銀座でアニソンライブ！「デビュー40周年記念　堀江美都子＆串田アキラ　ミニ・ライヴ　みんなアニメが好きだった」イベントレポート。2人の応援に水木一郎さんも登場！

　2009年6月16日、東京・銀座にある山野楽器本店にて、CD『みんなアニメが好きだった』（発売中）の発売記念イベントが行われた。このCDは、今の30代が子供の頃、TVで人気だったアニメの主題歌を、24曲セレクトしたスペシャルアルバムだ。この日は、アルバムで「キン肉マンGo Fight！」を歌う、クッシーこと串田アキラさんと、「キャンディ・キャンディ」を歌う、ミッチこと堀江美都子さんが登場し、トーク＆ライブで会場を盛り上げてくれた。

　串田さんといえば、1969年に「からっぽの青春／サムじいさん」でポップス歌手としてデビュー。1981年には『太陽戦隊サンバルカン』の主題歌を担当したのを皮切りに、数々の特撮＆アニメソングも手掛けるようになった。今年は、歌手生活40周年でもある。

　そして堀江美都子さんもまた、今年、歌手生活40周年を迎えるシンガーだ。堀江さんは、1969年『紅三四郎』の主題歌でデビューし、以後アニメソングや特撮ソングを歌い続け、持ち歌は1200曲を超えるという。

　会場には、2人が歌った主題歌のアニメを、リアルタイムで観ていたファン達で満員。中には、子供連れで参加する親子2代のファンの姿もみられた。前半は2人のトークタイムで、デビューしたての頃や、40年間で思い出に残った大変だったこと等、興味深い話が語られた。

　そして、この日は特別ゲストとして、アニキこと水木一郎さんが、2人の応援に駆けつけてくれた。昨年40周年を迎え、やはり数々のアニソンを歌い続けるアニキが加わることで、トークは更に弾んでいく。勿論、ライブコーナーでは、串田さんと堀江さんを中心に、歴代人気ソングが歌い上げられ、大盛況なイベントであった。今回は、その当日の模様を、もっと詳しく以下にお届けしよう。

●40周年の軌跡を語るひととき

　堀江美都子さん、串田アキラさんが会場に登場し、最初は2人のトークコーナーからスタート。まずは２人が活動を始めた頃のレコーディング状況について語られた。堀江さんは、小学生の頃「紅三四郎」でデビューし、その後も週に10本以上の番組の主題歌を歌っていたという。「1日にアルバムの半分、6曲とか7曲、平気でレコーディングしてたんですよ。子供だからたくさん覚えられたし、脳に空きがたくさんあったんでしょうね（笑）」と堀江さん。

　一方、串田さんは、最初はポップス曲でデビューし、その後『太陽戦隊サンバルカン』の主題歌をきっかけに、特撮＆アニメソング界へと突入することになる。串田さんは「その頃は、バンドも毎日やってたので、レコーディングは朝の11時ぐらいからでした。歌いっぱなしっていうことがよくありましたね。でも歌えば歌うほど、声が綺麗になってくるんですよ。短時間でレコーディングやると、おじいさんの声ですね（笑）」と話してくれた。


●子供のための歌を歌い始めたあの頃

　そして堀江さんによれば、この40年間で、アニメソングをとりまく環境は、劇的に変化しているという。堀江さんいわく「まず、ステージで歌えることがあまり無かったですね。ビールケースをひっくりかえして、それがステージなんてことも。だけど、そこで自分が折れちゃうと、まさに目の前に子供達がいるので、一生懸命歌わなくちゃと思って、それだけで頑張ってきましたね。だから今は夢のようですね」とのことだ。そんな時代もあったのだ。近年ではアニメソングのライブといえば、大ホールで行うのも珍しくない。

　串田さんもまた、“子供達のための歌”を歌い始めた頃のことを話してくれた。「僕がちびっ子の前で、初めて歌ったのは、としまえんの『サンバルカン』ステージなんです。当時の僕は、ショーすら観たことがなかったので、小さい子と一緒になって、“すげえすげえ”って観ていたんですよ」と串田さん。なお、当時の串田さんはアフロヘアーで、如何にもR＆Bの歌手という姿だったそうだ。串田さん曰く「子供達が遠巻きにみていた（笑）」とのことだ。


●アニキが応援に駆けつけた！

　2人が様々な40年の思い出を語る中、ここでスペシャルゲスト・水木一郎さんが登場。昨年40周年を迎えた水木さんが、今回は2人の応援の為に駆けつけてくれたのだ。水木さんは2人に「節目の年というのは、意外と辛いものなんです。責任を感じますからね。しかし、僕は、世界で一番幸せな歌手だと思ったのが40周年の時だったんです！だから、お2人も今年は世界で一番幸せな歌手と思っていただきたいです（笑）」という言葉を贈ってくれた。


●代表曲を次々熱唱！

　お次は、ライブコーナーへ突入。1曲目は水木さんが、代表曲「マジンガーZ」をキメてくれた。続いて串田さんが登場して、数々の代表曲を披露。「炎のキン肉マン」「ジライヤ」「機動刑事ジバン」「星空のメッセージ」「宇宙刑事ギャバン」「キン肉マン Go Fight！」と人気曲が登場。観客も一緒に歌ったり、時には串田さんも観客席まで降りて熱唱したりと、みんなノリノリだ。

　そして今度は、堀江美都子さんが登場し、「花の子ルンルン」「ひみつのアッコちゃん」「キャンディ・キャンディ」「心のうた」「笑顔のループ」が流れていく。「40年前は生まれてない人もここにはいらっしゃって、それが今では皆さん立派な大人になっちゃいましたね」と、ファンと共に年月を重ねたことを実感しつつ、堀江さんは嬉しそうだ。

　イベントエンディングでは、3人が再び勢揃いしご挨拶。今後、串田さんは、10月17日には40周年記念ライブ「夢中者」を開催。堀江さんは8月5日には40周年記念CD-BOX「歌のあゆみ」を発売し、11月15日には、同じく40周年記念ライブを開催する。今後も2人の活躍に期待だ。


●水木さんも嬉しい、世界で歌える日本のアニソン

　そしてイベントを終えた後の会見では、3人から改めて、この日の感想が語られた。水木さん曰く「この40年間やってきて、一番嬉しいことは、アニソンが世界的になり、日本の文化として認知されたことです。今や、世界中どこに行っても、日本語でそのままアニソンを歌えるというのは、歌手にとって最高に嬉しいことで、時代が変わりましたね。だからすごくアニメソングに対して感謝しています。そしてこれからも、ずっと歌い続けていきたいと思います」とのことだ。


●串田さんが歌い、観客も一緒に歌う！

　串田さんは「40年というのは長いんですが、やってきたことは自分が好きなことだったから、すごく短く感じてます。初めの頃は、もう辞めたいなって思った時もありましたが、それがすごくいい勉強になって、今は多くの人に聴いてもらえるようになったのは幸せでしたね。そして何よりも、20数年前の歌でも、みんなが一緒に同じ歌詞を一緒に歌ってくれるというのは、ステージをやった上で、一番幸せですね。それがあるから、まだまだ歌い続けていきたいと思います」とコメント。


●堀江さんが歌で担えたこと

　そして堀江さんは「私は、小さい時に歌い始めたので、自分の意思というよりも、周りの大人達に育てられながら、歌手として一人前にしていただいたという感じですね。もう、学校で勉強することよりも、コロムビアの中で学んできたことのほうが、すごく多かったと思います。今日もそうでしたが、私達と同じぐらいの少年少女だった人達が、今はホントに大人になって、お父さんお母さんになって、お子さんを連れて聴きに来てくれて、お婆ちゃんお爺ちゃんも来てくれる。世代を超えて、繋がっていける歌っていうのが歌えて、その一端を自分が担えてるっていうことを、感じた時に、すごく幸せだなあって思いました。若かった時は、イヤだったなってこともあったし、ワガママも言ったし、色々でしたけど、精一杯やってきた自分がいたなって思います。で、それを世界中の人が受け止めてくれて、何処へ行っても愛される歌になっているっていうのは、ホントに幸せだなって思っています。これからは、できる限り遠くまで歌っていければ幸せだなと思います」と話してくれた。


＜SET　LIST＞
M-１　マジンガーZ（『マジンガーZ』より）　歌：水木一郎
M-２　炎のキン肉マン（『キン肉マン』より）　歌：串田アキラ
M-３　ジライヤ（『世界忍者戦ジライヤ』より）　歌：串田アキラ
M-４　機動刑事ジバン（『機動刑事ジバン』より）　歌：串田アキラ
M-５　星空のメッセージ（『宇宙刑事ギャバン』より）　歌：串田アキラ
M-６　宇宙刑事ギャバン（『宇宙刑事ギャバン』より）　歌：串田アキラ
M-７　キン肉マン Go Fight！（『キン肉マン』より）　歌：串田アキラ
M-８　花の子ルンルン（『花の子ルンルン』より）　歌：堀江美都子
M-９　ひみつのアッコちゃん（『ひみつのアッコちゃん』［第2期］より）　歌：堀江美都子
M-10　キャンディ・キャンディ（『キャンディ・キャンディ』より）　歌：堀江美都子
M-11　心のうた（『さすらいの太陽』より）　歌：堀江美都子
M-12　笑顔のループ（『ジュエルペット』より）　歌：堀江美都子

<B>『みんなアニメが好きだった』</B><BR>発売中<BR>2400円（税込）<BR>発売元：コロムビアミュージックエンタテインメント

<B>『串田アキラ　デビュー４０周年記念ベスト　夢中者』</B>／串田アキラ<BR>発売中<BR>2625円<BR>発売元：コロムビアミュージックエンタテインメント