宮野真守さん、栗田貫一さんが登壇した『LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘』完成披露上映会をレポート！

ハードで危険な『LUPIN THE ⅢRD』シリーズ、待望の第3弾は峰不二子に絶体絶命の危機が迫る『LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘』。本作が2019年5月31日より限定劇場公開されます！

その公開を記念して4月24日に新宿バルト9にて『LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘』の完成披露上映会が開催されました！　このイベントにルパン役の栗田貫一さん、ビンカム役の宮野真守さん、小池健監督、浄園祐プロデューサーが登壇し、完成を迎えた喜びを語りました。

本稿ではこちらの模様をお届けします！

「モンキー・パンチ先生　ありがとう　ルパン三世よ　永遠に」

イベントが始まるとまずは『ルパン三世』の原作者でもあり先日亡くなられたモンキー・パンチ先生を偲びました。本作の最後にも「モンキー・パンチ先生　ありがとう　ルパン三世よ　永遠に」というメッセージが入っているとのことです。

栗田さんは一年前にモンキー・パンチ先生の故郷である北海道の浜中町で一緒に酒を飲み交わしたのが先生とお会いした最後ということでした。

栗田さんがルパン三世を演じることになり、右も左もわからない時に先生がガラス越しにニッコリ笑ってくださったこと「こんな（演技）しかできないんですけど……」と栗田さんが弱音を吐いた時に「とんでもない！　本当にありがとうね」と励ましの言葉をくださったことを懐かしそうに語る姿が印象的でした。

また、栗田さんが「本当かどうかわからない」という前置きをしたうえで、『ルパン三世』ができた経緯が編集部で「何か（漫画の）アイディアは無いのか？」とお偉いさんに言われたときに誰も手を挙げない中、先生だけアイディアも無かったのに手をあげてその場で「『007』と『スパイ大作戦』を混ぜたような作品をやりたい」と言ったのが『ルパン三世』の始まりだったそうです。

栗田さん「他のキャラ（ルパンや銭形）を主役にした作品は描かないんですか？」

今回の『LUPIN THE ⅢRD』シリーズ、これまで次元大介、石川五ェ門、本作で峰不二子を主人公として描いたということで、思わず、栗田さんから「山ちゃん（銭形警部役の山寺宏一さん）とも話してたんですけど、他のキャラも描かないんですか？」と監督たちに核心を突いた質問が！　監督達もこれには苦笑い。

これまでは次元の銃に対して銃、五ェ門の刀に対して斧というように分かりやすい肉体戦があったのですが、今回の不二子を見せる時はどうすればいいんだろう？　と考えた時に男性キャラでは表せない新たな挑戦をしたということが浄園プロデューサーから語られました。

シナリオにも「美しく見える方法って何だろう？」という不二子の美学を追求したとのことです。

これほどまでに長く続くシリーズから不二子の敵・ビンカム役として途中参加したことについて宮野さんは「子供のころから観ていたので憧れでしたね」という前置きをしたうえで宮野さんにとっても身近な声優さんたち、沢城さん、浪川さん、山寺さんが楽しそうだったし、チャレンジしている姿を見て「僕もいつか！」と思っていたゆえに嬉しかったと、率直な気持ちを吐露してました。

また、アフレコ現場の雰囲気として栗田さんと初めてお会いした時に「(身長)大きいねぇ……」とユーモアたっぷりに迎え入れてくれたと裏話を語りました。

聞いたこと、見たことのない不二子が本作にはいっぱい詰まっている！

ここで、本日はいらっしゃらなかった沢城さんの代わりに不二子の魅力について語ることに！　宮野さんは開口一番「エロいなぁ……」と一言。自身が演じるビンカムが不二子の服を引き裂いてしまうということもあり余計にエロく感じたのでしょう！

『LUPIN THE ⅢRD』シリーズではそれぞれメインキャラクターを一人用意し、フィーチャーされてきましたが、2011年に不二子を引き継いでからの沢城さんは役の中であまり感情をむき出しにすることが無かった。というより、求められてこなかったと浄園プロデューサー。

本作で不二子が声を荒げるシーンで浄園プロデューサーは「こういう不二子もいいな」とドキッとしてしまったそうです。それくらい「聞いたこと、見たことのない不二子が本作にはいっぱい詰まっているんです！」と興奮気味に力説していました。

最後に、登壇者からのメッセージで本イベントは終了しました。

浄園プロデューサー：『ルパン三世』という作品の良さを引き出せるのは現段階で小池監督や、『LUPIN THE ⅢRD』シリーズに関わってくれているスタッフの皆さんだと思います。ですのでまだまだ続けていきたいですし、本作の映画を是非ご覧になって皆さんの応援を引き続きよろしくお願いします。

宮野さん：皆さんに観ていただけるこの瞬間が本当に嬉しく思います。僕自身ルパンシリーズに携われたのが本当に光栄で、幸せに思っています。その思いを作品に注ぎ込みました。

先ほどは不二子のことを「エロいなぁ……」と言ってしまいましたが、そう思っていた不二子の奥深くを知れるというか、新たなルパンシリーズの打ち出し方が見えてきたんじゃないかなと思っています。たくさんの方に観ていただきたいです。ありがとうございました。

栗田さん：まずはご覧になった皆さんありがとうございました。ここにいる一人一人に感想を聞きたいですが、聞いていたら日が暮れてしまうのでしません(笑)。

次元、五ェ門、今回の不二子を主人公にした作品と、一件ずつ家が建っているなという感じですので、あとは銭形と、ルパンのお話をモデルルームでもいいので並べて建てていただきたいなと思います。

モンキーさんに預けてもらったルパンという仕事をこれからも一生懸命頑張っていきたいと思っています。これからもどうぞよろしくお願いします。

[文／古瀬敏之]

『LUPIN THE ⅢRD 峰不二子の嘘』作品情報

5月31日（金）より新宿バルト9ほか限定劇場公開
共同配給：ティ・ジョイ、トムス・エンタテインメント

ストーリー

不二子は逃げていた。父親が横領した5億ドルのカギを握る少年ジーンとともに。二人はジーンの父・ランディを襲った殺し屋ビンカムに命を狙われていた。

呪いの力によって人の心を操るビンカムから一度は逃げ延びるが、拘束されてしまう不二子とジーン。ビンカムの鋭利な爪が今、不二子に襲い掛かる――！

スタッフ・キャスト

原作：モンキー・パンチ
監督・演出・キャラクターデザイン：小池健
脚本：高橋悠也
音楽：ジェイムス下地
クリエイティブ・アドバイザー：石井克人
　
【声の出演】
栗田貫一、小林清志、沢城みゆき、宮野真守

【製作・著作】
トムス・エンタテインメント

【アニメーション制作】
テレコム・アニメーションフィルム

公式サイト
公式ツイッター（＠lupin3_series）