
アニメ好きなあなたにもきっと刺さる! 今からでもよくわかる“聴くボカロダークファンタジー”『悪ノ大罪』シリーズ入門
物語の入り口になる代表曲「悪ノ娘」「悪ノ召使」
『悪ノ大罪』シリーズを代表する曲といえば、「悪ノ娘」と「悪ノ召使」。シリーズの原点であり、mothy_悪ノPさんの世界観をたっぷりと味わえる2曲でもあります。
鏡音リン「悪ノ娘」
架空の国ルシフェニア王国で、14歳にして王女となった少女の物語。「オーホッホッホッホ。さあ、ひざまずきなさい!」という曲の始まり方は、まるで舞台の幕開けのようです。
一国の盛衰と王女の運命をわずか4分半で描いた、映画のような曲。
鏡音レン「悪ノ召使」
「悪ノ娘」のストーリーが、王女付きの召使であるアレン視点で展開されます。
壮大な歴史モノのような「悪ノ娘」に対し、「悪ノ召使」は14歳の少年少女のヒューマンドラマ。同じ物語をなぞりながら、その背景で起きた出来事を知ることができます。
ちなみに、この2曲はmothy_悪ノPさんによる小説『悪ノ娘 黄のクロアテュール』も出版されています。『悪ノ大罪』シリーズとは異なり、「悪ノ娘」にフォーカスしたシリーズです。「悪ノ娘」と「悪ノ召使」の世界にもっと浸りたい人にもオススメ!
『悪ノ大罪』シリーズの魅力は?
2008年から現在に至るまで、大勢の心をひきつけている『悪ノ大罪』シリーズ。多くの人に愛される理由について考えてみました。
中毒性のある楽曲
『悪ノ大罪』シリーズの柱となる7曲は、どれも中毒性の高さが魅力です。
風景が目に浮かぶような世界観を色濃く反映したイントロに、変則的だからこそクセになるリズム、そして耳に残るメロディ。さらに、ストーリーの起承転結に合わせて3回から4回繰り返されるサビは、思わず口ずさみたくなるほど強烈な印象を残します。
このように、楽曲のテーマやキャラクターの性格などを的確に表現したフレーズにも注目です。「悪ノ召使」を除く6曲は、主人公それぞれのセリフもあります。
曲のスタートやサビの前などにセリフが入り、直後にかっこいいイントロが流れ出す緩急に引きこまれること間違いなし。曲調も様々なので、お気に入りの一曲が見つかるでしょう。
1曲から味わえる濃厚な“読後感”
音楽を聴くと、一冊の本を読み終えたような満足感が得られるのも『悪ノ大罪』シリーズの醍醐味。一曲ごとにストーリーが完結しており、そのすべてに思いもよらない結末が待っています。
“悪ノ”という名前のとおり、主人公たちはみな“罪”を犯します。しかしそれぞれ、悪に手を染める理由があるのです。悲しい過去や大切な人への思いなどが、歌詞やミュージックビデオの演出でほのめかされます。主人公たちの背景に何があるのか、それが七つの大罪とどうつながるのか、考察をしながら聴くのもおすすめです。
さらに、単に出来事を追うだけでなく、主人公の心理描写がされている点も「物語を読んだ」という感覚を強めてくれます。特にわかりやすい例として、「悪ノ召使」の歌詞をご紹介しましょう。
(中略)
僕が君を守るから 君はそこで笑っていて
1行目は出来事、次の行には主人公(アレン)の感情が描写されていて、まさに小説のよう。キャラクターたちの感情がメロディとともに伝わり、共感したり考えさせられたりするからこそ『悪ノ大罪』シリーズの楽曲は物語として心に残ります。
何気ない歌詞が伏線に
ストーリー仕立ての楽曲だからこそ、伏線回収の気持ちよさがあります。特に、歌詞の一部にトリックを仕掛けるのがmothy_悪ノPさんの十八番。何気ないフレーズが、曲の後半で大きな意味をもつパターンも多くあります。
たとえば、「円尾坂の仕立屋」の序盤に登場するこちらの歌詞。
(中略)
そんな彼女の悩みごとは 愛するあの人の浮気性
一見すると、主人公は“夫の浮気性に悩む仕立屋の奥さん”のようです。しかし曲の終盤、ある歌詞によって恐ろしい真実が発覚します。真相は、実際に曲を聴いて確かめてみてくださいね。
このほかにも、思わず最初から聴きなおしたくなるようなギミックを凝らした楽曲ばかり。スカッとするようでいてゾッとする、そんな伏線回収の快感を味わいたい人にもぴったりです。
































