
スーパー戦隊シリーズを通ってこなかった『秘密戦隊ゴレンジャー』と同い年の自分が『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』にハマった理由
『ゴジュウジャー』は予想外の連続!
そんなこんなで興味をもった『ゴジュウジャー』、実際に観始めると、いい意味で自分の戦隊イメージを覆される予想外の連続で、すっかりハマってしまいました。
まず、正義のヒーローであるゴジュウジャーたちが全然ヒーローっぽくない! トレジャーハンターバトルで、主人公の遠野 吠(とおの ほえる)がヒーローロボであるテガソードを使って(それも足癖悪く、足で操縦しながら!)キャンプを楽んでいる人をお構いなしに、地面を掘り起こして宝を探したり、ブルーの百夜 陸王(びゃくや りくお)が嘘をついて高価な壺を老夫婦からせしめていたり。ゴジュウグリーンがパリピに憧れるおじいちゃんという設定も全く想像していなかった……。
とにかくツッコミどころ満載で、「ゴジュウジャー大丈夫か!?」と真剣に思ってしまうのですが、逆に目が離せない。ストーリーが進むにつれて5人それぞれが成長していくんでしょうけど、リアルタイムで『スクール☆ウォーズ』を見て育った自分にとっては、不良で手のかかる子が更生していくストーリーはやっぱり好きで心惹かれます。ゴジュウジャーの皆さんは自分にとっては子どもといえる年齢ですし、親の気持ちで毎週見守っている自分がいます。
第7話でついに戦隊としての初名乗りでしたが、全然まとまってなくて、グダグダとやっているのが、むしろゴジュウジャーらしくて微笑ましく、自分の戦隊ヒーロー像を書き換えてくれました。これからの成長に期待したいところです。
一方で、敵の軍団であるはずのブライダンも全然悪っぽくない! スーパー戦隊の敵といえば怪人がおどろおどろしく、幹部が部下をコマのように使うイメージだったんですけど、ブライダンはモチーフがウェディングだからなのか華やかで、幹部である特攻隊長のファイヤキャンドルさんとテクニカル隊長のブーケ様がとっても魅力的! この二人だけは敬意をもって“さん”と“様”をつけて呼んでしまいます。
ファイヤキャンドルさんは、騎士道精神と部下愛にあふれる漢の中の漢で、上司にしたいキャラクターナンバーワン! これから吠のライバルとして、どんな名場面を演出してくれるか非常に楽しみです。
ブーケ様は、最初は冷静沈着・上品丁寧で、女性ながらにメカニックの総責任者を務めるリケジョな天才キャラと思っていたら、第3話で早々に陸王推しの単なるオタクと化してしまい、想像を超える振れ幅でとまどってしまいました。でも、ブーケ役のまるぴさんがオタクの愛と狂気をリアルに演じることで、すごく愛おしい敵キャラになっていて、心から応援したくなります。
設定が細かくていいなと思ったのが、ブライダンの量産ロボである「アイアイザー」それぞれに、テクニカル隊長のブーケ様がお花の名前とマークを個別認識のために付けていること。
おかげで毎回姿形は似ていても、ばっちり個性を感じることができますし、お花のことも勉強できちゃってます。オタクでもやっぱり「慈愛」のブーケ様です。
テガソードが予想以上にカッコいい!
そして、作品に興味を持ったきっかけであるテガソードですが、予想以上のカッコよさ!
スーパー戦隊のロボって、5体が合体して巨大ロボになるイメージだったんですけど、テガソードは変形してロボットになって、まるでインパルスガンダムのシルエットのように、ゴジュウジャー5人のそれぞれが持つ武器(なぜか巨大化する)を換装する形でテガソードブルーやテガソードイエローに変わっていくんです。
なので、合体した巨大ロボに5人全員で乗り込むのではなくて、換装された武器の持ち主1人が乗って戦います。そして、変身した姿ではなく、あくまで変身前の正装姿で戦うので、表情で語れる分、ロボット戦のドラマもたくさん見られそうな予感。第3話で怒り狂うブーケ様のラッシュ攻撃に、陸王がたじろぐところや、第8話でファイヤキャンドルさんが心に迷いのある吠を倒すのを止めてしまうところなど、すでに素面同士だからこそ心に残るシーンがいくつも見られます。
小学校高学年でZガンダムをリアルタイムで見ていた世代なので、今でも変形モビルスーツが大好きなんですけど、テガソードの変形は、青い刃の部分がウイングとして展開して広がり、折りたたまれていた下半身部分がダイナミックに持ち上がって、180度回転して完成します。ちょっとウイングガンダムを思い出す感じ。なかなかカッコよく、実際にやってみたくなって「DXテガソード」と「レオンバスター50」を購入してしまいました……!
子どものころに買った玩具は、機会があれば全てガンプラかファミコンカセットだったので、この年になって初めての戦隊玩具になります。実際に変形や合体させたり、嵌めるセンタイリングごとに変わる音声など、ギミックがすごく楽しいですね。ついついセンタイリングを集めたくなっているのですが、食玩やカプセルトイでも発売されていて、なかなか奥深い世界なのだと感嘆しています。
おわりに
第8話で吠の兄・クオンや女王テガジューンが登場して、ストーリーも深みを増していきそうな予感とともに、ますます面白くなりそうな『ゴジュウジャー』。荒唐無稽でカオスな感じと詰めて考えられた設定が徐々に明らかになっていく期待が同居しているところが魅力だと今のところ感じています。
テレビ放送本編だけでなく、ネット記事やSNSで作り手の方々の思いに触れたり、ファンの皆様の考察を楽しんだり、スーパー戦隊にハマるというのはこういうことなのかと初心者として刺激をたくさんもらいながら、スーパー戦隊と自分の50周年の年を楽しんでいきます!






































