【連載】TVアニメ『ゾンビランドサガ』源さくら役 本渡楓さん×二階堂サキ役 田野アサミさんインタビュー【SAGA. 02 RE_前編】｜二人で語る1期収録当時の裏話

多くの視聴者に感動を与えつつ、多くの疑問を残したTVアニメ『ゾンビランドサガ』。その続篇『ゾンビランドサガ リベンジ』が2021年4月に始まります！

約2年半ぶりのTVシリーズ復活を祝して、アニメイトタイムズで掲載されていたインタビュー連載も復活！　今回ご登場いただくのは源さくら役の本渡 楓さんと二階堂サキ役の田野アサミさんの作中で唐津弁を使うコンビで、前後編に渡ってお送りします。

前編となる今回は1期シリーズの印象とキャラを演じる時に意識したこと、収録時の裏話などを語っていただきました！

オーディション原稿のセリフの意味がわからず!?　1話冒頭のシーンでギャグアニメだと確信

――まず『ゾンビランドサガ』を演じる前は作品についてどんな印象を受けましたか？

源さくら役　本渡 楓さん(以下、本渡)：オリジナルアニメということでどんな作品なのかわからないまま、オーディションを受ける形でした。私が、知り得たキャラクターはたえちゃん以外のフランシュシュのメンバーだけで、しかもどう読み解いても何の話なのかわからなくて「サガ」という言葉はあるけど、「ゾンビ」で「ランド」で何だろう？　と(笑)。

更にオーディション原稿にはさくらやサキのセリフに方言がまったく入ってなかったので、きれいな標準語で、「サガ」と言っても「サーガ」のことかなと思っていたくらいでした。

――幸太郎役の宮野真守さんも「サーガ」じゃないかと思っていたそうです(笑)。

本渡：オーディションはテープとスタジオの2段階で、スタジオ審査に進んだ時の原稿に「今はイノシシの場合じゃないでしょ！　やらなきゃダメでしょ！(10話)」というセリフがあって、「何のことを言っているんだろう？　この子たちは何をしているんだろう？」と思いつつ、体当たりで演じました(笑)。その時にも「もっと真剣に怒ってください！」と言われて、「ギャグじゃないんだ！」と思ったのが最初です。

正式にさくら役に決まって、台本をいただいてから、「あっ、ギャグだ！」と確信しました。1話冒頭でさくらは「行ってきま～す！」「ドン！」だったので、印象や心持ちが変わりました。ハイセンスなギャグはたくさん入っているけど、根幹にあるのは一度、命を落としてしまった少女たちがゾンビとしてよみがえって、やりとげられなかったことや夢を叶えていくストーリーだったので、台本をいただくたびに「こういう面があるんだ」と発見させてくれる作品だったと思います。

オーディションのセリフからヤンキーものかと。1話収録での本渡さんの唐津弁の習得具合にビックリ！

――田野さんはいかがでしたか？

二階堂サキ役　田野アサミさん(以下、田野)：オリジナルなので、調べても手掛かりがなくて。今思えば、そこから始まっていたんだなと。資料も自分が受けるサキのシルエットとヤンキーで特攻隊長ですという説明くらいしかなくて。

セリフも標準語で、「私はレディースで特攻隊長やってて」というのを読んだんですけど、それだけだと「ヤンキーものなの？」って。戸惑いながらもやってみたら「その感じでいきましょう。田野さんのままでやってください」と言われて(笑)。私も「サガ」が佐賀県のことだとは思ってなかったし、あとで方言があることも知りました。

私は兵庫県出身で関西弁を話していたこともあり、自然に佐賀の唐津弁でしゃべるのは難しくて。私なりに練習して現場に行って、1話目でさくらの唐津弁を聞いたら「すご～い！」とビックリしました。詳しくない私でもナチュラルに聞こえるくらい、違和感のない音程で。そこで私もさくらと楓についていこうと思いました。

本渡：私は唯一、YouTuberの方が佐賀弁講座をしているコンテンツをひたすら見て勉強しました。でもセリフとは違ったりもするので。

田野：それでも不安はあるよね。要所要所で違うし、唐津弁だし。方言指導の先生が入ってくれているのはありがたかったです。

――今回は作中で唐津弁を話すキャストつながりですね。田野さんは兵庫、本渡さんは愛知出身だと九州は遠く、イントネーション的にも難しそうですね。

田野：でも2人共、西よりだったからラッキーだったのかなと思っていて。

本渡：確かに。ジャンル的には近いものがありました。