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「BL成長期」の2020年を総まとめしてみた!【アニメイト編集部BL塾・応用編】

【BLのことさらに知ってみませんか?】「BL成長期」の2020年を総まとめしてみた!の巻 【アニメイト編集部BL塾・応用編】

タイBLドラマの勢いが凄まじい!

阿部:映像化と通ずる部分もあるかと思いますが、2020年は「タイBL」の勢いがとにかく凄まじかったんです。

石橋:以前の講義でチラッとお話にあがっていた『2gether(※8)』のムック本やファンブックがアニメイトでもすごく売れています! 一日で軒並み売り切れちゃって。相当な人気を感じています。


※8:2gether

JittiRainさんの小説を原作としたHousestories 8とGMMTV制作のタイのTVドラマシリーズ。偽装恋愛だった大学生二人が本当の恋愛に発展するストーリーが描かれる。タイはLGBTQコミュニティが活発な国のひとつでもある。


阿部:本当にすごいんですよ。『2gether』は自国でもすごい人気の作品で、日本では最初にYouTubeで無料配信されたことからSNSを中心に一気に火が付き、爆発的な人気を集めています。現在は残念ながらYouTubeではジオブロックされており、「Rakuten TV」や「WOWOWオンライン」など有料の配信プラットフォームから視聴が可能です。

2016年に現地で放送されていた『SOTUS(※9)』も2020年にYouTubeで配信されて話題になりました。タイBLの始祖的な作品です。『SOTUS』はWEB雑誌「電子版CIEL」にて来春コミカライズの連載が予定されています。


※9:SOTUS

BitterSweetさんのオンライン小説を原作とし、2016年にGMMTVが制作したタイのTVドラマシリーズ。SOTUS(Seniority:敬意、Order:秩序、Tradition:伝統、Unity:団結、Spirit:精神の頭文字を取ったもの)と呼ばれる新入生教育制度のもと厳しい指導を下す大学生3年生のアーティットと、それに反抗する新入生のコングポップの関係性の変化が描かれる。


石橋:なんで急に日本でタイBLが流行り出したんですか?

阿部:内容の面白さ、キャラクターの魅力などコンテンツとしての完成度の高さは言わずもがなですが、それ以外にも大きく2つ要因があると思っていて。一つがYouTubeでの配信時期とコロナ禍で動画を視聴する人が増えたタイミングが合致したこと、もう一つがドラマの放送が終了しても公式からの供給が絶えなかったことかなと思っています。

一つ目に関してはSNS時代ということもあって、動画が配信されてから話題になるスピードがとても早かった。また、「ドラマを見終わったら終わり」ではなく、スタッフ・キャストのSNSに関連投稿が多かったり、ファンミーティングを実施したりと公式からの供給が継続的に行われていたのは大きいのではないかと思います。

石橋:センセイの話しを聞いていて少し思ったのが、今年の流行語大賞に韓国ドラマ『愛の不時着(※10)』がノミネートされたじゃないですか。第3次韓流ブームとか言われていますけど、そこに近い感じがありますよね。


※10:愛の不時着

大韓民国tvNで2019年から2020年に放送されたTVドラマ。Netflixオリジナル作品として世界配信され、日本では人気TOP10に常に入るほどの高い人気を博し、流行語大賞にもノミネートされた作品。韓国の財閥令嬢がパラグライダーに乗っていたら突然竜巻に巻き込まれ、北朝鮮に不時着してしまう。救出してくれた北朝鮮の軍人とのラブストーリー。


阿部:たしかに傾向として似ているかもしれません。先日Rakuten TVが発表した「2020年 年間総合ランキング」では、TOP10の中で9作品が日本を含まないアジア圏の作品。さらにそのうちの6作品がBLドラマなんです!

◆参考サイト

石橋:えぇ! それは、すご過ぎる!

阿部:1位の『2gether』は7月下旬から、2位の『TharnType(※11)』は8月下旬からと下半期に配信されている作品にも関わらず上位。素晴らしいなと思うばかりです。


※11:TharnType

MAMEさんによるウェブ小説『TharnType Story』が原作とし、2019年から2020年にOne 31チャンネルとLINE TVで放送されたTVドラマシリーズ。ゲイを嫌う大学一年生のタイプは同じく大学一年生の新入生・ターンとルームシェアすることになる。優しくイケメンのターンだったが、性的指向がゲイであると気づき、さまざまな嫌がらせでターンを部屋から追い出そうとするタイプとそれに対抗するターン。二人の関係性の変化が描かれていく。


阿部:そして、タイをはじめとしたアジア圏のBLドラマに注目が集まった影響で、日本のBL作品やブロマンス系アニメに注目が集まることも。

石橋:そんなことがあったんですね!

阿部:今年放送されていた警察バディものの某TVアニメは海外ファンからの人気が根強かったとか。日本の文化としてもともとあったBLコンテンツが、タイBLドラマの影響でさらに注目が集まったという流れはおもしろいですよね。

石橋:これもまた韓国ドラマと同じような流れですね……。韓国ドラマって日本のトレンディドラマが参考になっている部分があるそうで、だから日本でも流行ったらしいんですよ。日本の偉大な先人たちが面白いコンテンツを頑張ってつくり上げてくれたおかげで、今の日本人は美味しい思いができている。歴史は繰り返されているんだなと思いました(笑)。

阿部:海外の映像コンテンツと同じように、日本からも面白い映像コンテンツがどんどん増えてほしいですね……!

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