなと思ったり……。

――最初からなんでも分かるわけじゃないですもんね。参考までに、あかせさんは分からないことがあった時どのように解決されていたんでしょうか?

あかせ:基本的に独学でした。インターネットが多かったですが、衣装に関しては本をたくさん買ってきて。読んでも分からないこともありますが、「これってどういう意味だろう?」ってなった時はインターネットで調べて書き出していましたね。ウィッグセットに関してはとにかく回数をこなして。最初はなかなか上手くいきませんでしたが、何回も作っていくうちにコツを掴み、勝手がわかり、なんとかできるようになってきました。

 

――やはりいちばんお好きなキャラクターは海夢ですか?

あかせ:そうですね。海夢が「コスプレは自分の推しへの愛を全力で表現できるんだよ。究極の愛じゃん!」と言っていて、「これだ!」って。「あなたにとってコスプレとは?」と聞かれた時に言葉で説明するのが難しいなと思っていたんです。今までは「キャラクターが好きだからやっています」と言っていたのですが、海夢の一個一個がすごく素敵だなって思いました。

とことん作品に寄り添った「恋ノ行方」

――「恋ノ行方」を最初に聴いたときの印象はいかがでしたか?

あかせ:歌詞の中に海夢の感情がすごく組み込まれているなという印象がありました。原作と照らし合わせて「ここの言葉は海夢のここの(シーンの)気持ちかな?」ってピックアップして、ブロックに分けていきました。照らし合わせていくうちに、漫画をまた読みたくなってしまって(笑)。自分がED曲を担うからこそ「やってみよう」と思いましたが、もしかしたらこれも曲を聴く時のひとつの楽しみ方なのかなって。他の方の曲もやってみたいなと思いました。

――曲を深堀りしていくと、より作品も楽しめることができますもんね。じゃあレコーディングのときは、その書き込みを見ながら?

あかせ:そうですね。歌詞をひらがなで書いて「こういう抑揚を付けたい」と書いた紙と、このシーンのことだろうなって自分の中で思った場所をピックアップした紙と、歌詞の紙を3つ並べて(笑)。レコーディングの合間にメモを読み返して「ここはこういう気持ちで」って自分の中でイメージを作りながら歌いました。

どちらかというとあまり緊張をしないタイプなのですが、レコーディングはとても緊張しました。こんなに緊張したのは初めてだったかもしれません。個室ということもあり、窓越し(レコーディングのコントロールルーム)にたくさん見守ってくれている方がいてドキドキしました(笑)。イメージを作っていったので歌いだせば大丈夫だったのですが、歌を録る前は緊張しましたね。一瞬ではありましたけど私にとって貴重な経験になりました。
感じたことのない感覚を味わうことが好きなんです。

――チャレンジャーなんですね!

あかせ:新しいものが好きなんです。だから「緊張ってちょっと楽しいかも」って思いました。いつかライブがあったら、違う意味で緊張するのかなと。そう考えるととても楽しみです。

――最初の<きゅんきゅんきゅん>ってところがすごくかわいいですよね。すごく耳に残っていて、なんなら今も頭の中で鳴っています。

あかせ:残りますよね!(笑)<キュンキュンキュン>って普通に歌っているわけじゃなくて、(語尾が)下がっていて。だからこそ頭に残るのかなって思いました。

――ブロックごとに表情が豊かでかわいいです。海夢の五条くんに対する思いを感じさせる場面も。

あかせ:<その一言 ズキュンときたの>というところは、五条くんと一緒に電車に乗ったときに海夢が好意を寄せる瞬間なのかなって(アニメ第5話に出てくるシーン)。その言葉からは恋に気づいてしまった感覚を意識しながら<いけない うっかり みとれちゃう>という部分を歌いました。歌の中でも抑揚を表現できていると思うので、そこは聴きどころかなと思います。最初は五条くんのほうが海夢のことを気にしていたと思うんです。なのに海夢がどんどん五条くんに引き込まれていってしまう様子もこの曲で伝わるんじゃないかなと思います。

――印象的な言葉がたくさん散らばってますよね。たとえば<クラクラ><キラキラ>とかも、シンプルだけど頭に残るなと。

あかせ:<クラクラ><キラキラ>とか二回繰り返すような言葉って抽象的な気がしていたのですが、シンプルだからこそスッと入ってきやすいのかなと思っています。イメージがしやすいんじゃないかなって。

カップリングもラブソング

――カップリング曲についても教えてください。「輝きフォトグラフ」は爽やかなラブソングですよね。

あかせ:元気なイメージで歌っています。実は「輝きフォトグラフ」もエンディングテーマの候補曲でした。なので、「輝きフォトグラフ」も作品と照らし合わせる作業をしていました。「輝きフォトグラフ」は作品全体というより、海夢という人間を表現したようなイメージになります。どちらも恋する乙女の気持ちなのですが、「輝きフォトグラフ」はリアルも充実している海夢の様子も表れているなと思ったので、元気さや、明るさを意識して歌っています。

――海夢のキャラクターソングのようなイメージというか。あかせさん自身は共感するところはありましたか?

あかせ:思いを寄せる歌詞ってあると思うのですが。そういう曲を聴く時は自分の好きなキャラクターを思い浮かべることが多いんです。「推し、好き!」って気持ちになる時って、作中の海夢のように「推し、しゅき……」みたいな言葉が自然に出てきてしまうんですよね(笑)。語彙力がなくなるというか。恋はあの瞬間に近いものがあるのかなと思います。だからこの曲は「推しが実在したらこんな想いになるのかな」と想像しながら歌いました。

――「輝きフォトグラフ」のレコーディングの時は緊張はどうでした?

あかせ:「恋ノ行方」と同じ日にレコーディングをしているのですが、「恋ノ行方」を最初に録っていたので、落ち着いた気持ちで歌うことができました。

――もう一曲の「ダイスキ」は可愛らしいラブソング。ラブソングが続いていますね。

あかせ:そうなんです、ラブソング特集に(笑)。「ダイスキ」には英語の歌詞があるのですが、英語で歌うのが苦手だったので最初は「英語だあ~! どうしよう!」って(苦笑)。実際歌ってみると曲調も相まって歌いやすかったです。掛け声もある曲なのでたくさんの方とライブで一緒に歌いたいなと思いました。

――いつかライブで聴いてみたいなと思いました。カラオケでも一緒に歌ってほしい曲ですよね。

あかせ:みんなと盛り上がれるような曲になったと思います。私のことを知らない人でも一緒に歌ってもらえるような曲になれば良いなと思います。

――曲の中にある<これから先も よろしくね>という言葉はファンの方に対するメッセージなのかなとも思いました。ファンの方へのラブレターというか。

あかせ:そうですね。実はSNSなどで節目ごとに「これから先も宜しくお願いします」と伝えているんです。なので、この曲を聴いて、ファンの方にも「嬉しい」「こちらこそ宜しくね」って思っていただけたら嬉しいです。発売日もバレンタインの直後なので、私からの思いを受け取ってもらえたら嬉しいです。「自分で買うのかい!」って思うかもしれませんが(笑)。

――(笑)。もともとラブソングはお好きだったんですか?

あかせ:あまりラブソングは聴いてこなかったかもしれません。どちらかと言えば、ロック調の曲やアニソン、アイドルの曲を聴いていることが多かったですね。曲調としてはアイドルソングの雰囲気もあるので、そこまで違和感はありませんが「この感情ってなんだ?」って苦戦したところもありました。

――さきほどの恋のお話にしかり。

あかせ:そうですね。演技の時もそうですが、分からない感情がある時は似た感情を探すようにしています。演技のレッスンがなければそれができなかったと思うので、いろいろなことが役に立ってるなと思いました。

――今後挑戦したい音楽のジャンルはありますか?

あかせ:今はまだまだ歌の技術が足りないのでもっとスキルを上げて、かっこいい曲も歌ってみたいです。可能性はたくさんあるのかなと思います。

――You Tubeで「ヒトリゴト」(ClariS)やボーカロイド曲など、いろいろな曲にも挑戦されています。ところで、You Tubeチャンネルで公開されている12週連続カバー曲投稿企画(「あかせあかりのCover’s Wednesday」)のカバーはあかせさんが選曲されたのでしょうか。

あかせ:そうですね。好きな曲、節目ごとに聴いていた曲や、最近聴いた曲など、自分でリストアップし、その中からスタッフの皆さんと決めた曲です。まだファンの皆さんのリクエストには答えられていないんですが、機会があったらリクエスト曲の中からピックアップしたいなと思っています。

(C)福田晋一/SQUARE ENIX·「着せ恋」製作委員会
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