日本ナレーション演技研究所

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日本ナレーション演技研究所出身 優木 かなさんインタビュー 後編

2018-08-21 10:00:01

PROFILE

優木 かな(ゆうき かな)

3月10日生まれ。神奈川県出身。ヴィムス所属。2013年に『カーニヴァル』でアニメデビュー、翌年に初のレギュラーアニメ『精霊使いの剣舞(ブレイドダンス)』のメインキャラの1人、リンスレット・ローレンフロスト役を務める。2017年10月から放送中のテレビアニメ『ブラッククローバー』ではヒロインのノエル・シルヴァ役を演じ、2018年7月からは主人公の大空遥を演じる『はるかなレシーブ』がスタート!

今回、ご登場いただく優木かなさんは、テレビアニメ『ブラッククローバー』でヒロイン、 7月からの新番組『はるかなレシーブ』で主人公を演じるなど今、注目されている声優です。

インタビュー後編では声優をめざしたきっかけと、日本ナレーション演技研究所(以下、日ナレ)を選んだ理由や学んだこと、 今後の目標についてお話ししていただきました。

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――声優になろうと思ったきっかけを教えてください。

優木かなさん(以下 優木さん):元々、アニメやゲーム・マンガが好きで、子供の頃は家に帰るとすぐにTVをつけてアニメを見ている、そんな子でした。小学校の卒業文集にも、将来の夢は声優と書いていました。

――今まで観てきたアニメで好きだった作品は?

優木さん:思い出に残っているのは『彼氏彼女の事情』です。番組の最後、声優さんがアフレコブースで 「次回予告!」と言っているのを観たんです。「こうやって収録しているんだ」と初めて知りました。声優という仕事に興味を持つきっかけのひとつだったかもしれません。

――声優になろうというアクションを起こしたのはいつ頃ですか?

優木さん:高校を卒業する頃に、とあるオーディションを受けさせていただいたのが初めての行動でした。 でも「君には声優は無理だよ」と言われて、私も半ばあきらめてしまいました。その後、社会人になったんですが、声優への夢があきらめきれなくて。 思い返せば、声優になるための努力を一切してこなかったので、しっかり準備して、納得するまで頑張って、最後のチャレンジをしようと決心して、日ナレで学ぼうと決めました。

――日ナレを選んだ理由は?

優木さん:いろいろな養成所や専門学校を調べてみたんですが、働いていたので、そのリズムを崩さずに通えて、 関連事務所も多く、素晴らしい声優さんをたくさん送りだしている実績があったので、ここだったら間違いないと思って決めました。私が受講していたのは1週間に1回、 3時間のレッスンを受ける週1回クラスでした。本科から入所できるのは演技経験がある人だけなんですが、私は子どもの頃、ミュージカル等に出演した経験があったので、本科からチャレンジすることにしました。最後のチャレンジと決めた以上、期限を短く設定することで甘えられない状況にしたかったんです。 また関連事務所に入ることもハードルが高いと理解していました。

――日ナレではどんなレッスンを受けたのでしょうか?

優木さん:演技の経験があったとはいえ、声優の専門的な勉強はまったくしていなかったので、鼻濁音や無声化など基本的な部分をまず勉強させていただきました。本科では舞台形式のレッスンが中心で、大きな声を出すということ自体が難しいんだと実感しましたし、声の使い方を教えていただきました。 レッスンで印象に残っているのは、講師の方に「おもしろければいい」と言われたことです。最初は笑わせるということかなと思ったけど、「おもしろい=魅力的」ということなんだと気付きました。でもそれって難しくて、悩んだり考えることが多くて。クラスメイトと相談したり、一緒に練習していくことで乗り越えていくことができたので、みんなに助けられました。

――レッスンの時間以外にも練習はしていたんですか?

優木さん:レッスンは1週間に1回だったので、それ以外の時間をどう有効的に使うかが重要なんです。 あっという間に次のレッスンが来るので。だから、少しでも空いている時間に自主練習をすることで補うよう心がけていました。

――本科で学んだ期間は?

優木さん:1年です。絶対に夢を叶えてみせるという強い気持ちで本科の進級審査・所内オーディションに臨み、研修科への進級と同時に事務所への所属も決まりました。研修科ではマイク前のレッスンが始まって、自分の感情表現の仕方など、現場に近い、実践的なレッスンを受けることができました。現場では失敗できませんが、レッスンでは失敗してもいいので、思い切り自分がやりたいことを試せる場所でした。

――デビュー作を教えてください。

優木さん:事務所に所属してから半年後くらいに、『こえぷら』というゲームで、メインキャラの1人、五十嵐響香役を演じさせていただきました。メインキャラを演じるのは初めてで資料をいただいた時は感無量でした。ゲームの場合は1人で収録することが多いんですけど、私を含めて新人の女性声優さん達ばかりだったためか、みんなで集まって収録する機会が結構あったのでありがたかったです。まだ基礎的なことがわからない状態で、「ノイズが入るから動かないように」とか「衣ずれの音がするから服にも気を付けて」など現場で大切なことをたくさん教えていただきました。

――アニメのデビュー作は?

優木さん:『カーニヴァル』の八莉のお母さん役です。初めて行ったアニメの現場で居残りをしました。 回想シーンだったんですが、その話数では重要かつすごく難しい役でした。レギュラー作品としては『精霊使いの剣舞(ブレイドダンス)』のリンスレット・ローレンフロスト役です。アニメで演じる以外でも、ユニットを組んでライブをしたり、たくさん曲を歌わせていただいたり。「私、こんなに動けるんだ」という意外な発見もあって(笑)。いろいろな経験をさせていただいて、忘れられない作品になりました。

――ここまで声優の仕事をされてきての感想は?

優木さん:とても楽しいです。私は出不精なので、仕事がなければ外出していないと思いますし(笑)、たくさん楽しいこともできて、感謝しています。自分が関わらせていただいた作品やキャラはどれも深い思い入れがあるので、実際にオンエアで目にすると感動しますし、ラジオやイベントなどで、自分が演じたキャラを皆さんに愛していただいていることを実感できた時もうれしいです。そしてキャラや作品を通して私を知っていただいたり、応援していただけることもすごくうれしいです!

――レッスンの中で今も役に立っていることは?

優木さん:研修科の時に講師の方に言われた「『うまく』ではなく、『魅力がある』演技をしなさい」です。 例え上手に演じることができてもそれだけでは誰の心にも残らない。だから、何か1つでも「今のシーンは良かった」とか「今の言い方好き」とか、誰かの心に刺さる演技をしなさいと言われたことをずっと覚えています。またマイク越し、画面越しに観て・聴いてくださる方がいることを意識して、マイク前は自分の魅力を出す場所だとも言われました。 いつも、ひとつひとつの作品、シーン、セリフに心を込めるよう心がけています。

――実際に学んでみて感じる、日本ナレーション演技研究所の良さとは?

優木さん: みんなで同じ課題に取り組むことで、違うやり方や捉え方を見られることは勉強になりましたし、気軽に相談したり、切磋琢磨できる仲間がいることはありがたかったです。既にプロになっている方もライバルだし、今後、自分のライバルになる人達と高め合えるので、向上心をかき立てられます。クラスメイトの年齢の幅も広くて、人見知りな私も溶け込みやすかったです。講師の方も熱く、真摯に向き合ってくださり、質問などにも答えてくださって、本当に感謝しています。

――尊敬する声優の方は?

優木さん:事務所の先輩でもある堀江由衣さんです。日ナレに入所したのも、堀江さんが所属しているヴィムスに入りたかったからなんです。

――今後、どんな声優になりたいですか?

優木さん:キャラクターの魅力をより引き出せるような声優になりたいです。 そして、おばあちゃんになっても声優を続けていきたいなと思っています。

――声優をめざしている方へアドバイスとメッセージをお願いします。

優木さん:私はずっと声優になりたいと思っていたけれど、言っているだけでなかなか行動できずにいたので、本当に声優をめざしたいのであれば、まず一歩を踏み出してください。誰にも負けない好きだという気持ちがあれば、決して遅すぎるということはありません。そして、やると決めたら頑張ってください。声優はひとつの作品を支える大切な役割を担っています。そうした仕事につけていることがうれしいことですし、誇りに思っています。いろいろなことに挑戦させていただいているので、偶然声を聴いたり、作品を通して知っていただいたり、応援していただけたらうれしいです。

<取材・文:永井和幸>

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