『チハ生』を通して感じた“みんなとワイワイがやがやと音楽を楽しみたい”という想い――沢城千春さんのバンド、STREET STORYの1stミニアルバム『Way of life』発売記念インタビュー【前編】│今後の目標はアニソンを担当すること！

自分たちがいいなと思うロックサウンドがコンセプト。ポジティブな曲やメッセージを発信できているのはファンのおかげ

――ストストの音楽性や特徴、魅力などご紹介お願いします。

Fin：僕たちはELLEGARDENなど日本のロックやパンクを聞いて育ってきたので、今の音楽の流行りは気にせずに、自分たちがいいなと思う、ロックサウンドをやっていこうというコンセプトがあります。そして声優・沢城千春が歌っているところで、どうポップにバランスをとるかも意識しています。あと千春が歌っている以上、今後アニソンも担当できるようにと思いながら楽曲を作っている部分もあります。

沢城：今のスタンスはもちろん大切にしながら違うカラーも出していけたらいいねという想いもあって。今回のアルバム『Way of life』でも今までになかったアコースティックな曲とか、ラブソングを歌ってみたり、今2人で試行錯誤しながら取り組んでいる最中です。

――ストストのMVのコメントを見ると、「元気が出ました」とか「励まされました」という声が多いですね。

Fin：僕らこそ励まされました。去年は身動きがとれなくて、悩んでいるアーティストもいっぱいいましたが、僕らは発信し続けられたことがこのアルバムにつながっているし。

沢城：本当にそうだね。

――自粛期間中に内省的な曲を作る人も多い中、ストストが2020年に配信リリースした2曲は前向きで。

沢城：ありがとうございます。

Fin：千春が前向きな歌詞を書き続けてこられたモチベーションも皆さんのおかげだなと改めて思います。

1stミニアルバムは1枚の中に喜怒哀楽を詰め込んでいるから『Way of life』というタイトルに

――1stミニアルバム『Way of life』をリリースすることになった経緯とアルバムタイトルの由来を教えてください。

Fin：バンド名を改めた2019年に初めての全国流通のシングル「もっと明日へ」をリリースして、初の東名阪ツアーや福岡でのライブも行った後、バンドとしてどうしていきたいかを話し合いました。

千春は、チハ生バンドの頃は純粋に音楽を楽しもうと思ってやっていたけど、バンド名を決めて、CDのリリースやツアーをやったことで、もっとちゃんと音楽を突き詰めていきたいという想いがどんどん強くなったし、僕もそれに応えたいと思うようになって。アルバムを作っていく過程はバンドを成長させる上でも重要なので、アルバムを作ることを目標に活動しようと決まりました。

しかし、スケジュールや練習など、ストストにみんなが投資する時間を増やそうと思っていた矢先に、2020年のコロナでメインの活動がなかなかできなくなって。でもまずは曲を作ろうと2人でやってきて、2020年4月に「夢グライダー」、5月に「アオゾラビート」を配信リリースしました。そうして、その時のリスナーさんの反応を見つつ、「こういう曲も作ってみたらいいかも」と、「Dance Forever」や「メリーゴーランド」ができて、これならアルバムが作れるねと。

沢城：今回収録される曲を見た時、今まで通り目標や夢に向かって頑張ろうと背中を押してあげられるような曲に加え、ラブソングや恋人との別れを歌った曲もあったので、この1枚の中に人間の喜怒哀楽や人生の中の喜びや悲しみが詰まっているなと感じたので、このタイトルにしました。

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――「モンスター」は新しいことに挑戦する春にピッタリだし、「メリーゴーランド」はウェディングソングなので6月、「夢グライダー」は空がきれいな夏、そして「恋雪」と1年中を表現しているようなアルバムだなと。

沢城：最後の「恋雪」なんて、クリスマスの曲ですからね。3月発売なのに（笑）。

Fin：自分のバンドではアルバムを出す時、長くても3カ月くらいで曲の原案を作り切って、そこに歌詞を書いて、アレンジを決めてというスパンを1年でやるんですけど、ストストの場合は1曲ずつ作っていくスタンスで。だからそれぞれの曲に作った時の季節感が出ていておもしろいアルバムになったかなと思います。