合言葉は「これでいいのだ!?」 TVアニメ『おそ松さん』最終話(第25話)「おそまつさんでした」を【振り返り松】

　TVアニメ『おそ松さん』の各話エピソードを、視聴者の声とともに振り返る【振り返り松】。今回は、ついに最終回！　前回の「手紙」で意味深なラストをむかえ視聴者を不安の渦へと巻き込みましたが、一体どんな展開があったのか？　3月28日深夜から順次放送された第25話を振り返り松！

■おそまつさんでした

　本編に入るなり、前回のラストでおそ松に届いた手紙はチョロ松からのものではなかったと判明。「だまされた！」「ってか、投函直前に自然発火って何!?」と視聴者からは一斉に叫び声(のような投稿)があがりました。ともあれ、こういった物語の“急カーブ感”は、同作真骨頂のひとつ。続く「松野家センバツ出場」「おそ松が弟たちの自立を咎め実家に呼び戻す」という流れで、普段の『おそ松さん』へとどんどん引き戻していきます。

　「えっ！　チョロ松退職したの!?」「だから何のセンバツなの!?」「あんなに不安がってた1週間はなんだったんだ……」と、戸惑う視聴者をよそに、物語は軽快に展開。センバツの組み合わせ抽選会で抽選箱からヘビを引いたおそ松は、家族を率いてマウンドにたちます。どうやら野球をするみたい。

　しかし、全員実力は皆無！　しかも人数が足りずライトの守備は「なし」！　野球好きな十四松も、なんと実戦は初！　なにもかもが不利ななか、十四松が4-6-3のゲッツーならぬ4−6−3からのホームランを決めたり、おそ松＆チョロ松が酔いつぶれたり、とっくみあいのケンカをはじめたりと秒単位ではちゃめちゃになっていき、結果大敗。これには視聴者も「果たして松野家は本気で勝とうと思っていたのか(笑)」などと驚いてしまいます……。しかし！「これこそ『おそ松さん』だね！　帰ってきてくれた感じがする」とホッとする声も。“いつもの調子”でテレビ画面に向かっているであろう様子が伺えました。

　そして1年後(!!)、「かくかくしかじかあって強くなった」という彼らは、ラフプレーで相手チームをなぎ倒し決勝進出！　ここまで指揮をとってくれていたらしいコーチ松なる人物の死を受け止めながら、最終決戦地へと飛びたちました。そしてついに6つ子が本領を発揮するも、敵の圧倒的な力に屈し宇宙空間に飛ばされて「おわり」。最後に流れた、優勝校の校歌が胸に響きました……。お恥ずかしながら、このあたりはいくら文字で解説しても説明不足になってしまいそう。そのため、ぜひとも本編をご覧ください！　今も、各配信サイトで観られますよ♪

　「展開についていけた気がしない(笑)」「すごい話だった」と、視聴者困惑。とはいえその一方で、十四松の彼女や花の精などこれまで登場したキャラクター総出演していたりEDが特別バージョンだったりと、涙を誘う演出もあり。各所で、深い爪あとを残しながら決して湿っぽくない『おそ松さん』らしい最終回となりました。「これでいいのだ」とは、『おそ松くん』作者でギャグ漫画界の重鎮・赤塚不二夫先生が残した名言。『おそ松さん』の最終回も、そんな「終わりよければすべてよし！」な内容だったと言えそうですね。

■TVアニメ『おそ松さん』

【スタッフ】
原作：『おそ松くん』赤塚不二夫／「週刊少年サンデー」（1962年～1969年）他で連載
監督：藤田陽一
キャラクターデザイン：浅野直之
シリーズ構成：松原秀　
美術監督：田村せいき
色彩設計：垣田由紀子
撮影監督：福士　享
編集：坂本久美子
音楽：橋本由香利
音楽制作：エイベックス・ピクチャーズ
音響監督：菊田浩巳
音響制作：楽音舎
アニメーション制作：studioぴえろ

【キャスト】
櫻井孝宏（おそ松）
中村悠一（カラ松）
神谷浩史（チョロ松）
福山潤（一松）
小野大輔（十四松）
入野自由（トド松）
遠藤綾（トト子）
鈴村健一（イヤミ）
國立幸（チビ太）
上田燿司（デカパン）
飛田展男（ダヨーン）
斎藤桃子（ハタ坊）　ほか