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映画
『傷物語〈II熱血篇〉』のEDも披露! アニメファンに最も近い存在のフレンチ・ポップ・シンガー、クレモンティーヌさん来日公演レポート
日本で最も愛されているボッサ/フレンチ・ポップ・シンガー、クレモンティーヌさん。上げたらきりがないほどのCMソングでお馴染みですが、その一方で『傷物語〈Ⅱ熱血篇〉』エンディングテーマ、日本のアニメソングのカヴァーを歌唱するなど、実はアニメファンに近い存在でもあります。
そんな彼女が、リリースしたばかりのデビュー30周年記念となるアルバム『All Time Best』を引っ提げて東京・ブルーノートにて来日公演を行いました。Hironobu Miyahara from LE VELVETSをゲストに迎えた3月26日(日)の最終公演の様子をお伝えします。
上品なシャツワンピースをまとい、エスコートされながらステージに上がったクレモンティーヌさん。ピアニストのロホン・ドゥ・オリヴェイラさん、フルート&テナー・サックス奏者のピエール・ミムランさんなど敏腕演奏者と共に、『サボール・ア・ミ』を花びらのような軽やかさで歌っていきます。エレガントな立ち姿、時折見せるキュートな笑顔が魅力的です。
「元気?」「楽しい時間を過ごしてください」と丁寧な日本語で伝え、曲間には日本語の曲名が書かれたボードを見せるなど、日本人に対する心配りを忘れないところから、大の親日家として知られる彼女らしさが垣間見えます。時折マラカスなどを使って色を加えながら、『ピロー・トーク』『ラ・メール』など、甘い香りを漂わせていきました。
ここで『傷物語〈Ⅱ熱血篇〉』の『etoile et toi』を。始まる前は「今から難しい歌を歌います。とても難しい……」と不安げな表情を浮かべていたものの、切ないトーンもさすがの歌唱力でさらりと歌いこなし、客席からは大きな拍手が沸き起こりました。また、「ベリーフェイマスアニメソング」とボサノバ風にカヴァーした『ラムのラブソング』を歌い、場内がハンズクラップで沸く場面もありました。
「ベリーステキ、ベリーカッコいい、ベリーハンサム」と最高の誉め言葉で、ゲストのHironobu Miyaharaさん(from LE VELVETS)を招いた中盤は、『All Time Best』に収録した『男と女 with LE VELVETS』を。憂いを帯びた上品な掛け合いが見事で、うっとりと耳を澄ませました。ここでクレモンティーヌさんはステージをあとにし、Hironobu Miyaharaさんのソロブロックに。『Misty』などの名曲を豊かな歌声で届けます。
Hironobu Miyaharaさんと入れ替わり、赤いドレスとハイヒール姿で再び登場。椅子に腰を掛け、『マイ・ウェイ』、『卒業写真』のカヴァーをしっとりと歌います。本編のラストナンバー『シャンゼリゼ』では、<いつも何か素敵なことがあなたを待つよ オ・ シャンゼリゼ>と贈るように歌い、マイクを向けた客席からは合唱が起こりました。言葉を大切に置くように、一人ひとりと目を合わせるように歌っていた姿がとても印象的でした。
キュートで愛らしい『バカボン・メドレー』
アンコールでは、サントリー「ALL-FREE」のCMでも知られている『バカボン・メドレー』を。ふわりとした歌声と、 “バカボン”の独特の響きが絡み合い、客席からはクスクスと笑い声が。
日本人にはお馴染みの「これでいいのだ~♪」の台詞をこんなにもチャーミングに歌えるのは彼女ならでは。人柄があふれた愛らしい歌声で、客席に大きな花を咲かせました。ラストはHironobu Miyaharaさんを招いて、フランス語で『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン』のカヴァーを披露。客席から惜しみない拍手が送られました。
アニメソングのカヴァーは発売中の『アニメンティーヌ~Bossa Du Anime~』に収録されています。『All Time Best』と合わせて、ぜひチェックしてみてくださいね。
[取材・文/逆井マリ 撮影/山路 ゆか]
>>クレモンティーヌ公式サイト