【連載】TVアニメ『アサシンズプライド』小野友樹さんが語る、3つの演じ分けがあると感じた主人公・クーファというキャラクター／インタビュー

バランス感覚が問われるクーファの演技

――1話はアクションシーンもカッコよかったと思いますが、ここでの芝居などはいかがでしたか？

小野：クーファの戦闘力って、語られている通りものすごく高いものなので、それが映像を伴うことで説得力が増す感じにできればいいなと思いました。

たとえば、基本的に、戦闘ではクーファってあまり気合いの息を入れないというベースがあるんですけど、本当に強い相手のときだけ、つばぜり合い感を出すみたいなことはしたいなと思っていたんです。そしたらディレクションでもそういう形にしていただきたいということだったので、一緒に作っていってます。

――クーファが「マイリトルレディー」と言ったシーンからメリダにマナを分け与えるまでは、とても印象に残るエピソードですよね。

小野：このあたりが視聴者のみなさんにどう伝わるかなんですけど、ここってセリフじゃなくて絵で伝える部分も大きいシーンなのかなと思うんです。だから1話を見ていない今の段階では、どうなっているのか僕も楽しみにしていますという感じです。すごく花びらが舞って、パーーっとする感じになると思うので、映像でどう表現されるんでしょうかね。

――他に1話のディレクションで、自分の考えていたものと違うディレクションがあったりはしましたか？

小野：アメとムチのバランスですかね。クーファはメリダに対して、守るべき存在、もう好いている存在みたいな感じで描かれているんですけど、メリダに対する優しさの見せ方のバランスは考えてらっしゃるんだろうなと感じました。

ずっと優しいわけではないんだけど、優しさを見せているであろうシーンでも優しくなりすぎない、みたいなことはディレクションで言われたりするので、わりと細かいバランスに関しての芝居は求められている気がします。

――メリダとの掛け合いはいかがでしたか？

小野：メリダ役の楠木ともりさんとは初めてガッツリ一緒に仕事をさせてもらったんですけど、等身大の若さと真っ直ぐさがあってメリダにぴったりだなと思いました。

〔取材・文　塚越淳一〕

TVアニメ『アサシンズプライド』作品情報

放送・配信情報

10月10日（木）より放送開始！

TOKYO MX：毎週木曜24：00～
サンテレビ：毎週木曜24：30～
BS日テレ：毎週木曜25：00～
AT-X：毎週木曜23：30～
※リピート放送：毎週（土）15:30／毎週（日）8:00／毎週（水）7:30
※週1話ずつ4回放送

U-NEXTで独占配信　10月10日よりスタート予定

ストーリー

マナという能力を持つ貴族が、人類を守る責務を負う世界。

能力者の養成校に通う貴族でありながら、マナを持たない特異な少女メリダ=アンジェル。彼女の才能を見出すため、家庭教師としてクーファ=ヴァンピールが派遣される。『彼女に才なき場合、暗殺する』という任務を背負い――。

能力が全ての社会、報われぬ努力を続けるメリダに、クーファは残酷な決断を下そうとするのだが……。

「オレに命を預けてみませんか」

暗殺者でもなく教師でもない暗殺教師の矜持（プライド）にかけて、少女の価値を世界に示せ！

スタッフ

原作：天城ケイ（ファンタジア文庫）
原作イラスト：ニノモトニノ
監督：相浦和也
構成：赤尾でこ
キャラクターデザイン・総作画監督：吉川真帆
総作画監督：齊藤佳子
美術監督：松本実希子（スタジオ風雅）
色彩設計：小山知子（Fine Colors）
撮影監督：宮坂凌平（レアトリック）
CG監督：柴田渉（EMT2）
編集：瀧川三智（リアル・ティ）
音響監督：本山哲
音響制作：HALF H・P STUDIO
制作：EMTスクエアード