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『双星の陰陽師 列島覇乱篇』さえ役・咲々木瞳さんインタビュー

TVアニメ『双星の陰陽師 列島覇乱篇』小枝の正体、そして物語の結末に涙こぼれる――小枝役・咲々木瞳さんインタビュー

 2016年4月より放送中のTVアニメ『双星の陰陽師』(著・助野嘉昭/集英社「ジャンプSQ.」連載)。異形の化け物“ケガレ”と戦う陰陽師たちの物語を花江夏樹さん、潘めぐみさん、福山潤さんら豪華声優陣が熱演しています。

 そして8月末より放送のアニメオリジナルストーリー「列島覇乱篇」にキーキャラクターとして登場した謎の少女・小枝(さえ)。その正体が明らかとなり、11月2日放送の30話で切ないラストを迎えることとなってしまいました。

 そんな小枝を演じた声優・咲々木瞳さんに、「列島覇乱篇」でさえを演じ終えた感想から、本作がアニメの初現場ということで声優を目指したキッカケまで伺いました。

 

さえが笑いながらしゃべっていたので泣かないように笑顔で頑張りました。
――声優を志したきっかけは?

咲々木瞳さん(以下、咲々木):小さい頃からアニメが好きで、もちろん最初は声優さんのことを考えて見てはいなかったですけど、小学校5年生くらいのときに声優という職業があると知りました。そこからお芝居だけではなく、主題歌を歌ったりラジオをやっていたり、本当に幅広く活動されていて、声優さんっていろんなことができていいなと思ったことがきっかけです。

でも、なかなか簡単になれるものだとは思っていなかったので、声優を目指そうと思うまでは時間がかかったんですけど、高校3年生の頃に進路や将来のことについて真剣に考える機会があったときに、諦めるのはイヤだなって思って、目指そうと思いました。

――そこから養成所に入るなど、具体的に目指してきたんですね。どんなアニメが好きだったんですか?

咲々木:かわいい子が出てくるものから、戦闘をしっかり描いたものまで見ていたので、毎回録画が大変だったんですけど、中でも感動して泣けるものが一番好きです。一番引き込まれてる感じがあるので……。

――ラジオや歌に興味を持った番組というと?

咲々木:初めてラジオを聞いたのは『涼宮ハルヒの憂鬱』のラジオCDで、面白いと思ったのが最初でした。ハルヒは、主題歌やキャラソンがたくさん出ていたので。

――声が特徴的で、よく通る声だと思ったのですが、声について友達に何か指摘されたりは?

咲々木:う~ん。友達からはカラオケに行ったとき、歌うときだけ儚い系になるねって言われたことはあります(笑)。

――そうだったんですね。咲々木さんは『双星の陰陽師』の最初の頃から他の役などで出演されていましたが、どのように関わっていったのですか?

咲々木:最初、紅緒と繭良のオーディションを受けさせていただいたんです。アニメの現場が初めてだったこともあり、まずは色々な役を演じさせていただいていました。

――そこからアニメオリジナルストーリーの「列島覇乱篇」で、さえを演じることになったんですね。

咲々木:はい。最初、子供の役っていうのに苦手意識というか、この年齢ができるのかな?と思っていたんです。さえちゃんはすごく小さな子で、紅緒もかわいいとと言ってくれていたので、私で合ってるのかな?と気にしていました。大丈夫でしたか?

――まったく問題なかったと思います! さえを演じる上で、音響監督や監督に言われたことはありますか?

咲々木:音響監督さんには、無邪気で明るくと言われました。最初は、さえの正体がわからなかったので我慢できなくなってしまい、監督を出待ちして(笑)、「正体を聞いてもいいでしょうか?」と言ったら、快く教えてくださって。実は敵なんじゃないか?とか、いろいろ考えてもやもやしていたのですが、「ちゃんといい子です」と言っていただけたので、そこからは安心して、全力いい子で行きました(笑)!

――さえの心情に変化が生まれるところもなく。

咲々木:変化……。そうですね、さえは最後まで泣かないし、笑顔でいるので、明るくというのはずっとありました。ただ、最後のシーンだけ音響監督さんに、ちょっと大人っぽく、落ち着いた雰囲気を込めていいよと言われたので、少し違った雰囲気になったのかなって思います。

――24話の最後で、レオンがいなくなったときに「なんでもない」って言ったときは、ちょっと違ったかなと思ったのですが、あれは?

咲々木:そこはどう演じたらいいのかなと思ったんです。本当に気づいていないふうに言ったほうがいいのか、ちょっと含ませたほうがいいのかを質問したら、含ませたほうがいいということだったので。24話は、すごくもやっとした回だったと思います。

――他に、さえのシーンで印象的だったところはありますか?

咲々木:さえが力を発揮するシーンがあるんですけど、天の御柱のシーンが出てきたときに“あっ、この部分をバリアにしていたのか”ってわかって。本当に枝だったんだなって思いました。さえの正体を知ってあらためて見ると、ハッとするというか。

――では、30話を演じたときの気持ちを教えてください。

咲々木:私自身は、正直(天の御柱に)戻りたくないという気持ちだったというか。みんなと一緒にいたいし、京都観光もしたかったし、楽しい時間を過ごしたかったんですけど、さえちゃんは強い子だなって思いました。台本をいただいたときはうるっときてしまったんですが、さえはずっと笑ってるんですよ。だから笑いながらしゃべっていたので、泣かないように笑顔で頑張りました。

――それはすごく大変そうです。

咲々木:はい。どうしても感動しちゃうので。パパと紅緒のお芝居も迫真で……。紅緒もイヤだと言ってくれていて、きなこもずっと、ううううって見てくれている場面が忘れられなくて。なんだか……愛されていたなって思いました。


潘さんは、笑顔で「大丈夫だよ」って、いつも優しく話しかけてくださりました

――アフレコ当初はモブでの参加だったと言われていましたが、そこからメインキャストの焔魔堂ろくろを演じる花江夏樹さんと化野紅緒を演じる潘めぐみさんとは役の上で家族のような間柄になりました。役の話とキャストの話で言うと、2人とはどんな関係になりましたか?

咲々木:さえが出てきてから、ろくろはお父さんみたいに甘くデレデレしはじめて(笑)、紅緒はクールだったのが、柔らかくなったり冗談を言ったり、一緒に歌ってくれたりしました。(福山潤さん演じる)きなこもいつも守ってくれて、飛び出してもついてきてくれる。みんなさえがいなかったときとは違う面が見えて、すごく好きでした。

キャストとしては、花江さんは演技になると本当に熱くて、一生懸命。魅力的な方だと思いました。潘さんは、ずっと優しい方です。話しかけても笑顔で返してくださるし、不安なときも笑顔で「大丈夫だよ」っていつも優しく話しかけてくださりました。

紅緒は淡々としているイメージがありますけど、「めんどい」とか言ったりするとき、それが崩れるかわいい瞬間があって。それは潘さんが作っているんだなって思いました。福山さんは、やっぱり「あかーん!」ですね。張るセリフばかりで。Aパートが始まるときに「お願いします!」って一番大きい声でおっしゃるので、いつも大きな声を出している印象があります。最初は大先輩がうわ~~っていらっしゃって、緊張して入っていけないだろうっていうのがあったんですけど、皆さん本当に優しかったです。

――繭良役の芹澤優さんとか、現場で見ていてどうでした?

咲々木:現場でもいつも明るくて、急に歌って踊り出した日があったんですよ(笑)! KENNさんが「やっぱりお前はすごいよ」って盛り上がっていて。楽しい空気を作ってくださって、いつもかわいいな~って思いながら、ちら見していました。

――アフレコには、いつもどんな気持ちで臨んでいましたか?

咲々木:お芝居以外のところでは、これだけの大先輩の方々がいる中で、ただ行くだけになるよりは、ひと言でも誰かとお話ができたらいいなと思っていたので、この方と話す機会があったらこの話をしようと、わりとガチガチに固めていったんです。それは半分くらい達成できたんじゃないかなって思います。でも、さえを演じるようになってからは、少し話しかけやすくなりました。いろいろな方々の話に入っていく勇気が持てたと思います。

――失敗談などありますか?

咲々木:ドアの開け閉めをしているんですけど、あれが苦手で、本番前にドアノブに人差し指を持ってかれて怪我をしたことがありまして…。そのときの台本が、結構いい味が出ましたね……。

――そこは申告しづらいタイミングですね……。

咲々木:そうです(笑)。あとはアドリブを入れるカットの番号を書き間違えてパニックになってしまって、ご迷惑をおかけしたときもありました。

――アドリブとかはいかがですか?

咲々木:ちょっとずつ慣れてきました。こういうことをやろうかなっていうのは浮かびやすくなったというか。ガヤも、最初は何を話したらいいかわからなかったんですけど、皆さんすごく面白い話をされていて、もっと自由に考えられたらいいなと思いました。

――咲々木さんは、すごく穏やかな印象ですけど、普段はインドア派だったりするんですか?

咲々木:たぶんずっとインドア派だと思うんですけど、散歩が好きということもあって、休日は家族で散歩に行くことが多いです。秩父のほうに美味しい食べ物を食べ歩きしに行ったりするのが好きです。あとボーーッとするのが好きなんですけど、本当に何もしないと、何かしら考えちゃうので、何かしながらボーーッとしようと思って、今は、いろんなブロックが落ちて来るゲームを無心にやってるときが、一番ボーッとしてると思います(笑)。

――では今後、どんな声優になりたいですか?

咲々木:いろんなことをやっていきたいですし、自信を持っていろんなことができるようになりたいです。『双星の陰陽師』には、本当にいろんなはじめてを経験させていただいたので、その経験を力にしてやっていきたいです。

――歌やイベント参加については?

咲々木:歌は昔から好きだったので、いつか歌も歌えたらと思います。

――儚い歌を。

咲々木:はい。歌のときだけ儚い(笑)。イベントも難しそうだけど興味があります。無茶振りとかアドリブが苦手で、顔が固まるんですよ。そこは気をつけなきゃって思います。

――では最後に、『双星の陰陽師』ファンの方にメッセージを。

咲々木:「列島覇乱篇」の10話はあっという間で、私自身、みんなと関わっていけたことがすごく楽しかったです。皆さんも、家族のような3人ときなこを楽しんでいただけたんじゃないかと思います。さえがいなくなった後、ろくろと紅緒の2人がさえと過ごした時間を経てどのように変わったのか。そういう変化も楽しみに見ていただけたらと思います。

[文・撮影/塚越淳一]


★トピックス
(1) アニメJAM2016 Rock stage 12月10日開催
【日時】
<Rock Stage>2016年12月10日(土) 開場13:00 開演14:00  
※時間は変更になる可能性がございます
【会場】幕張メッセ 国際展示場
【主催】テレビ東京・アニメJAM2016実行委員会
【企画・制作】テレビ東京/エイベックス・ピクチャーズ

【出演作品】
<Rock Stage>
「カードファイト!! ヴァンガードG」「双星の陰陽師」「美男高校地球防衛部LOVE!LOVE!」「弱虫ペダル」

「双星の陰陽師」
出演:花江夏樹・潘めぐみ・村瀬歩・芹澤優・浪川大輔・石川界人


(2)Blu-ray/DVD第6巻 11月25日発売!
キャスト出演の企画映像、メイキング映像など豪華特典満載!
Blu-ray 8,424円(税込) DVD 7,344円(税込) 各4話収録

第1巻:詳細はこちら
2016年6月24日発売

第2巻:詳細はこちら
2016年7月29日発売

第3巻:詳細はこちら
2016年8月26日発売

第4巻:詳細はこちら
2016年9月30日発売

第5巻:詳細はこちら
2016年10月28日発売

第6巻:詳細はこちら
2016年11月25日発売

>>TVアニメ公式サイト
>>TVアニメ公式Twitter(@sousei_PR)

 
作品情報
【放送情報】
テレビ東京:毎週水曜 夕方6時25分~
テレビ大阪:毎週水曜 夕方6時25分~
テレビ愛知:毎週水曜 夕方6時25分~
テレビ北海道:毎週水曜 夕方6時25分~
テレビせとうち:毎週水曜 夕方6時25分~
TVQ九州放送:毎週水曜 夕方6時25分~

【スタッフ】
原作:助野嘉昭(集英社「ジャンプSQ.」連載)
監督:田口 智久
副監督:五十嵐 達也
シリーズ構成:荒川 稔久
キャラクターデザイン:貞方 希久子
サブキャラクターデザイン:竹田 逸子
呪装/ケガレデザイン:伊藤 秀次
色彩設計:合田 沙織
音楽:遠藤 幹雄
音響監督:髙桑 一
撮影監督:今泉 秀樹
アニメーション制作:studioぴえろ

【音楽】
OPテーマ:「Valkyrie -戦乙女-」和楽器バンド
EDテーマ:「アイズ」加治ひとみ

【キャスト】
焔魔堂 ろくろ:花江 夏樹
化野 紅緒:潘 めぐみ
音海 繭良:芹澤 優
石鏡 悠斗:村瀬 歩
きなこ:福山 潤
椥辻 亮悟:前野 智昭
土御門 有馬:浪川 大輔

<十二天将>
 白虎:天若清弦(あまわか せいげん):諏訪部順一
朱雀:斑鳩士門(いかるが しもん):石川界人
天后:御幣島すばる(みてじま すばる):沢城みゆき
騰蛇:鈩(たたら):寺島拓篤
青龍:水度坂勘久郎(みとさか かんくろう):中村悠一
玄武:雲林院憲剛(うじい けんご):小西克幸
太裳:嘶新(いななき あらた):鳥海浩輔
勾陳:五百蔵鳴海 (いおろい なるみ):高塚正也
天空:勝神コーデリア (かすかみ こーでりあ) :安野希世乃
六合:蹉跎桜 (さだ さくら) :CV.Lynn
大陰:膳所美玖 (ぜぜ みく):CV.小倉唯
貴人:鸕宮天馬 (うのみや てんま):下野紘

【ストーリー】
 現代の裏側に存在する禍野(マガノ)には異形の化け物「ケガレ」が巣食う。それを祓い清め、人々を守るのが陰陽師である。才能がありながらも陰陽師になることを拒む焔魔堂(えんまどう)ろくろは神託により陰陽師の夫婦に与えられる「双星(そうせい)」の称号を得る。

 同じく双星となった化野紅緒(あだしのべにお)は全てのケガレを祓うことを理想に掲げる少女であった。双星として戦いに巻き込まれていく中で、強くなりたいと真に願い戦い続ける紅緒を目の当たりにしたろくろは、「雛月の悲劇(ひいなつきのひげき)」以降戦うことから逃げ続けていた自分の弱さと向き合う様になる。紅緒に刺激され目を逸らし続けていた過去と向き合ったろくろは再び陰陽師として戦うことを決意し、二人は共に「双星の陰陽師」として強大なケガレへと立ち向かうー。

(C)助野嘉昭/集英社・「双星の陰陽師」製作委員会・テレビ東京
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