『鈴村健一の超人タイツ ジャイアント』企画CDより鈴村さんインタ

今回も架空特撮の主題歌30曲を自ら作詞&歌唱!! 『鈴村健一の超人タイツ ジャイアント』企画CD「続・思い出のヒーローソング集」より、鈴村健一さんインタビュー!

アニメイトTVで好評配信中のWebTV『鈴村健一の超人タイツ ジャイアント』より、企画CD「思い出のヒーローソング集」の第2弾がリリースされる! 他に類を見ないコンセプトで大いに話題を呼んだ前回同様、今回も架空特撮の主題歌(TVサイズバージョン)が30曲のボリュームで収録されており、企画から作詞、歌唱まで、すべて鈴村さんが担当。さらに、歌われる架空特撮番組の放送概要や設定も、実際に70年代に放送されたかのような体で考えられており、ブックレットに解説も掲載されるなど、特撮ファンである鈴村健一ならではの遊び心にあふれた企画となっている。
それでは、鈴村健一さんへのインタビューをお届け! 随所に込められたCDへのこだわりをご覧あれ!

●架空特撮番組の主題歌が30曲! 新ヒーローも見参!

――今回の「続・思い出のヒーローソング集」をリリースされることになったいきさつをお聞かせください。

鈴村健一さん:第1弾をリリースしたときから、いつか第2弾をやりたいという想いがあって、今回また「やりましょう!」となったんです。第1弾のブックレットでも書いていたように、「80年代の特撮の方向にシフトする?」という話も出たんですが、僕はあえて前回とリンクする感じをやりたいということで、第2弾も70年代路線で企画しました。

――前回は、前代未聞の架空特撮の主題歌を30曲収録!という内容で、ファンにも相当面白がって受け止められたのではないでしょうか。

鈴村さん:そうですね。あと、CDの企画を知らずに歌だけを聴かれた方が、「これ何の主題歌?」といった反応をされたこともあったみたいで。だから、もっと多くの方にこのCDについて知ってもらいたいなと。僕は、歌の仕事もいろいろやっていて、それには自分名義で歌っているものから、キャラクターソングまであるんですけど、このCDはその中間に位置するというか、自分発信でキャラクターソングを作っているような珍しい制作スタイルなので、僕自身で企画していることもぜひ感じ取って、楽しんでもらえたらいいですね。

――「続」は、『超人タイツジャイアント』や『パンサー皇子』など、第1弾でも収録されていた架空特撮作品から多く収録されています。

鈴村さん:ええ。前回のCDでは、OPだけ収録されていたタイトルもありましたが、「続」ではそのEDが入っていたり、第2期のOPや挿入歌が入っていたりします。それによって、さらにボリュームアップし、作品のリアリティが増しました。そのリンク感ってやりたかったことだし、やっぱり面白くなっていて。前回のブックレットにも、作品の制作状況や放送年月日を書いていたのが功を奏し、本当にリンクする感じが出せましたね。

――「続」で、架空特撮作品の世界観をより深めたかったと?

鈴村さん:いえ、特にこの「続」を作ることで、前回までの作品を掘り下げようとしたわけではなく……。ここからは僕の妄想話なんですけど、要するに、僕の頭の中では確実に放送されていたものなので、主題歌も当たり前にあるんですよ(笑)。新たに肉付けをしていこうというより、もともとあった感じ。だから、前回からの流れを汲むヒーローの作詞の方は、構想があった分、結構サラサラ書けました。でも、問題は新しく参入してきたヒーロー。既に作っていた番組の隙間を縫って作るのがが大変でしたね。

――それは作品の年代順とか?

鈴村さん:設定とかもそう。70年代って、一番特撮が盛り上がっていた時代だったから、本当にいろんなヒーローがいたんですよ。実際放送されていたヒーローの中には、「これ、あのヒーローとちょっと被っているよね?」みたいなのもあるくらい。でも、そういった設定が被らないよう、CDとしてのバラエティ色をどう出そうかと、すごく悩みました。振り切ったバカソングはいくらでも作れるんですけど、これって実はバカじゃない、実際にありそうな異色のヒーローの歌、というところがミソだったりもするので、そのあたりのバランス調整もすごく難しくって。

――新作のタイトルでは、『ナマズマン』などが新たに登場しています。

鈴村さん:やっぱり気になりますか、『ナマズマン』。僕らも全曲チェックの際、「『ナマズマン』ってなによ(笑)」って話になりました。この企画を立ち上げたときから、『ナマズマン』だけは頭の中にあったんですよ。あと、前回は歌詞を書きつつ、ヒーローの設定も決めていったんですけど、今回は先に設定を作ったので、それにすごく時間がかかっちゃって。『スペースマンニッポン』と、『極秘軍団リベンチャー』と『間者キャンパー』などは、もう全然作れなくって大変でした。

――特に楽しみにしてほしい新作タイトルの楽曲は?

鈴村さん:後半の曲が、どれも厚みがすごい。また、今回の曲の中には、「これさっき聴いた気がする」というくらい似たものがあるんですけど、実はわざとやっていて。実際70年代に作られた特撮主題歌って、作曲家・作詞家・歌手の方がほとんど同じなんです。その感じも出したくて、今回は似ている曲をわざと作ったんです。本当に作曲家さん泣かせな話ですけど、その雰囲気もちゃんと出せたかな。それに、「この曲とこの曲は歌い手が同じ」という設定に基づいて僕も歌っているので、その微妙な感じを聴き取って欲しいですね。

――作曲は前回から引き続き、石井雅子さんとのことで。ノリノリで参加されたのでは?

鈴村さん:ノリノリでしたね~。最終日の収録は、深夜3時半までかかったんですけど、みんなちょっとノリがおかしくなって。たまに僕らが下ネタを言うと、石井さんに「コラッ」て怒られちゃうんですけど、このときは率先して石井さんが下ネタを言っていました。これはぜひ書いてください!!(笑)

――(笑)今回は、鈴村さんが先に書きあげた詞に合わせ、曲を石井さんが書き下ろされたとのことです。

鈴村さん:そうです。今回は完全に詞先行でやらせていただきました。前回以上に詞のイメージを汲んで書いてもらえたので、曲と詞のリンク感がすごく出ましたね。前回を踏まえたことで音楽的なクオリティもさらに上がったし。コーラスの重ね方も前回以上に厚みがあり、わざとトリッキーなことをやったりしているので、単純にバラエティ豊かな音楽CDとしても聴けちゃいます。これは下ネタをよく言っていた、石井さんのお手柄です(笑)。

――では、新シリーズの楽曲について、鈴村さんからオススメのポイントをお願いします。

『間者キャンパー』より「隠れろ間者キャンパー」:そもそも「ヒーローなのに、スパイってなんやねん」って感じ(笑)。OPの歌詞に「山本」って名前が出てくるんですが、深夜に「や~ま~も~とよっ♪」ってみんなで歌いながら、「…何をやってんねん」って気持ちにもなりましたが、聴いてみるとすごくカッコよかった。

『ヨウカイン4』より「振り向かぬ!ヨウカイン4」:このOPは音楽的にとんでもない、且つ忘れられない曲に仕上がりました。妖怪って暗いイメージですけど、ポップにするとこうなる!という、妖怪業界に新たな息吹を吹き込む曲になりましたね(笑)。

『ナマズマン』:アバンギャルドなフェイクというか、シャウトみたいなものが入っているので、そこはぜひ聴いてほしい!

――前回からおなじみのシリーズの中から、オススメの曲を挙げるとすれば?

『夢のヒーローギャンブラーマン』より「喪へ喪へ隊のテーマ」:今回、「喪へ喪へ隊」にトピックを当てた挿入歌があるんですけれど、とんでもない曲ができました。「何人歌っているんだ!」って感じで。100人くらいで歌っているんじゃないか?というくらい。

『グレートマシン ジェットクロウ』より「ジェットクロウ」:前回の収録曲『ゲットクロウ』と聴き比べると面白い曲。前回のはグラムロック調だったんですが、『ジェットクロウ』は『ゲットクロウ』の前に位置するシリーズ作品で、曲は超カッコいいのに、歌い手はなぜか演歌調という…(笑)。

『鬼神バスターシリーズ』:全6人バスターが勢ぞろいしました。「鬼神バスター甲」、「鬼神バスターSドライ」、「鬼神バスターHey」、「鬼神バスタートマソン」、「鬼神バスタープロパンダー」、「バスターアイ」。これがシックスバスターです。今回のCDで、第1期鬼神バスターシリーズの歌は全部歌い切りました。バスターファンにもオススメの1枚になっています!……って、だんだん現実と妄想が分からなくなってきたな(笑)。

――収録は深夜にまで及んだということでしたが、収録中の思い出エピソードは?

鈴村さん:実は、前回の方がスケジュール的にはタイトだったんですよ。今回はまだ余裕を持った方なんですが、それがいけなかった。やりすぎました。1曲にかける収録時間が多くなり、最終的に合計30時間かかりましたね。あと、僕以外にも多数コーラスに参加してもらい、これがすごくよくって。厚みのあるコーラスになっています。タイツファミリーにもコーラスをやってもらいましたが、某メガネが、驚異的に音がとれなくて(笑)。

メガネさん:だって音楽は一貫してオール1だったから。

鈴村さん:『ヨウカイン4』のコーラスで、「ヨウカイン♪」って歌う箇所があって。明るく元気にって指示を出したら、身振り手振りをつけてやってくれた心意気は買うんですけど、全然音が取れていなかった(笑)。

メガネさん:でもね、たとえば美味しい物の食べ比べができたとしても、その人が料理上手とは限らないでしょ?

タケシさん:誰がうまいこと言えって(笑)。

鈴村さん:ねえ。そこで結構時間がかかっちゃって。実は、途中で石井さんと「やめましょうか?」と相談もしたんですけど、「いや! やっぱり僕はあの3人にやってもらいたい」ということで、頑張ってもらいました。


●ヒーロー写真も手抜かりなし! カードに込めた熱い心意気

――今回のジャケット写真も、新たな衣装を用意されて撮影されたとのことです。

メガネさん:すごく凝った衣装で。写真は小さいんだから、あんまり予算かけなくてもいいんじゃない?と思ったんですけどね(笑)。

鈴村さん:僕は毎回思ってますよ(笑)。それと、写真の撮影枚数は異様にあるのに、ジャケットに使われるのはたったの4枚という、この豪勢さ!

――今回撮影したのは、どんなヒーローたちなんでしょうか?

鈴村さん:まずは、『人工生物ニゲンダー』より、悪役のニガスカーの人間体の姿・オウゾウ。続いて、『鋼神ズグーダー』の神剛譲。彼は鋼神ズグーダーというロボットに命令して一緒に戦う主人公です。胸に機械の回路がつまっていて、涙を流すことでその回路が発動するという、泣きじゃくるヒーローです。あと、『クリスタルマン』に出てくる正義のチーム「害竜ポリス」の村井室長。

――……それって主人公じゃないんですよね?

鈴村さん:主人公じゃありません! 脇役です! 日夜、害竜と戦う正義のチームがあるんですけど、彼はそれをまとめるボスなんです。そして、スーパーサイエンスな武器は全く持っていない、ただ害竜のことを調べているだけの人。全く役に立たない! 実はこの写真、ヒゲを生やしているんですが、自前のヒゲなんですよ。付けヒゲの方がリアルに見えるくらいのチョロ毛なので、イマイチ分かりづらいんですが、自前ですのでよく見てください。そして最後に、吉野ヶ里遺跡から誕生したヒーロー・『鬼神バスタートマソン』。 “トマソン”という言葉は、“不動産上無用の長物”からきているんですが、彼も無用なヒーローです(笑)。いや、無用なのかそうじゃないのかを苦悩していて、自分の存在意義を探すために生きている。でも、敵が出てきて戦わなければならなくなったという宿命を背負った、ちょっと悲しいヒーローです。

――その写真の撮影風景はいかがでしたか?

鈴村さん:寒かったですね~。新年一発目の写真の仕事がこれですから(笑)。特に『鬼神バスタートマソン』は寒かった! 年明けすぐのこの半裸! しかも、ジョギングしていたお姉さんに苦笑いされまして。お姉さんは公園を3周なさいまして、そのたびに苦笑い。最後の方は目をそらされてしまったという、そんな思い出のヒーロー、トマソンです。

――また、その撮影された写真から、ヒーローカードも作られるんですよね。

鈴村さん:はい。今回のカードは結構いいなと個人的に思っていて。特に、ある2枚がヒーローカードらしくて凄くいいんですよ。

メガネさん:独特の世界だからわかってもらえるか微妙ですが……。

鈴村さん:違うんですよ! カードって、大写しだったり、僕の顔がアップになっていたりするアイテムだと思われがちですが、違うんです。これはあくまでヒーローカードなんです! 70年代の頃って、カード用に特別な写真を撮っていなくて。普通に制作会社の社員さんや出版社の方が、本編映像の撮影中にすごく遠くから撮っていた。その写真を、カードをおまけにしていたお菓子会社にまわしていたという、その感じを僕は出したかった! よく撮れていた写真も他にいっぱいあったんですけれど、あえてこの写真を使うこだわり。みんなに分かってほしい! ちなみに、レーベル(CDの盤面)に使われる写真の方がいい写真です。単色印刷なのに。いいですねえ、無駄で(笑)。


●4月にはイベントも開催! 限定ヒーローカードやポスターを手に入れろ!

――4月にはイベントも開催されます。前回は即興劇という驚きの内容でしたが、今回はどんなイベントになりそうですか?

鈴村さん:内容は鋭意制作中ですけれど、ヒーローソングに寄せた企画を考えています。CDを聴いてきてくれないとちょっと困るかも。なので、ぜひCDを手に入れて、しっかり聴き込んでから来てください。基本的に『タイツ』のイベントって、僕とお客さんとが絡むイベントを心がけて作っているので、今回もそういう構成になると思います。参加するという意志を強く持っていらしてください。

メガネさん:ちなみに、会場へ購入したCDを持ってくると、そこでしか手に入らない限定ヒーローカードが交換でもらえます。あと、イベント会場の物販で今回のCDを買うと、特典として店頭張りの宣伝ポスターがもらえますよ!

鈴村さん:ポスター、めっちゃカッコいいんですよ! こちらもお楽しみに!

――では最後に、ファンの方へメッセージをお願いします!

鈴村さん:今回もまた、とんでもないCDが出来ました! バラエティ豊かな音楽CDとしても楽しんでいただける内容ですし、耳触りがよくて、曲が頭に残ってループするほど、すべてキャッチーにできています。どの曲が耳から離れなくて困るか話し合えるくらい、いろんな楽しみ方ができるCDですので、恐れずに手に取ってみてください! そして、気に入ったなら、ぜひ周囲の特撮好きな人、ご家族にお勧めし、学校や職場でも曲をかけて、いろんな人に聴かせてあげてください。新しいCDですが、懐かしがっていただけるはず! ぜひ買ってください、よろしくお願いします!

■CD「超人タイツ ジャイアント」続・思い出のヒーローソング集
2009年3月27日 発売予定
価格:3,150円(税込)

■「超人タイツ ジャイアント」続・思い出のヒーローソング集発売記念イベント
開催日程:2009年4月25日(土)
出演:鈴村健一
会場:星陵会館

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