子供と大人の一年の長さは10倍違うらしい｜山根綺のほんとのところ。#10

■声優の世界

最近、声優になりたいのですがどうしたら…

というメッセージやご相談を各所で頂きます。

そうか、私は今声優なんだなぁ。

こういう瞬間に、夢を見ていたリトル山根から

心の時計が動き出すのを感じます。

役者というのは、

自分で決められることが非常に少ないお仕事。

自分の舵を、あまり自分で取ることが出来ません。

やりたい作品やキャラクターを好きなだけ演じられる訳ではないし、

お芝居の中でも

様々なルールを守らなければなりません。

そして、いつ仕事が無くなるか分からない。

そんなこの世界のことを、私はよく海に例えます。

果てしなく広い海を、見えない対岸に向かって1人、

小舟に乗って懸命にオールを漕ぐ。

海には、風が吹いたり、潮の流れがあって

そこに上手くハマることができた人が

対岸に辿り着くことができる。

先が見えなくて不安で漕ぐのをやめたら

波に流されて後ろに下がってしまったり、沈んでしまう。

決して対岸に辿り着くことは出来ないのです。

そんな中でも一部の人は

生まれながらにして羅針盤を持っていたり、

永遠にオールを漕ぎ続けられる怪力を持っていたりする。

そういう世界なのだと思います。

(一ポンコツありんこ声優の意見ですので悪しからず…)

その不安定な海路に飛び込む覚悟を持てるなら

きっとこの旅を楽しむことができると思います。

プロフェッショナルとは、

求められていること以上のことを

安定して供給し続けられる人のこと。

(と、我らが田中みな実様が仰っていました。頭もぎ取れるくらい頷いた。)

途方もなく、果てしない旅路ですが

この大海原で宝物をたくさん見つけられたので

山根はもう少し、船を漕いでみることにします。

やや担さん、

私が岸に辿り着くその時まで

どうか見守っていてくださいね。

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企画協力：青二プロダクション
編集担当：川野優希