TVアニメ『魔道祖師』木村良平＆立花慎之介インタビュー｜自由奔放な“魏無羨”と信念に忠実な“藍忘機”。真逆の二人が惹かれ合う理由とは……

魏無羨と藍忘機が惹かれ合う理由

――魏無羨と藍忘機の関係は本作の見どころの1つです。お互いのキャラクターへの印象をお聞かせください。

木村：藍忘機は口数が少なく喋っても声を荒げたり、喜怒哀楽を音にのせない人。表情もそこまで激しく動かないのに、なぜか考えていることがよく分かるところが可愛いです。

立花：魏無羨はクラスにいると楽しくなるムードメーカー的な存在です。無茶なこともしますが、裏で気を遣ったり、何かしら考えて動くところもあります。

周りをちゃんと見つつ動いていくムードメーカーはなかなかいないので、そこが彼の1番良いところであり、強く印象付けられる部分だと感じます。

――水と油の関係で、全く違うタイプの二人が徐々に惹かれ合うようになるのはなぜだと思いますか？

木村：魏無羨視点でみると、水と油の関係のようには感じていないと思います。割と最初から、藍忘機のことを面白いな、すごい人だなと魏無羨は思っているんだろうな、と。

藍忘機は、人を友達として受け入れるのがあまり得意ではないだけで、最初から結構良い関係性になりそうだと思いましたし、魏無羨は藍忘機に対して「堅っ苦しいな～」と言ってはいますが、本人的には仲良くなりたいという気持ちがあると感じられました。

ただ、水と油の関係が最初に見えてくると、再会した際に「この二人はどういう関係なの！？」と気になり、さらに面白さが増すと思います。

立花：やっぱり人間関係の構築や、コミュニケーションにおいては、藍忘機のほうが不器用です。

孤高に生きてきているというか、今まで周りに甘えずにいた人物なので、より孤独感があるんだろうな、と。

そのせいで人との距離の置き方や縮め方が分からない、というところが二人を水と油の関係に見せているんじゃないかなと思います。

良平が言っているように、魏無羨は最初から藍忘機のほうに寄ってくるんです。

木村：うんうん。

立花：何も言っていないのに寄ってきて引っ掻き回していく。そこで藍忘機が何かを言えば、そのまま二人の心がスムーズに通じ合うと思いますが、そのやり方が彼には分からない。

どう接すれば良いのか、どう反応すればいいのかが分からないところが藍忘機なんです。年月をかけてコミュニケーションを重ねていけば、きっと徐々に心が通じ合うんでしょうね。

――二人が少しずつ心を通わせる“過程”がワクワクするというか、またそんな二人の様子を見て“どうなるんだろう？”といろいろ考えるのも楽しいです。

立花：確かに、描かれていないシーンなども想像で存分に楽しんでもらえるとより面白いと思います。

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気になるキャラクターはあの悪役！？

――『魔道祖師』にはたくさんのキャラクターが登場しますが、好きなキャラクターはいますか？

木村：お義姉ちゃん（江厭離）です。

立花：早見さんが演じているキャラクターだね。

木村：彼女はすごい人ですよね。作中で1番できた人物だと思います。

立花：確かに。

木村：愛らしくて優しくて、心は強くて信念があって。ご飯が美味しい！　蓮根と骨つき肉のスープを僕も作らなきゃ。

一同：（笑）。

――一族の問題を抱えていても、家族としてのシーンを見ると癒されます。

木村：問題を抱えつつもお互いに家族として一緒にいるあの感じが良いですよね。

立花：僕は好きなキャラクターがたくさんいますが、その中でも敵対する温家（岐山温氏）が大好きなんです。温若寒（ウェン・ルオハン）や温晁（ウェン・チャオ）、彼らの仲間に加わっている化丹手（かたんしゅ）など、THE悪役が大好きで（笑）。

彼らは悪の道を突き進んでいて、悪に染まりきっているんです。そこがとても好きですし、個性的というか、ものすごく尖っているのが良いな、と。

まだ明かされていない謎めいた部分も含めて、温一族の強さの中にある謎に面白さを感じますし、想像で遊べる部分がありますよね。

木村：温家に関してはアニメでは対外的な部分しか描かれていなくて、内面を見られていないですしね。想像すればするほど、キャラクター1人1人がどういうことをやってきているんだろうというバックボーンが気になります。

――特にバックボーンが気になるキャラクターはいますか？

木村：それこそ、化丹手のバックボーンはちょっと気になります。

立花：あまりにも謎すぎて敵ながら気になるよね（笑）。強いけど謎なんだよなぁ……。

木村：あとは、江家（雲夢江氏）も気になります。

立花：江家は気になる。

木村：特に江楓眠（ジャン・フォンミエン）と虞紫鳶（ユー・ズーユエン）夫婦のこととか、気になる要素がたくさんあります。