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三森すずこさんがインド映画で実写吹き替えに初挑戦!インタビュー

「初めてがインド映画で良かった」三森すずこさんが実写映画の吹き替えに初挑戦! インド映画『チェンナイ・エクスプレス』インタビュー

2013年公開直後、瞬く間に人気を集め、インド映画歴代興収NO.1の作品となった『チェンナイ・エクスプレス〜愛と勇気のヒーロー参上〜』。その日本語吹き替え版が2017年7月29日(再放送は8月18日)、ファミリー劇場にて放送。

本作のヒロイン・ニーナ役の吹き替えを担当するのは、人気声優の三森すずこさん。三森さんにとって、実写映画の吹き替えは初挑戦となります。そこで今回は、三森さんにインタビューを行い、演じる意気込みや作品の見どころについて語って頂きました。

三森さんによると、インド映画とアニメ作品には多くの共通点が見られるとのこと。インド映画初心者にピッタリな本作は、アニメファンにとっても見逃せない作品になっています。

インド映画は、とにかくハッピーな気持ちになれる作品!
──まずは、本作をご覧になった感想をお願いします。

三森すずこ(以下、三森):いい意味でくだらなさが満載で……(笑)。観れば元気になれるというか、すごく気分転換できる映画だと思いました。

自分が住んでいる所とは全然違う文化があって、そこで色んな人物が登場して、様々なトラブルが起こって……。歌があって、踊りもあって、とにかくどの場面もすごくにぎやかでした。


──ストーリーにちゃんとコメディにラブロマンス、アクションもあったりして。インド映画って、こんなにたくさんの要素が入っているんだと驚きました。

三森:私は今回、はじめてインド映画に触れたんですが、何とも言えないローカル感に惹かれたというか。背景一つとってみても、ハリウッド映画と比べて、インド映画の良さがありますね。とにかくホッとする作品でした。

他にも、キャラクターが何か動作をする時に、コミカルな効果音が入っていたりするんです。登場キャラクターが、どこか憎めないのも良いですね。例えば陸橋から車掌さんが川に突き落とされるシーン。シリアスな展開かと思ったら、しっかり車掌さんが生きてたりして(笑)。誰かが死んだりとか、そういう不幸な感じが一切なくて、とにかくハッピーな気持になれる作品です。


──『トムとジェリー』みたいなドタバタ感がありますよね。

三森:そうなんです! もはやお約束な展開なんだけど、だからこそ面白いっていうのがあって。とにかく話が分かりやすくて、楽しめましたね。


──インド映画に対して、最初はどんなイメージがありましたか?

三森:みんなエンディングで踊るのかな、みたいな(笑)。それがお決まりパターンだと思っていたんですけど、けっこう要所要所で歌ったり踊ったりがあって。「インド人はみんな陽気なんだな〜」と思いました(笑)。

もしかすると、今日初めてインド映画を見られる人もいらっしゃるかもしれないので。もっと広まったらいいなと思います。

実写吹き替えを演じるうえで、三森さんが苦労したことは……?
──今回が実写吹き替え初挑戦ということでしたが、何が一番のチャレンジでしたか?

三森:タミル語……(笑)。(注:タミル語とは、主にインドの南部で用いられる言語のこと。ちなみにインドには言語が1700以上もあると言われており、北部ではヒンディー語が主に用いられる)


──(笑)。

三森:ニーナがタミル語を扱うシーンが結構あって。分かんな過ぎてもう「あぁ〜っ!」ってなりました!(笑)。カタカナで台本には一応書いてはあるんですけど、カタカナでは微妙なニュアンスが難しくて。だから何度も口で反復したり練習したんですけど、正解を知っている人は誰もいないという状況だったんです……(笑)。

当日までは「どうしよう!」という感じだったんですけど、音響監督さんからはあっさりワンテイク目でオッケーをもらって。「本当に大丈夫ですか?」って聞いても、「大丈夫だよ、僕も分からないし」って(笑)。


──それもインド映画っぽいかもしれません……(笑)。ニーナを演じる上で、どんなことに意識をしましたか?

三森:音響監督さんからは、いつもの感じでやっていいという風に言われました。ただ、人物の表情変化とか、元の音声があるので、元の音声のキーとか合わせた方が良いのかなと思ったんです。歌のシーンもあるので、歌とセリフがなるべく離れないようにしようと心がけました。


──ニーナはどんな役だと思いました?

三森:強気で、しっかりしたお嬢様ですね。困難に自分から立ち向かっていくタイプだし、カッコいいなあと思いました。おまけに美人だし(笑)。行動力があるので、そういう所にはすごく憧れますね。


──ちなみに今回は、副題が愛と勇気のヒーローということで……。三森さんにとってのヒーロー像とは何かありますか?

三森:うーん……プロレス(笑)。


──そうかなと思いました(笑)。

三森:プロレスが好きなので、プロレスラーはやっぱりヒーローだなって思いますね。プロレスにはベビーフェイス(善玉)とヒール(悪玉)がいて、ベビーフェイスが勝つと、やっぱり正義は勝つんだなって思いますね。

逆にヒールの中でもダークヒーローみたいな人もいて、その人が勝った時も「すげー! カッコいい!」って思うんですよ。発想が単純だと思いますけど、強い=ヒーローみたいなところはありますね(笑)。

普通の人間だったら気を失って倒れてそうな技をかけられても、何度も立ち上がって、最後は勝つみたいな展開が、すごくヒーローだなって思いますね。

インド映画とアニメ作品の、意外な共通点
──これからも吹き替えをチャレンジしてみたいですか?

三森:やりたいですね! ずっと吹き替えをやりたいなって思っています。今回出来上がったものを聞いたら、最初がインド映画で良かったなって思いましたね。

インド映画のコミカルな感じやオーバーな感じは、アニメの芝居と近いものがあったんです。そういった意味では、吹き替え映画の中でインド映画って一番アニメに近い分野だと思います。そこから挑戦できたのはすごく良かったですね。


──今後はどんな役に挑戦したいですか?

三森:ふふふ。実は好きな女優さんがいるので……その人の声を担当したいです。


──役者名は言わないんですか?(笑)

三森:はい!(笑)。吹き替えを演じる人は、固定になったりするじゃないですか。「ぜひお願いします!」って心の中でいつも思いながら、その人のインスタを見ています(笑)。


──その女優さんについて、何かヒントをお願いします……!

三森:私、その人を初めて見たのは、ミュージカル映画でした。その時はまだ若手ヒロインで、とにかく瞳が美しい人でした。チャンスがあったらぜひ演じてみたいですね。こういうところで言っておけば、コトダマってありますから(笑)。

──コトダマですね(笑)。吹き替えとは別に、今後チャレンジしてみたいことは何かありますか?

三森:そうですね……。アニメ声優の仕事って、アニメがやっぱり目立ってるというか、派手なお仕事だなって思うんです。でも、実は吹き替えだったり、ナレーションの仕事もあって。最近いくつか頂いたんですけど、そこにやりがいをすごく感じています。

自分との闘いみたいなのが昔から好きで、一人黙々と映像を見ながら声をあてるのがすごく合ってるなって思うんですよね。意外と周りのことが気になっちゃうタイプで、アニメのアフレコとかで人がいると、結構気になっちゃうんですよ。なので、ナレーションのお仕事をもっとやりたいと思っています。


──なるほど。では最後に、ファンのみなさんへメッセージをお願いします。

三森:私自身、初めてインド映画を観て、初めての吹き替えです。初めてづくしだったんですけど、何だかとてもハッピーになれるお話です。遠く離れたインドのお話ですけど、みんな人情味があって、人ごととは思えない温かさみたいなものもあります。ぜひ本作を観て、インド映画の良さに気づいてもらいたいです。ちょっとした息抜きになれれば良いなって思います。


──ありがとうございました。

[インタビュー・撮影/石橋悠]

チェンナイ・エクスプレス ~愛と勇気のヒーロー参上~(日本語吹替版)
インド映画史に残るマサラ・ムービーの痛快娯楽作品。主演男女の“インドのスーパースター”2人を、人気声優の諏訪部順一さん&三森すずこさんコンビの吹替版でお届け!

■あらすじ
ムンバイで暮らすラーフルは祖父母に育てられ40歳になるが結婚と無縁の生活。悪友からゴアへの旅行に誘われるが、祖父が100歳の誕生日パーティーの最中に急死。祖母から、祖父の遺灰をラーメシュワラムの海に流してほいしと頼まれる。ゴアに行きたいラーフルは、ラーメシュワラムに行くと見せかけるためチェンナイ行きの列車に乗る。その停車駅で、ミーナという女性を助けたことからラーフルの旅は思いも寄らぬ方向へ

■キャスト
【出演】
シャールク・カーン、ディーピカー・パードゥコーン、サティヤーラージ、ニキティン・ディール ほか
【声の出演】
諏訪部順一、三森すずこ ほか

■制作
2013年製作 (日本劇場公開:2014年)

■放送スケジュール
8月18日(金)
25:25 - 27:55

>>番組詳細情報

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