
劇場版「魔法科高校の劣等生 四葉継承編」主題歌「YES」LiSAさんインタビュー|10年の時を経て大人になった“今だからこそ”たどり着いた一曲
深雪の内面を映すフレーズ〈マルサンカクシカクエトセトラ〉
──歌詞についても教えてください。歌詞の冒頭〈堕ちてもいいの/深い夜〉というフレーズも印象的でした。
LiSA:〈堕ちてもいいの〉という言葉は、どちらかというとネガティブに受け取られがちだと思うのですが、この曲の中では前向きな意味として使っています。そのギャップも含めて、良いなと思っています。
──深雪のこれまでの想いもたくさん詰まっていると感じたのですが、〈マルサンカクシカクエトセトラ〉は、どのようなイメージで書かれたのでしょうか。
LiSA:新しい魔法を生み出すときに計算式を考える感じで、深雪が自分のなかで混乱している様子を表したいなと思っていました。また、深雪の魔法は氷にまつわるものなので、結晶が崩れたり、形を変えたりするようなニュアンスでも〈マルサンカクシカクエトセトラ〉という言葉を使いたいなと思っていました。
──なるほど! LiSAさんのなかで深雪は好きなキャラクターですか。
LiSA:そうですね。最初はちょっと掴みきれない部分もありました。第1シーズンの頃は、あまりにも完璧すぎたというか。美しいのにキュートな一面も持っているという完璧さに「本当?」みたいに思ってしまって。でもお話が進めば進むほど、彼女が抱えているものが少しずつ明かされていく中で、「どうして彼女がそうでなければいけなかったのか」が見えてきて、そうした部分を知ることで、どんどん親しみが湧いていきました。
──タイトルの「YES」はどういう意味なのでしょうか。
LiSA:物語の中で、ある想いが受け止められる印象的なシーンがあるんです。その瞬間って、はっきりと言葉にしなくても“肯定された”と感じられるものがあって。そういう「受け止めてもらえた」という気持ちを、一言で表したくて「YES」という言葉にしました。
──楽曲が完成したときの手応えはいかがでしたか。
LiSA:私自身、この曲がめちゃくちゃ好きで。これまで主題歌として、あからさまに“恋”を歌う楽曲はあまりなかったのですが、今回は深雪に重ねてそういった感情を歌わせてもらえることが、私にとって新しい挑戦でもありました。自分にとっても新鮮な楽曲になったので、皆さんがどう受け取ってくれるのか、とても楽しみです。
「YES」は“凛とした強さ”を持たせてくれる曲
──「Rising Hope」の時にインタビューさせていただいた際、「Rising Hope」のことを“無敵になれる曲”とおっしゃっていました。今回の「YES」はどのような楽曲だと思いますか。
LiSA:「Rising Hope」の無敵さは、どちらかというと“鎧をまとって戦う強さ”というか、戦闘モードの自分でいられる、そういう力強さだったと思うんです。少し筋肉質な無敵さがあったのですが、「YES」は、深雪のような“凛とした強さ”を持たせてくれる曲ですね。
大きく何かが変わるというよりは、たった一つの出来事や一晩の出来事を経て、「昨日の自分とは少し違う」と思えるような。そういう意味で前に進める、強さをくれる楽曲だと思います。
──そういう意味では新生活を送る人たちへの応援歌にもなるかもしれませんね。
LiSA:確かに!
──ちなみに、LiSAさんはエンディング映像はご覧になられたのでしょうか。
LiSA:はい、めちゃくちゃ良いですよ! 絵コンテを見ながら、「ここでこの曲が流れるんだな」と思って制作していたので、実際に映像と重なったときに、すごくしっくりきました。一言で言うと“キラキラ”していて。でも、そのキラキラは、昨日よりも少し素直になれた深雪が輝いているような、そんな印象でした。
特に深雪がこれまでずっと頑張ってきたことや、いろいろな感情を抑えながら、“四葉家の次期当主候補としての責任”と“お兄様への想い”の間で挟まれている苦しさを知っているほど、より感動的なラストになるんじゃないかなと思います。
──ピアノの音色も気持ちをぐっと引き上げてくれそうですね。
LiSA:そうですね。全体的にピアノが印象的で、氷が溶けていくようにも、逆に凍っていくようにも聴こえるというか。春の訪れや、陽だまりのような温もりも感じられるし、まさに“雪解け”のようなイメージもあります。
──今後の「魔法科高校の劣等生」の展開について期待していることがあれば教えてください。
LiSA:読み解けば読み解くほど、その秘密を知れば知るほど、すごく興味深くて。最初は学園の中の物語だと思っていたのですが、どんどん話が大きくなっていって。達也が暴走しそうになるのを止める役割が深雪にあったり、新たな事実が明かされたりして。では、それを打ち明けられた深雪の気持ちは?などと思ってしまって「学園物語じゃなかったのー!?」って(笑)。まだここからも超えていくであろうなと。さらには世界を巻き込んでいく物語になっていくと聞いているので、その中で、大切なものを守り抜いてほしいです。
──最後に、作品を楽しみにしている方へ向けてお一言いただけますと。
LiSA:私たちがこれまで一緒に見届けてきた深雪ちゃんの物語です。劇場で、その深雪を“抱きしめるような気持ち”で観ていただいて、同じ想いを持って帰ってもらえたら嬉しいです。ぜひお楽しみください。
[文・逆井マリ]
作品情報
あらすじ
とある兄妹が高校二年の冬を迎えようとしていた。
魔法師として致命的な欠陥を抱えて産まれた兄・達也。
魔法師として稀有な才能を持ち、容姿・頭脳ともに完璧な妹・深雪。
劣等生と優等生、立場は違えど二人は仲睦まじい兄妹として過ごしてきた。
一通の手紙が届くまでは――――。
その手紙は四葉本家で開かれる元旦の集まり〈慶春会〉への招待状だった。
当主の四葉真夜と分家の当主たちが一堂に会するこの集いで、四葉家次期当主が指名されることに。
そこで衝撃の真実が告げられる。
シリーズ累計2500万部の大人気シリーズの中でも屈指の人気を誇る《四葉継承編》が、満を持して劇場映画化!
ファンに長らく待ち望まれたエピソードがついに幕開く――!
キャスト
(C)2024 佐島 勤/KADOKAWA/魔法科高校四葉継承編製作委員会




























