
『ロロナのアトリエ~アーランドの錬金術士~』ゲーム&サントラ発売記念!連続インタビュー 第1回はOP曲「Falling,The Star Light」の山本美禰子(みねこ)さん!!
人気ゲームのアトリエシリーズ最新作『ロロナのアトリエ~アーランドの錬金術士~』が6月25日、PS3用ソフトとして発売される。その前日の6月24日、オリジナルサウンドトラックCDがリリース!
音楽担当・中河健さん制作の60曲を超えるBGMと、ゲームのOP曲とED曲を収録し、サントラCDとしてはボリュームたっぷりの2枚組CDとなった。BGMは北欧音楽のテイストあふれる心地よいサウンドを中心に秀作ぞろい。
またOP曲の「Falling,The Star Light」を歌うのはロックバンド・ジキタリスでボーカル&ギターで活動する山本美禰子(みねこ)さん、ED曲の「不思議なレシピ」を歌うのは声優・歌手として活躍中の古原奈々さんを起用。原点回帰を掲げた『ロロナのアトリエ~アーランドの錬金術士~』に、新風を吹き込む歌声にも注目したい。そんな新進気鋭のボーカリスト2人にスポットをあてて、それぞれお話をうかがった。
第1回はOP曲「Falling,The Star Light」を歌う山本美禰子さん。曲の世界観や独特のボーカルで、アニメ、ゲームファンから一目置かれる存在だったボーカリストが万を持してアニメ・ゲームの音楽シーンに登場。「Falling,The Star Light」について、またご自身の音楽観や活動などについて語っていただいた。
●アニメ・ゲームファンが急増したセカンドアルバムがきっかけ
――『ロロナのアトリエ』のOP曲を担当することが決まった経緯を教えていただけますか?
山本さん:私はジギタリスというバンドをやっていまして、その2ndアルバム『SYZYGIA(シュジュギア)』を、ゲームの音楽制作担当の方が聴いてくださったらしく、今回のお話をいただきました。
――山本さんは今回がボーカリストとしてオファーを受けてお仕事をされたのが初めてとのことですが、それがゲームのOP曲ということについてどう思われましたか?
山本さん:『SYZYGIA』をリリースした後、アニメやゲームファンの方からの反響が大きくてビックリしました。そんな流れもあって、今回のお話をいただけたのかなと思いました。実はゲームも全然やったことがなかったので、これを機にゲームをやろうと思って、先日、PSPを買いました(笑)。
――ジギタリスはロックバンドとのことですが、どんな音楽をやっているんですか?
山本さん:私が元々、クラシックの歌をやっていたので、それをベースにしたボーカルに、サウンドも自分が聴いている民族音楽、ケルトとか沖縄民謡の影響も受けています。ですから逆にロックというカテゴリーの中では浮いた存在かもしれません(笑)。
――オファーがあった時に作品についてどんな説明があったんですか?
山本さん:11作目になる人気と伝統のあるRPGで、女性ファンも多いというくらいで。自分が歌う時にイメージを限定したくなかったので、詳しく調べたり、過去の作品の楽曲はあえて聴かないようにしました。
●幻想的で壮大な展開はまさに音の絵巻もの
――OP曲の「Falling,The Star Light」を聴いた時の印象は?
山本さん:作品の音楽担当でもあり、この曲の作詞・作曲・編曲を手がけた中河(健)さんがご自分で歌って、女性の声にボイスチェンジした仮歌が届いて。アレンジも完成版ではいろいろな音が足されていますが、曲の雰囲気は変わっていなくて。このまま商品化してもいいんじゃないかと思ったくらい完成度が高くて、率直にすごくいい曲だなと思いました。あと最初は幻想的なんですが、そのすぐ後にプログレッシブな間奏が入ってきて、サビではポップな感じになっていて、展開がおもしろいなと。
――楽曲のサウンド感について説明していただけますか?
山本さん:メロディが幻想的な雰囲気をかもし出していて、ファンタジックな歌詞とマッチしていますね。例えば“示すきらめき”のフレーズではメロディもきらめく感じになっていて、言葉のイメージが音によって膨らんで伝わるような。全体的には壮大な展開があって音の絵巻ものをひも解くような楽しさがあるかなって。ゲームには入っていないロングバージョンではそれがより顕著になっています。
だからCDでロングバージョンを聴いていただきたいですね。
●ぶ厚い多重コーラスでマラソンレコーディングに
――中河さんは作品の中のサウンドトラックも北欧音楽のテイストを意識された曲作りをされていますが、この曲もその流れがありますね。さわやかでありながらぶ厚さを感じるサウンドになっていて。
山本さん:音も厚いですけど、コーラスも厚いんです。全部でコーラスが16本入っていて、そこにメインやハモりも入ってくるし、何テイクも録ったりするところもあって大変でした。だからレコーディングは体力勝負みたいな。5時間立ちっぱなしで歌って。ランニングをやっててよかったなって(笑)。
――それだけやって5時間で終わるのはすごいですね。かなり順調だったのでは。
山本さん:そうですね。ディレクターさんも私も、バンドで多重っぽいコーラスをやったりしているし。民族っぽい歌い方なども私ができることを前提で選んでいただいたんだと思います。
●フルバージョンでしか聴けない間奏が見せ場
――レコーディングはどのような流れで進んでいったんですか?
山本さん:現場で中河さんとお話しして、簡単に作品の世界観やロロナちゃんのキャラなどについてお聞きして。仮歌をいただいた時に譜面やパート分けなどもいただいていたのでイメージしやすかったです。レコーディングでまず自由に歌わせてもらった後、中河さんとディレクターさんと話し合いながら作っていきました。例えば「ロロナちゃんのイメージだとこんなふうに歌うのはどうですか?」と私が提案したり。14歳くらいの子で繊細な子だと聞いたのでちょっと弱々しく歌ってみました。
――他にこの曲の聴きどころを挙げていただけますか?
山本さん:間奏の部分の多重コーラスが入ってきたところと伴奏が盛り上がるところは聴いていて、ワッとくると思うんですよね。あとフルバージョンの「ラララ」というスキャットが入っているところは自分でも会心の出来だったので聴いてほしいです。
●作中BGMも自分の好みの音楽で楽しみ
――『ロロナのアトリエ』の公式サイトではOP曲を使ったプロモーション映像とOP映像を公開中ですがご覧になりましたか?
山本さん:はい。「この曲、私の歌なのかな?」ってビックリしました(笑)。ロロナちゃんの顔も知らなかったので見られてうれしかったですし、イメージと合っていてホッとしました。作品の世界観、かわいらしいのどかさが伝わってきて、錬金術など幻想的な部分もあったり、曲と合っているなと思いました。これがハイスペックなPS3だとより絵もきれいで動きも出てくると思うとワクワクします。
――「Falling,The Star Light」のフルバージョンはゲーム発売日の前日リリースのサウンドトラック盤に収録されます。
山本さん:60曲以上のBGMが入っているそうですね。レコーディングの時、私の歌以外の曲も少し聴かせていただきましたが、ED曲の「不思議なレシピ」もいい雰囲気で。メインテーマも4つくらいアレンジ違いのバージョンを作られていて。ケルトっぽい感じの曲もあって、私の聴いている曲とも近くて。だから完成盤を聴くのが楽しみです。ゲームのファン以外の方も楽しめると思います。
●『ロロナのアトリエ』で得たものを次のアルバムにつなげたい
――山本さんの今後のご予定や展望を聞かせてください。
山本さん:バンドのほか、ソロでの活動も始めて、今回、歌い入れのお話もいただいて、より自分ができること、視野が広がった気がします。また先日イベントライブでZABADAKの吉良知彦さんとご一緒したんですけど、ファンの方から「美禰子さんが好きな音楽だと思います」と勧められたのがきっかけで。音楽を通してどんどん縁が広がっていったらいいですね。ジギタリスとしてはサードアルバムの制作に取り掛かっています。
『ロロナのアトリエ』に関わったことで得たものも出せればと思っています。何とか年内に出せるように頑張ります!
――最後にメッセージをお願いします。
山本さん:『ロロナのアトリエ』という作品に今回関わらせていただいて感謝しています。とても素敵なゲームなのでたくさんの方にプレーしていただければと思います。そしてサウンドトラックを集めたCDも発売されます。ゲームでは聴けないOP曲のロングバージョン、ED曲、そして凝ったBGMなどと作品の世界観に浸りつつ、作曲者としての中河さんの作る音楽の素晴らしさを楽しんでください。この作品で私やジギタリスのことを知ってくださった方には、ジギタリスもぜひ一度聴いていただけたらうれしいです。今後もバンドやソロなど幅広い音楽活動を進めつつ、また作品のテーマ曲を歌わせてもらうチャンスもあったらいいなと思います。これからもよろしくお願いします。
PS3用ソフト『ロロナのアトリエ~アーランドの錬金術士~』
6月25日発売
通常版 7,140円(税込)
プレミアムボックス 10,290円(税込)
発売:ガスト
<B>『ロロナのアトリエ~アーランドの錬金術士~』オリジナルサウンドトラック</B><BR>2009年6月24日発売<BR>2枚組 3360円(税込)<BR>発売:ティームエンタテインメント













































