映画

2022-08-27 18:00

ついに解き放たれる『劇場版ツルネ ―はじまりの一射―』鳴宮湊役・上村祐翔さん×滝川雅貴役・浅沼晋太郎さんインタビュー｜「ものすごく繊細に、丁寧に作られた作品を隅々まで味わってほしい」

ふたりが気になる関係性は……

――さきほど、湊とマサさんの関係性についてもおうかがいしましたが、4月に生配信された特別放送決定記念YouTube Liveでは、浅沼さんはマサさんとフゥの関係性が気になるとおっしゃっていて。改めて劇場版でおふたりが気になる関係性、好きな関係性を教えていただければなと。

浅沼：僕が4年経ってお気に入りになりはじめているのは、と、マサさん、蓮（雅貴の兄）と中崎さん（弓具店の店主）の関係性。いわゆるおっさんチームが気になりますね(笑)。中崎さんが中崎弓具店をはじめようと思われたきっかけをインタビューしてほしいくらいです。親から継いだのか、もともと弓道をバリバリやっていたのか……そんなバックボーンが気になります。

上村：今回の収録は、僕は風舞のみんなと録っていたので、桐先の皆さんとはお会いしていないんです。だから愁とかどんな感じになっているのかが気になります。貴公子と呼ばれ、TVシリーズでは湊との関係性が深いところまで描かれていましたが、湊と一緒にどこまで高みを目指そうとする愁が見られるのかなとか……。うちに秘めている熱い想いがどんな感じで描かれているのか気になります。風舞対桐先は注目したいです。

あと演じていて思ったのが……湊たちが御札をもらいに行ったときに、たまたま桐先のみんなと出くわす場面があって。そのときの双子(菅原千一・万次)がどこまで嫌な感じになっているのかなと(笑)。

浅沼：そのあたりって僕が把握してなかっただけで描かれているのかな。

上村：いや、そこはほとんど描かれていなくて。でも楽しみです。

浅沼：あと、Blu-ray/DVDにあったTV未放送エピソードの第十四話で、アイドル・のりりんが夜多の森弓道場を尋ねるかもしれないってエピソードがあったじゃないですか。

上村：ありましたね！　あのくだりを録ったあとに桐先のメンバーに会うと少し見方が変わるんですよね(笑)。

浅沼：わかるわかる(笑)。

――ではタイトルにちなんで、最近おふたりがはじめたこと、挑戦されたことを教えていただけますか？

上村：軽いものでもいいですか？

――もちろん！

上村：家で縄跳びをはじめたんですよ。

浅沼：……？　ボクサーだったっけ？

一同：(笑)

上村：最近“運動したい欲”が高まっていたんですが、外が暑いじゃないですか。だから室内でもできる楽しい運動ないかなぁと思って。それでネットを見ていたら、縄跳びの持ち手に短い縄がついているタイプのものがあって。

浅沼：Wiiのコントローラーみたいな感じ？

上村：そうです！

浅沼：俺、2022年にWiiって！　Switchって言えばよかった (笑)。

上村：(笑)。で、それを暇があったらやってますね。ちょっと食べ過ぎたなって思ったときとか。

浅沼：そこでゲームとかじゃなくて、縄跳びを選ぶ上村くんがすごいよね。

上村：確かにゲームでも良かったかもしれませんね(笑)。でも楽しいです。ハマってます。

浅沼：う～ん。最近はじめたこと……なんだろうな。3年前ならサウナって言えたんですけど。

上村：最近流行りまくってますもんね。

浅沼：そうなんです。僕、声優界だと一番サウナに詳しいって自負してるんですけど、サウナ雑誌に掲載されたのは石川界人！解せん！(笑)　……あっ、そうだ！　ふるさと納税はじめました！

――めちゃくちゃリアルですね(笑)。

浅沼：僕、新しいもの好きと思われがちなんですけど、機械が苦手なんですよ。スマホはいまだに古い機種ですし。なのに、こんな綺麗なんですよ(と見せてくれる)。

――確かに綺麗ですね！

上村：えっ、綺麗ですね。

浅沼：普段どれだけ使いこなせていないかが分かる綺麗さ(笑)。だから新しいガジェットはもちろん、システムなんかもちんぷんかんぷんで、いろいろな人に(ふるさと納税の)やりかたを聞いて。これといって何かが欲しかった、というわけではないんですけど、ありがたいことに「希望郷いわて文化大使」という名誉ある肩書きをいただいたからには、せっかくだから少しでも故郷に貢献しようかなと思って。

それで岩手に納税したら食べ物がわんさか届いて収納に困る状態に(笑)。あと、ふるさと納税って、サウナの入浴券が結構あるんです。「おっ！」と思って頼んでみたら、なかなか遠方のサウナの入浴券が届いて。これ、使うにはそこまでの交通費が結構かかるんですよ。「場所をちゃんと見とけばよかった……！」って(笑)。

上村：(笑)

浅沼：期限があるので、ただの紙切れにするわけにはいかないと思って、この間、そのうちのひとつのサウナに行ったんです。水風呂が湖だったんですけど、そこ飛びこんできました。

上村：浅沼さんが湖に飛び込んでいるんですか(笑)。

浅沼：そうです。今後も、行ったことのない場所にはガンガン行こうと思ってます。

――最後に楽しみにされている方にメッセージをお願いします。

浅沼：アニメをお好きな方なら誰もが知るところである、いわゆる京アニクオリティ。高品質なことは約束されているようなものですが、そんな中でも「この時代になんて贅沢なんだろう」と感じたのは、すべて新規で収録し直したことなんです。僕らにとっても、作品にとっても、ひいてはそれをご覧になるお客様にとっても、とても恵まれたものになっていると思います。ものすごく繊細に、丁寧に作られた作品を、大きなスクリーンと大きなスピーカーで、贅沢に味わっていただきたいので、ぜひ劇場に足を運んでください。

上村：TVシリーズも素敵でしたが、劇場版は一人ひとりにより感情移入できるように作っていただいています。かつて演じたシーンも改めて収録させてもらえて、「より良いものを作りたい」というスタッフさんの熱意に心を打たれて、全力で打ち込むことができました。この劇場版の収録を通して、キャスト陣の絆がギュッと強くなった気がしています。

特に僕は風舞のみんなと録っていた時に本当にそれを感じました。弓道場にいるみんなが的前に行くかのように、マイク前に立って。みんなで力を合わせて作ることのできた、より奥深い作品になっていると思います。ぜひ劇場に何度も足を運んでいただき、『ツルネ』という作品の素晴らしさを存分に味わっていただきたいです。

［文・逆井マリ］

劇場版ツルネ ―はじまりの一射―

鳴宮湊は、弓引きの病とも言われる「早気」にかかり、弓道から身を引くことにした。高校に進学後、親友の竹早静弥が弓道部に入ると言っても、湊の気持ちは変わらない。だが、滝川雅貴と運命的な出会いを果たし、湊は傷つきながらも再び弓を手に取る。「弓道部に戻って、いろいろなものが見えてきた気がするんだ」雅貴は湊を指導する一方で、自分の師匠に深い復讐心を抱いていた。「俺は、あいつみたいな師匠にはならない」ともに歩み始めた雅貴と湊。これまで湊を支えてきた静弥は、自分はもう必要のない存在だと思い始める。「僕は、滝川さん。あなたが嫌いです」弓への苦しみにもがき続ける、湊。師への愛憎にさいなまれる、雅貴。友への想いに追い詰められる、静弥。彼らが、たどりつく先は―――。作品名劇場版ツルネ―はじまりの一射―放送形態劇場版アニメシリーズツルネ―風舞高校弓道部―スケジュール2022年8月19日（金）キャスト鳴宮湊：上村祐翔滝川雅貴：浅沼晋太郎竹早静弥：市川蒼山之内遼平：鈴木崚汰如月七緒：矢野奨吾小野木海斗：石川界人藤原愁：小野賢章スタッフ原作：「ツルネ―風舞高校弓道部―」綾野ことこ（KAエスマ文庫／京都アニメーション）監督：山村卓也構成・脚本：山村卓也脚...

『劇場版ツルネ ―はじまりの一射―』作品情報

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ストーリー

鳴宮湊は、弓引きの病とも言われる「早気」にかかり、弓道から身を引くことにした。

高校に進学後、親友の竹早静弥が弓道部に入ると言っても、湊の気持ちは変わらない。

だが、滝川雅貴と運命的な出会いを果たし、湊は傷つきながらも再び弓を手に取る。

「弓道部に戻って、いろいろなものが見えてきた気がするんだ」

雅貴は湊を指導する一方で、自分の師匠に深い復讐心を抱いていた。

「俺は、あいつみたいな師匠にはならない」

ともに歩み始めた雅貴と湊。

これまで湊を支えてきた静弥は、自分はもう必要のない存在だと思い始める。

「僕は、滝川さん。あなたが嫌いです」

弓への苦しみにもがき続ける、湊。

師への愛憎にさいなまれる、雅貴。

友への想いに追い詰められる、静弥。

彼らが、たどりつく先は―――。

スタッフ

原作：「ツルネ―風舞高校弓道部―」綾野ことこ（KAエスマ文庫／京都アニメーション）
監督：山村卓也
構成・脚本：山村卓也
脚本監修：横手美智子
キャラクターデザイン：門脇未来
総作画監督：丸木宣明
美術監督：落合翔子
３D美術：篠原睦雄
色彩設計：秦あずみ
小物設定：唐田洋
撮影監督：船本孝平
３Ｄ監督：山本倫
音響監督：鶴岡陽太
音楽：横山克
アニメーション制作：京都アニメーション
配給：松竹
製作：ツルネ製作委員会